モータリストファクトリーで高速E-Bike「FANTIC ISSIMO 45」やオリジナル電動オートバイなどをチェック

FANTIC製E-Bikeや、FANTIC、Lambretta、SYMなどのオートバイを取り扱っているモータリスト。同社は東京都大田区に本社事務所兼ショールームである「モータリストファクトリー」があり、ここでは、同社取り扱いのE-Bikeやオートバイ、アクセサリーなどを見ることができる。今回は、モータリストファクトリーで気になったモビリティなどを紹介する。

ACERBIS DOUBLEP

オートバイ用品で有名なアチェルビス(ACERBIS)は、自転車用ヘルメットやE-MTB用パーツなども展開している。ACERBIS DOUBLEPはMTB用のヘルメット。自転車用ヘルメットでは珍しくオプションでチンガードを用意していること。チンガード付きのMTBヘルメットは存在するが、オプションでチンガードを装着できるタイプは珍しい。EN1078:2012+A1:2012認可で、価格はヘルメットが1万1800円(税込、以下同)。チンガードが4730円。

FANTIC ISSIMO 45

FANTICの街乗りE-Bike「ISSIMO」の高速電動アシスト自転車バージョン(Speed Pedelec)がISSIMO 45。欧州では、時速25キロまでアシストを行う電動アシスト自転車(一般的に言われているE-Bike)は、免許が不要で自転車道を走行することができるのに対し、高速電動アシスト自転車(Speed Pedelec)は、時速45キロまでアシストする一方、運転免許証が必要、サイドミラーやナンバープレートを装着する必要がある。

ハンドル周辺部は、サイドミラーと親指を使うスロットルを装備している。通常のアシストだけでなく自走も可能とのこと。変速は自転車用内装ハブタイプの無段変速を搭載している。ヘッドライトはROXIM製でハンドル中心部にマウント。ISSIMOではトレロックVeo 50を車体にマウントしていたが、別のヘッドライトを装着したのはSpeed Pedelec規格に対応するためだと思われる。

ドライブユニットはBAFANG M600。形状はISSIMOに装着されているBAFANG M500と比較すると、大きな違いは無いように見えるが、よく見るとモーターの出っ張りがBAFANG M500よりも大きくなっている。

BAFANG M600(FANTIC ISSIMO 45)
BAFANG M500(FANTIC ISSIMO)

BAFANG M600のスペックはBAFANG公式サイト(URL)によると定格出力500W、最大トルク120Nm。因みにFANTIC ISSIMOに搭載されているBAFANG M500は定格出力250W、最大トルク80Nmとなる。

ISSIMO 45の日本国内での走行に関しては、ナンバー灯が無い、ターンシグナルランプが装備されていないため、このままの状態では公道走行不可のため、販売代理店で公道走行用に改修を行う必要があるとのこと。仮に発売された場合の予想価格は50万円台。

電動オートバイにも力を入れるモータリスト

E-BikeではFANTICが有名なモータリストだが、同社のメインの取り扱いはオートバイで、FANTICやLambretta、SYM、Royal Alloyなどのオートバイを取り扱っている。近年、欧州を中心に注目されている電動モビリティに関しても、取り扱いを行っているので紹介しよう。

一番左のスーパーカブC125風デザインの電動オートバイは「MOTRON CUBERTINO(キューベルティーノ)」。MOTRONはオーストリアのKSRグループというディストリビューターが取り扱っている。KSRは、CF MOTO、ロイヤルエンフィールド、NIU、イタルジェットの代理店を行っているだけでなく、KSR、Brixton、Malaguti、Lambretta(イノチェンティとの協業)のブランドを展開している。

出典:https://motron.jp/motorcycle/cubertino/

ホンダは2015年の東京モーターショーで「EVカブコンセプト」を公開したが、2022年5月29日現在、EVカブコンセプトに類似する電動オートバイは登場しておらず、海外メーカーのMOTRONが先行する形となった。定格出力は1Kwで最大トルク14.6Nmのボッシュ製インホイールモーターを搭載。バッテリーは1872Whのリチウムイオンバッテリーで取り外し可能でき、重量は10キロ。重量はバッテリー込で78キロ。参考航続距離は56キロ。原付2種扱いで、価格は39万6000円。

出典:https://motron.jp/motorcycle/vizion/

MOTRONの電動オートバイは、CUBERTINOだけでなく、ミニバイクタイプの「VISION」も用意している。スペック上はモーターやバッテリーは同じだが、CUBERTINOではインホイールモーターだったのが、VISIONではスイングアームにモーターを装着し、ベルトでリアホイールを駆動する。定格出力は1Kwで最大トルク14.6Nmのボッシュ製インホイールモーターを搭載。バッテリーは1872Whのリチウムイオンバッテリーで取り外し可能でき、重量は10キロ。重量はバッテリー込で84キロ。参考航続距離は79キロ。原付2種扱いで、価格は44万円。

MOTORISTS VMX03(左)/VMX12(右)

また、モータリストは独自開発を行い、海外企業で製造を行うODMモデルも展開している。オフロード電動オートバイのVMXシリーズは、「VMX03」と「VMX12」の特徴が違う2モデルを展開している。

VMX03はヘッドライトなどを装備していないクローズドコース専用モデル。コンパクトで誰でも遊べる電動オートバイとなっている。

モーターの最大出力は2.5Kwで、重量は36キロと、本格的な電動オートバイと比較すると軽量なため、細部を見ると自転車のパーツが採用されているのがわかる。

ホイール径は26インチのマウンテンバイクタイプ、ブレーキは機械式でハブの構成を見ると、スポーツ自転車のパーツを流用しているのがわかる。

VMX03を見ると、E-Bikeにペダルを外しただけのように見えるが、フレームワークはE-Bikeよりも強度を重視しており、モーターやコントローラーなどの部品が大きく、車体重量が36キロと、一般的なフルサスペンションE-MTB(約22キロから24キロ)よりも重いという特徴がある。VMX03を見るとFANTIC XTF1.5のようなE-MTBは自転車の延長線上にあると感じた。VMX03の価格は33万円。

出典:https://motorists.jp/news/26160/

VMXシリーズの中でも、VMX12は本格的なオフロード電動オートバイとなる。72w40Ah 2880WhのLG製リチウムイオンバッテリーに、12kwの高出力モーターを組み合わせている。電動オートバイでありながらクラッチ付きのトランスミッションを装備。”他社の一部電動オフロードオートバイには、高出力モーターを搭載しながら自転車用パーツを装備しているため、一部部品の故障が多発するモデルがあるが、VMX12は完全にオートバイとして設計している。”と謳っている。価格は66万円で、ホモロゲーションキット別売予定。

モータリストオリジナル電動オートバイは、VMXシリーズだけでなくネオクラシックスタイルのオンロードモデル「VMS6」も用意。最大出力6kwのモーターに、自動遠心クラッチ式のトップニュートラル・4速トランスミッションを搭載している。原付2種クラスで価格は49万5000円。

モータリストファクトリーでは、様々なモータリスト取り扱い車種やアクセサリーなどを一同に見ることができる。普段見ることが難しいモデルも細かい所までチェックできるので、気になる人は一度は訪れていいだろう。モータリストファクトリーの住所は東京都大田区仲六郷2-41-8で、定休日は水曜日・木曜日。営業時間は10時から18時まで。また、モータリストファクトリーではカフェ(11時から18時)、バー(18時からの要予約制)も行っている。

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