2021年のE-Bike界を振り返る 課題と注目の会社は?

2021年のE-Bike業界は、新型コロナウイルス感染症の影響で、日本市場では新型モデルが少ない状況だった。今回は、2021年のE-Bike界を振り返り、注目の会社などを紹介する。

YAMAHA YPJ-MT Proは日本市場でのE-MTBのベンチマークを死守

2021年のE-Bike業界の中で、E-MTBのベンチマークと言えるモデルを上げるとするのなら、やはりYAMAHA YPJ-MT Proだろう。2021年はコロナ禍の影響か、新型モデルが登場しなかった影響で、2022年モデルも、特記すべきモデルが無かったのもある。

物理の神様を超えようとする車体性能に、非常に静かなノイズ、日本国内法規を限界まで追い込んでいるアシストセッティング、ハイパワー・ハイトルクを両立したモーターを搭載し、あの性能で、たった66万円(税込)と破格の価格は、今でもベンチマークと言えるE-MTBだろう。販売台数は年間で200台以上と、他社のE-MTBよりも多く売れているようだ。

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シマノのSTEPS E8080続投は、ボッシュ Performance Line CXやヤマハ PW-X2の登場で非常に厳しい状況に

2020年9月に、シマノは海外市場同社最上級E-Bikeユニット「EP8」を発表した一方、日本市場向けにはEP8を導入せず、E8080を続投している。

E-Bike業界は、日本よりも富裕層が多くE-Bikeを購入する層が多い欧州市場に力を入れるため、日本市場は後回しという扱いや参入しないという企業が多く存在する。

シマノに限らず、ヤマハは欧州では最新のE-Bike用ユニット「PW-X3」を発表し、ボッシュはハイエンドE-Bike用ユニット「Performance Line CX Smart System」を展開しているので、他社も変わらないが、シマノの場合、ハイエンド向けE-Bikeユニット「STEPS E8080」の爪の甘さが散々指摘されているため。

STEPS E8080のアシスト時の高音系ノイズが煩い、アシスト速度が22キロで切れる、アシスト比率が弱く日本国内法規を追い込んでいないというのは公然の秘密で、他社の営業から「一体、”あれ”はなんでああなっているのか?」と尋ねられたり、「我が社のユニットは、”他”とは違い日本国内のアシスト法規を限界まで追い込んでいる」とアピールする状況となっている。シマノ STEPS E8080は、ライバルであるボッシュのPerformance Line CX、ヤマハのPW-X2、日本電産のNidec 41Rに大きく引き離されている状況だ。

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Specialized Turbo SLシリーズは、世界中でライバルが登場したことにより、早急なモデルチェンジが必要

2020年モデルで一躍有名となった軽量E-Bike「Specialized Turbo SLシリーズ」。日本でもフルサスペンションE-MTBの「Turbo Levo SL」シリーズを中心に、注目されているが、海外では、既にTurbo SLシリーズの対抗馬と言えるモデルが登場している。

アンドラの「Forestal Siryon」は、Turbo Levo SLよりも3倍以上の最大出力800Wと、1.7倍の最大トルク60Nmを実現した「Eon Drive」ドライブユニットを搭載。

スペインの「Orbea RISE H」は、Turbo Levo SLよりも1.7倍の最大トルク65Nmを実現した「シマノ EP8 RS」を搭載。バッテリー容量もTurbo Levo SLよりも1.6倍多い540Whで、さらに、252Whの後付バッテリー(レンジエクステンダー)を組み合わせることで800Wh近くのバッテリー容量を実現し、Turbo Levo SLよりも1.65倍の大容量バッテリーを実現。それでいて、一番安いモデルは60万円台と同価格を実現。Specialized Turbo SLシリーズは既に旧態化しており、早急なモデルチェンジが必要だ。

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日本電産はE-Bike業界の黒船となるか

従来の自転車業界以外の異業種が参入を行っている例が多いE-Bike業界。日本からもモーターにおける世界シェアが1位で有名な日本電産も参入を予定している。

今まで、日本電産製モーターを搭載したE-Bikeには度々試乗しており、STREEK ACTIVE CARGO TRIKEのプロトタイプ「T4」に搭載のプロトタイプモーター、STREEK ACTIVE CARGO TRIKEのプロトタイプ「T5」に搭載の「Nidec 41R(市販予定モーター)」に試乗した経験がある。既にパワー、トルク、モーターノイズの静かさは、シマノ STEPS E8080超えは確実で、舗装路での走行なら、日本国内最高峰のヤマハ PW-X2に迫っていると感じた。

また、全く情報が出ていないが、日本電産の「Nidec 51R」も注目している。このモーターは、モーターサイズ185x96x134ミリと、シマノ、ボッシュ、ヤマハのモーターよりも非常にコンパクトなドライブユニットながら、トルク、ケイデンス、 角度、スピードの4つのセンサーを搭載し、定格出力250W、最大トルク90Nmを実現。コンパクトなドライブユニットはパワーとトルクを抑えるという世界の常識を覆した。

日本電産がボッシュやシマノ等の大手を越えるのなら、最低でも、最大出力500Wオーバー、モーターノイズをヤマハ PW-X2クラスとほぼ無音化、300Whクラスから700Whオーバー、レンジエクステンダー使用可能な豊富なバッテリーを用意する、スマートフォンとの接続するインフォテイメントシステム、単純なカラー液晶だけでなく、MTBライドで転倒しても壊れないコンパクトなディスプレイなど豊富なディスプレイシステムが必要だろう。

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