デイリーアーカイブ Sep 18, 2025

ヤマハ発動機からシンプルデザインの電アシ「PAS CRAIG」登場

ヤマハ発動機株式会社は、新型電動アシスト自転車「PAS CRAIG(パス クレイグ)」を2024年3月29日に市場に投入することを、2023年11月16日に発表しました。価格は129,000円(税込)です。 この新モデルは、洗練されたデザインが特徴で、「Urban Outrunner」というコンセプトのもと開発された電動アシスト自転車。主に、週末の街乗りや通勤など多様な都市生活シーンに適応することを目的としていて、シンプルかつ上質なデザインが採用されています。この自転車の主な特長としては、スタイリッシュな細身のパイプフレーム、こだわりのカラーリングにブラックリムを採用したデザイン、そして都市生活に最適な内装3段変速などを売りにしています。 車体の特徴は、ヤマハ発動機製の電動アシスト自転車では珍しいスチールフレームを採用。これは電動アシスト自転車ではスッキリとしたミニマルなデザインを実現するために敢えてスチールフレームにこだわったとのこと。また、チェーンケースも一般的な樹脂製ではなく、クレイグ専用のスチール製チェーンケースを採用。チェーンケースのデザインもカバー部分を最小限にして軽快感を出した形状にしているようです。 実用部品に関しては、泥除けや前かごはオプションで、さらにリング錠の装着は不可。これはリング錠の装着を想定すると車体に取付台座が付けなければいけないので、デザイン重視で無くしたとか。そのため、標準装備の鍵はワイヤーロックとなっています。また、リアキャリアは純正で用意されていません。 カラーバリエーションは、ファッション性と高品質感を兼ね備えた「マットラベンダー」、知的で落ち着いた雰囲気の「マットグレイッシュベージュ」、そしてどんな服装にもマッチしやすい「マットジェットブラック」の3色が用意されています。 モーターはヤマハ製ミッドモーターで同社のPASで使われているモーターで、自動でパワーを制御し、高速域でもアシストを行うスマートパワーアシストを搭載。スイッチは時計表示がありコンパクトなスマートクロックデザインです。バッテリーは25.2V、8.9Ah、224Whで航続距離は36キロから70キロとなっています。 ヤマハ発動機製電動アシスト自転車には、様々なスポーツモデルがありますが、PAS CRAIGはスポーツモデルではなく、普段は自転車に乗らない層に向けたポタリングやちょっとしたサイクリングを楽しむモデルとなっています。街乗り向け電動アシスト自転車のPASシリーズにはPAS VIENTA5やPAS BRACEといったスポーティモデルも用意されていますが、これらモデルと比べてCRAIGは安価となっています。 ライバルと言えるのは、ブリヂストンサイクルTB1e、パナソニック ベロスターでしょう。TB1eは通勤用電動アシスト自転車を謳っており、CRAIGよりも大容量のバッテリー(36V、9.9Ah、361Wh)に、回生充電機能付き前輪ハブモーターを搭載することで、最大航続距離200キロを謳っています。一方で、デザインは既存のスポーツ風自転車のスタイリングに、前輪ハブモーターを搭載したことによるもっさりとした加速感とハンドリングが欠点。価格も174,000円と高価です。 ベロスターは泥除け、前荷台、リング錠などクレイグよりも実用的な部品を装備し、価格は123,000円と低価格。バッテリーは25.2V、8Ah、200Whで航続距離は28キロから50キロ。ヤマハのスマートパワーアシストに相当するカルパワードライブユニットが装備されていません。 PAS CRAIGはヤマハ製電動アシスト自転車では低価格で、新たに電動アシスト自転車を乗るエントリーユーザーやお洒落にカスタムを行うベースに使う人に向いているモデルでしょう。 関連リンク PAS CRAIG - 電動自転車 | ヤマハ発動機 (yamaha-motor.co.jp)

ドンキホーテ限定 15万円以下の折りたたみファットEバイクが登場 型式認定取得で公道走行可能

フェニックス合同会社は11月16日、電動アシスト自転車「DART」を発表しました。 同社は、電動アシスト自転車ブランド「EMOTORAD」との協力によって設計されたとのこと。「DART」は近年流行しているファットバイクタイプの折りたたみ電動アシスト自転車で、価格は149,800円(税抜)と、低価格を売りにしています。 サイズ面では、展開時には全長172cm、幅58cm、高さ132cmの寸法を持ち、折りたたむと全長102cm、幅65cm、高さ81cm。総重量は28.5kgのため、折りたたみ機能自体はおまけに近いと言っても良いでしょう。推奨身長は158cmから190cmとなっており、アシストモードは5段階。変速機はShimano製の外装7段で、ブレーキシステムにはメカニカルディスクブレーキが採用。バッテリーは36V 10.2Ahで、充電時間は5時間から7時間です。モーターは36V 350Wのリアインホイールモーターで、最大走行可能距離は約80km。型式認定を取得しており価格は149,800円(税抜)です。 関連リンク PHOENIX LLC. | We are a forward-thinking corporate consulting and trading company. (phoenix-h.com)

スズキの電アシ風折りたたみ電動モペッド「e-PO」 中小企業の電動モペッドを駆逐するか?

東京ビッグサイトで開催されたジャパンモビリティショー2023において、スズキブースが新しい乗り物「e-PO」を披露したことが注目を集めていた。このe-POは、パナソニックサイクルテック株式会社の電動アシスト自転車「オフタイム」をベースに、スズキ独自の電動アシスト制御を施した電動モペッドだ。 e-POは、無免許で運転できる電動アシスト自転車とは違い、免許が必要な第1種原動機付き自転車扱いとなる。そのため、ペダルのみの走行に加えて、電動アシスト走行とフル電動走行モードを備えている。 電動アシスト状態でも、e-POは法律で定められた電動アシスト自転車のアシスト速度である時速24キロの制限を超えてもアシスト機能がオフにならない。この件に関して開発者に伺った所、開発テストなどを行ってくうちに電動アシストの良さを見直したため、従来の電動アシスト自転車のようにアシスト機能を備えたとのこと。アシスト比率は無免許で運転できる電動アシスト自転車のように最大2倍+アシスト比率低減とは違い、3倍のアシスト比率を採用しているようだ。 e-POにはスズキの電動アシスト自転車「ラブ」やパナソニックの電動アシスト自転車と共通のバッテリーが使用されており、16Ahの大容量バッテリーが装着されている。安全性の面では、ベースモデルのオフタイムが備えるVブレーキからディスクブレーキや前照灯の変更を実施。但し、車体に関してはベースのオフタイムとは全く変わっていない。 大手企業の乗り物は通常の法律で定められている基準よりも厳しい独自基準が存在していることがあり、自転車ベースの電動原付はそのような独自規格を満たさないのではと思ったが、ブレーキなどの小変更を行うだけで問題ないというのは、元の車体が頑丈だということだろう。そのため、オフタイム同様、折り畳みが可能なため、車のトランクに積んで移動することができる。 世界的に電動モペッドは電動アシスト自転車(Eバイク)と比較すると非常にマイナーな乗り物で、このような乗り物を作るメーカーは中小企業が多い中、世界的大手企業のスズキがコンセプトモデルながら発表するのが面白い。 日本では様々な中小企業が電動モペッドを販売しているが、大手企業で大規模な販路があり、開発能力があるスズキが電動モペッドに参入したら、ライバルを踏み潰すだろう。 関連リンク スズキ株式会社 (suzuki.co.jp)