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グラベルロードはクロスバイクよりも色々な道を走ることができるのか

近年流行の自転車のジャンルの1つであるグラベルロードは、舗装路を比較的速く走行することができる+砂利道等の荒れた道を走ることができるのを売りにした自転車だ。近年のグラベルロードは、一般的なクロスバイクよりも太いタイヤを装着できるモデルが増えている。一部では700Cよりも直径が小さい650B規格のホイールを装着し、47ミリ幅相当のタイヤを入れることも可能なモデルも存在する。そんなグラベルロードだが、どのような場面でも走ることができるのだろうか。

砂利道程度なら走ることは可能

700Cホイールを装着した一般的なグラベルロードは、40ミリ辺りのタイヤ幅まで対応しているモデルが多い。38~40ミリだと一般的なシティサイクルよりもタイヤが太く、マウンテンバイクだと1.5インチ相当のタイヤ幅となる。また、グラベルロードでは650B(27.5インチ)ホイールにインチダウンし、47ミリ相当のタイヤを装着することができるフレームも存在する。タイヤ幅は1.75インチ(44ミリ相当)よりも太くなるため、砂利道走行も楽しいだろう。

ここまで太いタイヤを装着できると行動範囲は大きく広がる。32ミリ幅相当のタイヤでは舗装路よりも多少荒れた道しか走れないが、グラベルロードのように38ミリ以上のタイヤを装着できると砂利道で車が通れるジープロードだけでなく、マウンテンバイクが走ることができるトレイルコースを走行したり、セルフディスカバリーアドベンチャー・イン・王滝を完走する人もいるようだ。

グラベルロードで雪道を走ることはできるか?

自転車で雪道を走ることはできないと思う人は多いと思うが、一部では自転車にスパイクタイヤを装備したり、タイヤが太いファットバイクに乗って雪道を走る人がいる。

比較的太いタイヤを装着することができるグラベルロードだが、ここで気になるのがグラベルロードに合うスパイクタイヤが存在するかということ。調べてみると、Schwalbe・マラソンウィンター(700×38C)等、一般的なグラベルロードに装着できる可能性があるスパイクタイヤを見つけることはできた。ただし、マウンテンバイクと比べるとスパイクタイヤのラインナップは少ないため注意が必要だろう。

グラベルロードを選ぶ時は装着できるタイヤサイズが重要になる

 

グラベルロードは一般的なクロスバイクと比較すると、クロスバイクよりもタイヤ幅を太くすることができるため、クロスバイクよりも様々な場所を走ることができるだろう。

ここで注意すべき所は、グラベルロードは車種によって装着できるタイヤ幅が違うということ。一般的なグラベルロードは700×40Cまで対応できるモデルが多いが、一部車種は35ミリ程度のタイヤしか装着できないモデルが存在する。例えば、GT GRADEは公式サイトでは700×35cまで対応と書いてあり、40ミリ幅のタイヤは装着できないようだ。

一方、通常のグラベルロードでは装着できないマウンテンバイク並に太いタイヤが装着できるグラベルロードも存在する。Pep CyclesのNS-D1というグラベルロードの王滝仕様のページを見ると27.5×2.2インチとマウンテンバイク用のタイヤを装着している。グラベルロードと言っても様々なモデルがあるため、グラベルロードを買う場合はどのようなタイヤが装着できるか注意したほうが良いだろう。

参考:王滝仕様:NS-D1 | Pepcycles

ミヤタから本格電動アシストマウンテンバイク「リッジランナー」が発表

ヤマハ・YPJ-Rの登場で加熱している電動アシストスポーツサイクル業界。そんな電動アシストスポーツサイクル業界の中で予想よりも本格的に参入を行っている自転車会社と言えばミヤタサイクルだろう。

ミヤタサイクルは、2017年9月に日本初のシマノ製電動アシストユニットを搭載した電動アシストクロスバイク「CRUISE」を発表し注目を集めたが、ついに2018年1月、電動アシストマウンテンバイクのRIDGE RUNNNERを発表した。発売日は2018年4月10日で、全国のミヤタE-bike取扱店で販売されるとのことだ。

セミファットタイヤを採用した電動アシストマウンテンバイクのリッジランナー

出典:http://www.miyatabike.com/topics/img/180118.pdf

シマノ・STEPS E8080を採用したリッジランナーは、36V/14Ah大容量リチウムイオンバッテリーを採用したことにより、走行距離は最長140km(ECOモード)を実現した。HIGHモードでは95km、NORMALモードでは130kmとのこと。坂道が多い場所でも長距離走行を行うことができるだろう。ブレーキやドライブトレインにはシマノ・DEOREを採用。またシートポストは容易にサドル上下調節が可能なドロッパーポストを標準装備している。

リッジランナーの一番の特徴は、27.5×2.8インチサイズのワイドタイヤを採用したセミファットトレイルバイクだということだ。Benelli TAGETEやPanasonic XM1といった日本で正規販売されている電動アシストマウンテンバイクは通常のマウンテンバイクと同程度のタイヤ幅を採用しているのに対し、リッジランナーはそれらの電動アシストマウンテンバイクよりも太いタイヤを履いている。

セミファットタイヤは通常のマウンテンバイク用タイヤと比較してグリップ力や安心感がある利点を持っている。通常のマウンテンバイクならタイヤが重くなる欠点があるが、電動アシストマウンテンバイクのリッジランナーは電動でアシストを行うため、セミファットタイヤの欠点であるタイヤの重さを補えるかもしれない。

リッジランナーの車体価格は¥369,000(税抜)【¥398,520(税込)】とのこと。年間目標販売台数は1000台と、車体価格23万円のヤマハ・YPJ-R(年間目標販売台数800台)や車体価格33万円のパナソニック・XM1(初年度年間目標販売台数200台)と比較すると、ミヤタがリッジランナーに非常に力を入れているのがわかるだろう。

大容量バッテリー搭載で航続距離140kmの本格的電動アシストMTB「RIDGE-RUNNER(リッジランナー)」を新発売(PDFファイル)

JAMIS RENEGADEカーボンモデルにはドロッパーポストの装着を想定している

流行のグラベルロードの面白い所の1つに、メーカーによって車体設計の考えが異なる所だろう。これはグラベルロードがレース用自転車ではないため、ブランドによって想定している使い方が違うのもあるだろう。

今回注目したいグラベルロードはJamis Renagadeのカーボンフレームモデル。Jamisのグラベルロード「Renegade」シリーズは、グラベルロードの中でも泥除けや荷台の装着ができ、汎用性が高いモデルとなっている。Renegadeはアドベンチャーロードを売りにしているため、カーボンフレームモデルでも泥除けや荷台の装着が可能だ。

