デイリーアーカイブ Sep 16, 2025
2021年のE-Bikeのトレンドは? 軽さとパワーの両立等3つのトレンドを紹介
2020年はSpecializedから軽量E-Bike「Turbo SLシリーズ」の登場やBosch Performance Line CXのアップデート、新規ブランドの参入、海外では待望のシマノ製E-MTB用ユニット「シマノ STEPS EP8」の登場など様々な事があったE-Bike界。2021年はトレンドはどうなるのか予測しよう。
軽量とハイパワーの両立
Specializedから軽量仕様のE-Bike「Turbo SLシリーズ」の登場により、注目されたのが軽量E-Bike。日本市場では軽量E-BikeはTurbo SLシリーズの独占状態だが、海外ではFAZUAの「Evation」やMAHLEの「eBikeMotionシリーズ」といった軽量タイプのドライブユニットを搭載したE-Bikeが存在する。
https://youtu.be/Y1LWPzm0MiI
https://www.youtube.com/watch?v=EgaX0rjsDYY&t
重量を軽くする最大のメリットはエネルギー効率を高くするため。これは自動車やオートバイでも同じだ事が言えるが、軽い方が少ない力で走る事ができ、カーブを走る時も軽快に曲がる事ができる。さらに、E-Bikeの場合は自動車やオートバイとは違い、アシストが切れた時の自走性能にも関わるので、自動車やオートバイ以上に車体の軽さは重要だ。
但し、E-Bikeは従来の人力自転車のように軽量パーツを使い、グラム単位で車体重量を軽くするには、お金がかかる一方で、大して軽量化できないため、注意が必要だ。
軽量化も重要だが高出力、高トルクも重要だ。現在、日本で販売されているE-Bikeの出力はドライブユニットにもよるが、一般的に高出力を発揮するE-MTB系統のドライブユニットは、定格出力が250W(推定最大出力500W以上)、最大トルク70Nm以上ある。
すでに、多くのE-MTBは必要以上のパワーとトルクを持っているが、オフロードや急坂を楽に上ったり、重い荷物を運ぶには、パワーとトルクが豊富であればあるほど、走行時のゆとりが増えるため、パワー、トルク競争は終わらないだろう。
そして、ドライブユニットがいくら高出力になっても、チェーンやハブなどの駆動系が耐えられる必要がある。E-Bikeの場合、駆動系に人力とモーターパワーが加わるため、劣化が大きい。現在の外装変速機では、これ以上の高出力化、高トルク化を行うのはリスクが大きくなるだろう。
https://youtu.be/NQ6Ht96mYM0
さらなる高出力、高トルク化に対応するための答えの1つがギアボックス化だろう。Valeoから発表されたE-Bike用ドライブユニットは、ドライブユニット内にモーターとギアボックスを組み合わせ、後輪をベルトドライブで駆動している。ギアボックスとベルトドライブを組み合わせるのは、外装変速でのチェーン切れ問題を解決するのもあるだろう。
軽くするには、ドライブユニットを小型化する必要があるが、ドライブユニットを小型化すると高出力、高トルク化は難しくなる。相反する条件を両立するのは難しいが、軽量化と高出力、高トルクの両立は今後のトレンドになるだろう。
バッテリーの高性能化
https://youtu.be/HPdkiqGHCj0
電気自動車や電動オートバイの普及の課題であるバッテリーだが、E-Bikeでも同じことが言える。2021年現在、一般的に大容量と言われているE-Bikeのバッテリー容量は500Wh以上と言われている。しかし、実際にE-Bikeに乗ってみればわかるが、500Whですら足りないと感じるだろう。これは、モーターパワーで体力に余裕が生まれたため、限界まで長距離走行ができるからだ。
坂を意識しなくなるので山岳路も関係なくウロつくようになる。過酷なことをしてるわけでも楽してるわけでもない。普通に走ってるだけ。その段階になると使い切れないはずのバッテリーがなぜか足りない時がある。体力も時間も余ってるのにバッテリーが先に無くなる。そんな感覚がEバイクの走行感。
— trailermac (@trailermac) December 15, 2020
そのため、バッテリーはさらなる大容量化がトレンドになっている。特にE-MTBに関しては、500Whよりも容量が多い630Whや700Whが登場し、500Whから630Whのバッテリーを2つ装着して1000Whオーバーもある。
これだけバッテリー容量が大きくなると、バッテリーの重量も重くなる。Bosch PowerPack625(625Wh)を2つ装着したデュアルバッテリー(1250Wh)の場合、重量は7キロ、0パーセントから100パーセントまでの充電時間が9.8時間と、バッテリーが非常に重く、充電時間が非常に長くなる問題が発生した。
また、バッテリーの高性能化は車体設計にも関わる。E-Bikeが人力自転車と大きく違うのは、車体に重いバッテリーとドライブユニットを搭載している事だ。これにより、従来の人力自転車ではあまり重視されていなかった車体の重量バランスが注目されるようになった。バッテリーを大容量化しつつ、コンパクトに軽量化、充電時間の短縮は今後の課題だ。
