デイリーアーカイブ Jul 3, 2025

全国で車中泊が快適に 日本RV協会が新たに17施設をRVパークと認定、全国合計300カ所以上に

日本RV協会(以下:JRVA)は、「快適に安心して車中泊が出来る場所」を目指し、全国的な車中泊施設“RVパーク”の普及を進めています。JRVAは2012年から全国各地でRVパークの設置を推進しており、長崎県の「RVパーク Nordisk Village Goto Islands」や北海道の「星おどるRVパークおだいとう」など、新たに17施設を認定しました。 RVパークとは、日本RV協会が提供する「快適に安心して車中泊が出来る場所」で、一定の条件を満たす車中泊施設を指します。現在、全国に300カ所以上が設置され、温泉、旅館、道の駅、遊園地など様々な施設に隣接しています。アメリカでは、キャンピングカー旅行者向けに、国立公園やテーマパーク、フリーウェイの出入り口付近などに10,000カ所以上設置されています。 「車中泊」は海外では広く親しまれ、生活の一部となっていますが、日本ではまだそのようなライフスタイルはあまり見られません。日本では、違法行為やマナー違反のラベルが貼られることがあり、また、長時間駐車できる場所は街灯や人気の少ない場所で、危険が伴う可能性があります。近年では、オートキャンプ場内での車中泊が禁止されることも増えています。 こうした中、JRVAでは、アメリカを中心に設置されているRVパークを、日本国内でも「どなたでも利用できる安全で快適な車中泊の場所」として普及させるために、2012年から認定活動を行っています。これは、車中泊の注目度が高まっている一方で、実際に車中泊が可能な環境がまだ十分に広がっていない日本の現状を改善するための取り組みです。 新規認定された「RVパーク Nordisk Village Goto Islands」は、デンマークの老舗アウトドアメーカーNordisk社が運営するグランピング施設で、美しい教会群、透明度抜群のビーチ、豊かな自然に囲まれた場所での車中泊が可能となっています。ここでは、離島ならではのスローな時間を味わうことができます。 近くのビーチは徒歩圏内にあり、白い砂浜と透明度の高い海が広がっています。また、夜には満点の星空を眺めることができ、昼夜問わず海を楽しむことができます。さらに、焚き火やテントサウナを楽しむこともでき、五島の食材を使用した地産地消のBBQや地元の老舗パン屋さんのパンを詰め合わせた朝食の予約も可能です。 RVパーク Nordisk Village Goto Islands(長崎県) 所在地 :〒853-0203 長崎県五島市富江町田尾1233 アクセス:長崎経由 長崎港 ⇔(五島)福江港 フェリーで片道3時間10分 福岡経由 博多港 ⇔(五島)福江港 フェリーで片道8時間30分 (五島)福江港 ⇔ ノルディスクヴィレッジ 25分 施設特徴:トイレ24時間利用可、暖房便座トイレ、シャワーあり、ごみ処理対応可、電源(無料)あり 水道(無料)あり、炊事場あり、コインランドリーあり、ペット同伴可、Wi-Fiあり 電話番号:050-3504-9956 利用料金:4,000円/1泊1台 公式HP :https://www.kurumatabi.com/park/rvpark/1200.html 新規認定RVパーク「星おどるRVパークおだいとう」施設概要(2023年4月末日時点) 日本最大級の砂嘴(さし)・トドワラで知られる野付半島と、世界自然遺産である知床連山が一望できるRVパーク。天気が良ければ満点の星空も鑑賞することができます。 敷地内には美味しい肉料理が楽しめる「ミートハウスながの」があり、食事を楽しめるだけでなく、肉の小売も対応しているのでBBQや車内での調理を楽しむことも。カヌーや潮干狩り、水平原ウォーク、釣りなどのアクティビティもできますので、本格的なアウトドアを楽しみたい方には是非訪れていただきたいRVパークです。 所在地 :〒086-1642 北海道野付郡別海町尾岱沼岬町65 アクセス:国道 244 号を標津町方向へ北上 施設特徴:トイレ24時間利用可、温暖便座トイレ、入浴施設(車移動)、温泉あり、ブラック&グレー対応 ごみ処理対応可、電源(無料)あり、水道(無料)あり、炊事場あり、ペット同伴可 電話番号:090-8373-9957(受付時間:9:00~11:00、15:00~20:00) 利用料金:4,500円/1泊1台 公式HP :https://www.kurumatabi.com/park/rvpark/1199.html 新規認定RVパーク「ホテル太閤」施設概要(2023年4月末日時点) 新潟随一の湯所としても知られ、数々の文豪に愛された赤倉の名湯を味わうことができるRVパーク。「硫酸塩泉」と「炭酸水素塩泉」という2つの泉質を併せ持っており、名湯として誉れ高い温泉を車中泊と一緒に楽しむことができます。日中はたっぷり遊び、夜は温泉に浸かって旅の疲れを癒すのにおすすめの場所です。 所在地 :〒949-2111 新潟県妙高市赤倉402番地 アクセス:上信越道 妙高高原I.Cから15分 施設特徴:トイレ24時間利用可、温暖便座トイレ、入浴施設(施設内)、温泉あり、ごみ処理対応可 電源(有料)あり、発電機利用可、水道(無料)あり、コインランドリーあり、ペット同伴可、Wi-Fiあり 電話番号:0255-70-4195 利用料金:2,750円〜/1泊1台 公式HP :https://www.kurumatabi.com/park/rvpark/959.html その他4月認定RVパーク施設概要(2023年4月末日時点) MORIMORI PARK 伊賀(三重県) 所在地 :〒518-1319 三重県伊賀市千貝90 公式HP:https://www.kurumatabi.com/park/rvpark/1197.html RVパーク 『IMORI CAMPSITE』~芭蕉苑~(新潟県) ...