出典:http://www.jamis-japan.com/renegade-expert.html

そんなRenegadeのカーボンフレームモデルだが、ブレーキワイヤーを内蔵するための穴以外にフレームに穴が開いているのが見えるだろう。これはドロッパーポストを搭載する時、ホースを内蔵するための穴とのことだ。実際に海外版のJamis公式サイトには、ドロッパーポストが装着できるのを売りにしている記述を見ることができる。

DROPPER POST READY

Just in case you want to continue to push the boundaries, we added cable routing capability for a 27.2mm dropper post. Carbon-made Elite and Expert models have routing for an internal post while the Exploit is fitted for external.

http://www.jamisbikes.com/usa/renegadeelite.htmlから

ドロッパーポストとは、簡単に言うと高さ調整が可能なシートポスト。一般的にはマウンテンバイクユーザーが装着する部品で、一般的な道では高めのサドル位置で走り、下り等でサドル位置を低くしたい時に低くするなど、場面にあったサドル位置に設定することができるのが特徴だ。グラベルロードでドロッパーポストの装着を売りにしているモデルは珍しいと思う。

コストパフォーマンスが高いロードバイク NESTO ALTERNA/ALTERNA FLATを解説

他のスポーツサイクルよりも、コストパフォーマンスを売りにしているスポーツサイクルブランドと言えばNESTOだろう。NESTOは日本の自転車会社「ホダカ」NESTOには、ホームセンター等のo多くの店で取扱をしている「スタンダードモデル」と、一部のスポーツサイクル店の取扱をしている「プレミアムモデル」の2種類がある。

試乗したロードバイクのALTERNAとフラットバーロードバイクのALTERNA FLATは両方共プレミアムモデルで、プレミアムディーラーでしか購入できない。今回はロードバイクのALTERNAとフラットバーロードバイクのALTERNA FLATの簡単なインプレ、ハイエンドロードバイクとの比較、スピードクロスと比較してみた。

NESTO ALTERNA(ロードバイク)について解説

NESTOプレミアムモデルの中で力を入れているのがドロップハンドルを装着したロードバイクのALTERNAだろう。6061アルミフレーム、カーボンフォーク(アルミコラム)を採用し、前傾姿勢気味の乗車姿勢で荷台の装着を想定していない車体設計はレース用に近い。フレームには泥除け装着が可能なダボ穴はあるがフロントフォークにはない。

ギアはフロントクランクは50-34T、リアスプロケットは12-32Tで9段変速となっている。近年のロードバイクではリアスプロケットが大きいため、普通の人でもキツイ坂をギリギリ走ることができるようになっていて、ALTERNAも同じ流れを汲んでいる。

メインコンポーネントはSHIMANO SORA。税抜価格89,000円ながら殆どの部品にSHIMANO SORAを採用しコスト削減を行っていない。安全性に関わるブレーキのSHIMANO SORAを採用しているので、一般的な使い方ならブレーキ交換の必要は無いと思う。

タイヤはMAXXIS RE-FUSE(700×25C)。折りたたみができる高価なケブラービードタイヤを装備している。ホイールもNOVATEC製ハブを装着し、スポーク数が少ないロードバイク用ホイールを装備している。同じフレームを採用したALTERNA FLATは28ミリタイヤを装着できるが、ロードバイクのALTERNAの場合は不明だ。ただ、フロントフォークのクリアランスを見ると、ALTERNA FLATより少し狭いが、通常のオンロード用タイヤなら履けるかもしれないというセールスマンの意見があるので装着できる可能性は高い。

試乗した感想は一言で言うと、この価格帯のロードバイクとして見たらケチをつける部分は無い。上位モデル譲りのやや小ぶりなSTIレバーとブレーキ本体が無名ブランドではないため効きは悪くない。

加速等の走行性能に関しては、かつて試乗したGIANT DEFY4(アルミフレーム)よりも加速する感覚はある。ロードバイクのDEFY4とクロスバイクのEscape RXでは好みで選べば良いという意見だが、ロードバイクのALTERNAとクロスバイクのEscape RXではロードバイクとクロスバイクの差が大きくあり、ロードバイクの良さを生かした走りがしたいのならALTERNAを選ぶべきだろう。

写真:GIANT DEFY4

乗り心地は、NESTOのカーボンロードバイク「ALTERNA PRO」よりは良い。ALTERNA PROはフレームセットでしか売られていないが、試乗会で試乗できたのでALTERNAの後に乗ってみた。車体が軽く細部に良い部品を装備しているのでALTERNAよりもグングン進むが、舗装の感覚が伝わってくるのがわかった。ALTERNAは舗装のザラザラとした感覚が伝わりにくく、乗り心地は悪くないのではないかと思う。

写真:NESTO ALTERNA PRO

同価格帯のロードバイクと比較するとピカイチの走りだが、他のエントリーモデルのロードバイクとは違い、ロードバイクとして割り切ってた設計を行っているため、人によっては割り切った設計が欠点になる場合があるだろう。

ALTERNAは荷台や泥除けの装着ができず、ホイールのスポーク数も少ない(前20本・後ろ24本。一般的なクロスバイクの場合前後とも28本以上が多い)ため、ラフに扱うのはやめたほうがいいだろう。

ALTERNA FLATについて解説

ALTERNA FLATはドロップハンドルのALTERNAのハンドルを、フラットバーに変更した低価格モデルだ。価格は税抜き66,000円と安価なのが特徴だ。安価な理由は、ロードバイクのALTERNAと比較して、ALTERNAよりも安価なコンポーネントのShimano CLARIS(リア8速)をメインにし、ブレーキにPROMAX RC481を採用し、スポーク数が多いホイールを採用するなどの違いがある。

FLAT専用カラーのRAWは、塗装していないアルミフレームにクリア塗装を行っている。折りたたみ自転車のBirdyモノコックのようなポリッシュ仕上げではないため、塗装のような綺麗さは望めないため好き嫌いはあるカラーリングだ。

フレームはALTERNAと同じ6061アルミ素材を採用し、フレーム設計の違いは無いため、ドロップハンドルを装着してロードバイクに変更を行うのも可能。フロントフォークはALTERNAとは違いアルミ製を採用している。アルミ製のフロントフォークには泥除けが装着可能なダボ穴がある。

PROMAX製ブレーキは、一般的に制動力は低いと言われているが、ALTERNA FLATに関しては必要十分。これは、ブレーキレバーがかけやすいフラットバー用ブレーキレバーを採用しているのもあるだろう。

タイヤはMAXXISデトネイターフォルダブル(700×28C)を採用している。ドロップハンドルのALTERNAと比較してタイヤ幅は太く、28ミリとスピードクロス並みの太さを採用している。フレームとタイヤの隙間は狭いが28ミリのロード用タイヤの装着はできるだろう。

試乗した限りでは、自分が所有しているEscape RXよりも重いギアで回せるが、ドロップハンドルのALTERNAのほうが走りが軽い。ALTERNAの車体価格の89,000円と、ALTERNA FLATの車体価格の66,000円との価格差は大きいが、価格差以上の走りの違いはあるだろう。

