デイリーアーカイブ Nov 9, 2025

ファットバイクに独自の法整備は不要と結論 オランダ政府委託調査

オランダ運輸・水管理省の委託を受けたコンサルタント会社DTVはこのほど、いわゆる「ファットバイク(Fat Bike)」に対して新たな車両区分を設けることは効果的でなく、実現性も低いとする調査結果を発表した。DTVは、ファットバイクの特性や安全面、既存の法規制との兼ね合いを総合的に検討した結果、別枠の法整備を行っても実質的な意味をもたないと結論づけている。 この調査報告書「Fatbikes as a Separate Vehicle Category」は、1月15日にバリー・マドレナー運輸・水管理相から下院に提出された。同報告書は、昨年9月11日に可決された「ファットバイク利用者に最低年齢制限およびヘルメット着用義務を課す」趣旨の動議を受けて作成されたものだ。 DTVは調査にあたり、自転車業界団体BOVAGやRAI Vereniging、自転車利用者団体Fietsersbond(サイクリスト連盟)、環境・運輸監査局、RDW(オランダ車両公団)、SWOV(交通安全研究所)、TNO(応用科学研究機構)、警察、さらにファットバイクメーカーで「Safe Fatbikes Covenant(安全ファットバイク協約)」に参加しているBrekrおよびPhatfourなど主要関係者へのヒアリングを行った。 ファットバイク固有の特徴としては通常の電動自転車よりも幅広のタイヤが挙げられるが、タイヤの幅がわずか1ミリ単位で変更できるため、法規制の根拠とするには容易に抜け道が生じると指摘。しかも、幅広タイヤ自体は安定性や安全性向上に寄与することが確認されており、厳格な規制をかけるのは合理的でないという。 「ファットバイクのほぼすべての特徴について、交通安全上の厳格化を裏付ける明確な理由が見いだせないか、あるいはファットバイク以外の自転車にも同様に影響を与えてしまう。または規制があっても簡単に回避できる」とDTVの自転車・安全専門家で調査責任者のハンス・ゴデフロイ氏は述べている。 さらに同調査では、ファットバイクそのものが事故や危険の原因になっているかどうかについて疑問を呈した。ゴデフロイ氏によると、多くの自転車関連の事故は「ファットバイクによる問題」として扱われがちだが、実際にはファットバイク特有の課題ではなく、より広範な交通安全上の問題であることが少なくないという。「どのような問題を解決したいのか、関係者間で明確に合意することが先決です。そうすることで、最も効果的な対策を検討できるようになるのです」とゴデフロイ氏は強調する。 報告書では、新たにファットバイク向けの規制を設けるよりも、すでに違法とされている電動自転車のチューニング行為など現行の法令を徹底して取り締まる方が効果的だと指摘。事故データをさらに収集・分析し、自転車の種類や利用者層ごとのリスクの違いを把握した上で、必要に応じた規制のあり方を検討することが望ましいとしている。 同調査結果は、今後のオランダにおけるマイクロモビリティ規制の議論に反映される見通しだ。政府としては、持続可能な都市交通を推進しつつ、安全面にも配慮した施策を検討する考えだという。 Research study questions the need for separate legislation on fat bikes LEVA-EU

パナレーサー初の16インチ(349)タイヤ「AGILEST」が登場 小径車にロードテクノロジーを応用

国内タイヤメーカー・パナレーサー(本社:大阪府)が、ロードタイヤで培った技術を小径車用に再設計し、同社初の16インチ(ETRTO規格:349)タイヤ「Panaracer AGILEST」を2025年2月10日(月)より発売すると発表した。兵庫県丹波市の本社工場で一本一本手作業で生産される“MADE IN JAPAN”の新製品は、ブロンプトンなど16インチ小径車ユーザーにとって画期的な選択肢となりそうだ。 今回発売される16×1.35(35-349)サイズの「AGILEST」は、従来のロードバイク用タイヤを単にスケールダウンするのではなく、小径車に求められる“軽快な走り”や“乗り心地”を徹底的に研究し、再設計を施したという。パナレーサーでは「普段の街乗りや週末のライドで、より上質な走行感を楽しんでほしい」としている。 本製品はチューブドタイプ(TUBED)でフォールディングビードを採用。さらに以下の3つのテクノロジーを織り込むことで、高性能化を図った。 PR(パンクチャーレジスタント)シールド 耐貫通パンク強度を高めるナイロンタフタを配したシールド構造。 AX-α(アドバンスドエクストラアルファ)コード 直径0.14mmの極細コードを高密度に織り込むことで、軽量化と柔軟性を両立。転がり抵抗をさらに軽減する。 ZSG(ゼロスリップグリップ)アジャイルコンパウンド ロードバイク用「AGILEST」シリーズのために開発された新素材。転がり抵抗が少なく、優れたグリップ力を発揮する。 これらの技術の組み合わせにより、1本あたりわずか225gの軽量化と快適な乗り心地、そしてグリップ力のバランスを実現した。 カラーと仕様・価格 サイズ:16×1.35 (35-349) タイプ:チューブド(TUBED) ビード:フォールディング 重量:225g カラー展開: F16135-AG-B(トレッド黒×サイド黒) F16135-AG-AX(トレッド黒×サイドアンバー) 税込参考価格:6,380円 Panaracer Agilest 16

ネスタリゾート神戸」に2025年春、新マウンテンバイクエリアが誕生

「ネスタリゾート神戸」(兵庫県三木市)において、2025年春、新たにマウンテンバイクを体験できるアクティビティエリアが開業することが明らかになった。 今回誕生するマウンテンバイクエリアは、既存の「マウンテン・バギー」エリアをリニューアルしたもの。全長約4kmにおよぶコースを、電動マウンテンバイクで駆け抜けるスリルが味わえる。さらに、凹凸(おうとつ)が連続する波状コースでは、子ども用の自転車やキックバイクでも走行できるよう設計されており、家族みんなで楽しめる要素が盛り込まれている。 今回のリニューアルに伴い、これまで人気を博してきた「マウンテン・バギー」は2025年1月15日(水)から3月19日(水)までメンテナンス休止の予定。その後、3月20日(木)から一時再開はされるものの、3月31日(月)をもって営業を終了する。施設側では「2025年秋頃にはリニューアルした新コースを準備し、さらにダイナミックな体験を提供していく」としており、新エリアへの期待が高まる。 「ネスタリゾート神戸」は、アウトドアアクティビティや手ぶらBBQ、天然温泉、プール、グランピング、リゾートホテルなど多彩なプログラムが揃う大型施設。鳥のように空中を滑空する「スカイ・イーグル」や、巨大球体の中に入って斜面を転がり落ちる「キャニオン・ドロップ」など、迫力満点のアクティビティが魅力だ。 アクセス面でも、大阪からは車で約45分、神戸から約35分と利便性が高い。三ノ宮駅、大阪駅、難波駅からは直行バスが出ており、日帰りでも気軽に訪れやすい環境が整っている。 ネスタリゾート神戸の新マウンテンバイクエリアは、春の開業に向けて着々と準備が進められている。小さな子どもから大人まで家族全員が楽しめるアクティビティの拡充により、今後いっそうの集客増が見込まれそうだ。 【ネスタリゾート神戸 概要】 所在地:兵庫県三木市細川町垂穂894-60 運営:株式会社ネスタリゾート神戸 公式サイト:https://nesta.co.jp/