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電動アシストスポーツ自転車は観光資源になると思う理由

電動アシスト自転車の世界では、電動アシストスポーツサイクルがブームになっており、様々な会社から電動アシストスポーツサイクルが登場している。このような電動アシストスポーツサイクルは、製造や販売で注目されているだけでなく、観光でも注目の的となっている。

道の駅 伊豆ゲートウェイ函南では、メリダブランドのロードバイクのレンタルだけでなく、ミヤタブランドの電動アシストスポーツ自転車をレンタルすることができる。レンタルできる車種は電動アシストクロスバイクのミヤタ・クルーズと、電動アシストマウンテンバイクのミヤタ・リッジランナーの2種類をレンタルすることができる。

参考:伊豆ゲートウェイ函南

伊豆半島では、電動アシストスポーツ自転車を観光資源にした取り組みを行っているようだ。2018年5月26日の伊豆経済新聞では、伊豆半島内に電動アシストスポーツ自転車の充電ネットワークを作る予定を打ち立てており、電動アシストスポーツ自転車を観光資源にしようとしているようだ。

ここで気になるのが、電動アシストスポーツ自転車は観光資源になるのかどうか。2018年5月25日に伊豆ゲートウェイ函南でミヤタ・クルーズをレンタルし、十国峠に行った限りでは「電動アシストスポーツ自転車は観光資源になる」と思うのが自分の考えで、その理由は以下の通りだ。

電動アシストスポーツ自転車は観光資源になると思う理由

電動アシストスポーツ自転車が観光資源になると思う理由は3つある。

1つ目の脚力があまり無い人でも楽しく走ることができる。電動アシストスポーツ自転車は、モーターとバッテリーを装備し人力を補助するスポーツ自転車だ。電動アシストスポーツ自転車は、一般的なスポーツ自転車よりも車体は重いが楽に漕ぐことができ、通常の電動アシスト自転車よりもスポーティな走りが可能なので、長距離を走っても辛くなりにくい利点がある。特に脚力があまりない普通の人でも坂道が上れるので、行動範囲が大きく増えるだろう。

レンタサイクルの観光で欠点になるのが、途中で疲れてしまい休憩が増えたり、道を間違えてしまいタイムロスが発生してしまう問題がある。特にレンタサイクルで観光を行う場合、土地勘が無く道を間違えるタイムロスがある場合が殆どだろう。最初にトラブルが発生してタイムロスが発生するのなら、いくつかの観光地点を外して回ればいいが、疲れた後にタイムロスが発生するとリカバリーが難しくなったり、時間配分が読みにくくなることがある。

これが電動アシストスポーツ自転車だと、途中で疲れてしまってもモーターアシストがあるおかげで、ある程度のスピードを出すことができるため、時間配分が読みやすい。レンタサイクルの殆どは時間貸しを行っているのが一般的なので、時間配分が読めるのは非常に重要で、安心して観光することができる。

人によっては、通常の電動アシスト自転車でも良いと思うかもしれないが、通常の電動アシスト自転車は発進時のトルクが強い一方、時速20km/hを超えてアシストが切れると足が一気に重くなりスピードが出にくくなるという問題があるが、電動アシストスポーツ自転車はスピードを出してアシストが切れても、足が重くならないため快適に走ることができ、楽しく観光することができる。

2つ目は運動になる。運動になるのは意外と思うかもしれない。しかし、実際にミヤタ・クルーズで十国峠を上った限りでは、電動アシストスポーツ自転車はある程度運動になると思う。モーターがあっても、人力を補助するアシストのためある程度は運動になるのだ。特に伊豆半島のように上り坂が多い場所では、アシストがあっても運動になるだろう。

3つ目は気軽に移動できる。電動アシストスポーツ自転車は、駐輪場所が小さくても良く、エンジン付きの原動機付自転車のように大きな音は出さず、排気ガスも出ない。そのため小さな路地を走っても迷惑になりにくいため、自動車やオートバイよりも気軽に移動できる。

自分は電動アシストスポーツ自転車は持っていなく、試乗やレンタルをして電動アシストスポーツ自転車を体験しているが、観光目的のレンタサイクルなら電動アシストスポーツ自転車を選びたい。伊豆半島ではE-Bikeプロジェクトを行っており電動アシストスポーツ自転車を観光資源にする動きがあるが、個人的には成功して各地に広まってほしい。

シクロライダーの電動アシストスポーツ自転車の記事を見る

【自転車漫画】昭和な回転展望レストランを巡る自転車旅(#チャリと来た)

人はだれしも子供の頃に欲しかった物・行きたかった所はあると思う。自分の場合は寝台特急北斗星等の長距離寝台列車に乗りたかったが、結局の所乗ることができなかった。自分だけに限らず、子供の頃に欲しかった物や行きたかった所は実現できない人が少なくないと思う。極稀に、高校生ながら若者の憧れの大型オートバイに乗れた人もいたが、このような例は全体的に見るとあまり多くないだろう。

80年代バイクブームよりも超過激な1970年代の第1次バイクブームまとめ

Twitterで自転車漫画を公開しているさえこ(@rinkosaeco)さんが、子供の頃に行きたかった所の1つに、回転展望レストランがあったようで、行きたくても連れて行ってもらえなかったとのことだ。回転展望レストランとは、展望レストランの床がゆっくり回転することで、360度の展望を楽しむことができるのが特徴とのこと。60年代には日本各地で作られた回転展望レストランだが、時代の流れや老朽化等により少なくなっているようだ。

子供の頃にできなかった事は、年月が経ち大人になっても忘れることはない。さえこ(@rinkosaeco)さんは子供の頃、行きたくても行けなかった回転展望レストランだが、大人になりブロンプトンに乗って回転展望レストラン旅を行ったようだ。

【長野・小布施】スポーツ自転車レンタル&カフェ Maaruさんが選ぶサイクリングコースまとめ

長野県はレンタサイクルやサイクリングツアーのを行っている会社が多く、地域によって特色があるサイクリングコースやサイクリングツアーを行っている所が多い。一例を挙げると、飯山の信越自然郷アクティビティセンターや茅野の八ヶ岳サイクリングでは冬季限定でファットバイクライドを行っている。

参考

八ヶ岳サイクリングでファットバイクに乗り雪道を走ってきた | シクロライダー

スノーゲレンデダウンヒルを楽しめる雪ちゃりナイター・エキサイティングダウンヒルツアーを体験した感想をまとめてみる | シクロライダー

今回は、長野県小布施でスポーツサイクル(ロードバイク・クロスバイク)のレンタサイクルやカフェを行っている、スポーツ自転車レンタル&カフェ maaruさんが紹介している長野の小布施や飯山のお薦めサイクリングコースをまとめてみた。

(写真:https://maaru-obuse.com/cycling-route-index/iiyama-tarudaki-cycling/

飯山出発、木島平村樽滝サイクリング。戸狩スキー場や北竜湖をまわる(半日コース)

「飯山出発、木島平村樽滝サイクリング。戸狩スキー場や北竜湖をまわる半日コース」は飯山から出発し、北竜湖や菜の花公園、樽滝、観光交流センターと回る40キロのサイクリングコース。このサイクリングコースで注目したいのは木島平村の「樽滝」で、Wikipediaによると毎年5月8日と10月の第3日曜日に姿を現す幻の滝があるとのこと。スポーツ自転車レンタル&カフェ maaruは、長野の小布施にあり、スタート地点の飯山から少し離れている。maaruから飯山まで車で行く場合は、30~40分ぐらいかかるようだ。

飯山出発、木島平村樽滝サイクリング。戸狩スキー場や北竜湖をまわる半日コース

飯山スイーツ菜の花サイクリング (半日コース)

小布施のmaaruから飯山駅を経由し、道の駅やスイーツ店「パティスリーヒラノ」、高社見晴らし街道を巡るサイクリングコース。半日から一日で回ることができるサイクリングコースとのこと。因みにパティスリーヒラノは飯山では有名な洋菓子屋として知られており、一般的なケーキからヒラノロールと名付けられたロールケーキにパフェと様々な洋菓子が売られていて、店舗にはカフェが併設されていて購入した洋菓子を食べることもできる。

飯山スイーツ菜の花サイクリング (半日コース)

小布施岩松院、浄光寺、せせらぎ緑道サイクリング(1-2時間コース)


小布施岩松院、浄光寺、せせらぎ緑道サイクリングは、maaruの近所をサイクリングするコース。上記2つのサイクリングコースよりも緩く、距離は僅か4.6キロと短いが、葛飾北斎の天井画「八方睨みの鳳凰図」がある岩松院や、北信五岳ビューポイント、小布施町6次産業センターなど、観光スポットが豊富なサイクリングコースとなっている。

小布施岩松院、浄光寺、せせらぎ緑道サイクリング(1-2時間コース)

小布施千曲川沿いのサイクリングロード

maaruの説明では、桜並木、山の景色が美しく、小布施で自転車に乗るには一番のオススメコースとのこと。千曲川沿いの歩行者自転車専用道路のサイクリングコースで車は基本来ないらしい。距離は往復18キロと短く、2時間あれば回れると書いてある。

桜がお見事!小布施千曲川沿いのサイクリングロード

須坂へサイクリング ぶどう畑を抜ければタイムスリップ?大正昭和な街並みと臥竜公園

小布施だけ見て帰ったらもったいない!須坂へ行こう、ぶどう畑を抜ければレトロ町並みと臥竜公園

maaruがある小布施の隣町の須坂は、桜や蔵の街並み、博物館が多くあるのが見どころのようだ。臥竜公園は春になると桜が綺麗で桜の名所100選にも選ばれており、公園内にある真っ黒おでんや団子が有名らしい。小布施から須坂中心部まで自転車で走るのなら、りんごやブドウ畑の中を通る道が車の量が少なくてお薦めとのこと。

信州中野一本木公園バラ鑑賞とスイーツサイクリング(ちょこっと中野観光付き)

小布施の隣にある中野市の一本木公園ではバラが綺麗に咲くことで有名とのこと。maaruから一本木公園まで40分ほどと近く、5月下旬から6月中旬にはきれいなバラが咲くようだ。maaruのサイトでは、一本木公園だけでなく、人形の絵付け体験ができる日本土人形資料館や中野陣屋にも訪れるなど、バラの鑑賞以外も楽しむことができる。

5月末~6月はココ!信州中野一本木公園バラ鑑賞とスイーツサイクリング(ちょこっと中野観光付き)

 

maaru 長野小布施スポーツ自転車レンタル&カフェについて

・住所:長野県 上高井郡大字小布施618-7
・営業時間/日時:8:00-17:00 早朝出発したい場合は6:00開店対応可能
・貸出可能な自転車:クロスバイク(TREK FX3)、ロードバイク(TREK エモンダALR4)
・料金:クロスバイク 1日4000円 短時間レンタルあり
ロードバイク 1日4500円 短時間レンタルあり
・貸出可能な物/サービス:ヘルメット、前後ライト、輪行袋、サドルバック、パンク修理セット
・保険:1日500円(任意)
・延長:1時間1000円、1日クロスバイク2500円、ロード3000円 最大5日まで貸出可能
・他場所での返却:不可
・保証金:なし

maaru 長野小布施スポーツ自転車レンタル&カフェ

 maaru 長野小布施スポーツ自転車レンタル&カフェのFacebook

 

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サイクルベースあさひの街乗り自転車 ウィークエンドバイクスについて解説