フラットハンドル仕様のALTERNA FLATの利点は、価格が安い、フラットバーなので短距離走行では扱いやすい、スポーク数が比較的多い(前後とも28本)ので、ALTERNAよりも安心感は多少あることだろう。

Khodaa-Bloom FARNA 700との違いを解説

NESTOブランドを持っているホダカは、スポーツサイクルブランド「Khodaa-Bloom」ブランドも持っている。Khodaa-Bloomブランドの中でも、ALTERNAに近いモデルと言えばFARNA 700だろう。FARNA 700は、Khodaa-Bloomブランドのロードバイクの中では、低速・中速走行の安定性を重視したエンデュランスロードバイクと呼ばれるモデルだ。

レーシングロードバイクとエンデュランスロードバイクの違い Khodaa Bloom Farnaシリーズ編

Farna 700に試乗した時の記憶と、ALTERNAに試乗した時の感覚を比較するとFarna 700は低速の安心感は高く自転車にせかされる感覚が比較的少なく、ALTERNAは、Farna 700よりもスピードを出すのを好む自転車だと感じた。これは、Farna 700がALTERNAよりもシートアングルやヘッドアングルを寝かし、ホイールベースを長くしたこともあるだろう。

巡航速度25km/h以下で最も快適に走るエンデュランスロードバイク『FARNA 700』|FARNA|自転車|コーダーブルーム

欠点は販売店が少なすぎるだけのALTERNA/ALTERNA FLAT

NESTO ALTERNA/ALTERNA FLATは価格を考えるとケチを付ける所は無い。嘗てのエントリーモデルのロードバイクは、購入したらブレーキシューやブレーキ本体を購入し、ギア比が重いので大きいスプロケットを採用しギアレシオを下げ、滑りやすくて乗り心地が悪いタイヤを交換するという、最低限のカスタムを行う余分な費用が必要な場合があったが、ALTERNAに関してはただでさえ安いのに余分な費用が必要ではない利点がある。

ALTERNA/ALTERNA FLATの欠点は、取扱販売店が少ないことだろう。NESTOは量販店向けのスタンダードモデルと、自転車専門店向けのプレミアムモデルの2種類に分かれている。プレミアムモデルはプレミアムディーラーのみの取扱となっており、プレミアムディーラーの数が少ないため購入できる場所が少ない。購入できる場所が少ないと購入候補に入れても、最終的には購入できない。取扱販売店は拡大しないといけないだろう。

なぜ、ロードバイクに乗るとスピードを出したくなるのかを解説してみる

ドロップハンドルに細いタイヤを装着したロードバイクは舗装路を高速で走るのが得意だ。

多くの人がロードバイクで颯爽と走るのを公道でよくみるが、人によっては、なぜそこまでして高速で走るのか疑問に思う人も少なくないはずだ。

なぜロードバイクに乗るとスピードを出す人が多くなるのか?

その理由は、恐らく車体特性にあると思う。

前にハイエンドロードバイクのSCOTT CR1 Limited(サイクルハーバー青梅のレンタサイクル)を借りて峠に行ったことがある。

いつも運転しているEscape RXと比較すると、前傾姿勢や細いタイヤ、舗装路では飛んでいるような走行性能のおかげで、飛ばしていないのに平地で軽々と時速30km/hを出していた。

これが時速28km/hだと”遅い”という感覚になり、ついついペダルを踏んで速度を上げていた。

ロードバイクは舗装路を高速走行を行うのを目的としているため、ロードバイクの走行条件にあった走り方をすると、楽しいためついついスピードを出したくなるのではないかと思う。

低速走行はひたすら苦痛になるロードバイク

ロードバイクでの高速走行は楽しいが、一方で低速走行はひたすら苦痛だ。

ロードバイクで低速走行を行うのが苦痛なのは様々な理由があると思うが、一番の理由は直進安定性が低いことだろう。

ホイールベースが短い、フォーク角が立っているなどの理由で、一般的にロードバイクは、低速時の直進安定性が低い。

直進安定性が低いと低速でも真っ直ぐに進みにくい。そのため無意識に自転車を直進させようと修正を行うようになる。

これはロードバイクとクロスバイクを乗り換えて、低速でのんびり走ろうとするとわかること。一般的なロードバイクは、低速走行の場合、クロスバイクよりも、車体を真っ直ぐに走らせるために余分に体を動かしている。元気なときならまだ良いが、疲れているときはイライラが増幅してしまう。

低速走行では前傾姿勢も問題になる。一般的に低速走行を行う場面では、視野を広げて景色を見る場面が多いが、前傾姿勢ではまったく意味をなさない。

よくクロスバイクにドロップハンドルをつけてロードバイクにするという話を見るが、ロードバイクとクロスバイクは車体設計が違うため、ドロップハンドルをつけてもロードバイクにならない。

これは逆もしかりで、ロードバイクにフラットハンドルをつけてもクロスバイクにはならない。

低速走行は楽しい一方、高速走行は苦痛になる自転車も存在する

ロードバイクだと時速30km/h以下だと遅い感覚に陥るが、逆に時速15km/hで満足する自転車も存在する。

それはTartaruga Type-Fだ。Tartaruga Type-Fもサイクルハーバー青梅で借りたが、この自転車は時速10km/hで十分、時速20km/h以上で走ると非常にかったるいという、ロードバイクとは真逆の自転車だ。正直な話、下手なロードバイクよりも使いにくい自転車だが、乗る価値はあるだろう。

ロードバイクで高速走行するのに違和感を持ったなら、別の自転車に目を向けてみるのも一つだ。自転車の楽しみはスピードだけではないからだ。

ツールケースをサドルバッグにするアイデア商品「R250 ツールケースサドルホルダー」

サイクルツーリングを行う時、パンク等の様々なトラブルに対応するため、携帯工具を持っていくのが一般的だ。この携帯工具を持っていく時は、自転車に取り付けたバッグやケースに入れて持っていくのが一般的だ。個人的にお薦めしたいのがツールケース。サドルバッグよりも取り出しやすく、複数の自転車を持っていてもボトルケージがあれば簡単に持っていくことができるからだ。

このツールケースの欠点は、ボトルケージを1つ占領してしまうことだろう。夏場などボトルをたくさん持っていきたい場合、ツールケースを使うとボトルケージが1つ消えると給水などで問題になりやすい。そんな問題を解決したアイデア商品がR250 ツールケースサドルホルダーだろう。

R250 ツールケースサドルホルダーは、25ミリ幅のPPテープ素材を採用し、ツールケースをサドルに装着することができるアイデア商品だ。対応シートポストサイズは、27.2~31.8mm。もしくは最大周囲130mm。丸型シートポスト以外にも取り付け可能だが、極端なエアロシートポストには取り付けできないとのこと。

人によってはサドル下にボトルケージを装着する商品を流用して、ツールケースを装着すればいいと思う人もいると思うが、サドル下にボトルケージを装着すると、振動が大きいためボトルケージが破断したり、ボトルケージに装着されている物が飛んでいく問題がある。ツールケースホルダーの場合は、PPテープ素材のため破断の心配はない。また、反射テープ素材を一部に採用し、テールライトの装着が可能になっているため夜間走行時の安全性も確保されている。単純な作りだがよくできたアイデア商品だろう。

かつては自動車でしか行けなかった本土最南端の佐多岬とはどういう所?

