ブリヂストンサイクルのパンクしない自転車が革命的な理由を解説

空気が入っているタイヤで絶対問題になるのがパンクだろう。通勤や通学途中でパンクすると遅刻などの問題がある厄介なトラブルだ。パンク対策として、パンクしにくいタイヤや瞬間パンク修理キット、チューブの中に入れるパンク防止剤など様々なパンク対策用品がある。しかし、タイヤの中に空気が入っている構造を採用しているため、これらのパンク対策用品はあくまでもパンクしにくくするための物で、完全にパンクを防止する物ではない。

パンクしにくくする自転車が沢山存在するのに対して、パンクしない自転車がそれほど見ないのには理由がある。パンクしない自転車の殆どはタイヤの中に空気が入っているわけではない。タイヤの中に特殊な樹脂を入れた物や、特殊ポリマーを採用しタイヤとチューブを一体にした物など様々な構造のパンクしないタイヤがあるが、このようなタイヤで問題になるのが、乗り心地が非常に硬く、ペダルを漕ぐのを止めるとすぐに止まってしまうほど転がり抵抗が悪いことだろう。そのため、日本ではパンクしないタイヤは大手自転車ブランドでは発売されておらず、スポーツサイクルの世界では、スペシャライズド・アリバイのみパンクしないタイヤを採用しているだけにとどまっている。

ブリヂストンサイクルのパンクしない自転車が革命的な理由

パンクしないタイヤ=碌でもない物という考えが一般的になっている中、2017年にブリヂストンサイクルはパンクしないタイヤを開発し2019年には実用化すると発表した。パンクしないタイヤを装備した自転車は各地のサイクルイベントで試乗が可能で、2018年5月にサイクルドリームフェスタでパンクしない自転車を試乗した。

ブリヂストンサイクルのパンクしない自転車の一番の特徴はタイヤだろう。従来のパンクしないタイヤは既存の車輪でも使えるように設計されているが、ブリヂストンのパンクしないタイヤはパンクしないタイヤ専用に設計された車輪となっている。このタイヤはブリヂストンタイヤのエアフリーコンセプトの技術を応用したもの。タイヤ側面に張り巡らせた特殊形状スポークが荷重を支える設計となっているのが特徴だ。

このタイヤが革命的なのは、従来のパンクしないタイヤには無かったしなやかな乗り心地が実現されていること。従来のパンクしないタイヤは空気の代わりにゲルや特殊ポリマーが入っているため柔軟性がなく、舗装の荒さがわかるほど乗り心地が悪かったが、ブリヂストンサイクルのパンクしないタイヤは特殊形状スポークがしなるため、通常のタイヤに非常に近い乗り心地を実現している。

ブリヂストンサイクルのパンクしないタイヤの欠点は、通常の自転車には簡単に装着することができないこと。今回試乗したパンクしないタイヤを装着した自転車はベガス(写真上)という自転車だが、パンクしないタイヤの構造上、前ブレーキの構造が違う設計となっている。

ブリヂストンサイクルのパンクしないタイヤは2019年には実用化されるとのことだが、個人ユーザー向けに市販化されるのかは不明だ。最近流行しているシェアサイクルに採用される可能性もあるだろう。

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