サイクルベースあさひでメインで売られているウイークエンドバイクスは、3万円で購入できる街乗りクロスバイク・ミニベロとして知られている。ウイークエンドバイクスはサイクルベースあさひのクロスバイクの中では、気軽に街乗りを楽しくするクロスバイクという位置づけだ。近年のクロスバイクブームでインターネットやホームセンターでは、三万円以下で購入できる激安クロスバイクが売られているが、個人的にはこれらの激安クロスバイクを選ぶのなら、店舗でも購入でき、三万円ながら細かい所に拘っているウイークエンドバイクスやイオンバイクのAuroraを選んだほうが後々の安心感は高いと思う。

出典:サイクルベースあさひ

ウイークエンドバイクスは、長距離サイクリングなど本格的なスポーツサイクルライフを送るのには難しい。車輪は外すのに工具が必要で、安価な一般車に使われる車軸を採用しており、長距離走行するには物足りない部品構成だ。しかし、街乗り向けの低価格クロスバイクと思って購入すれば、そんなに悪くはないモデルだと思う。もし本格的なスポーツサイクルライフを送りたいのであれば、サイクルベースあさひのクロスバイク「プレシジョンスポーツ」を選ぶのが良いだろう。

ウィークエンドバイクスは3万円のクロスバイク・ミニベロでも、できるだけ本物に見えるように拘って作っている。フレームはアルミ素材で重量11kg台と3万円クロスバイク・ミニベロとしては比較的軽い重量を達成している。派手なグラフィックは抑えてシンプルなデザインにし、シマノ製レボシフトよりも本格的に見えるマイクロシフト製のレバーシフターや、スポーティでやや薄いスポーツサイクル用サドルを採用することで、本物感を出している。

この手の格安クロスバイクはインターネット通販限定のモデルが多く、実店舗で購入するのが難しい自転車が多いが、ウイークエンドバイクスは、サイクルベースあさひやヤサカのブリーズサイクルで売られており、不安な無名ブランドの激安クロスバイクを買わなくて良い大きな利点がある。

ウィークエンドバイクスの車種一覧

ウイークエンドバイクスのラインナップは、700Cホイールを採用したウイークエンドバイクス。700Cよりも小柄な人にも乗れるように設計した26インチモデルのウイークエンドバイクス26。20インチの街乗り用ミニベロのウイークエンドバイクス20の3種類がラインナップされている。全モデル、価格は同じで車体の性格も変わらないため、気に入ったものを選ぶのがベストだろう。因みに全車スタンドは標準装備している。

ウイークエンドバイクス


700Cホイールを採用したウイークエンドバイクスは、比較的街中でよく見るモデルだろう。ウイークエンドバイクスはスポーツサイクルでは一般的な700Cホイールを採用している。タイヤ幅は32ミリ相当とママチャリよりはやや細めのタイヤを採用しており、普通の人が舗装路をスポーティで走るに向いているタイヤ幅となっている。フレームサイズは2種類あり、460mmは155cm~、510mmは165cm~。

ウイークエンドバイクスHD-K

ウィークエンドバイクスのオートライト仕様がウィークエンドバイクスHD。ハンドルにパナソニック製のハブダイナモライトを採用、また後輪にはウィークエンドバイクスよりも耐久性が高いシマノ製のハブを使っている。

ウイークエンドバイクス26

通常のウイークエンドバイクスでは、車体サイズが大きい人に向けたクロスバイク。通常のウイークエンドバイクスに採用されている700Cよりも小さい26インチ車輪を採用することで、小柄な人でも乗車することができるできるようになった。タイヤ幅は1.25インチとママチャリ等の一般車と同じタイヤ幅を採用しており、ウイークエンドバイクスよりも安定性が高めのタイヤ幅となっている。適応身長は150cm~。

ウイークエンドバイクス20

 

ウイークエンドバイクス唯一の小径車なのが、ウイークエンドバイクス20。20インチの小径ホイールを採用することで小回りが利き、駐輪時も場所を取らない利点がある。小径車輪は大径車輪と比較して安定性と乗り心地が悪い。700Cのウイークエンドバイクスや26インチのウイークエンドバイクスと比較して購入する場合、走行性能を取るのならウイークエンドバイクスやウイークエンドバイクス26を、小回りや駐輪時のコンパクトさを取るのならウイークエンドバイクス20を選ぶのがベストだろう。

NESTOのスピードクロス LIMITシリーズを解説 ライバル車との違いも紹介

ホダカのスポーツサイクルブランド「NESTO」の中でも、売れ線のクロスバイクと言えるのがLIMITシリーズだ。クロスバイクの中でも舗装路の走行性能を重視したスピードクロスと呼ばれるジャンルの自転車だ。車体設計からカラーリングまでベストセラーのスピードクロス「GIANT Escape R3」を意識しているNESTO LIMITだが、どのようなクロスバイクなのか解説する。

NESTO LIMITってどういう自転車?

NESTO LIMITシリーズは、一言で言うとEscape Rシリーズのようなスピードクロスだ。フレームは舗装路走行を重視し、ロードバイクよりもややアップライトな乗車姿勢のスピードクロスとしては定番の設計だと思う。フレーム・フロントフォークはアルミ素材を採用しており、5万円以下のスピードクロスでは車体重量9.9kg(フレームサイズ480mm、スタンド等は外した状態で計測)と軽量だ。

LIMITシリーズの中で一番安いエントリーモデルのLIMIT2は、税抜き価格48,000円と安価ながら、1本4,000円クラスのMAXXIS・Detonatorケブラービードタイヤや、シマノ製Vブレーキ(BR-T4000)、ライト・スタンド等を標準装備しており、どうすればそこまで安くなるのかが不思議なほどのバーゲンプライスとなっている。

今回は神宮外苑のサイクリングコースでの試乗に加えワイズロード東大和の試乗会で試乗したが、一言で言うとGIANT 旧Escape Rの正常進化版と言えるスピードクロスだと思った。NESTOのセールスマン曰く、LIMITシリーズは旧Escape Rシリーズを意識したクロスバイクとのことで、旧Escape RX、現行型Escape R3と比較して、スポーティとコンフォートのバランスが取れていてお買い得なクロスバイクだろう。

自分が所有しているGIANT 旧Escape RXとNESTO LIMIT2を比較すると、感覚的に旧Escape RXのほうがよく進むが、一方でビリビリとした振動が良く伝わり、たまに乗り心地が硬くて嫌になる時もある。実際に梅ノ木峠→風張林道→大ダワを走った時、大ダワの檜原方面下りで振動が大きくて嫌になった。写真のEscape RX3にはツーリング用バネ付き革サドルのBrooks Conquestに、乗り心地と耐パンク性能を両立したパナレーサー・グラベルキング28C、手首が痛くなりにくいGIZA ノースロードバー(NR-AL217BT)を装着しているが、乗り心地はNESTO LIMIT2のほうが良く、自分に合わせたEscape RX3のほうが硬い。(2016年モデルから登場した現行型Escape RXシリーズは未試乗)

2015年にモデルチェンジした現行のGIANT Escape R3とNESTO LIMIT2を比較すると、NESTO LIMIT2のほうがEscape R3よりもスポーティだ。なぜかというと現行のGIANT Escape R3は乗り心地が柔らかくてコンフォートなスピードクロスに変わっているからだ。Escape R3には乗り心地が硬いタイヤとして知られているKENDA K193タイヤが装着されているが、K193を装着しているのに乗り心地が柔らかく、今まで試乗したスピードクロスの中でもこれだけ乗り心地が柔らかいスピードクロスは初めてだろう。土浦の無人レンタサイクルを借りて、霞ヶ浦ショートコース(約90km)を走った時、歩道の段差や荒れた舗装路を走ったが、どうすればここまで乗り心地が良いスピードクロスが作れるのかと思ったほど。NESTO LIMIT2も乗り心地は良いが、LIMIT2の場合は、48,000円の自転車では通常は装備されない1本4,000円クラスのタイヤ(Maxxis デトネイターフォルダブル)を装備しているのもある。LIMIT2の場合、1本2,000円程度の低価格タイヤを装備したら、乗り心地が悪くなる可能性があるので、タイヤ交換を行う場合は最低でも1本4,000円クラスのタイヤを装着しないといけないだろう。

現行のEscape R3は乗り心地が良い一方、漕いだ時にダイレクトに前に進む感覚は落ちている。これは旧GIANT Escape RX、旧GIANT Escape Rシリーズ、NESTO LIMIT2と比較すると明確にわかるほどだ。NESTO LIMIT2よりもダイレクトに進む感覚が少ないが、時速20km/hで淡々と走るのなら、漕いでいる時の踏み心地が柔らかい利点もある。踏み心地の柔らかさは旧Escape RXには無い良さを感じることができるだろう。

NESTO LIMIT2とGIANT Escape R3の2台のうちどちらかを選ぶ場合、お買い得さとスポーティな走りを重視するのならNESTO LIMIT2だろう。スポーティで元気に走りたいのなら、Escape R3よりもスイスイ進むし、Escape R3よりも良いタイヤ・ブレーキが付き、ライトやスタンドも標準装備されているため、余分な物を購入しなくて良い。

一方、軽量なロードクルーザーが欲しいのなら現行Escape R3だ。現行Escape R3はスピードクロス特有のロードバイク風味は無いが、KENDA K193タイヤを装着してもスピードクロスにしては乗り心地が柔らかく、スポーティでロード風味を求めない人にとっては面白い素材だと思う。個人的には現行Escape R3にMaxxis デトネイターフォルダブルを装着してみたい。

写真の茶色の自転車がかつて所有していた旧Escape R3で、フレームデザインは現行型Escape R3に似ている。しかし、旧型のほうが漕いだ感じはスポーティでNESTO LIMIT2に一番近い。旧Escape R3は程度にもよるが中古自転車市場で20,000~30,000円ぐらいする。LIMIT2のほうが軽量で、良いタイヤやブレーキが付き価格は税抜き48,000円と安い。旧Escape R3の中古はよっぽどの事が無い限り買う意味は無い。

NESTO LIMIT1とLIMIT2の違い

NESTO LIMITシリーズの上級モデルであるLIMIT1の特徴は、NOVATEC製の軽量なロードバイク用ホイール、振動吸収性が高いと言われているカーボンフォーク、コンポーネントにシマノ・ソラを採用、ロードバイク用のクランク(50-34T)を装備。フレームはマットブラックの塗装にゴールドのロゴを採用し豪華さを出している。車体重量は9.2kgとLIMIT2よりもさらに軽くなった。価格は83,000円。

神宮外苑サイクリングコースで試乗した限りでは、LIMIT2よりも走りは軽いのかもしれないが、ロードバイク用のクランクを装着しているので、このようなスピードクロスとしてはギア比はやや重い。NESTOのフラットバーロード「ALTERNA FLAT」のように、前傾姿勢で踏み込めるのならまだしもアップライトな乗車姿勢のLIMITでロードバイク用クランクを装着しているのは疑問で、46-34Tや48-34Tといった軽いギアがついたほうがLIMIT1の良さが引き立つのでは無いかと思う。ただしシマノ・ソラR3000には46-34Tといった軽いギアを採用したクランクが無いため、何かしらの事情があるのかもしれない。

NESTO LIMIT1とLIMIT2のどちらかを選ぶ場合、LIMIT1はLIMIT2よりも軽量でスポーティさを求める人向けだと思う。自分の場合、自転車は買ったら徹底的に自分好みに合わせて部品交換するタイプのため、エントリーモデルのLIMIT2を買うだろう。

(写真:NESTO ALTERNA FLAT)

NESTO LIMITとVacanzeの違いは?