旅行の予定を立てる時、様々な事を頭に思い浮かべながら予定を決める必要があるが、一番考える事と言えば目的地だろう。目的地を決める時、テーマを決めて目的地を決めるのが一般的だが、その中でも比較的ポピュラーなのが最北端や最南端といった日本の端を目指すのが挙げられる。その中でも本土最南端にあるのが鹿児島県の佐多岬だ。この佐多岬、現在は公共交通機関で行けない場所になっているのはあまり知られていない。今回はそんな佐多岬について紹介したい。

かつては自動車しか走ることができない道として知られていた佐多岬ロードパーク

鹿児島県南大隅町にある佐多岬は、鹿児島県を中心に観光事業などを行う岩崎グループが道路の建設を行い、1964年に私有有料道路「佐多岬ロードパーク」が開通した。佐多岬ロードパークは、佐多岬に行くことができる貴重な道として知られているが、長らく自動車専用道路のため自転車や歩行者の通行が禁止されていた。そのため、自転車や徒歩で日本を旅する人にとっては、様々な思いがある道としても知られている。

佐多岬ロードパークが開通することにより、佐多岬周辺の観光開発が進むことになったが、時代が進むにつれて佐多岬ロードパークの通行量は減少するようになった。2004年頃には岩崎グループ側は経営難を理由に佐多岬ロードパークの休止の検討を行う事となった。佐多岬ロードパークが閉鎖された場合、佐多岬に行くことが不可能になり、佐多岬ロードパークの途中にある集落の生活道路が無くなる問題が発生するため、地元の町との協議が行われた。最終的に南大隅町側が道路等を譲渡、購入を行い佐多岬ロードパークの閉鎖は阻止された。

かつての佐多岬ロードパークは、現在は全区間が南大隅町の町道佐多岬公園線となり、無料で自動車、自転車、歩行者の通行が可能となっており、自転車や徒歩で本土最南端に行くことができるようになっている。

公共交通機関を使用しながら佐多岬に行く方法を解説

2017年現在、佐多岬は展望台公園のリニューアル工事を行っており、御崎神社境内の先から旧展望台跡地までの歩道の通行が不可能となっている。鹿児島県のWebサイトによると、展望台公園のリニューアルは平成30年度中の完成を目指しているが、具体的な時期は未定との回答がWebサイトに載っている。

鹿児島県/佐多岬における通行規制について

展望台公園がリニューアルされた時、佐多岬に行きたいと思う人は多いと思うが、ここで問題になるのが交通機関だ。今では自転車や歩行者でも自由に行くことができるようになった佐多岬だが、2018年1月現在、定期運行されている公共交通機関を使用して佐多岬に行くことは不可能となっている。かつては、佐多岬ロードパーク入口と佐多岬駐車場を結ぶバスが運行されていたが2006年に廃止された。

公共交通機関をできるだけ使用して佐多岬に行く場合、最初は鹿児島からJR九州の指宿枕崎線を使用して指宿枕崎線に乗り、指宿まで南下するのがベストだ。指宿枕崎線には鹿児島中央駅~指宿駅間で運行している観光特急列車「指宿のたまて箱」が運行されており、最近流行の観光列車に興味がある人は「指宿のたまて箱」を乗車するのも1つだ。

指宿のたまて箱は、薩摩半島に伝わる竜宮伝説をテーマにした装飾を施した特急列車。駅に到着すると「たまて箱」をイメージさせる演出や南九州産の杉材を使用した内装、海側の席は外を向いた設計にすることで海を眺めるようにした車内や、いぶたまプリンや指宿温泉サイダー等を販売する車内販売等、観光列車に相応しい内容を持っている。

特急 指宿のたまて箱 | JR九州の列車たち ~JR九州 観光列車【D&S列車】・新幹線~

縁結びで有名な知林ヶ島や、浴衣を着て砂に埋まって温まる砂むし温泉で有名な指宿から佐多岬に行く場合、2つの方法がある。1つは指宿からレンタカーを借りて山川まで運転し、山川からは大隅半島の根占を結ぶカーフェリー「フェリーなんきゅう」に乗る方法。2つ目は指宿から大隅半島の根占を結ぶ「高速船 なんきゅう10号」に乗り、根布でレンタカーを借りて佐多岬に行く方法の2種類がある。

フェリーなんきゅう | 山川と根占を繋ぐ “海の国道” フェリーなんきゅう。もう一つの大隅と薩摩の架け橋 高速船 なんきゅう10号。是非ご利用下さい。

指宿からレンタカーを借りてフェリーに乗る場合、観光地の指宿はレンタカー会社が多いため、レンタカーを選べることができる利点があるのに対し、指宿からフェリーのりばの山川まで6kmの距離を走る時間や、高速船「なんきゅう10号」と比較して2倍以上かかる所要時間50分という時間、車両運賃が必要になる問題がある。

指宿から高速船「なんきゅう10号」に乗り、大隅半島の根布でレンタカーを借りる方法の利点は「フェリーなんきゅう」よりも速い所要時間20分で根占に到着することができる、根占でレンタカーを借りることで安価に佐多岬に行くことができる利点がある。欠点は「高速船 なんきゅう10号」には自転車しか載ることができない、根占にあるレンタカーは根占港にある1軒しか存在せず、レンタカーの車種も軽自動車「N-ONE」しか無い問題が存在する。

レンタカー 根占 南大隈 + ホンダレンタカー かのや +(根占港近くに存在するレンタカー)

本土最北端で有名な宗谷岬は稚内駅からバスで行くことができるのに対して、公共交通機関で行くことが不可能な本土最南端の佐多岬。そのため宗谷岬と比較するとマイナーな場所だが、南国らしい景色は宗谷岬とは違う雰囲気を感じることができるだろう。

マルキンやNESTO、Khodaa Bloomで有名なホダカはGIANTから独立したようだ

軽快車で有名なマルキンや、スポーツサイクルブランドで知られているコーダブルームブランドの運営を行っている自転車会社のホダカは、コストパフォーマンスが高いスポーツサイクルブランドのNESTOに力を入れている。ワイズロード東大和でNESTOのロードバイクを試乗した後、シクロライダーの身分を明かした上で色々話をした。NESTOを所有しているホダカは、スポーツサイクルブランドのKhodaa-Bloomも持っていて、似たような自転車を販売している。NESTOとKhodaa-Bloomは別部門で競い合っているとのことだ。自分はこのことについて「身内同士で戦っていて、さらに親会社のGIANTとも戦い…。」と話していたら。セールスマンはこう言った。