ブランドの独自性の追求
E-Bikeは、ドライブユニットのブランドによってはプログラムの設定やバッテリーの選択等が縛られる事がある。そのため、一部では縛りが少ないドライブユニットや独自でドライブユニットを製造するブランドがある。日本では、BESVのインホイールモーターモデルやSpecializedがオリジナルのドライブユニットやバッテリーを採用している事で有名だ。
オリジナルのドライブユニットやバッテリーを採用する理由は、同ブランドのドライブユニットを採用すると、他社との価格競争に陥る危険性がある事と、ドライブユニットの会社に縛られずE-Bikeを設計できる利点があるため。欠点はオリジナルのドライブユニットを製造するための開発力やアフターサポートが必要なため、E-Bikeブランドの中でも数少ない大企業しか行えない事だろう。
E-Bikeは大手企業が有利な状況が続く
自転車は乗り物の中でも中小企業が参入しやすいジャンルだが、E-Bikeに関しては不利だ。ドライブユニットやバッテリーの開発やアフターサービスなどがあるため、新興企業や中小企業の参入は難しい。特に、軽量とハイパワーの両立、バッテリーの高性能化、独自性の追求という3つのトレンドは、ドライブユニットやバッテリーを装着するだけでは達成できない。E-Bikeは大手企業が有利な状況が続くだろう。
文:松本健多朗
CycleTripが新春プレゼントキャンペーンを実施 防水スマホホルダーを3名にプレゼント
ZuttoRide Sharingは1月1日、CycleTrip新春サイクリング応援キャンペーンを実施した。
ZuttoRide Sharingは個人向け自転車シェアリングサービス「CycleTrip」や、レンタサイクルを運営している。今回のキャンペーンでは、GORIX製の防水スマホホルダー「B17」を3名にプレゼントする。
応募方法はCycleTrip公式Twitterをフォローし該当ツイートをリツイートを行う事。応募期限は2021年1月7日23時59分まで。
【プレゼント企画✨】
寒さに負けるな!CycleTrip新春サイクリング応援キャンペーン 🎉
Twitterで話題のGORIX製!様々な自転車で使える防水スマホホルダー「B17」を3名様にプレゼント!🎁
●応募方法はフォロー&RT!
期限は1/7(木)23:59迄
個人間バイクシェアCycleTripを宜しくお願いします!🚲 pic.twitter.com/cmJgYnifoU
— CycleTrip@自転車シェアサービス (@cycletrip_share) January 1, 2021
GORIX 防水スマホホルダー「B17」の特徴
・ロードバイクやクロスバイク、マウンテンバイク、ミニベロ、ママチャリ、自転車先般に最適。
・急な雨でも大丈夫
・スマホ操作可能でナビや計測計にも最適。
・ポーチ内はポケット多数で硬貨やお札、カードなど収納できます。
・360°回転するので横向き、縦向きどちらでもOK。
・反射テープ
・携帯便利、片手持ちサイズ、ポータブル
・高防水レベルIPX5---高防水防止の2層生地仕組み
- 表面に防水-0.1mm TPU防水コーチング加工
- 裏に超分厚いナイロン生地使用、引き裂け防止
・スマホタッチ機能:5.8/6インチ及び以下のサイズのスマホ全般対応
商品内容:ポーチ、マウント連結パーツ、360度回転快速脱着ブラケット
生地:ポーチ-600Dナイロン高防水生地+TPU、マウント-プラスチック
ポーチ寸法:約幅10*長さ19.5*厚み2.5-3cm
ブラケット仕様:クイックリリース快速脱着仕様、360度回転可能仕様、対応ハンドルバー直径22-35mm
適用スマホサイズ:6インチや5.8インチ以下スマホが適用-タッチエリア:6インチ(7.5x15.5cm)
適用ハンドルバー:直径22-35mm
重量:約155g(ブラケット含み)
※ご注意:完全防水ではないため、土砂降りの雨天での使用や長時間水に浸かることは必ずお避けください。
関連リンク
CycleTrip
シクロライダーが注目した2020年のE-Bikeをピックアップ E-MTBからE-ロードバイク、E-クロスバイクまで8台を紹介
新型コロナウイルス感染症で世界が混乱した2020年。自転車界ではE-Bikeがますます注目され、様々なブランドからE-Bikeが登場した。今回は2020年に登場したE-Bikeの中からシクロライダーが注目したE-Bikeをピックアップしよう。
TREK Rail9.7:ツーリングからオフロードまでこなせる怪物フルサスE-MTB
2020年モデルのE-Bikeで一躍話題となったのがTREK Rail 9.7。カーボンフレーム、カーボンホイールを採用し、日本初投入のBOSCH製E-MTBユニット「Performance Line CX」を搭載したフルサスペンションE-MTB。価格は79万円(税抜、以下同)と、登場時は非常に高価なE-MTBとして注目され、登場して僅か2週間で完売したことでも知られている。舗装路からオフロードを楽しむことができ、バッテリーの着脱も簡単で、サイドスタンドも装着可能と、幅広い楽しみ方ができるE-MTBだ。
