デイリーアーカイブ May 12, 2025
ファットスリック・ロードバイク/グラベルロードはどんな感じ?実際に試してみた
細いタイヤ・前傾姿勢・ドロップハンドルがついたロードバイク。今まではロードバイクと言えば、軽量な競技用モデルしかなかった。しかし、グラベルロードバイクがブームになり、従来のロードバイクとは違う「公道用ロードバイク」と言えるのが登場した。
従来のロードバイクよりも太いタイヤが装着できるグラベルロード。一般的に太いタイヤは砂利道など荒れた道を走るために装着するが、最近は太いスリックタイヤを履いてサイクリングを行う考えも登場した。
ファットタイヤ・ロードバイクという発想
今までサイクリング用のスポーツ自転車を選ぶとき、ロードバイク系統(ロードバイク・スピードクロスなど)の軽量な車体+細いタイヤか、マウンテンバイク系統(マウンテンバイク・デュアルスポーツクロスバイク)の頑丈な車体+太いタイヤの2種類から選ぶしかなかった。
ロードバイク系統(ロードバイク・スピードクロスなど)の軽量な車体+細いタイヤは、舗装路は軽快に走れる一方、舗装が荒れていると突き上げがあり、砂利道は慎重に通過しないといけない。また、ロードバイクなど舗装路を高速で走る自転車は、荷物が積めないため、長距離サイクリングには不向きだ。
マウンテンバイク系統(マウンテンバイク・デュアルスポーツクロスバイク)の頑丈な車体+太いタイヤは、車体が頑丈でタイヤが太いので荒れた砂利道が走れ、沢山の荷物も積むことができる。一方で舗装路は、ロードバイク系統の自転車と比べると軽快に走れない。
近年流行のグラベルロードは、ロードバイク系統(ロードバイク・スピードクロスなど)+αのソコソコ軽量な車体+細いタイヤという、今までの自転車には無い組み合わせを採用している。これにより、舗装路はマウンテンバイクよりも軽快に走れ、砂利道ならロードバイクより安心して走行できる。また、荷物の積載を想定した車種がほとんどなので、ある程度の実用性は持っている。
グラベルロードの登場により、一部の会社から「太いスリックタイヤを履いてサイクリングする」という考えのモデルが登場している。その考えは本当に良いのか試してみることにした。
https://www.cyclorider.com/archives/20408
ファットスリック・ロードバイク/グラベルロードの利点
今回、試してみたのはSpecialized Diverge E5に、タイヤにPanaracer GravelKing 38Cをチョイス。
8月に長野県の某林道を走行してみた所、上りは空気圧を落とせば比較的安定して走ることができた。下りは、マウンテンバイクのように安定して操縦できるわけではないが、ロードバイクやタイヤが細いクロスバイクでは押して歩くしかない所でも、走ることはできる。凹凸が無いスリックタイヤでも、タイヤが太いため普通の自動車が走れる砂利道なら走れるようだ。
舗装路は、ロードバイクのようにひたすら高速で走るのは向かないが、形に似合わず走る。サイクリングなら舗装路グラベルキング38Cのタイヤ重量は320gと、この手のサイズのタイヤにしては軽いのもあるだろう。因みにパナレーサーのクロスバイク用タイヤ「Comfy」は28Cで290g。32Cで310gだ。
舗装路で軽量でファットなスリックタイヤを装着する利点は、乗り心地と路面を選ばない所。ママチャリよりも幅が広い38Cタイヤは、スポーティなクロスバイクに搭載されている28Cタイヤと比べて、圧倒的に乗り心地が良い。特に荒れた舗装や段差を通過したときの衝撃は細いスリックタイヤを履いたマウンテンバイクに近い乗り心地。また、舗装路でもくぼみがある路面や、振動が大きいセメント舗装、濡れている舗装路でもリラックスして走ることができる。
ファットスリック・ロードバイク/グラベルロードの欠点
ファットスリック・ロードバイク/グラベルロードにも欠点はある。まず、タイヤを購入するときは軽量なタイヤを選ばないと楽しめない。クロスバイクなど細いタイヤは、3,000円クラスのタイヤを買えば、ソコソコ軽量な物が選べる。しかし、ママチャリよりも太いタイヤは1本3,000円程度だと重い物が多い。物によっては1本700gオーバーのタイヤもある。
また、一般的なロードバイクやクロスバイクはヒラヒラとコーナーを曲がることができるが、Diverge E5+Gravelking 38Cは、ヒラヒラ感がなく直進安定性が高いと感じた。これにずっと乗っているとヒラヒラ曲がるロードバイクやクロスバイクに乗りたくなるほどだ。
太いタイヤが合っている人は、オールラウンダーと初心者
ファットスリック・ロードバイク/グラベルロードが合っている人は、オールラウンダーと初心者だろう。太くて軽いスリックタイヤは、綺麗な舗装路から荒れた舗装路、そしてグラベルまで対応でき、日本の公道ならこれで殆ど対応できる懐の深さがある。また、スポーツサイクルに不慣れな初心者なら太いタイヤのほうが安心して走ることができるだろう。
次世代の電動アシストモビリティ「豊田トライク」まとめ
安定性が高く、2輪車のような操縦性を持った次世代の電動アシスト自転車「豊田トライク」のまとめ記事です。予定販売価格は基本モデルで35万円。法人向けが多くカーゴモデルや高齢者向けモデルも販売予定とのこと。
