欧州仕様のE-Bikeの実力は? FANTIC ISSIMO 欧州仕様をインプレッション

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シクロライダーでは、欧州仕様のE-Bikeのインプレッションに関しては、試乗経験が少ないため(欧州仕様GIANT製フルサスE-MTB、FANTIC XF1 INTEGRA)具体的な紹介は行なっていない。ただ、日本仕様があり、気になるモデルがあったら紹介するスタンスだ。

今回、紹介する欧州仕様のE-BikeはFANTIC ISSIMO。ISSIMOは、かつてFANTICにあったエンジン付き自転車「モペッド」の名前を受け継いだE-Bike。トラスフレームに前後ライト、ファットタイヤを採用することで、他にはない個性的なスタイルが特徴。2018年のミラノモーターサイクルショー(EICMA)でコンセプトモデルが登場し、2019年にユーロバイクアワード2019を受賞。2021年6月に公益財団法人日本交通管理技術協会が推進している型式認定を取得し、日本仕様が登場した。

今回は、欧州仕様のISSIMOの性能を紹介する。ちなみに日本仕様のISSIMOは、車体重量が重く、長距離走行を行うのは不向きで街乗り向け。アシストレベルに関しては5段階あるが、弱いアシストを使う場面はほとんど無く、一番パワフルなモードを常時使う状況だった。

FANTIC ISSIMOは日本仕様に関しては街乗り向け電動アシスト自転車だったが、欧州仕様のISSIMOはバギーのように使うこともできるE-Bikeだ。本来は街乗り用のE-BikeであるISSIMOだが、バギーと言わせるほどの理由はモーターだろう。

ISSIMOに搭載されているモーターはBAFANG M500。定格出力250W、最大トルク80Nmを発揮する。注意点としては定格出力はあくまでも安定した出力を出せる数値で、最大出力はそれ以上出ていることがほとんどだ。ちなみにメディアによっては定格出力と最大出力は同じということを書いている所があるが、この内容は明らかに間違っているので信用しない方がいい。

ISSIMOのメーターには速度を表示するだけでなく、走行中のモーター出力を見ることができる。EU仕様のISSIMOに関しては、最大アシストで思いっきり漕いでダートの上り坂を上った時、最大出力780Wを確認した。ちなみにE-Bikeの最大出力に関しては、Specialized SL1.1が240W。一般的なE-MTB用ドライブユニットが500W。Specialized Turbo Levo Gen3(記事)に搭載されているTurbo Full Power 2.2が565Wとなっている。

「欧州での定格出力250W制限は、実質的に最大出力制限の意味ないザル法」と、とあるE-Bikeサプライヤー広報担当者が語っていたが、ISSIMOの最大出力780Wを見ると、本当にその通りだろう。平地に関しては最大アシストで思いっきり漕いでも550W台でアシストが切れる速度に達してしまう。

筆者は最大出力240WのSpecialized Turbo Vado SLを所有し、一般的な定格出力250W、推定最大出力500WのE-MTBを試乗したり、最大出力700Wを叩き出すと言われる某社の未発売日本仕様E-Bikeユニット搭載車に乗ったことがあるが、体感からしてメーターの数値は本当だと思われる。因みに日本仕様のISSIMOは780Wも出ていない。

アシストはパワフルだが、ペダリングに合わせて綺麗にアシストの強弱は発生する。発進時も一部のE-Bikeのように停止中に足をペダルに置いた状態で進むようなマナーの悪さは無い。一部の日本仕様のE-Bikeでは、停車中にペダルを置いた状態だと前に進もうとするのがあるが、あれは日本仕様でアシストパワーを出すためにアシストの反応性を限界まで上げた弊害だろう。

アシストモードは5段階あり、一番パワーが無いモードから一番パワフルなモードまで全部使える。一番パワフルなモードで走るとバッテリーの消耗は激しくなる。

何処かのネット記事で欧州仕様と日本仕様はあまり変わらないという内容があったが、ISSIMOに関しては当てはまらない。日本仕様のISSIMOは街乗り電動アシスト自転車だが、欧州仕様のISSIMOに関しては、ブロックタイヤを装着すれば、パワーに頼って草原や雪の中を走れると思わせるほどのパワーを持っていると感じた。

この後に、Brose DriveS MAGを搭載したFANTIC XTF Carbonに簡単に試乗したが、ISSIMOに乗った後だと普通に感じた。ただ、XTFの方が車体重量が軽く、車体設計も良いため、ハンドリング等はXTFの方が良い。オフロード性能はISSIMOはあくまでも街乗り用E-Bikeのため、林道の登り坂程度ならXTFに付いていけると思われるが、本格的なトレイル走行はできない。

パワフルな欧州仕様のISSIMOだが、パワーに慣れると、低い車体性能を強力なパワーで走らせているのがわかるようになる。欧州仕様のISSIMOは強力なパワーで重い車体を走らせているため長時間スピードを出して走るのは楽しくないため、最後はパワーに頼ってのんびり走るようになる。欧州仕様のISSIMOは街乗り向けE-Bikeという評価だ。

文:松本健多朗

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