「いや、ウチ(ホダカ)はGIANTから独立しました。」

ホダカの歴史では、1998年にジャイアントの傘下に入ったが、GIANTから独立したというのは書いていないため、今でもGIANTの傘下に入っていると思っていた。詳しく聞くと2年前にGIANTから独立したらしい。ただ製造工場はGIANT製が多いとのことだ。

HODAKA(ホダカ株式会社) 自転車・用品・企業情報サイト » 歴史・沿革

GIANTから独立するにあたって、GIANTが持っているホダカの株を買い取る必要があり、銀行に借金をして株を買い取ったとのこと。恐らく相当苦労したと思うが上層部は独立して良かったとNESTOのセールスの人が話していた。

GIANTから独立して良かったのは、親会社の意向を気にせず自由に企画を行うことができるとのことだ。NESTOは安田大サーカスで知られている団長がトライアスロンレースの世界選手権出場を目指しているが、もし独立していなかったら安田大サーカスの団長にロードバイクを供給する場合も親会社に伺わないといけなかったと語っていた。

NESTOが応援する “あの人” 来たる!|NESTO – ネスト

会社概要では今でもGIANTの傘下に入ったと書いてあるため、今でも本当だったのか?と頭のなかで疑問に思っているが、GIANTから独立した影響を示唆した話もされ、この話は書いていいですよね?と、3回ほど言って了承を得ているので公開しました。

台湾にある台湾穂高は日本のホダカとは無関係

今まで台湾にある台湾穂高は、日本のホダカと同じ会社だと思っていたが、NESTOのセールスマンいわく、台湾穂高とホダカはまったく関係ないとのこと。日本のホダカと偶々名前が重なっているだけで、台湾の日本統治時代の影響を受けていると話していた。因みに台湾穂高のホームページには1966年に創業され、日本のホダカは1972年に創業している。

:::Welcome::: HODAKA – Company_Profile(台湾穂高)

NESTOブランドのグラベルロードも開発中とのこと

現在流行しているグラベルロードだが、NESTOブランドのグラベルロードは開発中とのこと。700×32~35Cのタイヤを装着し40Cぐらいのタイヤにも対応できるモデルを開発していると話していた。

ウッドデッキの洒落たサイクルトレーラー DOPPELGANGERウッディサイクルトレーラー

自転車よりも、自転車関連用品に力を入れている最近のドッペルギャンガーの自転車部門。他の会社よりも多少安く、少し変わったデザインを採用していて興味を引く自転車用品を販売している。

日本では馴染みがないサイクルトレーラーもドッペルギャンガーは4種類も販売している。通常の2輪タイプのサイクルトレーラーから、一輪タイプやバーレートラヴォイ風のモデルまで様々なサイクルトレーラーがある。

サイクルトレーラーの中でも異色なのがウッディサイクルトレーラーだろう。ウッディサイクルトレーラーはウッドデッキのみのシンプルなデザインが特徴で、通常のサイクルトレーラーよりも洒落たデザインを採用している。物を載せるときは紐が必要だ。

耐荷重は20kgとのこと。参考に子供載せ搭載可能のママチャリのリアキャリアの殆どの耐荷重は25~27kgは積めるため、通常のママチャリとくらべてたくさん積めるというわけではないようだ。

このサイクルトレーラーの一番の特徴は、ウッドデッキを採用しお洒落なデザインとなっていることだろう。実用性は他のサイクルトレーラーよりも低いが、ファッションで買ってみようと思う人もいると思うデザインだ。公式サイトを見るとクリスマスツリーや看板を載せた写真を見ることができ、従来のサイクルトレーラーよりも幅広い使い方ができそうだ。

http://www.doppelganger.jp/option/dcr405/

SURLYからフロントラック装着を前提とした自転車「PACK RAT」が登場

アメリカの自転車ブランドには非競技用自転車ブランドが多くある。その中でもSURLYは道具性を重視したカラーや機能を搭載し、全車クロモリフレームを採用したブランドだ。

今回SURLYから新しく登場したPACK RATの一番の特徴は、フロントラックを装着するのを前提としたスポーツサイクルということだ。通常のスポーツサイクルではフロントキャリアを装着するのを想定した自転車は無いモデルや、数キロ程度の小さい荷物を積むのを前提としたモデルがほとんどだ。

フロントキャリアに大容量の荷物を積む場合の解決方法の1つに、フレームにフロントキャリアを装着し、前輪の操舵の影響を受けないようにする方法がある。パシュレーのDELI BIKEが良い例だろう。

http://diatechproducts.com/pashley/delibike.html

PACK RATは通常の自転車と同じくフロントフォークにキャリアを装着する方法となっている。フロントフォークの左右合わせて4つあるダボ穴にフロントキャリアを装着する方法のようだ。SURLYのクロスチェックに似たデザインだが、フレームサイズ38~50㎝までは26インチ(タイヤ幅2インチ)、52~58cmまでは650Bホイール(タイヤ幅48ミリ)サイズを採用しており、クロスチェックと同じ自転車ではないようだ。

フロントキャリアは24-PACK RACKが装着可能で完成車には標準装備されるとのこと。フロントキャリアの積載可能重量はなんと13.6kg。一般的なシティサイクルの前かごの積載重量は3~4kg程度なので、PACK RATはシティサイクルの前かごの2倍以上の荷物を積んでも大丈夫のようだ。

フロントキャリアの良さは荷物が見える安心感があり、PACK RATはフロントキャリアの良さを最大限活かした自転車とも言えるだろう。気になるのが限界まで荷物を積んだ時のハンドリングとダブルレッグセンタースタンドの装着の可否。特にダブルレッグセンタースタンドは思い荷物を積んだ時も車体が倒れないため、このような自転車に装着ができるかは非常に重要だ。

SURLYの新型【PACK RAT】来春発売開始!

