デイリーアーカイブ Jul 14, 2025
ディレイラーハンガーを壊さない対策・直し方まとめ
スポーツサイクルに多く使われている外装変速機の欠点の1つに、転倒などにより後変速機の取付部分「ディレイラーハンガー」が曲がると、変速できなくなる等様々なトラブルが発生する。ここではディレイラーハンガーを壊さない対策や、直し方をまとめてみた。
ディレイラーハンガーが壊れる理由
後変速機の取付部分「ディレイラーハンガー」が曲がる理由は主に2つある。
転倒等によるディレイラーハンガーの変形
1つ目が転倒等による変形。多くの場合、走行時の転倒で壊れるのを思い浮かべるが、駐輪で倒れたり、輪行での失敗など様々な要因で変形することがある。眼視でわからない場合、頻繁に調整しても変速機がうまく変速しない事が多い。
ディレイラーハンガーの変形なら、リプレーサルエンド(分離可能なリアエンド。殆どのスポーツ自転車に使われている。)の場合は、交換で直ると言われている。
ディレイラーハンガー交換の説明(Amazon)
ディレイラーハンガーはフレームによって違うため、自転車会社や販売店に訪ねて買うのが良い。しかし、近くに自転車販売店が無い、海外通販で購入したため尋ねる所が無い人もいるだろう。この場合、社外品のディレイラーハンガーを探し出して買う方法もある。有名なのがWheels Manufacturingで、様々なディレイラーハンガーを取り扱っている。
Wheels Manufacturingのディレイラーハンガー(Amazon)
一部の自転車ではディレイラーハンガーが一体式となった物もある。曲げ直しが可能なスチール製フレームの自転車なら工具を使い修正を行う。曲げ直し不可能な素材(アルミフレーム等)は、破損覚悟で工具修正か廃棄するしかない。
リアディレイラーが車輪に巻き込んで壊す
2つ目が軽いギアに変速する時、リアディレイラーが車輪に巻き込んで壊す場合。これはリアディレイラー(後変速機)の調整の失敗だけでなく、上記のディレイラーハンガーの変形で車輪に巻き込んで破損する例もある。この場合、スポーク破損≒後輪破損、変速機破壊と最悪の事態が発生する。
ディレイラーハンガー破損の対策方法
ディレイラーハンガーの破損を防ぐ一番の方法はディレイラーガードの装着だろう。一般的なスポーツ自転車よりも荒く使われる通勤・通学自転車にはよく見るが、軽さを重視するスポーツ自転車にはあまり使われない。
GrungeやTNIからスポーツ自転車用のディレイラーガードも販売されている。人によってはハブライトホルダーをディレイラーガード代わりにする人もいる。
緊急用リアエンド「エマージェンシーディレーラーハンガー」とは
リアエンドを破損してしまい、走行不能になった人に向けて、エマージェンシーディレーラーハンガーが販売している。ホイールと共にクイックで固定する方式のため常時使用はできない。
スルーアクスルフレームの場合対策できない?
近年のマウンテンバイク、ディスクブレーキロードバイク、グラベルロードで増えつつあるスルーアクスル規格の場合、従来のクイックリリース用品が使えないため、ディレイラーガードやエマージェンシーディレーラーハンガーが使えない。2019年現在、スルーアクスル規格は街乗りなどコミューター的使い方は不向きだと考えたほうが良い。
参考サイト
国民生活センター スポーツ用自転車の取扱いに注意-構造と使用方法をよく理解しましょう-(動画)-高解像度版:http://www.kokusen.go.jp/douga/20150618_1_news/n-20150618_1_high.html
ライトウェイ ディレーラーハンガー(ディレイラーハンガー)折れの原因とは?:https://www.riteway-jp.com/itemblog/%E3%82%AB%E3%83%86%E3%82%B4%E3%83%AA%E3%83%BC-20256/2018/10/_kamata
パナソニックからフルサスE-MTB「XM-D2」が発売
パナソニック サイクルテック株式会社は、2019年3月1日に前後にサスペンションを採用した本格的電動アシストマウンテンバイク「XM-D2」を100台限定で発売する。
「XM-D2」は、パナソニックの電動アシストスポーツ自転車「Xシリーズ」の1モデル。「Xシリーズ」には、国内初の電動アシストマウンテンバイク「XM1」や、内装2段変速を採用した上位モデル「XM2」、アーバンスポーツモデル「XU1」がラインナップしている。
「XM-D2」の一番の特徴は、前後にトラベル量160 mmのサスペンションを備えた、本格的なダブルサスペンション構造を採用した所。ドライブユニットには「XM2」にも採用されている、内装2段変速のマルチスピードドライブユニットを搭載することで、幅広いギヤ比で高い走破性を実現した。バッテリーは12Ahの大容量バッテリーを搭載し、最長107km長距離走行が可能となった。
本格的なオフロード走行を行うために、ハンドル幅を740 mmに広げ、27.5×2.8HEのワイドタイヤを採用するなど、オフロード走行時の操縦安定性を向上。また、ハードな走りに対応するために、スルーアクスル構造のホイールを採用そねじれ剛性を高めた。
