そのため、海外のE-Bikeにはバッテリーを2個装着した「デュアルバッテリー」仕様も存在する。大容量バッテリーを2つ搭載することで1000Whクラスを実現し、最大航続距離は500Whバッテリーの2倍以上を実現した。Range AssistantでBosch Performance Line CX+500Wh×2バッテリーで調べると、TURBOモードで110キロ、eMTBモードで126キロ、TOURモードで145キロ、ECOモードで220キロ。これで、何とかロングライドが楽しめるレベルだが、日本仕様には及ばない。
Bosch Performance Line CXのような汎用的E-Bikeユニットで、この領域まで達成してしまった現在、E-Bikeが遅いというイメージは、遅い車体のE-Bikeしか乗ったことが無いか、単なる妄想にしか過ぎない。近い内に手頃な価格で時速30キロで人力走行できるE-Bikeがやってくるだろう。
キャノンデールの「Synapse Neo」は、。グランフォンド向けの車体設計とSAVEマイクロサスペンションを組み合わせたアルミフレームに、Bosch Active Lineドライブユニットを組み合わせたE-ロードバイク。日本国内で初めてBosch製ユニットでフロントダブルギアを採用した。バッテリーは大容量のパワーチューブ500(500Wh)を搭載することで、エコモードの場合、最長166kmとロングライドも可能だ。価格は39万円(税抜)。
XF1 INTEGRAシリーズはFANTICのフルサスペンションE-MTBシリーズ。前29インチ、後27.5インチの前後異径ホイールに、Brose S Magドライブユニットを搭載。アルミフレームで50万円を切るモデルからカーボンフレームモデルまで用意している。EU仕様のため日本での公道走行は不可能。
Eロードバイク「ROAD E+」はGIANT初のE-ロードバイク。新型モーターユニット「SYNCDRIVE SPORT MOTOR」と大容量バッテリー「ENERGYPAK SMART COMPACT」を採用。SYNCDRIVE SPORT MOTORは、最大トルクは70Nmと前モデルと同じだが、最大ケイデンスは140rpmにアップし、高回転でのペダリングにも対応。コンポーネントはシマノ・GRXで、価格は42万円。
FastoRoad E+
フラットバーEロードバイク「FASTROAD E+」GIANT初のE-フラットバーロードバイク。Road E+と同じく、新型モーターユニット「SYNCDRIVE SPORT MOTOR」と大容量バッテリー「ENERGYPAK SMART COMPACT」を採用した。コンポーネントはシマノ・Deoreで、価格は35万円。
スコットジャパンは、フルサスペンションE-MTB「GENIUS eRIDE JAPAN SPEC」の第2世代、「GENIUS eRIDE JAPAN SPEC 2nd」の登場を予告。2ndモデルの変更点は、サスペンションとサドル、パワーユニットのアップデート。フロントフォーク及びリアユニットはFOX製サスペンションを採用。パワーユニットは、1stモデルと同じBosch「Performance Line CX」だが、2ndモデルでは、アップデートを行い、最大トルク75Nmから85Nmへと向上させた。価格は63万8000円(税抜)で、12月中旬発売開始予定。
脚力をアシストするモーターは、より高いクランク回転数(ケイデンス)に対応した小型・軽量ドライブユニット「PW-X2」を搭載。新たなアシストモードとして「ECOモード」~「HIGHモード」までのアシストモードを車両側が自動的に選択する「Automatic Support Mode(オートマチック サポート モード)」を搭載した。
2019年に世界同時発売したBoschのE-Bike用ドライブユニット「Performance Line CX」。2021年モデルのPerformance Line CXは最大トルクが2020年モデルから10Nm増え、日本国内で公道走行可能なE-Bikeユニット最大の85Nmとなる。また、増加したパワーをライダーの意のままに操る為に、トレイル(山野の未舗装路)でのテクニカルな走行に適したアシストモード「eMTBモード」に対し、ライダーの踏力に対するドライブユニットの反応速度向上と、さらなる加速感をもたらす“Extended Boost(エクステンデッド ブースト)”チューニングが施された。
【矢吹優夏選手 主な戦歴】
2018 年 第31 回全日本マウンテンバイク選手権大会 女子U-23 3 位
2018 年 Coupe du Japon 妙高杉ノ原ステージ 女子エリート 優勝
2019 年 Coupe du Japon 妙高杉ノ原ステージ 女子エリート 優勝
2019 年 第32 回全日本マウンテンバイク選手権大会 女子U-23 準優勝
2019 年 Coupe du Japon 国際CJ-U3 妙高杉ノ原ステージ 女子エリート3 位
「Topstone Neo」シリーズは日本国内で初めて、Bosch Performance Line CXを搭載したグラベルロードタイプのE-Bike(E-グラベルロード)。Topstone Carbonシリーズと同じく、カーボン素材を採用したフレームはKingPinサスペンションシステムを採用。フレーム内には大容量の500Whバッテリーを搭載することで、最大航続距離170キロを実現した。
ドライブユニットはBosch Performance Line CX。定格出力250W、最大トルク75Nmと高出力でレスポンスが良いのが特徴のユニット。一般的にはE-MTB(マウンテンバイクタイプのE-Bike)で使われているドライブユニットで、E-グラベルロードに搭載した時のパフォーマンスが気になるところだ。