デイリーアーカイブ May 17, 2025

TREK、日本初のTQ HPR50搭載の軽量Eロードバイク「ドマーネ+SLR」を発表

トレック・ジャパンは、ロードバイクの走行感を損なわない自然なアシスト機能と、わずか11.8kgという超軽量設計を採用したEロードバイクの新モデル「ドマーネ+ SLR」を発売すると発表した。 ドマーネ+ SLRは、軽量カーボンフレームにコンパクトな電動システムを搭載し、パワフルでありながら静かなTQ HPR50を採用することで、ロードバイク本来の走行感を実現。 https://youtu.be/RLh5U3Ril94 TQ社は、航空宇宙、医療、インフラなど様々な産業分野で電気部品を専門に扱っており、近年はEバイク用モーターの製造にも注力している。TQ社のハーモニックピンリングドライブ技術は、航空宇宙、医療技術、ロボット工学の分野ですでに広く使用されている機構で、コンパクトで強力、かつ耐久性に優れていると謳っている。同社のモーターラインナップには、最大トルク120Nmを発揮するハイパワーモーター「HPR120S」と、2022年に登場した軽量・小型モーター「HPR50」の2種類がある。 ドマーネ+ SLRに採用されたHPR50は、定格出力250W、最大出力300W、最大トルク50Nmを発揮しながら、重量はわずか1.8キロに抑えられている。直径8センチのコンパクトなモーター内部には、ハーモニックギアシステムが採用され、小型化と高精度化を両立。バックラッシュの低減により、より自然なペダリング感覚を実現している。 参考として、トレックのE-MTB「Rail」に搭載されているBosch製モーター「Performance Line CX」は、定格出力250W、最大出力推定550W以上(日本仕様、欧州仕様は公称600W)、最大トルク85Nmを発揮するが、重量は2.9キロ台と、HPR50と比べるとやや重い。 HPR50のQファクターは135ミリと、通常のペダルバイク並みの数値に抑えられており、モーターノイズも非常に静かであることが特徴だ。 標準装備の360Whバッテリーにより、Ecoモードで約96kmの走行が可能だ。オプションの160Whレンジエクステンダーを併用すれば、最長約145kmの長距離走行にも対応する。 https://youtu.be/qImUGN198gc また、ドマーネ+ SLRは、一般的なロードバイクとほぼ同じQファクターを維持し、ブラケットのボタンでのモード切り替えやロード専用のチューンナップを施すことで、従来のロードバイクと変わらないフィット感と走行感を提供。路面からの振動を和らげるIsoSpeedや、最大40mm幅のタイヤを履ける十分なクリアランスにより、舗装路からグラベルまで幅広い路面に対応する。フレーム素材には、トレック最高かつ最軽量の800シリーズOCLVカーボンを採用し、軽量化と優れた走行性能を両立している。 ドマーネ+ SLRの価格は150万円(税込)から。トレック・ジャパンは、ドマーネ+ SLRを2024年6月頃に発売予定としているが、状況により出荷時期が前後する可能性があるとしている。 Trek Bikes (JP)