JR東日本のサイクルトレイン「B.B.BASE」が凄い所とは何か

東京と房総半島を結ぶサイクルトレイン B.B.BASEが2018年1月6日から運行を開始すると発表した。自転車を分解せず鉄道に積むことができるサイクルトレインは少しずつだが増えている、小規模の私鉄が採用している事例が多いが、JRでもJR四国・宇和海の一部列車でもサイクルルームが登場するなど、良い方向に動いている。乗車は全席旅行商品のため予約が必要だ。

http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/osirase/cycletrain/uwakai_cycleroom.pdf

サイクルトレイン B.B.BASEが凄い部分は、JRの中で本格的なサイクルトレインだということ。自転車を積むのなら多くのサイクルトレインが行っているが、自転車を積むことができる台数は少ないのが殆どだ。例えばJR西日本の観光列車「ラ・マル・ド・ボァ」には自転車積載スペースがあるが、スペースは8台のみで岡山~高松、岡山~琴平、尾道~岡山(上り)では利用できない。今回のB.B.BASEは自転車を99台積載することができる。日本のサイクルトレインの中でも、ここまで多くの自転車を積載できるサイクルトレインは珍しいと思う。

https://www.jr-odekake.net/navi/kankou/lamalledebois/

注意点としてはサイクルラックに積載可能な自転車は制限がある。スペック表を見ると折りたたみ自転車、マウンテンバイク、ママチャリやシティサイクル、電動アシスト自転車の積載はできないと思っていいだろう。期待されている電動アシストスポーツサイクルが普及しても、B.B.BASEには積載できないようだ。この部分は次代B.B.BASEに期待したい。

http://www.jreast.co.jp/chiba/bbbase/

ミニバンタクシーが広がれば自転車生活が広がると思う理由

街中を走っているタクシーといえばセダンタイプが一般的だが、2017年現在、タクシー専用車を販売しているトヨタ・日産にはセダンタイプのタクシー専用車は存在しない。トヨタ・ジャパンタクシー、日産・NV200タクシー共にミニバンタイプのタクシーとなっている。

http://toyota.jp/jpntaxi/

https://biz.nissan.co.jp/SPECIAL/NV200TAXI/

ミニバン型タクシーに近い形と言えばイギリスのロンドンタクシーが有名だろう。トヨタのジャパンタクシーはロンドンタクシーに似た形状だが、乗降性を追求しながら頭部のスペースを広くし、運転席に座ってもボンネットを見えるようにしないといけない・景観に合うように保守的なデザインを採用したので、ワンモーションフォルム(ボンネットとAピラーが続いた形状)はできないのを考えると、ロンドンタクシーに似せないようにするのは難しいだろう。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%BC

因みにコンセプトカーとして、ミニバンタクシーを提案した会社がある。イタリアのイタルデザイン社はアルファロメオ・ニューヨークタクシーという次世代タクシーを提案している。

New York Taxi

この時代のイタルデザインは、ミニバンの元祖と言えるコンセプトカー「ランチア・メガガンマ」を発表している。商用車シャーシのワンボックスカーとは違い、2000~2500CCエンジンを搭載した乗用車のランチア・ガンマの屋根を高くし、居住空間を向上したメガガンマは多くの会社の乗用車デザインに影響を与えているだろう。メガガンマに限らず、70~80年代のジウジアーロのコンセプトカーは、コンセプトカーというよりも預言車に近く、4ドアスポーツカー(ランボルギーニ・マルコポーロ、マセラティ・メディチ等)モダンデザインのレーサーレプリカオートバイ(MVアグスタ・2代目350S)、ミニバンタクシー(アルファロメオ・NYCタクシー)などを見ると、この時代のイタルデザイン社はいかに先見の明があるのかがわかると思う。

Megagamma

ミニバンタクシーが広がれば、自転車生活が広がると思う理由

NV200タクシーやジャパンタクシーが、アルファードやノアなどの従来のミニバンタクシーと違うのは、通常のタクシーとして使用されるのを想定した設計ということだろう。従来のミニバンタクシーは、多人数乗車を目的とした利用に限定した使い方が多く、通常の街中でもあまり見ない。NV200バネットタクシーやジャパンタクシーはセダン型タクシーと同じ使い方を目的としているので、従来のミニバンタクシーよりも普及するだろう。

NV200タクシーはスーツケース4つを縦置きで積むことができ、ジャパンタクシーはスーツケース2つを横置きで積むことが可能なので、輪行袋に入れた自転車を積むことができる可能性は高い。タクシーに輪行袋を積むことができたら、観光や自宅に帰る場合などに役に立つだろう。このようなタクシーが普及したら、サイクリングの可能性が大きく広がるだろう。

NV200タクシーやジャパンタクシーは、車椅子を乗せることができる、室内が広くて楽に乗ることができる、沢山の荷物を積むことができるなどの様々な利点があるため、普及するのは確実だ。通常の日常生活や観光だけでなく自転車生活を送る人にも恩恵を受けることができるだろう。

Speed Falcoと対極の折りたたみ自転車 Dahon International Speed D8 Street

日本で売られているDAHONには、アキボウ取扱のDAHONと武田産業・シナネンサイクル取扱のDAHONインターナショナルの2種類がある。アキボウ取扱のDAHONは、日本市場向けの専用モデルが多く、HorizeやSpeed Falcoなどの特徴的なモデルが多いのに対し、DAHONインターナショナルは、汎用性が高いモデルが多かったが、2018年度モデルから中価格のドロップハンドルモデル「Visc Pro」などが登場した。

Dahon Internatiolには、似たような名前がついているが実際には違う設計のモデルが存在する。Speedシリーズは、アキボウ取扱モデル「Speed Falco」は、20インチの中でも車輪径が大きくタイヤが細い451規格を採用し、舗装路のスピード走行に振ったモデルとなっている。

一方、Dahon Internationalの「Speed D8 Street」は、20インチの中では車輪径が小さいが、太いタイヤが多くある406規格を採用。標準装備されているタイヤは2インチとマウンテンバイク並の太さだ。

http://dahon-intl.jp/products_2018/speed_d8.html

 

アキボウ取扱のDahonで似たモデルといえばHorizeがある。Horizeとの違いは、Horizeはアルミフレームで汎用性が高い規格を採用し、ディスクブレーキ化などのカスタムが容易なのに対して、Speed D8 Streetはフレーム素材がクロモリで前輪ハブの規格が折りたたみ自転車用で、ディスクブレーキ化ができない等Horizeと比較するとカスタムしにくいことだろう。

 

自転車乗り放題サービス「スニークルロングタイムシェア」はお得か考える

近年のソフトやネットサービスでは定額制で使い放題を売りにしたり、利用権を借りて利用した期間に応じて料金を払うサービスが多い。これは、一般的にサブスクリプション方式と呼ばれる方法で、イニシャルコストが不要になる利点がある一方、そのサービスを長期間使用する場合、料金をずっと払わないといけないという欠点がある。サブスクリプション方式ビジネスモデルで成功した事例といえば、Adobe Creative CloudやAmazon プライムビデオ・プライムミュージックが挙げられる。

サブスクリプション方式ビジネスモデルはネットやソフト関連のサービスだけでなく、自転車業界でもこのビジネスモデルを採用したサービスがある。スニークルロングタイムシェアは、月額3,480~5,980円でスポーツサイクルが乗り放題になるサービスで、サービス1台目の自転車は180日、2台目からは90日間乗車することで乗り換えを行うことができるサービスだ。

http://www.sneecle.me/

似たようなサービスを挙げるとすれば、自動車の乗り放題サービス「NOREL」を思い出す人もいると思う。スニークルロングタイムシェアはNORELの自転車版だと思っていいだろう。

https://norel.jp

月額3,480~5,980円で自転車乗り放題サービス「スニークルロングタイムシェア」はお得なのだろうか?今回はスニークルロングタイムシェアがお得なのか考えてみた。