コンセプトモデル登場時の評価
https://www.cyclorider.com/archives/16490
2016年のVelo Tokyoで公開されたToyoda Trike。TOYODA TRIKEは前2輪・後ろ1輪の電動アシストセミリカンベントとなっている。トレッドが狭い前2輪と珍しい構造を採用しているが、前2輪機構以外も従来の自転車では無い設計を採用している電動アシスト自転車となっている。今回はTOYODA TRIKEを見たり試乗した感想を書いてみたい…
2018年埼玉サイクルエキスポでの豊田トライク
https://www.cyclorider.com/archives/20245
2018年時の豊田トライク。さいたまサイクルエキスポで公開されていた豊田トライクは、背もたれとサドルが分離し、リアキャリアが装着されるなど、現行モデルに近い構成。
実際のインプレッション
https://www.cyclorider.com/archives/21024
近年の電動アシスト自転車業界では、多くの会社がスポーツモデルを中心に力を入れているが、一部の企業では実用性を重視した電動アシスト自転車に力を入れている所が存在する。前2輪電動アシスト自転車を製造する豊田トライクも其内の1つ。安定性と積載性の高さを売りにした豊田トライクは、発売前から様々な事業所から引く手あまたとのこと…
カーゴバイク、高齢者向け自転車について
https://www.cyclorider.com/archives/22105
2018年5月29日/30日に東京で行われたBICYCLE CITY EXPOでは、豊田TRIKEの乗用バージョンとカーゴバージョンが出展されていた。写真は商用版のカーゴモデルで、車体前方に荷物を積むことができるスペースがある。大容量のボックスを装着して、沢山の荷物を積むことが可能なだけでなく、座席を装着して人を乗せることも可能だ…
佐川急便と共同で業務用自転車を開発
https://www.cyclorider.com/archives/27488
豊田TRIKE株式会社と佐川急便株式会社は業務用電動アシスト自転車「TRIKE CARGO」を共同開発を行い、全国10カ所の佐川急便の営業所にて3月26日より順次トライアルを開始した…
高齢者向けモデル「LWL」
https://www.cyclorider.com/archives/31413
フレームにLWLと書かれた、この電動アシスト自転車の特徴は、スムーズな2輪車のコーナリングと、3輪車の安定性を兼ね備えた高齢者向け自転車なのが一番の特徴だ。
豊田トライクを借りて乗ってみる
スポーツサイクルシェアアプリ「CycleTrip」では、豊田トライクを借りることができる。
「CycleTrip」でT-TRIKE SYNCHRO OMEGA Longを借りて乗ってみる
リンク:豊田TRIKE|こげば、未来が動き出す。
アウトドアユーザーを中心に展開する「ワークマンプラス」ってどんな感じ?
ワークウェアや作業用品の販売で有名なワークマン。近年は自転車やオートバイ、アウトドアユーザーに向けた商品を販売していることでも有名だ。2018年9月5日には、一般ユーザー向けの高機能ウェアを取り扱う「ワークマンプラス」を「ららぽーと立川立飛」に出店したとのこと。今回、筆者が実際にワークマンプラスに行き、感じたことをまとめる。
出典:@press
「ワークマン」と「ワークマンプラス」の違い
ワークマンとワークマンプラスの違一番の違いは商品の品ぞろえ。ワークマンは作業着・安全靴・作業用品から、アウトドア用ウェアまで多種多様なラインナップがある。一方でワークマンプラスでは、作業用品の取扱はなく、アウトドア用のウェア等一般ユーザー向け高機能ウェアの販売を行っている。
店舗のデザインも違う。ワークマンは飾り気のない質実剛健なスタイルで、商品の陳列も「見せる」よりも、できるだけ在庫を置くのを重視している。これは、ワークマンのメインユーザー(建設作業員等)も関連しているだろう。
一方、ワークマンプラスの店内はアウトドアを意識した少し洒落た雰囲気を出している。商品の陳列も「見せる」方向で重視しており、気軽に手に取ってじっくり見ることができる。これは大きな利点だろう。
ワークマンプラスの戦略は?
ワークマンプラスの戦略は、高機能ウェアを低価格で提供するところ。同レベルの機能を有する他社商品よりも価格が安いのが特徴だ。アウトドア用品ブランドよりも低価格帯の商品を売り、ライトユーザー層を狙うのは悪くない方向だと思う。ワークマンの高機能ウェアは、アウトドア用品など専門ブランドの物と比較すると、透湿性、軽さ、コンパクトさ、専用品と比べると細かい作りが劣っているのが多いが、ライトユーザー向けと考えるなら、あまり問題にはならないと思う。自転車に関して言えば、インナー関連、ヤッケ、ウインドブレーカー関連は比較的使える。逆に防寒系のジャケットは、釣りやオートバイなど運動を行わない場面を中心にした商品が多く、自転車には向いていない物が多い。
ワークマンプラスは関東を中心に出店し、2~3年で100店体制を目指すとのことだ。
https://www.workman-plus.com/