松尾産業、米国スタートアップEV「TELO」に投資 – 高密度バッテリー技術の活用を提案

松尾産業は4月25日、世界最小の長距離クラス全電動ピックアップトラック「TELO Trucks」の開発を進める米国スタートアップTELO Trucks Inc.へ投資を実施したと発表した。 TELO社は、TELO Trucksの極めてコンパクトなボディを実現するために、米国市場で普及する電気自動車(EV車)と比較してスペース使用率が最大50%縮小可能となる独自のバッテリーを開発するなど、高いバッテリー技術を有している。松尾産業はTELO社のバッテリー技術に着目し、Tier1として80年以上自動車業界に伴走してきた実績とネットワークを活かし、日本の自動車業界との架け橋としてTELO社のバッテリー技術の活用や連携の提案を進める。 TELO社が開発中の全電動ピックアップトラック「TELO Trucks」は、従来のアメリカ車とは異なり、小型で環境に優しい車を目指している。大型化したピックアップトラックが引き起こす様々な課題を解決するため、ピックアップトラックのサイズと機能をゼロから再設計に挑戦した。EV車ならではの柔軟な車両デザインやモジュール式の設計を採用することで、最もコンパクトで実用的な電動ピックアップトラックが誕生した。 TELO Trucksの大幅に短縮された外観は全長約3.86メートルとミニクーパーと同程度のサイズで、街中でも駐車しやすく、二酸化炭素を排出しない環境に優しいEV車だ。106キロワットのバッテリーを搭載し、充電残量20%から80%に回復させるのに20分程と急速充電にも対応している。加速性においても4秒で時速96キロメートルに達し、最高速度は時速約200キロメートルとEV車ならではの車両性能に加え、航続距離は約550キロメートルと市場で普及するEV車と遜色ないスペックを有する。 TELO社は、初期のテスラ・ロードスターのバッテリーパックの開発を手掛けるなど、EV車のバッテリーに関して15を超える特許を取得した経験豊富なCTOのフォレスト・ノース氏、「ローバー・グループ」「日産」「アストンマーティン」など、自動車メーカーの重職を歴任したアンディ・パーマー氏、自動運転車両の最初のLiDARとレーダーシステムを開発し、市場に最初の高容量商用EVを出荷したCEOのジェイソン・マークス氏など自動車業界の先駆者が創業したチームだ。さらに、ハーマンミラー、サムスン、プーマといった企業デザインを多数手がける世界的なデザインファーム「fuseproject」の創業者イヴ・ベアール氏がCCOとして参画し、コンセプトをデザインとして体現させている。 TELO社は2024年後半の発売に向けて生産開始を予定しており、実機はプロトタイプのみにも関わらず、消費者ニーズを反映させたプロダクトとコンセプトに2,000件近くの予約が入るなど注目が集まっている。生産開始に向けて540万米ドル(約8億円)の資金調達に成功し、テスラの共同創業者であるマーク・ターペニング氏が取締役として加わるなど、最先端の電動化と先進の安全技術を融合させた高機能かつ強力なEV車の誕生が期待されている。 松尾産業は、近年のオープンイノベーションの重要性の高まりを受け、スタートアップが持つ柔軟な発想やテクノロジーに着目、ハードテックや製造分野に特化した特徴ある国内外の隠れた技術や素材を探索し、取引先への提案や協業を行うなどインキュベーションへの取り組みを加速させている。TELO社への出資では、投資と並行した協業を通じ、同社が自動車業界でTier1として80年以上伴走してきた実績とネットワークを活かし、日本の自動車業界との架け橋となり高密度バッテリー技術の活用と連携の提案を進める方針だ。 松尾産業株式会社 (matsuo-sangyo.co.jp)

日本RV協会、能登半島地震被災地へ派遣したキャンピングカーの継続的な車両メンテナンス支援を実施

一般社団法人日本RV協会(会長:荒木賢治、略称:JRVA)は、令和6年1月1日に発生した「令和6年能登半島地震」に対して、石川県からの要請を受け、会員企業から集まったキャンピングカー60台を石川県珠洲市と輪島市に派遣した。派遣したキャンピングカーは、被災地で復興の中心となる自治体職員や全国からの応援職員の宿泊施設として活躍している。 日本RV協会では、キャンピングカーをただ貸与するだけではなく、被災地で継続的に安心安全に利用してもらうため、「JRVA能登災害RVパーク村支援プロジェクト(JRVA-N.R.S.P)」を発足した。これは、全国の地域部会から会員企業のスタッフを月に2回現地に派遣し、貸与中のキャンピングカーのメンテナンスを行うものだ。JRVA-N.R.S.Pでは、メンテナンスや使い方の説明を含めて継続的に支援できる体制を作り、バッテリーの点検をはじめタイヤの空気圧などの点検及び修理をすることで、長い期間でも安心して安全にキャンピングカーを利用してもらうことを目的としている。 キャンピングカーは、災害時において自治体職員、災害指令者や医療介護者の宿泊所、移動可能な避難シェルターなど、様々な用途で活用されている。現地到着後にすぐに利用でき、移動が容易であり、急な避難や立ち退きの際にも迅速に対応できる。また、車内はパーソナルスペースが確保され、ストレスや緊張から解放され、落ち着いて過ごすことができる。電気や水、ガス、トイレ、シャワーなどの生活に必要な設備を備えており、災害時においても基本的な生活をすることが可能だ。 日本RV協会では、防災に対する積極的な取り組みを展開している。定期的に、地方自治体が主催する防災フェアや全国のキャンピングカーショーに出展し、防災ブースを設置。実際のキャンピングカーを展示し、車両の機能や利点を直接体験してもらう機会を提供し、啓蒙活動を行っている。また、「くるまの防災ハンドブック」の発行と配布も行い、ユーザーの防災意識を高めるために貢献している。 さらに、宮城県栗原市と包括連携協定を締結するなど、観光振興と災害対策に関する取り組みも行っている。日本RV協会の会員企業と自治体との間でも、災害協定の締結が盛んに進んでおり、2023年12月時点で全国23件の災害協定が締結され、キャンピングカーを通じた災害対策の展開が広がっている。 JRVA.com|一般社団法人日本RV協会公式サイト