NESTOのクロスバイク「Vacanze1」と「LIMIT2」は何が違うのか?

NESTOには、スポーツサイクルを中心に取り扱うプロショップ向けのプレミアムモデルと、家電量販店などの幅広い店舗で取り扱うスタンダードモデルの2種類に分かれている。LIMITシリーズは、プレミアムモデルに入るが、兄弟車にスタンダードモデルのVacanzeシリーズもあるので比較する人も多いだろう。LIMITシリーズの利点はVacanzeよりも良い部品が付いたハイエンドモデル(LIMIT1)がある、同価格帯のモデル(プレミアムモデルではLIMIT2、スタンダードモデルではVacanze2)では、3000円の価格差以上にLIMIT2のほうがお買い得と言った利点がある。Vacanzeシリーズの利点は取り扱い販売店が多く、どこでも手軽に購入でき、タイヤが32ミリ幅と太いため扱いということだろう。

欠点はもはや車体サイズだけのNESTO LIMIT

48,000円と戦略的低価格を採用したLIMIT2は、部品構成に関してはこれ以上の物を求めるのなら、もっと金を出して別のモデルを買うか、LIMIT2を購入して自分好みに弄るしかないだろう。セールスマン曰くNESTOはよく売れているとのことで、口コミなどの効果により取扱店舗の増えており、時期を見計らって時代のニーズに合った自転車を売り出すと語っていた。

LIMITシリーズの弱みは車体サイズしかないだろう。これはLIMITだけでなくNESTOの自転車全般に言えることだ。話を伺った所もう1サイズ大きいのを希望する人が少なくないようだ。

ライバルのGIANT Escapeシリーズの強みは車体サイズで、エントリーモデルのEscape R3は女性向けのLivシリーズも含めて6サイズあり、Escape RXに至っては7サイズ(Liv含む)もあり、特にLivは女性向けに部品構成を変更している。NESTOも女性向けも作り7種類もサイズを増やせとは思わないが、売れ行きが良い一部グレードに、カラーリングを限定してでもサイズを増やしたほうが消費者にとってありがたい。特に5万円クラスのスピードクロス市場には、身長175cm~のサイズをラインナップしている会社は存在しないからだ。

http://nestobikes.com

ミヤタの電動アシストスポーツサイクル(クルーズ/リッジランナー)を紹介

加熱する電動アシストスポーツサイクルで大手企業のパナソニックとヤマハは自社製のアシストユニットを搭載しシェア争いに挑もうとしている。一方、日本のミヤタは、シマノ製の電動アシストユニット「Shimano・STPES」を他社に先駆けて搭載することで、電動アシストスポーツサイクル市場に挑もうとしているようだ。

ミヤタの電動アシストスポーツサイクルに搭載されているのは、シマノ製アシストユニット「STEPS E8080」だ。シマノの海外向けアシストユニット「STEPS E8000」を日本向けにセッティングしたアシストユニットで、他社のアシストユニットと比べてコンパクトなのが特徴だ。また、STEPS E8080はミヤタ以外の会社にもアシストユニットを供給しており、ミズタニ・SeraphやDAVOS E600もミヤタと同じアシストユニットが搭載されている。

STEPS E8080搭載車(ミヤタ・クルーズ、Seraph、Davos E600)に試乗した感想は、パナソニックのスポーツドライブユニットのトルクを薄くして、ペダリングの回転重視にしたセッティングだと思った。のんびりとペダルを漕いで走るのよりも、スポーツサイクルのように高回転で漕いで走るのに向いている。アシストの作動感に関してはタイムラグはほぼ無く、メリハリがあるように感じた。

2018年5月現在、ミヤタの電動アシストスポーツサイクルは、クロスバイクのクルーズとマウンテンバイクのリッジランナーの2種類がある。どちらもシマノ製のアシストユニットを装備している。

クルーズ:¥269,000

シマノSTEPS E8080搭載のクロスバイクの中で、ミヤタ・クルーズは扱いやすさを重視した電動アシストクロスバイクだろう。前傾姿勢が緩く直進安定性重視のクロスバイク用フレームに、リング錠を標準装備している。ブレーキはシマノ・Deore油圧ディスクブレーキ、ホイールはディスクロードバイク用のシマノ・RX010を装備している。ギアはシマノ・アリビオ9速 11-32T。

ミヤタ・クルーズにはサイクリング用のオプションパーツが充実しており、フロント・リアキャリア、ハンドルバーバッグ・リアキャリアバッグといった積載関連のパーツから、電池式テールライト、泥除け、スタンドと実用的なオプションパーツも取り揃えている。

リッジランナー:¥369,000

日本のマウンテンバイクの歴史に名前を刻んだリッジランナーが復活。コンパクトなアシストユニットをさらに傾かせて、通常のマウンテンバイクに近いフレーム設計なのが特徴。電動アシストマウンテンバイクの中では数少ない27.5インチセミファットバイクで、タイヤはKENDA K1184A 27.5×2.8インチが装着されている。バッテリーもミヤタ・リッジランナーに搭載されているのがミヤタ・クルーズの36V/11.6Ahよりも大きい36V/14Ahを装備しており、アップダウンが多い山の中を走行してもバッテリーが切れにくいように配慮されている。

本格的なオフロード走行に対応するために、サスペンションはトレイル用で知られているのSR SUNTOUR RAIDON34 DS BOOST RCR、ブレーキはシマノ・DEORE油圧ディスクブレーキに、シートポストが上下伸縮することにより、安心して下ることができるドロッパーシートポストを装備。ギアはShimano CS-HG500-10 11-42Tと流行のフロントシングル仕様を実現している。

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MIYATA自転車 | MIYATA | 電動アシストスポーツサイクル『E-BIKE』新発売

Panasonicの電動アシストスポーツサイクルまとめ ハリヤからXシリーズまで紹介

日本の電動アシストスポーツサイクルが登場する前から、街乗り用電動アシストスポーツ自転車「ハリヤ」が登場した電動アシストスポーツサイクルブームにより、従来型のシティサイクル用アシストユニットを採用したハリヤやジェッターだけでなく、スポーツライドも行うことができるスポーツドライブユニットを搭載したXシリーズが登場した。ここでは従来の一般車用アシストユニットを搭載したハリヤ・ジェッターを街乗り用スポーツサイクルとし、スポーツドライブユニットを搭載したXシリーズ(XU1・XM1・XM2)をXシリーズとして分けてみた。

街乗り用スポーツサイクル(一般車用アシストユニット)

ハリヤ・ジェッターに搭載されている一般車用アシストユニットは、パナソニックの一般的なママチャリなどに搭載されているアシストユニットと同じだ。


このような電動アシスト自転車のユニットの特徴は、のんびり漕いだ状態でパワフルにアシストがかかる一方、スポーツサイクルのように高回転で漕ぐような場合はアシストが作動しない欠点がある。そのためハリヤ・ジェッターのように、一般車用アシストユニットを搭載した街乗り用電動アシストスポーツ車は、スポーツサイクルに乗った気分でペダルを漕いでも、アシストがダイレクトに作動しないため面白くないという欠点がある。一方、のんびり漕ぐ人のが苦にならない人はハリヤ・ジェッターのような街乗り用電動アシストスポーツ車が合っているだろう。

ハリヤ:\129,000

電動アシスト自転車=一般車(ママチャリ等)が殆どの時に登場した電動アシストスポーツサイクル。ハリヤ登場前はホンダ・ラクーンCXやパナソニック・ライアバードEB等の電動アシストスポーツサイクルがあったが、どれもハリヤみたいに長続きしなかった。

ハリヤは日本での電動アシストスポーツサイクルの先駆けと言えるモデル。2018年現在みたいに本格的な電動アシストスポーツサイクルが無かった時代はディスクブレーキ化やレース用MTBフォークを搭載するなど、マウンテンバイク並に改造したユーザーもいた。しかしハリヤのフレームは本格的な悪路走行を想定していない。スポーツドライブユニットを搭載した本格電動アシストMTB「XM1」が登場したため、マウンテンバイク仕様のカスタムは衰退するだろう。

フロントサスペンションは街乗りマウンテンバイク用サスペンション。一般的なマウンテンバイクだと5万円クラスの物で、60cmレベルのジャンプを散発的に行うのには向かないが、砂利道走行や歩道の段差なら安心して走ることができるだろう。サスペンションが動くのを抑えるロックアウト機構も装備している。フロントサスペンションには最大積載量2kgのフロントキャリヤが標準装備されており、オプションでバスケットを装着することも可能だ。

街乗り用スポーツサイクルのため、前車輪の脱着が簡単にできるクイックレリーズ機構を装備。タイヤは26×1.90インチのセミスリックタイヤ。26インチ規格は少なくなりつつあるが、安価なタイヤが入手しやすい利点がある。標準装備されているタイヤは路面抵抗が少なくタイヤ幅が太いため、乗り心地が良いのが特徴。変速機は外装7段変速を採用している。

ジェッター:¥150,000

パナソニックの街乗り用電動アシストスポーツ車の中では上級モデルといえるジェッター。ハリヤが26インチホイールを搭載したマウンテンバイク風なのに対して、ジェッターは舗装路向けのスポーティなクロスバイクとなっている。

ハリヤよりも高価なためか、フレームサイズは2種類ありバッテリーは大容量の16.0Ahを採用。ブレーキは制動力とコントロール性を両立したディスクブレーキを採用している。ホイールはハリヤよりも大きく、シティサイクル並の太さの700×38Cタイヤを採用。ハリヤよりもタイヤは細くオンロード走行に向いたタイヤが沢山ある。変速は外装8段を採用している。

Xシリーズ(スポーツドライブユニット搭載車)

ハリヤやジェッターといった一般車用アシストユニットは、スポーツサイクルのように高回転でペダルを回すとアシストがついていかない問題があった。パナソニックのXシリーズは、ハリヤやジェッターとは違う本格的なスポーツサイクル用のアシストユニット「スポーツドライブユニット」を搭載している。スポーツドライブユニットはクランク軸に駆動力を伝える機構だ。Panasonic XM1に試乗した限りでは、発進時は力強くトルクがありながら高ケイデンスでもアシストがかかるアシストユニットとなっている。

2018年現在、スポーツドライブユニットが搭載されているのはクロスバイクのXU1、マウンテンバイクのXM1・XM2と3モデル。その中でもXM2はアシストユニットに2段変速を搭載したモデルで20段変速を実現した電動アシストマウンテンバイクとなっている。

XU1:¥225,000

出典:http://cycle.panasonic.jp/products/exu/

パナソニック・Xシリーズの中でもエントリーモデルのXU1は、Xシリーズ唯一の電動アシストクロスバイクだ。電動アシストクロスバイクにはフラットバーロードバイクで軽量なヤマハ・YPJ-Cや、フィットネスクロスの設計を元にしたミヤタ・クルーズがあるが、パナソニック・XU1はマウンテンバイクのXM1の基本設計に、フロントフォークをリジッドフォークにしたクロスバイクだ。

XU1はアルミリアキャリヤとアルミフルフェンダー・スタンドが標準装備されている。このような街乗り向け装備が最初から標準装備されているため後から購入する必要は無いだろう。ブレーキはシマノ製油圧ディスクブレーキ(BR-M315)を採用している。メインコンポーネントはシマノALIVIO。ギアは前41T×後ろ12-36Tの9段変速とのこと。