スニークルロングタイムシェアで借りることができる自転車はどういう物なのか

スニークルロングタイムシェアで借りることができる自転車は、2017年11月22日現時点では、ロードバイク、ピストバイク、折りたたみ自転車、マウンテンバイクと様々なスポーツサイクルがレンタルできるようだ。

ここで気になるのがマウンテンバイク。借りることができるマウンテンバイクは下り坂を高速で走るモデルやジャンプ系のモデルがある。レンタル用の自転車でマウンテンバイクコースやダートジャンプコースを走るには高い確率で壊れる可能性があるため、このような自転車を借りても、しかるべき場所で走れるのは難しい。

また、スニークルロングタイムシェアで採用されている自転車のは中古車。納車までに清掃、整備を行い、使用できる状態で渡すとのことだ。

スニークルロングタイムシェアの契約条件

スニークルロングタイムシェアの契約条件は2017年11月22日現在では、以下の通り。

  • 18歳以上。
  • 敷地内に屋根付の駐車場又は室内での保管が可能な方。
  • 顔写真入り身分証明書がある方。(写真がない場合は2つ以上の書類が必要(住民票と保険証、等))
  • 日本人の方、もしくはビザが2年以上、永住権のある方のみ。

また、賠償責任保険は交通事故時の賠償責任保険がユーザーが独自で加入する必要がある。

解約金はいくらかかるか?

スニークルロングタイムシェアの契約期間は2年間(更新は自動更新)。また途中解約の場合は違約金が発生する。解約(更新せず)の連絡は1か月前から可能、原則解約日(契約満了日)当日に自転車を返却することができるとのこと。

http://www.sneecle.me/faq/

スニークルロングタイムシェアは途中解約の場合、違約金として30,000円がかかる問題がある。

スニークルロングタイムシェアは、あくまで乗ることができるだけで所有できない。自転車を趣味にすると自転車は体の一部になるため、スニークルロングタイムシェアを使う場合、所詮試し乗り程度しか扱うことしかできないが、2年間も契約するのは長すぎる。違約金を5,000円~10,000円と安くするか、6ヶ月程度の自動更新がいいところだろう。

スニークルロングタイムシェアは本当にお得か?

スニークルロングタイムシェアで欠点となるのが、乗ることしかできないことと違約金が高いことだろう。特に違約金は高く、違約金を我慢して使うにしても3980円の自転車を使うと二年で10万円近く。5980円の自転車だと15万円近くかかる。違約金を5,000円~10,000円と安くするか、6ヶ月程度の自動更新にすれば面白いと思うが、違約金が高すぎるので躊躇してしまうのが本音だ。

 

ルノーウルトラライト7の後輪スポークが折れて車輪交換に

14インチ折りたたみ自転車「ルノーウルトラライト7」を購入する時、気になったのが後輪スポーク。フリー側のスポークがクロスしているのに対して、反フリー側のスポークがクロスしていないため、折れる可能性があると危惧していたが、その危惧は当たり購入して3ヶ月で折れた。

ウルトラライト7のスポーク折れは、Amazonのレビューやブログで多く見つかり、平均体重の人ですら1ヶ月未満で折れるほどで、体が大きい自分が乗って3ヶ月で折れたのは比較的マトモな事例のようだ。

ネットで検索した所、メーカー側が対策品として左右両方ともクロス組の後輪に交換している事例があるらしい。また、サイクルモード2017のウルトラライト7を見ると、左右両方ともクロス組となっている後輪が装着されたモデルもあったので、今後のモデルは左右両方ともスポークがクロスされたウルトラライト7が売られると思う。

自分は楽天のメーカー直営の通販サイトで購入したため、メールでこの件について訪ねたら対策品仕様の後輪を無償で送ってもらうこととなった。

対策品に交換することでスポークが折れにくくなると思うが、14インチという超小径ホイールは通常の車輪と比較してスポークが折れやすいのは間違いない。今後は交換用スポークを入手したり、太いタイヤに交換して振動を抑えてスポークの負荷を抑えるようなカスタムを行う予定だ。

サイクルベースあさひ体制初のルイガノ2018年モデルで気になった部分をまとめてみた

輸入代理店がサイクルベースあさひに変更することで注目されたルイガノだが、2018年モデルが公開されたようだ。

http://www.louisgarneausports.com/

ルイガノブランドは、カジュアル層向けのスポーツサイクルや電動アシスト自転車を中心にラインナップしていて、レーシングモデルはガノーブランドに住み分けを行うと思われる。今回はルイガノ公式サイトを見て気になった点を取り上げてみた。

ルイガノブランドのロードバイクは完全消滅

ルイガノ公式サイトを見た限りでは、かつて存在したドロップハンドルのロードバイクは完全に消滅しているようだ。フラットハンドルロードバイクは存在するが、トップチューブが長くドロップハンドル装着を想定していない。ロードバイクブームで街乗りでロードバイクを買う層もある現代で、あえてロードバイクを消滅されたのは興味深い。

ローマ字1文字と数字だけの車名はわかりにくい

かつてのルイガノは、TRシリーズやCASPARシリーズ、FIVEやSIX、MVシリーズといった名前があり、これらの名称が長く続いていたがサイクルベースあさひ体制になってから、ローマ字1文字と数字の組み合わせという名前になった。自動車で言うのならBMWや海外のマツダなどの名称に似ているが、予想以上にわかりにくい。特にわかりにくいのがXシリーズで、27.5インチのX7.0と20インチミニベロのX8.0とX8.1があり、Xとは何なのか疑問に思ってしまう。

http://www.louisgarneausports.com/lgs-x7.0.html

http://www.louisgarneausports.com/lgs-x8.1.html

既に定着している名前をあえて変えない事例を挙げるとEscape R3がある。Escape R3はEscape Rシリーズの最廉価版だったが、Escape R3が良く売れたため、Escape RXシリーズに移行してもEscape R3の名前が残っている。本来ならEscape R3しかないためEscape Rだけで良いはずだが、Escape R3が定着しているためR3の名前を残したのだと思う。

https://www.giant.co.jp/giant18/bike_select.php?c_code=CA01&f_code=FD03&s_code=SR11

 