https://www.cyclorider.com/archives/37082
Specialized Turbo LEVO SL:軽量E-MTBの先駆車
2020年に軽量フルサスE-MTBとして一躍有名となったSpecialized Turbo LEVO SL。軽量なSpecialized製ドライブユニットや、バッテリーを脱着不可能にして、軽量化を重視することで、カーボンフレーム仕様では車体重量は17キロ台を実現した。
軽量化に加え車体バランスを適正化させることで、人力MTBの感覚でカーブを曲がることができ、多くのMTBライダーに注目され、人力MTBを売却してLEVO SLに乗り換えている事例もある。海外では、LEVO SLの対抗馬として、Orbea RISEやForestal SiryonといったE-MTBが登場しており、目が離せない状況だ。
https://www.cyclorider.com/archives/42176
Yamaha YPJ MT-Pro:2021年モデルのフルサスE-MTBのベンチマーク
東京モーターショー2019でYPJ-YZとして注目を集めたヤマハのフルサスE-MTBがYPJ-MT Proと名前を変えて市販車として発売した。車体はオートバイを連想させるDualTwinフレームを採用し、バッテリーをできるだけ車体中心部に近づけることで、車体重量23.8キロが語植と思えるほどのハンドリングを実現。パワフルなドライブユニットと大容量バッテリーを搭載しても、これだけのハンドリングが実現できるE-MTBとして有名となった。ベンチマークと言えるハンドリングを持つフルサスE-MTBの価格が60万円なのも驚きだ。
Corratec E-POWER X VERT CX:現実的な価格で買える楽しめるハードテールE-MTB
フルサスE-MTBは高価なモデルが多く、お手頃な価格でE-MTBを楽しみたい人もいるだろう。そんな人にお薦めしたいのがCorratec E-POWER X VERT CX。39万8000円と40万円を切る価格で、2.8インチの太いタイヤに、滑りやすいオフロードでもアシストコントロールしやすい「eMTBモード」を搭載したBosch Performance Line CXを搭載。車体設計もトレイルライドに特化しているため、オフロード走行も楽しい1台に仕上がっている。
https://www.cyclorider.com/archives/38111
NESTO X-VALLEY 6180:20万円台の貴重なハードテールE-MTB
20万円台でE-MTBが欲しいのなら、選択肢はNESTO X-VALLEY E6180一択だろう。バッテリーは外付け式を採用しているが、コンパクトなシマノ製バッテリーに加え、バッテリーの搭載位置を限界まで車体中心部に搭載することで、外付け式バッテリー搭載のE-MTBではハンドリングが良いのが特徴だ。タイヤも2.8インチと太く、高価なMAXXIS製タイヤを装着している。フロントサスペンションはレジャー用のため、本気のトレイルライドは厳しいが、20万円台でE-MTBを楽しむのなら執筆時点ではX-VALLEY E6180一択だ。
https://www.cyclorider.com/archives/41512
BESV PS1(2020年モデル):進化により磨きがかかったカーボンミニベロE-Bike
BESV PS1は2014年度グッドデザイン賞 BEST100受賞したことで知られているミニベロタイプのE-Bike。E-Bikeの世界では長年に渡って販売されていることで知られている。2020年に小型液晶ディスプレイに新型モーターを装着してビッグマイナーチェンジを行い、かつてのPS1にあったアシストの荒さが無くなった。絶えず進化を行うことで、ミニベロタイプのE-Bikeを購入するとき、現在でも候補に入れておくべき1台と言えるE-Bikeに仕上がっている。
https://www.cyclorider.com/archives/41871
Specialized Turbo CREO SL:革命のE-ロードバイク
2020年に登場し様々な所で話題となったのがSpecialized Turbo CREO SL。カーボンフレーム仕様で車体重量は僅か12キロ台と軽量で、ロードバイクの良さとE-Bikeの良さを併せ持つE-ロードバイクとして仕上げている。様々なブランドからE-ロードバイクが登場したが、現在も頭一つ抜けており、E-ロードバイクのベンチマークと言えるだろう。
https://www.cyclorider.com/archives/34815
Specialized Turbo VADO SL:現実的に購入できる軽量E-Bike
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