タイヤは700×50Cタイヤを採用。クロスバイクのタイヤとしては非常に幅が広く29インチマウンテンバイク並の太さのタイヤを採用している。

XM1:\330,000

パナソニック・Xシリーズで一番始めに登場したのが27.5インチの電動アシストマウンテンバイク「XM1」だ。本格的な電動アシストマウンテンバイクとして登場したXM1はサスペンションフォークから、ブレーキ、コンポーネントまでオフロード走行を本格的に行えるようになっている。

フロントサスペンションフォークはSR SUNTOUR RAIDON-XC RLR DS 100ミリトラベル。前輪の固定方式は強固に固定できる15ミリスルーアクスルサスペンションを採用し、動きをロックし、ハンドルにはサスペンションをロックのON・OFFが可能なリモートレバーが付いている本格的なクロスカントリー/トレイル用サスペンションフォークだ。

ブレーキはシマノ・SLX BR-M7000油圧ディスクブレーキ。コンポーネントもシマノ・SLXで前41T×後11-36Tの10段変速となっている。

ホイール関連は27.5×2.2インチHEタイヤを採用。現代のマウンテンバイクで主流の27.5インチを採用している。タイヤも電動アシストマウンテンバイク用のMAXXIS IKON ebikeを採用している。

XM2:¥380,000

出典:http://cycle.panasonic.jp/products/ewm/

電動アシストマウンテンバイク「XM1」の上級モデルともいえるのが内装2段変速を搭載したXM2。電動アシストユニット内に内蔵された2段変速によって、ストレスフリーの操作性と1~1.41のワイドギアレシオを売りにしたモデルとのこと。

XM2はXM1に内装2段ユニットを搭載しただけの電動アシストマウンテンバイクではないようだ。サスペンションはSR SUNTOUR AION RLR DS 15QLC32 27.5″ 130mmトラベル リモートレバー付。XM1よりもダウンヒルを重視したオールマウンテン・エンデューロタイプのサスペンションを搭載している。

シクロライダーの電動アシストスポーツ自転車の記事を見る

(参考サイト)商品ラインアップ 電動アシスト自転車 スポーツ|電動アシスト自転車/自転車|Panasonic

縦折れ式折りたたみ自転車 5Links2を解説 評価からグレードの違いまで解説

世の中には沢山の折り畳み自転車があるが、その中でも縦折れ式折り畳み自転車の5Links2は、パーソナル・アーバン・ビーグルというコンセプトを売りにした折り畳み自転車だ。到着地点がどのような場所でも、自転車を携えて移動でき、電車、バス、車、飛行機といったあらゆる移動手段を共用利用し、目的地に到達することを売りにした5Links2は、軽量にするためにアルミフレームを採用し、縦に簡単に折り畳めることで場所を取らず、ゴルフバッグ程度の運びやすい形を採用し、様々な交通機関に積載しやすいデザインとなっている。

5Links2の試乗インプレッション


折りたたみ自転車の中でも、縦折れ式折りたたみ自転車は独自の構造を採用している物が多く、個性的なモデルがほとんどだ。5Links2は16インチの縦折れ式折りたたみ自転車で、Sliding Head Systemを採用した縦折れ式折りたたみ自転車だ。

フレームはアルミフレームを採用。ブレーキは前後ともデュアルピボットタイプのキャリパーブレーキとなっている。変速関連は、シングルギア・内装5段変速(シマノ・NEXUS)・外装9段変速(シマノ・CAPREO)の3種類があり、今回試乗したのは外装9段変速仕様に試乗。(その後シングルギア・内装5段変速にも試乗した。)

乗車姿勢はサドルよりもハンドルが高いアップライトな乗車姿勢となる。身長183cmの自分でさえ、アップライトな乗車姿勢と感じたため、前傾姿勢で乗る自転車ではないと思う。フロントフォークの装着位置等が通常の折りたたみ自転車とは違うためかハンドリングは独特。ハンドルの動きに対して少し敏感に動くという感覚があった。個人的には乗車姿勢と相まってスピードを出して、コーナーでは車体を傾かせてスポーティな走りをする自転車という雰囲気には感じなかった。

走りに関してはアップライトな姿勢に関わらずスポーティだと思ったこと。フレームに折りたたみ機構が無いためか、横折れ式折りたたみ自転車によくあるペダルを漕いでも進みにくい感じは無く、この手の折りたたみ自転車としてはよく進む。乗車姿勢がママチャリみたいにアップライトなのでチグハグな走りとも言える。

ブレーキは前後キャリパーブレーキで、シティコミューターとしてのコンセプトからみれば必要十分の制動力。ただ飛ばして走るには物足りないと思う。どうやら、小径車で制動力を上げすぎると転倒する危険があるためこのような部品構成を採用していると語っていた。制動力について不満がある場合は、フロントブレーキケーブルの内装部分の取り回しを外装仕様にしたり、ブレーキシューの交換の改造を行えば制動力が上がるとのこと。

5links2の良さは、縦折れ式折りたたみ自転車では、汎用性があることだろう。折りたたみ時は、OX PECOやPacific Cycles Carry meのような超小径縦折れ式折りたたみ自転車のようにコンパクトではないが、これらの超小径車よりも車体サイズが大きいため、乗車姿勢は普通に乗ることができる。タイヤサイズも16インチなので、汎用的に使用するのならギリギリのサイズだろう。

5Links2の折り畳み方法

5Links2の折りたたみの特徴は主に2つある。1つ目は折りたたみ方法が縦折れ式で折りたたみ時は床面積が少ないこと。フレームに折りたたみヒンジが無いため、折りたたみ部が削れて摩耗する問題を防いでいる。2つ目の特徴に関しては、5Links2をずっと使ってもらうために拘った部分だと語っていた。

5Links2のグレード

5Links2には、シングルギアの161、内装5段変速の165、外装9段変速の169の3種類がラインナップされている。シングルギアの161、内装5段変速の165、外装9段変速の169の全モデルに試乗できたので紹介したい。

5Links2 161:84,240円(税込)

・折りたたみサイズ:40cm×102cm×34cm
・本体重量:約9.3kg
・変速機:1段(前53T・後ろ16T)
・タイヤサイズ:16×1.25 KENDA KWEST

5Links2では一番安いモデルが5Links2 161。カラーリングは1色でギアも1枚しかないので短距離用の自転車とも言える。内装5段変速仕様の5Links2 165や、外装9段変速の5Links2 169みたいに、ギアが沢山あるわけではないため、ダイレクトに進む感覚はグレードの中では1番。ギア比は軽めで高速走行するのには向かない。フレームにはディレイラー台座があるため後から変速機を装着することも可能だ。

5Links2 165:113,400円(税込)

・折りたたみサイズ:40cm×102cm×34cm
・本体重量:約10.3kg
・変速機:内装5段(前53T・後ろ14T SHIMANO NEXUS INTER-5)
・タイヤサイズ:16×1.25 KENDA KWEST

5Links2の中では、唯一の内装変速仕様。シングルギア仕様の161や外装9段変速仕様の169と比較すると、ゆったりとしたペダリングで走る仕様。停車時でも変速できスポーティさが少ないモデルのため、一番5Links2らしいモデルとも言える。

5Links2 169:142,560円(税込)

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・折りたたみサイズ:40cm×102cm×34cm
・本体重量:約9.8kg
・変速機:外装9段(前53T・後ろ9-26T)
・タイヤサイズ:16×1.25 KENDA KWEST

5links2の中でも最上級モデルなのが5Links2 169。外装9段変速を採用したモデルで、登坂性能が高く高速走行もしやすいモデルとも言える。5Links2の中では一番スポーティなモデルだろう。

Specializedのクルーザー「Roll」のカスタム動画”Roll Your Own: Designer Roll Series”

アメリカの自転車ブランド「Specialized」は、日本ではレース用のロードバイクやマウンテンバイク、クロスバイク等のスポーツサイクルで有名だが、海外では変わった自転車も販売されているのはあまり知られていない。


今回注目したい自転車はSpecialized・Roll。通常のスポーツサイクルよりも足つきがよくて、アップライトな乗車姿勢を実現したスポーツサイクルだ。Rollはこのような街乗り用自転車としては、男性的でスポーティなデザインを採用している。

今回紹介する動画は様々な人がSpecialized・Rollをカスタマイズし、カスタムについて紹介する”Roll Your Own: Designer Roll Series”。この動画では、従来のスポーツサイクルの常識にとらわれないカスタマイズを行っているので必見。https://www.specialized.com/us/en/designer-rollではカスタマイズされたRollの写真を見ることができる。カスタム仕様のRollは以下の通り。

1. “The River Roll” by Eric Jepson
2. “Skaterroll” by Brandon Boswell
3. “Eye Roll” by Jon Takao
4. “The Rainbow Roll” by Alain Lanusse
5. “Dope Soul” Roll by Kayla Clarot
6. “The Roll With No Name” by Dylan Buffington
7. “Booze Cruz” Roll by Jimmy Browning
8. “BKDJ” Roll (Big Kid Dirt Jumper) by Evan Perrone

この動画を見て、Rollに興味を持つ人がいると思うが、残念ながらSpecialized・Rollは日本未発売だ。

日本で買えない自転車「海外モデル」紹介記事まとめ

ブリヂストンサイクルのパンクしない自転車が革命的な理由を解説

空気が入っているタイヤで絶対問題になるのがパンクだろう。通勤や通学途中でパンクすると遅刻などの問題がある厄介なトラブルだ。パンク対策として、パンクしにくいタイヤや瞬間パンク修理キット、チューブの中に入れるパンク防止剤など様々なパンク対策用品がある。しかし、タイヤの中に空気が入っている構造を採用しているため、これらのパンク対策用品はあくまでもパンクしにくくするための物で、完全にパンクを防止する物ではない。

パンクしにくくする自転車が沢山存在するのに対して、パンクしない自転車がそれほど見ないのには理由がある。パンクしない自転車の殆どはタイヤの中に空気が入っているわけではない。タイヤの中に特殊な樹脂を入れた物や、特殊ポリマーを採用しタイヤとチューブを一体にした物など様々な構造のパンクしないタイヤがあるが、このようなタイヤで問題になるのが、乗り心地が非常に硬く、ペダルを漕ぐのを止めるとすぐに止まってしまうほど転がり抵抗が悪いことだろう。そのため、日本ではパンクしないタイヤは大手自転車ブランドでは発売されておらず、スポーツサイクルの世界では、スペシャライズド・アリバイのみパンクしないタイヤを採用しているだけにとどまっている。

ブリヂストンサイクルのパンクしない自転車が革命的な理由

パンクしないタイヤ=碌でもない物という考えが一般的になっている中、2017年にブリヂストンサイクルはパンクしないタイヤを開発し2019年には実用化すると発表した。パンクしないタイヤを装備した自転車は各地のサイクルイベントで試乗が可能で、2018年5月にサイクルドリームフェスタでパンクしない自転車を試乗した。

ブリヂストンサイクルのパンクしない自転車の一番の特徴はタイヤだろう。従来のパンクしないタイヤは既存の車輪でも使えるように設計されているが、ブリヂストンのパンクしないタイヤはパンクしないタイヤ専用に設計された車輪となっている。このタイヤはブリヂストンタイヤのエアフリーコンセプトの技術を応用したもの。タイヤ側面に張り巡らせた特殊形状スポークが荷重を支える設計となっているのが特徴だ。