電動アシストMTB「Panasonic XM1」のライバル(YPJ-XC・SHIMANO STEPS E8080)を紹介

日本初の本格電動アシストマウンテンバイク「Panasonic XM1」は、30万円以上と125ccのオートバイ並の価格ながら、発売1カ月で年間企画台数200台の受注を達成した。YPJ-R・YPJ-Cといった本格電動アシストスポーツバイクがヒットして、日本でも本格電動アシストスポーツバイクが増えつつある。

http://news.panasonic.com/jp/press/data/2017/10/jn171002-5/jn171002-5.html

Panasonic XM1がヒットすることで、他社からも本格電動アシストスポーツバイクが登場するだろう。今回はサイクルモード2017でXM1のライバルになると思われる電動アシストスポーツバイクを取り上げてみたい。

PW-Xユニットを搭載したヤマハ・YPJ-XCはXM1をライバルにしている

サイクルモードや東京モーターショーで登場した、ヤマハの電動アシストマウンテンバイクがYPJ-XC。アシストユニットは、今までは海外版でしか採用されていなかったPW-XというPWシリーズの上級ユニットを装備しているようだ。

サイクルモードでヤマハの人と話したら、ヤマハはPanasonic XM1を購入して研究して、YPJ-XCはXM1よりもよく登れる自転車にしていると言っていた。これはPWユニットを搭載したYPJ-R・YPJ-Cにように、小型バッテリー+ローパワーで滑らかなアシストとは違うかもしれない。

http://cycloassist.com/archives/1095

ユニット提供で攻めるSHIMANO STEPS E8080

サイクルモードでBESVの電動アシストマウンテンバイクに試乗してみた。BESVの電動アシストマウンテンバイクには、SHIMANO STEPS E8080が搭載されていて、XM1のように高ケイデンスで回してもアシストがかかるタイプで、XM1のライバルになるだろう。ここで注目したいのは、SHIMANO STEPSは1流の電動アシストユニットでは電動アシストユニットのみを供給するということだ。

もし、自分が買い物用等で電動アシスト自転車を買うのなら、信頼と実績があるPanasonicとYAMAHAのユニットを搭載した電動アシスト自転車に乗るだろう。注目すべき所はPanasonicとYAMAHAは日本では電動アシストユニット供給と自社ブランドの電動アシスト自転車販売を同時に行っていることだろう。これは本家の電動アシスト自転車を優先して、他社に最新ユニットを卸さない可能性があるためだ。現実にYPJのPWユニットは、日本国内では2017年11月現在他社には提供していない。他ブランドでは2016年にパナソニックユニットを搭載したBikke Polarは、パナソニックの電動アシスト自転車には既に搭載されていた最新ユニットではなく、旧式バッテリー用の型落ちユニットが搭載された事例がある。

http://cs-shinwa.sblo.jp/article/177695633.html

STEPS E8080を提供するシマノは、自転車の製造を行っていないため多くの会社にユニットを卸して利益を得る必要がある。これは多くの会社にXM1クラスのアシストユニットを提供する可能性があるため、良質な本格電動アシストスポーツバイクが多く登場し市場が活性化するだろう。

Bosch Active Line PlusはXM1のライバルにならない

ヨーロッパでは電動アシストユニットで有名なBoschが日本に参入した。アシストユニットはActive Line Plusという比較的低価格のユニットで、日本国内では20~30万円クラスの電動アシストスポーツバイクに搭載されるようだ。

Bosch Active Line Plusの電動アシスト自転車に乗った感想は、中国のBAFANG社んおアシストユニットに近いが、アシストオフ時にコクンとしたショックが発生する。アシストの感覚もXM1のように高ケイデンスでもアシストがかかる物ではない。日本市場ではBoschユニットを搭載した電動アシストスポーツバイクは、TREK Verve+が約20万円で購入できるが、他の電動アシストスポーツバイクは30万円クラスになるようだ。XM1が約33万円なのを考えると格下のBoschユニットを搭載した電動アシストスポーツバイクに30万円は払えない。

http://cycloassist.com/archives/1250

650Bロードプラスタイヤのグラベルロード KONA ROVE NRB DLに乗ってみた

26インチよりも大きく29インチ(700C)よりも小さい650B規格ホイールはマウンテンバイクでは主流になり、グラベルロードの世界でもこの規格が採用されつつある。

KONA ROVE NRBは650B✕47Cのスリックタイヤ「WTB HORIZON」を採用したグラベルロードだ。このタイヤはWTBが提唱するロードプラスタイヤというもので、700✕30C相当の直径で、47ミリ相当(1.75インチに近い幅)のタイヤ幅を持っているスリックタイヤだ。舗装路や砂利道では絶対的スピードは出ないが、舗装路では荒れていても乗り心地が良くてパンクしにくく、ロードバイクでは走れない砂利道も楽しく走ることができるのが特徴となっている。

KONA ROVE NRB DLは650Bホイールを採用したROVE NRBシリーズの上級モデル。アルミフレームを採用したモデルでディスクブレーキも装備している。ちなみに650Bホイールを採用したROVEはROVE NRBだけでなくレイノルズ853クロモリフレームのROVE LTDも650Bホイールを採用している。

http://www.konaworld.com/rove_nrb_dl.cfm

今回は弱虫ペダルスターライトクロスのレースコースが開放されている時間に試乗してきた。舗装路はわずかで急坂もあり、サイクルモードの試乗コースよりも遥かに公道に近い。

試乗して良いと思ったのは車輪の大きさが程よく、スリックなのにタイヤも太い。油圧ブレーキなのでブレーキの効きも良くて安心感が高いこと。

一般的にスリックタイヤは舗装路向けのタイヤだが、WTB Horizonは、タイヤ幅が47ミリと太く、安心して走ることができる。グラベルキング32CのEscape RXでは、安心して通過できると思われるシーンでは、WTB Horizonだと安心して操縦を楽しめた。

シマノの油圧ディスクブレーキとWTB Horizonタイヤのお陰で、シクロクロスコースを楽しむことができた。シクロクロスやマウンテンバイクレースを行う人ならともかく、一般のサイクルツーリストだと躊躇する急な下り坂など、シクロクロス独特のコースを楽しむことができた。

このあとにSUTRA LTDやROVEに乗ろうと思ったが、タイヤが細いROVEで同じように走ったら怖い(自分の自転車ではなく、NRBと同じ感覚で走ったら怖いと感じたため) SUTRA LTDは去年、ミニコースで試乗したとき車輪が大きすぎて、あのコースでは手にあまりそうと思ったため乗らなかった。

ROVE NRB DLのような650Bホイールのグラベルロードは、ある意味すべてがハンパなグラベルロードだろう。しかし中途半端な道しかない公道ではこんなホイールを採用した自転車があっている。公道レベルの舗装路、未舗装路、段差に強いグラベルロードの一台だと思う。

最大の欠点はタイヤの価格。WTB HORIZONの価格は8000円と非常に高価で似たタイヤがない。チューブもホームセンターや自転車量販店で容易に入手することが難しいため、遠出をするときはチューブは二本ぐらい持っていったほうがいいだろう。