デイリーアーカイブ May 16, 2025
CYCOO JAPAN 新型電動アシスト自転車に一軸用ドライブユニットを搭載か
サイクルモード東京2022の中でも、今回はCYCOO JAPANを注目しよう。CYCOO JAPANは、日本市場へODM生産を中心として電動アシスト自転車を10年間で約15万台以上供給して。2021年11月に登場した電動アシスト自転車メーカー。
現在は、主に日本電産製のインホイールモーターを搭載したママチャリ系電動アシスト自転車を製造している。今回、紹介するのは日本電産製のインホイールモーター搭載車ではなく、発売予定のミッドドライブ車だ。
展示されていた発売予定の電動アシスト自転車のモーターを見ると、一般的な電動アシスト自転車に使われている車体中央部に装着するミッドドライブが搭載されていた。よく見てみると、E-Bikeなどで使われている1軸用ドライブユニットのようだ。
低価格の電動アシスト自転車にはインホイールモーターを採用する事例が多い。これは某自転車製造会社によると、コスト削減、車体重量の削減、パテント関連の問題回避があるためインホイールモーターを採用している事例が多いとのこと。
また、車体中央部に装着するミッドドライブには、ヤマハ発動機などが使用している2軸式と、E-Bikeで使われている1軸式がある。2軸式はドライブユニットにギアが装着されており、そのギアが駆動してアシストを行う方法だ。ちなみにE-Bikeの主流である1軸式はクランク軸が回転しアシストを行う方法だ。
2軸式の利点は、コストを抑えながら最大トルクを上げることができる事。欠点は軽快に早くペダリングを行うとアシストがついていけなくなるため、パワーを出しにくい。1軸式の場合、軽快に早くペダリングを行ってもアシストがかかりやすいためパワーが出しやすい。欠点は、機構が複雑になるため高価になるという問題がある。
CYCOO JAPANの1軸ユニット搭載の電動アシスト自転車は、一般的に考えると大手の同クラスの電動アシスト自転車よりも高価になるのでは?と思い、価格に関して質問すると、大手の同クラスの電動アシスト自転車より価格を抑えると語っていた。
実際の乗り味が気になるため試乗を要望したが、残念ながら調整不足のため試乗はできなかった。CYCOO JAPANの新型電動アシスト自転車は2023年春発売予定で価格は未定。
関連リンク
CYCOO JAPAN https://www.cycoo-japan.com/
ブリヂストンサイクル 電動アシスト自転車用バッテリーのリコールを発表
ブリヂストンサイクルは2022年4月5日、一部の電動アシスト自転車のバッテリーが使用中に、バッテリー内部の劣化等により、バッテリー内部より発火する可能性があることが判明したため、事故防止を目的にバッテリーの無償交換を実施すると発表した。
今回のリコールは、2016年8月~2018年12月に製造され、2016年~2021年に販売した電動アシスト自転車の一部モデルに搭載しているC301及びC400バッテリー(補修用含む)に、バッテリー内部の劣化等により、バッテリー内部より発火する恐れがあることが判明したため。
対策内容と無償交換方法に関しては、ブリヂストンサイクル社問い合わせ窓口「電動アシスト自転車バッテリー(C301/C400)無償交換お客様コールセンター:0120-220-566」へ連絡するか、ブリヂストンサイクルHPの「無償交換お申込みフォーム」より登録すると、同社より交換用バッテリーと放電器をユーザーに届ける。対象製品は、充電は行わず、使用を中止し、周辺に可燃物が無い場所に保管することを要望している。
交換方法などの具体的な内容はブリヂストンサイクル公式サイト、もしくは経済産業省リコール情報で公開されている。
関連リンク
ブリヂストンサイクル電動アシスト自転車及び LOUIS GARNEAU(ルイガノ)電動アシスト自転車をご愛用のお客様へ 2016年~2018年に製造された一部の電動アシスト自転車バッテリー(C301及びC400<sup>※</sup>) 無償交換実施のお知らせ|重要なお知らせ 2022|ブリヂストンサイクル株式会社 (bscycle.co.jp)
MTBスタイルのE-Bike「XDS ADVANCE800」 10万円台の街乗りやサイクリング向けE-Bike
サイクルモード東京2022「XDS Japan」ブースでは、E-Bike「Advance 800」が展示されていた。
XDSは1995年に登場した中国の自転車会社。E-Bikeに関してはかつてマウンテンバイクタイプの「Surge」を展開していた。今回、登場したAdvance 800はSurgeの後継モデルと言っていいだろう。
バッテリーはフレーム内蔵型で、すっきりとした見た目を実現した。容量は288Whとなる。
ハンドルに装着されているスイッチは、スピードメーターなどが無いシンプルなタイプとなっている。モーターは中国・BAFANG RM G020.250.。定格出力250W、最大トルク45Nm。リアインホイールモーターとなっている。
今回、サイクルモード東京2022でAdvance800に試乗することができた。Advance800はマウンテンバイクのデザインを採用しているため、E-MTBと表記する所もあるが、実際は街乗りやサイクリング用E-Bikeとして見る必要がある。実際にXDSの営業担当者はXDS Advance800は街乗り・サイクリング用だと語っていた。
XDS Advance800の価格は18万1500円(税込、以下同)だが、このE-Bikeで本格的なオフロード走行は難しい。2022年4月12日時点で、本格的なオフロード走行が可能なE-MTBは、最低クラスがNESTO X-VALLEY E6180(記事)で、価格は32万8000円だ。
XDS Advance800を本格的なE-MTBとして見ると、モーターのパワーやトルクが不足している。後輪インホイールモーターなので、ホイールにダメージが発生するとリム交換に多額の費用がかかる。ホイール交換によるチューンナップがほぼ不可能。バッテリー容量が288Whなので、急坂走行などのオフロード走行を行うと、バッテリーが一気に消耗する。フロントサスペンションは乗り心地重視の街乗り用なので、オフロード走行で役に立たない。ワイヤー引きの機械式ディスクブレーキは制動力不足でオフロード走行には約不足という問題がある。因みに、NESTO X-VALLEY E6180は、E-MTBの最低限のクラスは保っている。
一方で、街乗りやサイクリング用E-Bikeとして見ると、モーターのパワーやトルクは必要十分。ホイール交換は行わないので特に問題ない。266Whのバッテリー容量は少なめだが、価格帯を考えると仕方ない所。フロントサスペンションやワイヤー引きの機械式ディスクブレーキは、街乗りやサイクリング、ちょっとした林道ならこれで十分だろう。
街乗りやサイクリング向けE-BikeでMTBスタイルの利点は、太いタイヤで乗り心地が良く、パンクに強い利点がある。10万円台のE-BikeではBenelli MANTUS 27 TRKがサスペンションを装着しているが、MANTUS 27 TRKはママチャリと同じタイヤ幅のため、乗り心地やパンクしにくさはXDS Advance800が有利だろう。
XDS Advance800のスペック
フレーム:6061アルミフレーム
フロントフォーク:80mm トラベル サスペンションフォーク
重量:21.7キロ
ブレーキ:機械式ディスクブレーキ
ギア(前):38T
ギア(後):11-34t 8速
フロントホイール:-
リアホイール:-
タイヤ: KENDA K1162 27.5″×1.95″(ETRTO:584) E/V tube
ドライブユニット:BAFANG RM G020.250.(定格出力250W、最大トルク45Nm)
アシスト方式:リアインホイールモーター
バッテリー:36V 7.4Ah 266Wh
充電時間:約5時間
アシストモード:5段階
航続距離:最大60キロ
文:松本健多朗
関連リンク
XDS Japan http://www.xdsjapan.com/