このタイヤが革命的なのは、従来のパンクしないタイヤには無かったしなやかな乗り心地が実現されていること。従来のパンクしないタイヤは空気の代わりにゲルや特殊ポリマーが入っているため柔軟性がなく、舗装の荒さがわかるほど乗り心地が悪かったが、ブリヂストンサイクルのパンクしないタイヤは特殊形状スポークがしなるため、通常のタイヤに非常に近い乗り心地を実現している。

ブリヂストンサイクルのパンクしないタイヤの欠点は、通常の自転車には簡単に装着することができないこと。今回試乗したパンクしないタイヤを装着した自転車はベガス(写真上)という自転車だが、パンクしないタイヤの構造上、前ブレーキの構造が違う設計となっている。

ブリヂストンサイクルのパンクしないタイヤは2019年には実用化されるとのことだが、個人ユーザー向けに市販化されるのかは不明だ。最近流行しているシェアサイクルに採用される可能性もあるだろう。

【自転車漫画】幻のバスラーメンを求めて岩手へ【ぶらり輪行女子】

一般的に旅行と言えば、有名な観光地や絶景スポットに訪れるのが一般的だが、旅慣れた人の場合は一般的な観光地ではなく、その地域にしかない独特な場所や物等に訪れる人もいる。例えば自分の場合は、2018年4月には一般には乗ることができない豊田トライクに乗るためだけに伊豆下田に行ったが、これもその地域にしかない独特な物に興味を持って旅行に行ったともいえると思う。

日本のモビリティを変える3輪電動アシスト自転車 豊田トライクを評価する【E-bikeインプレッション】 | シクロライダー

自転車漫画のWebサイト「#チャリと来た。」の運営を行っており、Twitterで漫画を公開しているさえこ(@rinkosaeco)さんの場合は、旅行の目的の1つとして今では殆ど見ることができないバスラーメンを求めて旅行し、バスラーメンの旅行の内容を漫画にまとめてTwitterで公開している。今回は、漫画「幻のバスラーメンを求めて」を簡単に紹介したい。

最初にバスラーメンとはどういう物かと言うと、一般的には使われなくなったバスをラーメン店の店舗として利用する事。バスラーメンは全国にあるらしいが、地域に偏りがあり関東・西日本や四国の一部の地域で見ることができたとのこと。

(参考サイト)80s岩手県のバス“その頃” 廃車体は生きている

そんなバスラーメンも2000年代になると、バスの老朽化により閉店や撤去が行われており姿を消しつつあるらしい。

漫画「幻のバスラーメンを求めて」では、作者が子供の頃に見かけたバスラーメンをふと思い出し、バスラーメンについて調べていくにつれて、とある場所で今でもバスラーメンを行っているのを発見し、バスラーメンを見に行くだけで旅行を行うことに。

電気を使わないアシストユニット「FREEPOWER」の可能性を探る

自転車はエンジンを使わないで人力で走ることができる利点があるが、一方で脚力が弱い人には速度が出なかったり上り坂が上れない問題もある。そこで自転車の世界では、脚力が弱い人にも楽に乗れるようにするため様々なアイデアが登場した。そのような脚力が弱い人でも乗れるようにするための一番のアイデアはアシスト機構を搭載したことだろう。

自転車にアシスト機構を搭載した事例は主に3つある。1つ目がエンジンでアシストを行う方法だ。既存の自転車にエンジンを装着してアシストを行う方式で、現在の原動機付自転車の始祖ともいえる物だ。日本ではスーパーカブの登場により、原動機付自転車は日本で一番簡単に乗れるオートバイという扱いになったが、ヨーロッパではペダル付き原動機付自転車(いわゆるモペッド)は、ヘルメット無しや無免許で運転できるモデルがあるなど規制が緩かった。2013年には50CCの原動機付自転車で時速45km/hまで出る原動機付自転車(50cc)は免許が必要になり、かつて存在していたペダル付き原動機付自転車(モペッド)は新車販売する会社は少なくなっている。

2つ目が自転車にモーターと電池を搭載した電動アシスト自転車。日本では歩道走行の関係から人力100パーセントに対してのアシスト比率が最大200パーセントと弱いが、海外では人力100パーセントに対してのアシスト比率が300パーセントクラスの物があり、高速域でも高アシストがかかる。ヨーロッパでは車体価格30万円以上の電動アシスト自転車が沢山あり、大手企業が覇権を争っているモビリティの1つとなっている。

3つ目が、内燃機関や電動機を使用しないで機械的にアシストを行うこと。今回紹介するFREEPOWERのクランクがその中の1つに入るだろう。

FREEPOWERの構造とは?実際に試乗した感想は?

FREEPOWERの構造を簡単に説明すると、踏み出し時にギアの内部に配置された特殊合成シリコンが圧縮され、ペダル回転時の6時-12時の位置に発生するパワーロス部でシリコンが反発することで、動力に変換する機構となっている。この機構によりエネルギーロスを抑え、スピードとパワーをもたらすとのことだ。内部のシリコンは3種類の硬さがあり、脚力や好みに合わせた硬さにすることができるようだ。

今回、プレミアムライドインプレッション2018でFREEPOWERを搭載したクロスバイクとロードバイクに試乗した。最初に乗ったクロスバイクはシリコンの硬度が中間の物を採用しており、自分にとってはゴムが柔らかくてグニュとした感触がペダルに伝わった。クロスバイク試乗後、直ぐにロードバイクに乗ってみたが、こちらは一番硬いシリコンを装着していたためか、ゴムが柔らかい感覚は無かった。

FREEPOWERの効果はあったのか無かったのかと聞かれたらあると思うが、ストップアンドゴーが少ない神宮外苑サイクリングコースにFREEPOWER非搭載車と比較ができないという問題があった。

FREEPOWERは本格的スポーツサイクル用も売り出すのか?今後の可能性は?

現在販売されている、FREEPOWERクランクはシングルギアで最大8段変速までと、本格的なスポーツサイクル用ではない。本格的なスポーツサイクル用のクランクについて聞くと、需要があったら作りたいと語っていた。個人的にはロングライドやサイクリング、ポタリングでもFREEPOWERクランクは効果があると思うので、スポーツサイクル用のFREEPOWERクランクが登場したら非常に興味がある。

もし、本格的にFREEPOWERを売るのなら、FREEPOWER装着車と非装着車を乗り比べることができるようにする、センサーを装着して試乗時にFREEPOWERの効果が数値でわかるようにする、ママチャリグランプリで本気で勝ちにいく、ロングライドイベントに出場するなど、色々な事を取り組むべきだろう。いつかは実際の公道で比較乗車してみたい自転車部品だ。

株式会社フリーパワーが開発したFREEPOWER FG-1搭載自転車

モバイルツーリングバイク タルタルーガ Type Sportを解説する

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他社とは違う独自のデザインを採用した折り畳み自転車を製造しているTartaruga。そんなTartarugaの中でも評価が高いのがType-S。前後サスペンションに20インチの高圧オンロードタイヤを装着した折り畳み自転車で、走行性能の高さで定評を受けている折り畳み自転車だ。そんなTartaruga Type-Sについてまとめてみた。

Tartaruga Type Sportのインプレッション

タルタルーガType Sportの一番の特徴は設計だろう。写真は身長183cmの自分が乗車した時の場合のハンドル・サドル位置。折りたたみ自転車特有の無理のある設計ではなく自然な乗車姿勢で乗ることが出来る。サドル位置は限界線ギリギリだが、ハンドルはアジャスタブルステムでもう少し上げれそうだ。

フレームには前後にタルタルーガ専用の荷台を取り付ける穴がある。面白いと思ったのはフロントの荷台取り付け用の穴にボトルケージを装着できるアダプターがあり、ボトルケージを装着できることだろう。

フレームにはサスペンションが搭載されている。このサスペンションはマウンテンバイクのように悪路走行するためのサスペンションではなく、舗装路での乗り心地や荒れた道を快適に走るためのサスペンションとなっている。

設計的に折りたたみ自転車のように、折りたたみ性能を求めているわけでないため、色々な部分は走行性能重視となっている。シートポストは通常の自転車と同じで、Kalloy SP-369のゼロスタックタイプ。シートポストのサイズは30.4と少し特殊でシートポスト長は不明。

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ハンドルはZOOM AL-155。幅560ミリと狭く、通常のマウンテンバイク用のハンドルよりもアップ気味となっている。似たようなハンドルに、Beam XOBライザーバーがあるが、XOBはZOOM AL-155よりも握る位置が手前にベントしていて、シフトレバーとブレーキレバーの装着に難儀していたのでおそらく違うハンドルだろう。このハンドルのお陰で身長が高い人でもラクな乗車姿勢を求めることが出来る。

ステム位置は上下調整可能で、さらに角度調節が可能なアジャスタブルタイプのためハンドル位置の調整に自由があり、標準仕様で自分の理想のポジションを追い求めやすい自転車となっている。ステムやハンドルの位置を変えることで身長が低い人でも乗りやすい位置を求めることはできそうだ。

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ブレーキはキャリパーブレーキを採用している。タイヤサイズは20×11/8(約28ミリ)話した人によると(恐らくタルタルーガのデザイナー)20×13/8を採用していた事もあったらしい。キャリパーブレーキのサイズは、タルタルーガType Sport全車ロングアーチキャリパーブレーキを採用している。

試乗したコースは山下公園を中心に走った。実際の公道のためサイクルモードのようなコースよりもリアルに走らせることができた。

試乗した限りでは感動するほど普通だということ。小径折りたたみ自転車は設計的に何かしらの特徴が持っていることが多い。BD-1スタンダートフレームは、コーナーでの不安定さと、サスペンションの稼働で騙される安定感があり、DahonOEMは20インチ・タイヤ幅1.5インチと太くてもロードバイクよりもゴツゴツとした不快な乗り心地などの問題がある。

Tarutarga Type Sportの走りは700Cのロードバイク並に安定して走らせることが出来る。あれだけタイヤが細い小径車なのに大径車輪の自転車みたいに安定して走れる。但し、タイヤは細く小径のため、実際の段差通過等には注意は必要だ。タルタルーガ・Type Sportは大径車のように乗りやすいので限界まで飛ばしてみたいと思わせた初めての小径折りたたみ自転車だ。

タルタルーガ Type Sportには前後にサスペンションが搭載されている。このサスペンションは乗り心地重視で稼働量が多くて柔らかいのを期待すると肩透かしをくらう。タルタルーガ・Type Sportのサスペンションは必要最低限しか動かなく、オンロード用スポーツ自転車に相応しい。小径車特有の角があり硬い感触の振動を少なくするための機構となっている。前後とも僅かにしか動かなく、角を取るためのサスペンションだと分かる。乗り心地はタイヤが細い700Cの自転車のような感覚。段差の通過や石畳の道では振動はあるがタイヤが細い小径車みたいな不快に感じる強烈なガタガタ感は非常に少ない。

Tartaruga Type Sportのグレードの違い

Tartaruga Type-SにはSD・GT・DXの2つのグレードが存在する。安価なベーシックグレードのSDと、フラグシップモデルのDXの2モデルがある。グリーンサイクルステーションの試乗で、SDとDXに乗ったがどのくらい違うのかまとめてみた。

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フロントギアの段数の違い

安価なモデルであるSDはフロントはシングルギアなのに対して、フラグシップモデルのDXはフロントギアは2枚となっている。長距離走行を行うのならDXのほうが後々を考えると良いだろう。

ホイールの違い

エントリーモデルのSDはFormula製の通常のハブを採用したホイールとなっている。一方、DXはシールドベアリング仕様となっている。シールドベアリング仕様のハブは実際にSDと乗って比較するとよく分かる。

