NESTOのクロスバイク「Vacanze1」と「LIMIT2」は何が違うのか?

他の自転車ブランドよりも安価な価格でありながら、1本4,000円オーバーの高価なタイヤを装着するなどコストパフォーマンスの高さを売りにしているNESTO。NESTOのクロスバイクでメインなのは舗装路を軽快に走るスピードクロスタイプのVacanzeとLimitだろう。

VACANZE 1-K (2018NEW)|NESTO – ネスト

LIMIT 2-K|NESTO – ネスト

写真上がVacanze1で写真下がLIMIT2。車体価格は4万円台後半(Vacanze1が45,000円。LIMIT2が48,000円。どちらも税抜価格)。フレームもほぼ同じで価格帯も同じこの2台は、一体どこが違うのだろうか。

NESTOのスピードクロス LIMITシリーズを解説 ライバル車との違いも紹介

Vacanze1とLIMIT2の違い

Vacanze1とLIMIT2の違いを簡単に書くと以下の通りだ。

LIMIT2のほうが溶接が滑らかに処理されている。

Vacanze1はリアの変速の段数は7段。LIMIT2は8段。

ブレーキ本体はLIMIT2はシマノ製を採用しておりグレードが高い。

この辺に関して言えばLIMIT2のほうが高いグレードの部品を採用している。

タイヤ幅はVacanze1は32ミリ幅、LIMIT2は28ミリ幅を採用している。一般的にタイヤ幅が細い場合は舗装路を高速走行するのに向いている。その点を考えるとLIMIT2は舗装路をスポーティに走りたい人に向いていて、Vacanze1はスピードよりも段差を安心して通過したい人や、乗り心地を重視したい人に向いているだろう。タイヤは両方ともMaxxis Datonator(ケブラービード)を採用している。4万円台の自転車に定価で1本4,000円オーバーのタイヤを装着するというとんでもない事を今回も行っている。

(参考)MAXXIS | デトネイター“シティーライド用カラータイヤの決定版”

Vacanze1とLIMIT2の一番の違いは取扱いディーラーの違い

軽量なフレームに、スタンド・ライトを標準装備し、1本4,000円のタイヤを装着するというコストパフォーマンスに関しては他の自転車ブランドを寄せ付けないNESTO。Vacanze1とLIMIT2の両方共お買い得なクロスバイクだが、個人的には後々を考えたら48,000円のLIMIT2を薦める。しかしここで問題になるのが取扱いディーラーの数だ。

NESTOは、車種によってスタンダートモデルとプレミアムモデルに分かれている。スタンダートモデルは量販店でも販売されていて幅広い場所で購入できるのに対し、プレミアムモデルは一部の自転車専門店でしか購入できないようになっている。LIMIT2はプレミアムディーラーでしか購入できないモデルで、購入できる店舗が少ないという問題がある。LIMIT2を購入する時に困るのは、プレミアムディーラーが少ないため家の近くの自転車店では買えない問題が発生するということだろう。此の様な場合は取扱ディーラーが多いスタンダートモデルのVacanze1を買うしかないだろう。

このような例は自転車業界に限らず、様々な業界で発生している。プレミアムなモデルは何処でも購入できるのではなく、販売店をある程度絞り専門店で購入できるようにするのが今の流れのようだ。オートバイの世界では、ホンダは、2018年4月にオートバイのディーラーを250CC以下しか取り扱えないHonda Commuter(5,350拠点)と、大型オートバイの取扱を行っているが他ブランドのオートバイの取扱は行っていないHonda Dream(150拠点)に刷新するとのことだ。高校生で大型オートバイに乗り、通学できた時代のように大型オートバイがバカスカ売れる時代ではなく、ブランド力を付けて少ない客を囲い込みたいのではないかと思う。

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