販売台数は100台のみの限定販売。カラーリングは光源や見る角度によって色目が変わる特殊色「スペースブルー」を採用した。価格は600,000円(税抜き)
パナソニックサイクルテック:https://cycle.panasonic.com
ミニベロE-Bike「BESV PSシリーズ」を解説 違いや折りたたみモデルも紹介
原動機付自転車よりも自由度が高いE-Bikeは、従来の自転車や原動機付自転車よりも自由なモノが生まれている。そんな個性的なE-Bikeの中で、成功例と言えるのがBESV PSA1/PS1。モトベロの電動アシスト自転車販売ランキングでは、プレミアム部門(高価格帯でありデザインに優れたタイプや、スポーツe-bikeタイプ)で1位(PSA1)と3位(PS1)に入るほど売れているようだ。
電動アシスト自転車専門店『モトベロ』 2018年年間販売ランキングを発表!:http://www.motovelo.co.jp/blog/201901-16089/
埼玉サイクルエキスポ2019でBESV PSA1・PS1に試乗できた。今回はPSA1とPS1の違いやなどを紹介する。
BESV PSA1を解説
リアキャリアはオプション
BESV PSA1は、先行発売されたカーボンフレームのミニベロE-Bike「PS1」のエントリーモデル。PS1のデザインを意識したアルミフレームや、機械式ディスクブレーキやShimano Altus 7速コンポーネントを採用することで低価格を実現した。価格は¥185,000(税抜き)
https://www.cyclorider.com/archives/26947
BESV PS1を紹介
BESVブランドの中でアイコニックなモデルがPS1。デザイン性を重視したカーボンフレームに油圧ディスクブレーキ、Shimano Deore 10速コンポーネントを搭載。価格は¥276,000(税抜き)
BESV PSA1とPS1の違いは?
BESV PS1とPSA1はフレーム、ブレーキ等、様々な所が違うが、一番の大きな違いはアシスト制御だろう。埼玉サイクルエキスポで聞いた所、PSA1は初めてE-Bikeに乗る人のためにマイルドな制御を採用しているのに対し、PS1は既存のスポーツサイクルに乗っていた人が買うのが多いと考え、メリハリがあるアシストを採用していると語っていた。
実際にPSA1・PS1を比較試乗すると簡単に理解できる。同じアシストモードにした場合、発進時のアシストはPS1のほうがパワー感がある。モーターはPSA1・PS1も同じと語っていたが、全く別の特性なので、購入する前は確認を薦める。
初期型のPS1と現行型PS1の違い
BESV PS1は日本に来てから既に数年立っているE-Bikeだ。PS1登場初期は、「パナソニック・ハリヤ」などの、ママチャリ用ユニットを搭載した電動アシストスポーティモデルか、超小型バッテリーを搭載した「ヤマハ・YPJ-R」しか無かったが、2019年現在は、様々なE-Bikeが登場している。
BESV PS1も時が経過するごとに改善しているようだ。2017年にバッテリーアップグレードキャンペーンが行われており、大容量バッテリーが追加でプレゼントされた。
BESV PS1 バッテリーアップグレードキャンペーン:http://besv.jp/news/201705-2181/
また、2018年では以下のようにアップグレードされた。
・Shimano Altus7から、Shimano Deore 10sへグレードアップ。
・バッテリーは、6.6Ah→10.5Ahに容量アップ
・油圧ディスクブレーキをTEKTRO社の油圧&エレクトリックブレーキ(制動時にモーターへの給電を停止)に変更。
BESV TRS1を始めとする2018年の製品ラインナップにつきまして:http://besv.jp/news/201803-2787/
また、話を聞くとセンサー類を高性能化やマッピングの進化も行っているとのこと。最新型のPS1に試乗した時、初期型のPS1よりも出だしのアシストが進化したのに驚いた。(筆者はサイクルモードで初期型のPS1に試乗済)
初期型のPS1は、発進や低速時にペダルを踏んだ時、アシストの遅れがあった。一方、現行型のPS1は同じ場面でペダルを踏むと、瞬時にふんわりとした緩やかなアシストが発生した後に力強いアシストが発生するセッティングに変更したようだ。この違いは試乗コースのヘアピンカーブを曲がる時にわかる。初期型PS1はアシストがギクシャクしており乗りにくいのに対し、現行型PS1はなめらかにアシストしてくれるので乗りやすいのだ。
発進や低速時は、瞬時にふんわりとした緩やかなアシストがかかるセッティングは、BESVオリジナルユニット(後輪インホイールモーター)搭載車の特徴のようだ。筆者はイベントで現行型PS1・PSA1・JR1・JF1に試乗したことがあるが、どれも同じアシスト感だった。
BESV PSF1とは?
BESV初の折りたたみ自転車タイプのE-bike(E-フォールディングバイク)がBESV PSF1。ハンドルステム・フロントフォーク・リアスイングアームが折り畳めるため、PSシリーズ独特のモダンなデザインと折りたたみ性能を両立した。アシストの味付けはPSA1と同じ。
https://www.cyclorider.com/archives/30782