シールドベアリング仕様のDXは、普通の大径車輪の自転車みたいに気持よく走ってしまう。DXに乗ってしまうと、SDは加速が悪くて走りが重く感じ、買うのなら高くてもDXを選んでしまう感覚に陥る。

また、Tartaruga Type-Sの中にはGTはドロップハンドルを搭載したツーリングモデルがあるが、これはベーシックグレードのSDにドロップハンドルとフロントダブルギアを装備したモデルだ。

ベーシックグレードのSDで良いが、DXに装備されているシールドベアリング仕様のホイールが欲しいのなら、TYPE SPORTS K.K GCSを選ぶのも1つ。グリーンサイクルステーション限定モデルで、DXに装備されているホイールと同じ物が装備されている。

Tartaruga Type Sportを買う時、DXとSDの2車種に乗って走りの違いを体験したほうがいい。ホイールの違いで走りの違いが大きすぎるためだ。価格を選ぶか走りで選ぶかで後で後悔しないためにも購入前の試乗を薦める。

Pacific Reachとの違い

モバイルロードバイク Pacific Reachのすべて タルタルーガとの違いも解説

Pacific Cycles社からはTartaruga Type Sportに似たモデル「Reach」が売られている。現行モデルはReachはよりロードバイクらしさを追求しており、ツーリングモデルのTartaruga Type Sportとはコンセプトが違う。購入する際はコンセプトの違いを確認して買うのがベストだ。

Tartaruga Type Sportの開発秘話

タルタルーガ・エンターテイメントワークス 代表兼、デザイナー 吉松尚孝のブログ(https://tartaruga.xsrv.jp/blog/)では、Tartarugaの話題を中心に様々なエントリが読める。

こちらのブログではTartaruga TYPE Sportの制作秘話も載っている。これによると製造元のPacific Cyclesと良好な関係を築いたことにより、折りたたみロードバイクを開発するプロジェクトに参加したことによって生まれたとのこと。モバイルロードバイクのREACHと差別化を行うため、前後専用キャリアを装備を行うなど、汎用性も持たせたモバイルツーリングバイクとなったようだ。

「Type SPORT」誕生 その1 プロジェクト「REACH」

「Type SPORT」誕生 その2  そしてType SPORTへ

「Type SPORT」誕生 その3  フロントサスペンション 1

「Type SPORT」誕生 その4  フロントサスペンション 2

「Type SPORT」誕生 その5 REACHとの差別化 コンセプト編

「Type SPORT」誕生 その6 REACHとの差別化 フレームデザイン、ハンドル編

「Type SPORT」誕生 その7(最終回) Type SPORTに込めた思い

Tartaruga Type Sportの総評

タルタルーガType Sportは折りたたみ自転車扱いだが、走行性能重視のため簡単に折りたためるわけではない。しかし折りたたんだ状態では通常のミニベロよりも遥かに小さくなる。

Tartaruga Type Sportの最大の欠点は価格。エントリーモデルのSDで16万を超える価格だが、高性能な車輪を搭載しているフラグシップモデルのDXと乗り比べると、走りが悪いと感じてしまうので23万のモデルを購入したくなる。またタルタルーガは専用のオプションがあり、DXを元に荷台や泥除けなど専用部品を購入しツーリング仕様にすると30万円になってしまう場合もある。因みに価格は税別なので別途消費税がプラスされる。

個人的に本気で金をかける折りたたみ自転車を選ぶのなら、Tarutaruga Type Sportは、その中の1台に入るだろう。小径折りたたみ自転車の中では、平均的な日本人の身長に合うことができ、フレームサイズが1つしかないながら、幅広い調整ができるので、走りを追い求めることが出来る。走行性能は大径車輪の自転車に迫るほどでブルベで使う人もいるのを納得するほどの性能を持つ。色々な所で評判が高いTartaruga Type Sportだが、高価な自転車なのでエントリーモデルのSDとフラグシップモデルのDXを比較したり、実際の走行性能は体感したほうが良くできれば試乗したほうがいいだろう。

公式サイト:Tartaruga Type SPORT TOP J

ヤマハ発のハードテールE-MTB YPJ-XCの実力とは?【E-Bike】

海外でブームになっている電動アシストマウンテンバイクは、日本でもCorratecやMiyata、Panasonicが電動アシストマウンテンバイクを発表しておりブームになりつつある。そんな中、ついに世界初の量産電動アシスト自転車を発売したリーディングカンパニーのYamahaから電動アシストマウンテンバイク「YPJ-XC」が発表された。2018年5月現在、各地で試乗会を行っており、プレミアムバイクインプレッション2018で試乗できたため、YPJ-XCについて紹介しよう。

YPJ-XCの特徴

YPJ-XCの特徴は、日本初のヤマハユニット搭載の本格的マウンテンバイクということ。フレームサイズは3種類とこのような電動アシスト自転車では多く、一番小さいサイズでは身長156cm~、一番大きいサイズでは身長178cm~対応しており、多くの人に対応した車体サイズを採用している。フロントサスペンションフォークはRockShox Recon Goldとアメリカの有名ブランドのサスペンションフォークを採用している。ホイールサイズは27.5インチで、ギアはShimano SLX 1×11とフロントシングルギアを採用することで、現代のマウンテンバイクでは主流となっている規格を装備している。

アシストユニットはヤマハ・PW-Xユニットを採用。スポーツ用電動アシストユニット「PW」シリーズの中で最上級モデルの「PW-X」ユニットは、従来のYPJ-C/YPJ-Rに採用されているPWユニットよりも高トルク・高ケイデンスに対応しながら、ユニットサイズは小型化を行っている。PW-Xシリーズのみの特徴としてパワーモードよりも更にハイパワーアシストを可能にしたEXPW(エクストラパワー)モードを搭載している。

YPJ-XCを試乗した感想

 

プレミアムバイクインプレッション2018で、YPJ-XCに試乗したが、プレミアムバイクインプレッション2018の試乗コースは、神宮外苑サイクリングコース1週と短く、舗装路のオーバルコースのため詳しく書くことはできないため、アシストユニットの感覚をまとめてみたい。

ヤマハ・PW-Xのアシスト感を一言で言うと、PWユニットの良さを活かしたハイパワー仕様のスポーツタイプのアシストユニットということだろう。YPJ-RやYPJ-Cに搭載されているPWユニットは、アシストは弱めで滑らかなアシストの味付けを採用しているが、YPJ-XCに採用されているPW-Xユニットは、PWの滑らかなアシストの味付けを採用しつつパワフルなアシストのパワーを採用している。滑らかにアシストがかかり操りやすい特性となっており、低速で走りたい場合もアシストが強めにかかり飛び出るような場面は少ないと思う。高ケイデンス重視のシマノ・STEPS E8080や、ケイデンスとトルクを両立しダッシュ力があるパナソニック・スポーツドライブユニットと比較すると面白みはないが、扱いやすさを求めるのならYPJ-XCではないかと思う。ヤマハの人に話を伺った所、富士見パノラマダウンヒルコースA・Bコースを逆走で完走するほどのパワーがあるとのことだ。

YPJ-XCとミヤタ・リッジランナーを比較する

2018年に御殿場のマウンテンバイクコースで、ヤマハ・YPJ-XCとミヤタ・リッジランナーを比較した。

ミヤタのE-MTB「リッジランナー」を解説 YPJ-XCとの比較も

YPJ-XCの一番の利点がドライブユニット。YPJ-XCに搭載されているヤマハ・PW-Xドライブユニットは、人間の脚力を綺麗に追従しつつ、力強いアシストを実現している所だ。一方、リッジランナーの場合、YPJ-XCよりも太いタイヤと簡単にサドル高を上下調整できるドロッパーシートポストを採用したため、下り坂では安心して下れるだろう。

新たに登場するYPJ-XCの強力なライバル

BESV TRS2 XC 出典:besv.jp

ハイバワードライブユニットを搭載し、E-MTB界で先頭を走っていたYPJ-XC。しかし、2019年モデルでは強力なライバルが立ちはだかるようだ。1つ目はフルサスペンションE-MTBの登場で、より走破性が高いモデルが登場した事。2つ目がダウンチューブ内蔵型バッテリーを装着したE-MTBが登場した事だ。後者に関しては重いバッテリーをできるだけ重心に近づけることに成功したため、従来のE-MTBよりも自然なハンドリングが実現した。2020年モデルのYPJ-XCがどうなるか注目だ。

ヤマハ YPJ-XCのスペック

  • フレーム:アルミフレーム
  • フロントフォーク:ROCKSHOX RECON GOLD 120mmトラベル
  • 重量:21.3kg(Mサイズ)
  • ブレーキ:SHIMANO Tiagra 油圧式ディスクブレーキ
  • ギア(前):36T
  • ギア(後):11-42T 11段変速
  • フロントホイール:27.5インチ スルーアクスル
  • リアホイール:27.5インチ スルーアクスル
  • タイヤ:MAXXIS 27.5×2.25
  • ドライブユニット:ヤマハ PW-X(最高出力240W、最大トルク-Nm【海外ページでは80Nm】)
  • アシスト方式:ミッドドライブ
  • バッテリー:36V 13.3Ah
  • 充電時間:約3.5時間
  • アシストモード:4段階(プラスエコモード/エコモード/スタンダードモード/ハイモード/エクストラパワーモード)
  • 航続距離:(210km/145km/104km/87km/82km)

電動アシスト自転車 S1-Kはどういう自転車? 試乗した感想やスペックまとめ

電動アシスト自転車ブームにより多くの会社から電動アシスト自転車が登場している。2018年5月5日(土・祝)東京都で行われたサイクルドリームフェスタ2018では発表前の電動アシスト自転車S1-Kという電動アシスト自転車が展示されており試乗が可能だった。S1-Kという電動アシスト自転車は、Life Bikeが販売・サポートを行い、2018年夏に向けて販売準備を行っているとのこと。今回、サイクルドリームフェスタ2018で試乗した時の感想などをまとめてみた。

S1-Kのスペック

S1-Kのスペックは、2018年5月8日現在正式に公開されていないが、話を伺ったのをまとめてみた。シートチューブを無くしたフレームは6061アルミを採用し、フロントにはサスペンションを装備。前輪は取り外し可能なクイックリリース式となっている。後輪はインホイールモーターを採用したシングルスピードタイプだ。

S1-Kは中国の製造会社の電動自転車に部品の変更など独自のアレンジを行っていると語っていた。主な変更点はアシストセッティングを日本向けにアレンジし型式認定の取得を行うとのこと。車輪はアルミとマグネシウムとの合金で、バッテリーはLG製を採用。ハンドルは手前にベントしたアップハンドルでサドルは大きくて柔らかい街乗り向けサドルとなっている。元の電動自転車はスポーティなフラットハンドルに、スポーツサイクル用のサドルを採用していたが、乗りやすくするために変更したようだ。希望価格は18万円台で、2018年夏に販売予定とのこと。

S1-Kに実際に試乗した感想

サイクルドリームフェスタ2018では、S1-Kに試乗することができたため、試乗コースを2週ほど回って試乗してみた。発進時はアシストに多少ラグがあり比較的フラットトルクで走るタイプのアシストユニットとなっている。ヤマハやパナソニックの一般車用アシストユニットは発進時のトルクが大きくアシストのON・OFFが明確にわかるタイプとなっており、好みが分かれるだろう。踏み込み時の感触は特に問題は無い。