自転車運搬がこれまで以上に容易に Terzoから新ロック機構「EZ LOCK」を搭載したサイクルキャリア2種類を発売

PIAA株式会社は5月10日、同社が展開するアウトドア製品ブランド、Terzo(テルッツォ)にて、新たなロック機構「EZ LOCK」(イージーロック)を搭載したサイクルキャリア2種類を発表。大型カー用品店やインターネットでの販売が4月下旬から開始されています。 新製品の一つ、ルーフサイクルキャリア フォークダウンタイプ「EC29」は、希望小売価格33,000円(税込)で、サイズは143.1 x 21.8 x 11.3cm、トレイ幅は5.9cm、重量は約4.0kgです。この製品は、9mm、12mm、15mm対応(幅100~110mm)のマルチセットアップが特徴で、簡単で安全な取り扱いが可能です。ラチェットレバーで固定し、ロックケースを閉めてキーを回すだけで盗難防止ロックが完了し、自転車を保護します。 もう一つの新製品、車室内積載用サイクルキャリア「EC30」は、希望小売価格18,150円(税込)で、サイズは45.0 x 12.1 x 17.0cm、重量は約1.0kgです。EC30も9mm、12mm、15mm対応(幅100~110mm)のマルチセットアップが特長で、ノブを回すだけの簡単な着脱が可能で、大型ディスクブレーキにも対応しています。 「EZ LOCK」機構は、これまでにないシンプルさで装着可能で、確実に固定するTerzoの新たなロック機構で、EC29については特許出願中です。これにより、自転車を車に積載する際の手間を大幅に削減し、利便性と安全性を向上させています。 関連リンク PIAA

トランスフォーマーなデザインで有名な「タタメルバイク」 見えない所の拘りを解説

5月12日から13日に開催されていたBICYCLE-E·MOBILITY CITY EXPO 2023。オリジン社のブースではタタメルバイクと、タタメルバイクを格納・出庫するだけでなく、太陽電池パネルやEVから充電できるハコベルコンテナと一緒に展示されていた。 タタメルバイクは、スーツケースサイズにまで折りたたむことが可能な電動バイク。かつてトランスフォーマーの海外事業を担当したタカラトミーの元社員、生駒崇光が代表取締役の会社「ICOMA」が開発しており、そのコンパクトな形状と変形する機能性は、様々なメディアから変形玩具からの影響を色濃く反映していると言われている。 四角くコンパクトなボディが特徴であるタタメルバイクは、机の下や車の荷室などにも収納が可能なだけでなく、ユーザーの好みに応じてサイドパネルのデザインをカスタマイズすることも可能。2023年のCES(Consumer Electronics Show)では、「CES 2023 イノベーションアワード」を受賞しており、様々な所で注目されている。 タタメルバイクは、カッコや収納機構だけで注目されておりカッコだけに見えるかもしれないが、見えない部分にも拘っている。 まず、製造を行う際は金型を不要とする設計となっているとのこと。タタメルバイクの初期モデルは、大規模な工場に製造を行わず、ICOMA内で製造を行う。金型を不要にすることで、金型分のコストを削減するだけでなく、大規模な生産設備をせずとも生産を行うことが可能だ。これにより、小規模ロットでも製造することができるだけでなく、地場企業で生産を行うことができ雇用促進などの効果が生むことができる可能性がある。 タタメルバイクはデザインを重視している印象があるが、各部品を見ればわかる通り堅実な設計となっている。取材を行うと安全性は非常に注意しており、バッテリーは発火の危険性が少ないリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを採用予定と語っていた。車体もフレームは一般的なスチール製で、ホイールやフロントサスペンションも既存の50CCスクーターを採用している。 タタメルバイクの車体重量は57キロと、持ち運ぶには厳しい大きさだが、これもそれなりの走行速度が求められる原付一種規格のため、安全性を重視しているのもある。軽量化を求める声は多く聞かれるが、運動エネルギーは速度の二乗に比例するのを考えると、恐らくこれ以上の軽量化は難しい。ICOMAは、将来的に最高速度20キロの特定原付仕様の開発も考えているらしいが、特定原付仕様なら走行速度を抑えることができるため、軽量化も容易だろう。 タタメルバイクはデザインや折りたたみ機構が注目されているが、それに加えて製造や安全を考えており、破綻がない堅実な設計を見ると、スタートアップ系モビリティメーカーとしてはレベルが高いと言えるだろう。ICOMAは椿本チエイン・多目的e-Cargoコンセプトの試作車も開発しているが、従来の電動アシスト3輪自転車をカッコよくしただけでなく、欠点を潰した所を見ると、今後が期待できるスタートアップ系モビリティメーカーの1つと言えるだろう。 文:松本健多朗 関連リンク ICOMA