デイリーアーカイブ Nov 8, 2025
DAHON、新時代の16インチ折り畳みモデル2種を同時リリース──「Boardwalk 16」と「tbm rugged 16」
折り畳み自転車のグローバルブランド・DAHON INTERNATIONALが、7月に2つの個性派ニューモデルを発表した。その名も「Boardwalk 16(ボードウォーク16)」と「tbm rugged 16(ティービーエム・ラギッド16)」。いずれも16インチホイールを採用し、スタンダードな横折れ式フレームを採用した折りたたみ自転車となっている。
■ Boardwalk 16──クラシカルと実用性を両立した美学
人気モデル「Boardwalk」の魅力をそのままに、16インチにリサイズされたBoardwalk 16は、コンパクトさとスタイルの融合が魅力の一台。最大の特徴はクロモリ製フレーム。素材特有の“しなやかでやさしい乗り味”が、長距離の街乗りでも体への負担を軽減する。
さらに、外装7段変速の採用により、平坦な街道はもちろん、ちょっとした坂道や風の強い日でも力強くサポート。ママチャリの延長ではない、本格的なサイクリング志向にも応える設計だ。
洗練されたマット塗装のボディは、グレイッシュグリーン、テラコッタ、ピンクパフの3色展開。いずれも都会的で落ち着いた印象を与え、性別や年代を問わず幅広いユーザーにフィットする。
価格:67,000円(税込:73,700円)
フレーム素材:クロモリ
変速段数:外装7段
タイヤサイズ:16×1.5
重量:11.8kg(ペダル・スタンド込み)、11.2kg(ペダル・スタンドなし)
折りたたみサイズ:H60×W73×D35cm
■ tbm rugged 16──アウトドア対応の進化系コンパクト
DAHONの「tbm」シリーズに新たな風を吹き込むモデルがこのtbm rugged 16だ。“ラギッド”の名が示すとおり、アウトドア・日常使い両面でのタフさと安定感を追求している。
ベースとなるフレームは軽量なアルミニウム製。走行性と携帯性を高い次元で両立しながら、外装3段変速とVブレーキを標準装備。滑らかな加速と確かな制動力で、都市の雑踏もキャンプ地の起伏も軽快に駆け抜ける。
カラーバリエーションはインペリアルパープル、スカイ、ブラックの3色。メタリックとマットの絶妙なバランスが視線を惹きつける。
価格:99,000円(税込:108,900円)
フレーム素材:アルミニウム
変速段数:外装3段
タイヤサイズ:16×1.5
重量:9.3kg(ペダル込み)、8.8kg(ペダルなし)
折りたたみサイズ:H62×W76×D33cm
DAHON International - ダホンインターナショナル公式サイト
ペットと一緒に風を感じて──DAHON INTERNATIONALから新登場「ペット用フロントバッグ」
折り畳み自転車のパイオニアとして知られるDAHON INTERNATIONAL(ダホン・インターナショナル)が、新たなアウトドア志向のライフスタイル提案として「Front Bag for Pets(フロントバッグ フォー ペッツ)」を発表した。
アウトドア人気の高まりとともに、「愛犬や愛猫ともっと一緒に出かけたい」というニーズは年々高まっている。特に近年、キャンプや地方観光などで“ペットと一緒の体験”を重視する層が増加。そこに新風を吹き込むのが、DAHONの開発したペット用フロントバッグだ。
リュックにもなる2WAY仕様、災害時にも心強い“相棒”に
「Front Bag for Pets」は、折り畳み自転車にフロント装着できるだけでなく、取り外してリュックとして背負える2WAY仕様。普段のサイクリングやショッピングはもちろん、電車移動や徒歩の場面でも活躍できる柔軟性が最大の魅力だ。加えて、自然災害の多い日本においては、非常時の“ペットと一緒の避難”を可能にする防災グッズとしての側面も見逃せない。
バッグ本体は耐久性の高いオックスフォード生地とPVCを採用し、雨や泥汚れにも強くアウトドア利用に最適。重量はわずか1.8kgながら、約9kgまでの小型犬や猫をしっかり支えられる設計となっている。
通気性にも配慮されており、前面にはドーム型の小窓、側面にはメッシュ窓を設置。ペットが景色を楽しみながら快適に過ごせる空間が広がる。内部はクッション材入りで揺れや衝撃にも対応。さらに、飛び出し防止のセーフティストラップを標準装備しており、安全性にも万全の体制が整っている。
着脱はワンタッチ、洗濯も簡単
装着には別売りの「Valet Truss + Quick Coupler(バレートラス+クイックカプラー)」アタッチメントが必要だが、一度取り付けてしまえばワンタッチでバッグの着脱が可能となる。使わないときはサイド板と底板を外して折り畳めるため、保管場所にも困らない。
底板カバーは洗濯可能で、衛生面も安心だ。日常使いからキャンプ、ポタリング、さらには帰省や避難時まで、ペットとの移動シーンに「軽さと安心」を加える。
価格と仕様
Front Bag for Pets - Valet Truss version