乗り心地は意外と良い。一般的に小径車は乗り心地は硬く、さらに通常の自転車に採用されているスポークではなく、スポークと比較して剛性が高いアルミマグネシウム合金ホイールを装備しているため乗り心地は硬いと思ったが、厚めの大型サドルにフロントサスペンションを搭載しているためか、段差通過時の硬さは感じられなかった。

因みに参考品として折り畳み自転車バージョンも試乗が可能だった。折り畳みバージョンは現時点では日本向けの改良を行っていないため販売はしないとのこと。試乗すると、販売予定のS1Kよりもアシストのラグは大きすぎる問題がある。特に低速で再加速しようとしたときのアシストは2秒ほど遅れてアシストがかかり、アシストのパワーも少ないため、このままの状態では発売は難しいだろう。

S1Kの価格は18万円台とのこと、面白いデザインとコンパクトな車体を売りにして信頼性とアフターサービスがあれば、ニッチ層に向けてそれなりに売れるのではないかと思う。

ブリヂストンの折り畳み自転車 CYLVA F6F/F8Fを解説 欧米系折り畳み自転車との違いも紹介

ブリヂストンサイクルの折り畳み自転車は、大径車輪を採用したトランジットスポーツG26、18インチの小径車輪を装備し街乗り用に特化したマークローザF、20インチの小径車輪を採用しアルミフレームでスポーティさを売りにしたCYLVA F6F/F8Fがある。その中でも、CYLVA F6F/F8Fは低価格で購入でき、スポーティな折り畳み自転車として知られている。今回はCYLVA F6F/F8Fのグレードの違い、欧米系の折り畳み自転車との違いを解説する。

ブリヂストン・CYLVA F6F/F8Fと、欧米系折り畳み自転車との違い

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折りたたみ自転車といえば、Brompton・BD-1・Dahon・Tern等の欧米系ブランドのモデルが殆どで、日本ブランドの折りたたみ自転車はあまり一般的ではない状況となっていて、安価なエントリーモデルの折りたたみ自転車でもDahonタイプが一般的となっている。

そんな折りたたみ自転車の世界で、珍しくDahonのライバルになりそうなのがCYLVA F6F/F8Fだ。

今回新宿バイシクルフェスタでCYLVA F8Fを見たり試乗してきたが、Dahon等の欧米系折りたたみ自転車とは大きく違う部分がある。それは車体がコンパクトで身長が低い人でも乗りやすいのが特徴ということだ。

通常の欧米系折りたたみ自転車は、サドル~ハンドル間が長いモデルが多い。そのため身長が低い人は前傾姿勢になりやすく、乗りにくいモデルが多い。一方でCYLVA F6F/F8Fは、サドル~ハンドル間が欧米系折りたたみ自転車よりも短く、身長が低い人でも乗りやすいようになっている。また、通常の折りたたみ自転車ではステムの長さが0ミリなモデルが多いが、CYLVA F6F/F8Fは通常のスポーツ自転車のようにアヘッドステムが装備されていて、ステム交換を行うことで調節が可能のように見える。

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Dahonのほうが跨ぎやすく、シートポストを一番下にすると折りたたみ時に自立を行い、低重心でコンパクトに折りたためるフレーム設計と比べると、CYLVAは少し見劣りするが、安価で身長が低い人でも乗りやすく、スポーティな折りたたみ自転車が欲しい人にはピッタリだろう。

因みに、CYLVA F6F/F8Fの適応身長は、148~179cmとなっており、身長が高い人にはCYLVA F6F/F8Fを買うのなら、DAHON等の欧米系20インチ折りたたみ自転車を買うのを薦める。身長が高いとサドル~ハンドル間が短すぎて窮屈で、無理やりサドルを上げてもハンドル高調節機構が無いため、前傾姿勢になり乗りにくくなるためだ。身長180cm以上の人は不可、身長175cm以上の人は要確認だろう。

ブリヂストン・CYLVA F6F/F8Fのグレードの違い

CYLVA F6F/F8Fの違いは、主にスプロケットとタイヤの太さ、フロントフォークの材質が違う。低価格モデルのCYLVA F6Fが価格重視の外装6段変速とスチールフォークを採用し、タイヤも1.5インチ幅とやや太めで安定性重視の構成なのに対して、グレードが高いF8Fはスポーティな走りを売りにしており、外装8段変速に軽量なアルミフォークを採用している。タイヤはF6Fよりも細い1.25インチ幅を採用している。CYLVA F6F/F8F共通で、フロントバッテリーライト・ワイヤー錠・センタースタンド・3年間盗難補償を装備している。

ブリヂストン・CYLVA F6F:¥44,800


・折りたたみサイズ:83.5cm×44cm×72.5cm
・本体重量:約12.4kg
・変速機:外装6段変速(前52T・後ろ14-28T)
・タイヤサイズ:20×1.5インチ

CYLVA F6Fは4万円台で購入できるお買い得な折り畳み自転車だ。4万円台の折り畳み自転車では珍しく、車輪の着脱が容易に行うことができるクイックリリース方式を採用している。折り畳みサイズは大きいが4万円台の折り畳み自転車の中ではお買い得な1台となっている。

ブリヂストン・CYLVA F8F:¥59,800

・折りたたみサイズ:83cm×42.5cm×72cm
・本体重量:約11.6kg
・変速機:外装6段変速(前52T・後ろ11-30T)
・タイヤサイズ:20×1.35インチ

CYLVA F6Fの上級モデルがCYLVA F8F。外装8段変速に軽量なアルミフォーク、制動力に定評があるシマノ・T4000 Vブレーキを採用し、F6Fと比較してお金をかけた折り畳み自転車となっている。タイヤサイズは20×1.35と細めのタイヤを採用しており、安定性よりもスポーティな走行感を重視した折り畳み自転車となっている。

モバイルロードバイク Pacific Reachのすべて タルタルーガとの違いも解説


台湾の折り畳み自転車ブランド「Pacific Cycles」では、様々な折り畳み自転車がラインナップされているが、その中でもReachは走行性能を重視した折り畳み自転車として知られている。現行型のReachはスポーツ性能を重視した折り畳み自転車になっており、メーカーサイトによるとモバイルロードバイクとのことで、スイングアームとフロントフォークを折り畳む構造と前後エストラマーサスペンションを搭載することで、700Cロードバイクの走行性能に近づけているのを売りにしている。

タルタルーガ・Type-SとPacific Reachの違い

タルタルーガ Type Sportには多くの兄弟車があり、タルタルーガ Type-Sの製造元であり元祖でもある「Pacific Reach」は、Tartaruga Type Sportに似たようなモデルから、独自の折りたたみモデルのIF Reachまで数々のモデルをラインナップしていた。

現在Pacificから出ているReachは、Tartaruga Type Sportとは違うモデルとなっている。そこで、Tartaruga Type SportとPacific Reachは、試乗した感想やネット上の意見を参考にしてどのくらい違うのかまとめてみた。

REACHのほうが現代的なフレーム形状を採用している

2005年に登場したTartaruga・Type-Sは、登場時から殆どスタイリングが変わらない。一方、Pacific Reachは2015年モデルから、立体的なフレームパイプを採用したスタイルとなり、ロードバイク風のシャープな形状となった。

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荷台の装着等はTartaruga Type-Sのほうが有利

Tartaruga Type-Sは、純正オプションで前後荷台の装着ができる。フレーム形状的にアフターパーツの荷台を装着するのは非常に難しいため、純正オプションで前後荷台があるのは有利で、荷物を多く積んで長距離を走ることができる。ただし、荷台の価格は高価なので注意が必要だ。因みにPacific Reachは荷台はリアキャリアしかない。

Tartaruga Type-SとPacific Reachのブレーキの違い

Tartaruga Type-Sのブレーキはロングアーチタイプのキャリパーブレーキを採用している。一方、Pacific ReachはAvid BB7機械式ディスクブレーキを装備している。ブレーキの効きに関しては、どちらもマウンテンバイク用のブレーキみたいに強烈に効くわけでは無いが、必要十分と感じた。

Tartaruga Type-SとPacific Reachのサスペンションの違い

Tartaruga Type-SとPacifi Reachには、前後サスペンションを搭載している。小径車の弱点の1つである振動の強さをサスペンションを装着して解決するためで、両車とも大きい段差を通過するのではなく細かい振動を抑えるサスペンションとなっているが、サスペンションの硬さは違う。

Tartaruga Type-Sの場合、フロントサスペンションはトレーリングアーム方式、リアサスペンションはPacificオリジナルサスペンションを採用している。サスペンションは細かい振動を取るのを重視していて、乗り心地はマイルドとなっている。これはTartaruga Type-Sのユーザーインプレッションでも見ることが出来る。

Pacific Reachは、Tartaruga Type-Sのサスペンションの考えをそのままにして、サスペンションの設計をシンプルにしている。前後サスペンションは恐らくエストラマーを採用している。Pacific Reachのサスペンションは、Tartaruga Type-Sよりも稼働域が小さい。Reachのサスペンションは沈み込みは最低限に押さえて、乗り心地よりもスピードを重視した設計となっている。

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Tartaruga Type-SとPacific Reachの乗車姿勢の違い

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上:Tartaruga Type Sport 下:Pacific Cycles REACH T20

Tartaruga Type-SとPacific Reachにはフラットハンドルモデルがあるが、乗車姿勢を見るとコンセプトの違いがわかる。Tartaruga Type-Sは、高さ調整が可能なアジャスタブルステムにアップライトなハンドルを装備しているため、アップライトな姿勢で楽しみたい人から、前傾姿勢で乗りたい人まで、幅広いユーザーに使用できる。

Pacific Reach T20の場合、ステムには調整機能はなく、通常のフラットハンドルが装備されている。Tartaruga Type-Sのようにアップライトな乗車姿勢で乗る考えではなくて、前傾姿勢で乗る考えのようだ。

安価なカスタムベースモデルがあるTartaruga Type-S。フレームセットがあるPacific Reach

Tartaruga Type-SにはエントリーモデルのSDがある。価格は16万円以上するため安くないが、取り敢えず乗るためのエントリーモデルと思えばいいだろう。Pacific Reachは、完成車では安価なReach T20でも25万円と高価だ。ただReachにはフレーム、フロントフォーク、ステム、シートポスト等がセットになったフレームセットが売られている。価格は12万3千円で、取り扱いデイーラーは限られているため、購入する場合はディーラーについて確認したほうが良い。

”モバイルツーリングバイク”のTartaruga Type-S ”モバイルロードバイク”のPacific Reach

Tartaruga Type-SとPacific Reachのコンセプトは大きく違う。Pacific Reachのコンセプトはモバイルロードレーサーと書いてあり、ロードバイクみたいな硬めの乗り心地、前傾姿勢はモバイルロードバイクのコンセプト通りだと思う。

一方、Tartaruga Type-SはReachよりも細かい振動を取るマイルドな乗り心地、アップライトな乗車姿勢は、モバイルツーリングバイクと言えると思う。因みに、タイプSに関して、、、2014 : 南風そよぐ、、、では、Type Sがモデルチェンジしなかった理由が書いてあり、納得した。

特筆すべきは、兄弟車両としてデビューした「PACIFIC REACH」は、フレームに変更を受けたのに、タルタルーガは見送りました。デザイナーに伺ったところでは、「あの変更は、自分の目指すものと違う」という事で断ったそうです。この辺に、この車両の持つ奥深さ、制作側の自転車に賭ける真摯な取り組みが判る気がしますよね。

もし自分がTartaruga Type-SかPacific Reachを選ぶのなら、スピードはそこそこで公道を快適に走るのならType-S。快適性よりもスピードを重視するのならReachを選ぶだろう。

