デイリーアーカイブ May 10, 2025
ホンダもEバイクに参入か ジャパンモビリティショー2023でフルサスE-MTB「Honda e-MTB Concept」を発表
2023年10月28日から11月5日まで一般公開を行っているイベント「ジャパンモビリティショー2023」(会場:東京ビッグサイト)のホンダブースではコンセプトEバイク「Honda e-MTB Concept」が展示されていた。
Honda e-MTB Conceptは、モーターサイクルのFUNとMTBのFUNが融合した新しい乗り味の車両で誰でも野山を自由に楽しめることを目指したと公式サイトで紹介されている。
このEバイクの一番の特徴はフレーム。一般的なアルミフレームのEバイクは鍛造アルミを採用しているが、Honda e-MTB Conceptはダイカストマシンによる力で高速高圧で溶湯を流し込むダイカストアルミフレームを採用している所だろう。この技術はホンダのオンロードタイプのオートバイ「CBR1000RR-R」などに使われている技術を活用している。
https://youtu.be/sFjBo0BObkY?si=Wb04rk3EEmk2FTao
ダイカストフレームによるEバイクの製造事例は筆者が知る限りでは少ない。成功例はイタリアのファンティック・イッシモとフランスのマスタッシュ・J(日本未発売)ぐらいだろう。ダイカストフレームを採用したのは、オートバイの技術からの流用だけでなく、近年の環境問題対策やオートバイの製造技術の活用によるサプライチェーンの短縮化もある。因みに、取材時にHonda e-MTB Conceptの担当者に取材するとマスタッシュ・Jは知っていたので、環境問題対策や製造技術の活用によるサプライチェーンの短縮化も考えているだろう。
モーターに関してはドイツ・ブローゼ社を搭載。海外では48V仕様の新型モーター「Brose Drive³」が発表されているが、本車に搭載されているモーターはFANTIC E-MTBなどに使われている従来型の36V仕様車だと思われる。因みにブローゼ製モーター(36V仕様)の特徴は、内部にベルトを採用することで静音性を重視しているのに加えて、最大トルク90Nmという力強いトルクが特徴だ。
ジャパンモビリティショー2023ではヤマハ発動機もEバイクを展示していたが、ヤマハ発動機はあくまでもコンセプトモデルで市販化を行うには時間がかかるといったところだったが、ホンダのE-MTBに関しては部品構成に関しては新規性は無く量産車に見えるほどの作りだろう。
ホンダのEバイクと言えば、後付式モーターを搭載したSmachariが有名だが、Honda e-MTB ConceptとSmachariの開発を行っている部門は違うようだ。
Honda e-MTB Conceptの市販化に関しては不明だ。
文:松本健多朗
Honda e-MTB Concept | ブースマップ | Honda JAPAN MOBILITY SHOW 2023 | Honda 企業情報サイト (global.honda)
Japan Mobility Show (japan-mobility-show.com)
折りたたみEバイクで有名な「MATE BIKE」破産の危機に
デンマークの自転車ブランド「MATE BIKE」が厳しい経営状況に陥っていると、海外メディアが報じています。かつて新型コロナウイルスの影響で自転車が注目を集め、一躍有名になったこのブランドですが、近年は物価の高騰によって消費者の需要が減少し、存続が危ぶまれています。
2016年には、インフルエンサーや有名人を巧妙に活用し、ブランドイメージの強化に努めました。しかし、自転車業界全体で物価の高騰という厳しい問題に直面しており、消費者の購買意欲は急速に低下しています。この状況を受けて、同社の取締役会は新社長ヤヌス・クリスチャン・フィエルドボルグの下、破産裁判所に経営再建の許可を申請しています。
bike-euや、Cycling Electricによると、MATE BIKEの負債は1,000万ドル(約7,000万クローネ)に達しており、利益を上げるのが難しい状況にあると報告されています。
新興の電動アシスト自転車、Eバイク企業が破綻に追い込まれる事例に関しては、ヴァンムーフが有名です。
ヴァンムーフはハイテクのEバイクのパイオニアとして知られ、2021年9月には約160億円を調達したこともあって、一時は世界で最も資金を集めたEバイク企業とされていました。しかし、2020年4月に発表した新型Eバイク「S3」と「X3」において、品質に関する問題が発生。保証期間中に多くの修理や交換が必要とされ、特別プラン「Peace of Mind保証」による損失も積み重なり、結果的に破産へと至り、最終的にはマクラーレンラヴォアが買収しました。メイトバイクの今後は注視する必要があります。
MATE.Bike – The Ultimate eBike – Powerful, Smart & Foldable – MATE Bike International
ジャパンモビリティショー2023に電動アシスト三輪カーゴバイク「STREEK」が出展
株式会社RIAN CARRYは、今年の10月26日から東京ビッグサイトで開催される「JAPAN MOBILITY SHOW 2023(旧:東京モーターショー)」において、主催者プログラム「Startup Future Factory」に出展することを公表しました。特に10月29日と30日の2日間には、新しい運送・移動手段として「STREEK」と名付けた電動アシスト三輪自転車を展示する予定です。
同社はSTREEKによるカーゴバイクの多様な活用方法を、会場内の「地域創生コーナー」でビデオと共に紹介するとともに、量産前の試作機を披露する計画です。STREEKは、日本の生活環境に合った普通自転車サイズの三輪車であり、車体中央に大容量のカーゴスペースを備えています。この設計により、通常の自転車で困難だった積載性と安定性を両立させています。
海外の大型カーゴバイクと比較して、STREEKは全長1.9メートル、幅0.6メートル以内のコンパクトなサイズを持ちます。フロント18インチ、リア20インチのタイヤを採用する三輪構造が、安定性を高めています。STREEKは、車体の中央に低く設けた大型カーゴスペースが特長で、積載重量の影響を最小限に抑え、安全な運行を可能にしています。
この出展に対する古富武鹿氏のコメントによれば、「JAPAN MOBILITY SHOWにおいてSTREEKの量産試作機を発表できることを大変誇らしく思います。」と述べ、開発元であるエンビジョン株式会社(本社:神奈川県横浜市)とともに、2016年から量産と販売に向けて取り組んできたと明らかにしました。
古富氏はまた、EUでのカーゴバイクの利用実績から着想を得て、日本のライフスタイルに適した形で再定義したSTREEKに対して、多くの期待と反響が寄せられていること、さらに多様なイベントを通じて新たなモビリティインフラの整備も促進してきたことを語っています。
「今後も、多くの支持者やパートナーの皆様に感謝を申し上げながら、STREEKを新しいライフスタイルの選択肢として世界に向けて発信していきます」と古富氏は締めくくりました。
RIAN CARRY(ライアンキャリー) 〜Ride and Carry your dream〜
STREEK CargoTrike► 前2輪の電動アシスト3輪自転車・カーゴバイク_cargobike (stroke-design.com)