価格:12,000円(税込13,200円)
材質:オックスフォード生地+PVC
重量:1.8kg
耐荷重:9kg
サイズ:42.5 × 30 × 38cm
Valet Truss + Quick Coupler(別売アタッチメント)
価格:5,700円(税込6,270円)
材質:アルミ合金
耐荷重:9kg
DAHON International - ダホンインターナショナル公式サイト
自治体・被災地支援の新たな“くるまシェルター”──軽バンをベースに畳空間やトイレ機能を搭載した多機能車両『MARU MOBI Lite』が誕生
7月1日、岐阜県可児市とキャンピングカー製造のトップ企業であるトイファクトリー(本社・可児市)は、軽自動車をベースに被災地支援に特化した多機能車両『MARU MOBI Lite(マルモビライト)』を共同開発し、発表会を同市内で開催した。従来はトヨタ・ハイエースをベースに展開してきた同社の“マルモビ”シリーズに、新たに軽バンを採用した新タイプが加わる。
プロジェクトの起点は、可児市職員や保健師らが能登半島地震の被災地支援に従事した際の“生の声”にあった。支援現場では、乳幼児を抱えた被災世帯が夜泣きなどで周囲に気遣いを強いられる、集団生活ではプライバシー確保や休憩場所が不足する、簡易トイレが追いつかず衛生環境が悪化するといった課題が浮き彫りになった。中でも「もっと小回りが利き、女性職員でも運転しやすい車両が欲しい」との要望が強く寄せられたことから、一般の自治体公用車として普及している軽バンへの展開が検討された。
記者発表会には可児市の冨田市長とトイファクトリーの藤井社長が登壇。藤井社長は「“備えない防災”を旗印に、平時から有事まで多目的に活用できるモビリティの必要性は、昨今ますます高まっています。ハイエースベースのマルモビが大変好評をいただく中で、より幅広い自治体様のニーズに応えるべく、軽バンベースの性能・機動力を取り入れました」と開発意図を説明した。
『MARU MOBI Lite』は、主にスズキ/エブリイ(軽バン)をベースに、平時の公用車としては最大4人乗車が可能な通常仕様を維持しつつ、有事の際には車内をフルフラットの畳空間に転換できる。具体的には、セカンドシートを格納した上に専用の床板を設置し、L1,750×W1,200mm(約1.35畳)のくつろぎスペースを構築。芯材に撥水・防汚加工を施した和紙製畳マット(特殊ウレタン剤入り)を4枚敷くことで、断熱性・クッション性に優れ、夏はさらさら、冬は冷えを抑える快適空間を実現した。
これら床板や畳マットは、すべて車内上部に収納可能な構造とし、通常走行時にも積載の邪魔にならない設計。女性や子どもでも容易に設置・収納できる軽量性も特徴で、職員の休憩・車中泊はもちろん、被災者用のプライベートシェルターとして活用できる。畳マットの上にシュラフを敷けば寝具として使用でき、車内カーテンやマルチシェードでプライバシーを保護する。
また、キャンピングカーで定評のある装備も多数搭載した。強力な冷暖房性能を発揮するポータブルエアコン(冷房-8℃、暖房+9℃の能力)をはじめ、リアに展開できるカーテン&タープキット、女性でも簡単に操作できるサイドオーニングテント、太陽光発電を担うシャープ製ソーラーパネルシステムなどを装備。併せて、レール脱着式のサイドテーブルやカウンターテーブル、ドリンクホルダー付き座椅子などの車内家具も“浮かせた”構造で設置し、平時のデスクワークや休憩用途に最適化した。
被災地で深刻化するトイレ不足への対応としては、ポータブルトイレの設置が可能。車内空間をカーテンで仕切れば、即席のトイレカーとしても運用でき、支援職員や住民の衛生面をサポートする。
車体への後付け加工は、既存のネジ穴を利用する方式を採用し、ボディに新たな穴を開ける必要がない。これにより、自治体保有の軽バン車両持ち込みによる後架装が短時間で完了し、緊急需要にも迅速に対応できる点を強調している。今後はスズキ/エブリイ以外の車種展開も視野に入れ、各地での導入を促進する計画だという。
トイファクトリーはこれまでに、ハイエースベースのマルモビを今年だけで全国30以上の自治体に納入。可児市でも実際に能登地震発災直後の支援に投入され、支援物資運搬や給水ポンプの補助などで大きな成果を上げた。冨田市長は「被災地では長期的なシェルター機能とトイレ機能が必須ですが、大型車両だけでは対応しきれない場面が多々あります。軽バンベースのマルモビライトは、機動性と多機能性を兼ね備え、特に山間部や狭隘地での活躍が期待できます」と評価した。
「災害支援」「地方創生」をキーワードに掲げるトイファクトリーは、『MARU MOBI Lite』を通じて、平時の地域サービスから有事の備えまで、自治体・団体の多様な課題解決を一台で実現する新しいモビリティを提案。被災地で本当に必要とされる機能をギュッと詰め込んだ“くるまシェルター”は、今後の防災・減災の現場で、重要な役割を果たすことになりそうだ。
平時活用、有事機能発揮を形にしたマルチパーパスモビリティ「MARU MOBI(マルモビ)」|キャンピングカー専門店のトイファクトリー