Pacific Cycles Reachのラインナップ

Reachシリーズは、ドロップハンドルのReach RシリーズとフラットハンドルのReach Tシリーズの2種類がラインナップされている。違いはハンドルがドロップハンドルかフラットハンドルかの違いと、タイヤが違うことで、基本的構成は殆ど同じだ。

Reach R20/¥285,000(税別)

  • フレーム:7005アルミフレーム・エストラマーサスペンション(30ミリストローク)
  • フロントフォーク:トレーリングサスペンション(15ミリストローク)
  • クランク:REACH 50/34T 170mm
  • スプロケット:Shimano CS-HG-50 11-36T 10速
  • ブレーキ:AVID BB7ディスクブレーキ
  • タイヤ:Schwalbe Durano 20×1-1/8 (28-451)
  • 重量:10.5kg

Reach T20/¥250,000(税別)

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  • フレーム:7005アルミフレーム・エストラマーサスペンション(30ミリストローク)
  • フロントフォーク:トレーリングサスペンション(15ミリストローク)
  • クランク:REACH 50/34T 170mm
  • スプロケット:Shimano CS-HG-50 11-36T 10速
  • ブレーキ:AVID BB7ディスクブレーキ
  • タイヤ:Primo Comet 20×1-3/8 (28-451)
  • 重量:10.8kg

出典:http://pacific-cycles-japan.com/reach

【Birdy】折りたたみ自転車で有名なPacific Cyclesの自転車まとめ【Carry-me】

ルノー・ライトシリーズの全て 軽さとコスパを売りにした折り畳み自転車を紹介


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様々な自動車ブランドの自転車を製造しているGicの中で、ルノーライトシリーズは本格的な自転車ブランドの自転車にも劣らない折りたたみ自転車をラインナップしている。

ルノーライトシリーズは走行性能と折り畳み性能を両立した20インチ折り畳み自転車シリーズ。ポタリング重視で折り畳み時のコンパクトさも重視した16インチ折りたたみ自転車シリーズ。コインロッカーに入るほどコンパクトで、短距離走行を目的とした14インチ折りたたみ自転車シリーズに別れている。今回はルノーライトシリーズのすべてのモデルを解説する。

20インチシリーズ

一般的に20インチ折りたたみ自転車は、汎用性とコストパフォーマンス、折りたたみ性能を両立しているため、多くの会社がラインナップしている。しかし、軽量・小型を重視したルノー・ライトシリーズでは20インチ仕様の折りたたみ自転車はライト10のみの展開となっている。折りたたみ自転車が欲しいが、平坦な道でのちょっとしたサイクリングも楽しみたい人に向いている。

ライト10/重量10.8kg/46,000円

・折りたたみサイズ:83cm×45cm×62cm
・本体重量:約10.8kg(ペダル/リフレクター/スタンド除く)
・変速機:7段変速
・タイヤサイズ:20×1.75インチ

ルノー・ライトシリーズで唯一の20インチ折りたたみ自転車。4万円台の20インチ折り畳み自転車ながら重量10kg台を達成しているのが特徴だ。軽さを重視した折りたたみ自転車ながら、上下調節可能なハンドルステムを採用し、幅広い身長の人にマッチした設計となっている。転倒したとき、変速機の取付台座が曲がった場合でも交換することで元に戻すことが出来るリプレイスハンガーを採用している。

ミラクルマッハ8/重量8.9kg/98,000円

・折りたたみサイズ:85cm×38cm×62cm
・本体重量:約8.9kg(ペダル/リフレクター/スタンド除く)
・変速機:9段変速
・タイヤサイズ:20×1-1/8(451)

20×1-1/8(451)と、28ミリ幅クラスの幅が細いタイヤを装着したスポーツ折りたたみ自転車。ミラクルライトシリーズのため独特のアルミメッキフレームに、軽量パーツを搭載したスペシャルモデルだ。

高級感と軽さを両立した折りたたみ自転車「ルノー・ミラクルライトシリーズ」を紹介

16インチシリーズ

20インチよりも車輪のサイズが小さい16インチシリーズの特徴は、折りたたみ時のコンパクトさを持っていながら、そこそこの走行性能を持っていることだろう。ルノー・ライトシリーズの中心となっている14インチシリーズは、車輪が非常に小さい超小径車扱いのため、路面の段差に気をつける必要が多いが、16インチシリーズなら、14インチよりは気を使わなくて済む場合が多い。(ただし、通常の自転車のように段差を躊躇しないで走行するなど荒っぽく扱うのは厳禁だ)

ルノー・ライトシリーズでは、アルミフレームを採用したライト9、マグネシウム素材を採用したマグネシウム8、カーボンフレームを採用したカーボン8がラインナップされている。

ライト9/重量9.6kg/46,000円

・折りたたみサイズ:72cm×43cm×63cm
・本体重量:約9.6kg(ペダル/リフレクター/スタンド除く)
・変速機:6段変速
・タイヤサイズ:16×1.2インチ

ルノー・ライトシリーズ16インチ系統の中ではエントリーモデルに位置するのがライト9。重量9.6kgと20インチのライト10よりも軽量だ。小径車としてはやや軽めのギア比(前46T・後ろ14-28T)を採用しており、スピードを出す折り畳み自転車よりは、街乗り重視の折り畳み自転車だろう。

ルノー・ライトシリーズには14インチで外装3段変速を採用したウルトラライト7LEというモデルがある。16インチのライト9がウルトラライト7LEに勝っているのは、16インチホイールを採用したことにより、多少の段差でも躊躇しない乗りやすさと、6段変速を採用したことにより細かくギアを変速することで長い時間も楽に走れることだろう。

ミラクルライト7/重量7.9kg/93,000円

・折りたたみサイズ:70cm×37cm×57cm
・本体重量:約7.9kg(ペダル/リフレクター/スタンド除く)
・変速機:3段変速
・タイヤサイズ:16×1.5インチ

16インチモデルでは、車体重量8kgを切るお買い得な1台。外装3段変速を採用しており、短距離走行と軽さに割り切った折りたたみ自転車。14インチモデルよりも安定感が高いのが欲しい人にあっている。

高級感と軽さを両立した折りたたみ自転車「ルノー・ミラクルライトシリーズ」を紹介

カーボン8/重量8.9kg/170,000円

 

ルノー・ライトシリーズ16インチシリーズではフラグシップモデルに相当するのがカーボン8だ。車体重量はマグネシウム8より重く、軽さを重視する人には向かないだろう。しかし、航空機にも採用されている東レT700カーボン素材を採用した滑らかなフレームデザインに、油圧式ディスクブレーキを装備したカーボン8は16インチモデルのフラグシップモデルと言える内容を持っている。

14インチシリーズ

ルノー・ライトシリーズで一番力を入れているのが14インチシリーズだ。5万円台で車体重量7kg台を達成したウルトラライト7のヒットにより、ルノーライトシリーズには様々な14インチモデルが登場している。低価格で買い得なライト8から、価格と軽さのバランスが取れているウルトラライト7、アルミフレームながら重量6kg台を実現したプラチナライト6などの様々なモデルが存在する。

ライト8/重量8.3kg/40,000円

・折りたたみサイズ:70cm×36cm×54cm
・本体重量:約8.3kg(ペダル/リフレクター/スタンド除く)
・変速機:シングルスピード(前46T・後ろ11T)
・タイヤサイズ:14×1.75インチ

14インチライトシリーズの中で一番低価格のモデルがライト8。4万円台で車体重量8kg台を達成している14インチ折り畳み自転車だ。上級モデルのウルトラライト7やプラチナライト6といった超軽量折り畳み自転車がラインナップされているため、低価格モデルのライト8はあまり注目されない。しかし、実売価格3万円台で購入できるため、頻繁に折り畳んで使用するのでなければライト8はお買い得とも言える折り畳み自転車だろう。

 

ウルトラライト7F/重量7.4kg/60,000円

・折りたたみサイズ:69cm×33cm×59cm
・本体重量:約7.4kg(ペダル/リフレクター/スタンド除く)
・変速機:シングルスピード(前47T・後ろ10T)
・タイヤサイズ:14×1.75インチ

実売5万円台で重量7kg台を達成した14インチ折りたたみ自転車で有名なウルトラライト7の後継モデル。フロントフォークは滑らかな鍛造フロントフォークを採用し、前後車輪は簡単な工具で交換できる仕様となった。軽さ、タイヤの太さによる安定性14インチライトシリーズのなかでは価格と走行性能のバランスが取れている一台だ。

ルノーウルトラライト7の全て 評判からライバルまで解説

ウルトラライト7 TRIPLE/重量7.8kg/63,500円

・折りたたみサイズ:65cm×30cm×55cm
・本体重量:約7.8kg(ペダル/リフレクター/スタンド除く)
・変速機:外装3段変速(前47T・後ろ11-13-15T)
・タイヤサイズ:14×1.35インチ

ウルトラライトシリーズで唯一の多段変速仕様。外装3段変速を採用することで、多少の坂道でも上ることができる自転車となった。変速機を搭載しながら、重量7kg台を達成できた理由のひとつに、タイヤを軽量で細いタイヤに交換したのもある。そのため、荒い路面ではとられそうになる場面があるが、気になるのなら太いタイヤに交換するのが良いだろう。ルノー・ライトシリーズには、16インチ仕様のライト9が存在する。ウルトラライト7 LEがライト9よりも有利な所は、14インチホイールを採用したため折り畳んでも、スペースをあまり取らないことだろう。

プラチナライト6 /重量6.8kg/65,000円

・折りたたみサイズ:65cm×36cm×55cm
・本体重量:約6.8kg(ペダル/リフレクター/スタンド除く)
・変速機:シングルスピード(前47T・後ろ11T)
・タイヤサイズ:14×1.35インチ

ウルトラライト7のフレームの設計を見直し、アルミフレームながら車体重量6kg台を達成したのがプラチナライトシリーズ。マグネシウム6やカーボン6、ブラックチタン6といった高価格モデルと比較しても引けを取らない車体重量のため、超軽量クラスでコストパフォーマンスに優れた14インチ折りたたみ自転車だ。軽量化するために、細いタイヤにしているため、荒れた路面でのハンドリングに不安な可能性がある。その場合は太いタイヤに交換すれば良い。

ミラクルライト6/重量6.7kg/83,000円

:フレーム/Aluminum
:本体重量/約6.7kg(ペダル、スタンドを除く)
:タイヤ/14×1.35
:折りたたみサイズ/670mm×340mm×560mm
:Single Speed

独特の光沢があるアルミバテッドフレームに、高級感があるパーツを採用したミラクルライト6。車体重量は僅か6.7kgと非常に軽量だ。

高級感と軽さを両立した折りたたみ自転車「ルノー・ミラクルライトシリーズ」を紹介

カーボン6 /重量6.7kg/150,000円

・折りたたみサイズ:60cm×31cm×66cm
・本体重量:約6.7kg(ペダル/リフレクター/スタンド除く)
・変速機:シングルスピード(前45T・後ろ9T)
・タイヤサイズ:14×1.35インチ

東レT700カーボン素材を採用したカーボン6は、重量6.7kgと軽いが、カーボン6の一番の特徴はデザインだろう。滑らかなフレームデザインとシートポストは、16インチ折りたたみ自転車のカーボン8の小型版とも言ってもいいだろう。ルノーライト14インチシリーズの中では、唯一ハンドルポストの上下調整ができない。