ファッショナブルなスポーツ自転車「tokyobike」を解説

高性能でレーサースタイルを売りにするスポーツ自転車が多い。これは、レーサースタイルでイメージ戦略を行ったほうが簡単なのもあるだろう。しかし、一部の自転車ブランドには、ファッション性を売りにし、レーサースタイルを拒否することで成功した自転車ブランドがある。それはtokyobikeだ。

今回は、独自の展開を行うことで成功したtokyobikeについて解説する。

TokyoBikeの独自の展開とは?

普段着にも合うのを重視した車体コンセプト

車体デザインは、通常のスポーツ自転車とは違い、落ち着いていて普段着にも合う。tokyobikeのように普段着に似合うスポーツ自転車は少ない。また、tokyobikeは、一般的な街乗りスポーツ自転車の中では比較的高価なため、細かい部分もデザインにこだわった部品が付いている。TOKYOBIKE 26を例に上げると、金属部品は殆どがメッキを使い、タイヤサイドはアイボリーを採用し柔らかな質感を実現した。ステムはレトロなスポーツタイプのスレッド式を採用し、クラシック風のイメージをもたせることで、おしゃれな自転車が欲しい人に刺さる自転車となった。

お洒落で自転車店には見えない Tokyobike Shop&Rentals 谷中

tokyobikeは一部場所で直営店を運営している。筆者はかつてTokyobike Shop&Rentals 谷中に訪れたことがある。ここではTokyobikeシリーズ全車種の展示やアクセサリーの販売等を行っていたが、通常の自転車店にあるようなショップ的な雰囲気はなく、気軽に見ることができるアパレルショップの雰囲気だった。アクセサリーも機能性重視の自転車部品は少なく、木のベルやカラフルな鍵、普段着にも合うバッグや靴が置いてあり、自転車店というよりもTokyobikeのコンセプトを見せるためのコンセプトストアと言ってもいいほどだった。

スポーツ感を無くした店舗イベント

通常の自転車店のイベントといえば、走行会などスポーツ的なイベントが殆どだ。しかし、tokyobikeのイベントは、旅の語りや個展、野外撮影ワークショップ、アーティストのトークイベント等を行っており、tokyobike独自の世界観を出している。

異業種とのコラボレーションを実施

出典:https://tokyobike.com/news/17409/

tokyobikeは一般的なスポーツ自転車ブランドでは見られない、異業種とのコラボレーションを行っている。例えば、東京・中目黒にオープンした「スターバックス リザーブ®︎ ロースタリー 東京」や、シューズブランド「MOONSTAR」とコラボレーションを行っている。

シューズブランド「MOONSTAR」が「トーキョーバイク」とコラボレーションを実施

tokyobikeのラインナップ

TOKYOBIKE 26

tokyobikeのメインとも言えるのがTOKYOBIKE26。26インチホイールに、1.15インチ幅(約30ミリ)と狭いタイヤを装備しており、舗装路での軽快さを重視した街乗りスポーツ自転車だ。1.15インチ幅のタイヤは特殊で手に入りにくいが、タイヤと車体(フレーム)との隙間が大きいので、少し太いタイヤなら装着できるだろう。スペースを取らず、気軽に駐輪できるセンタースタンドが標準装備。泥除けもオプションで装着可能。

・4130フルクロモリフレーム・フロントフォーク
・デュアルピボットキャリパーブレーキ
・前シングル(42T)-後SHIMANO アセラ 8速(11-32T)
・クイック式ハブ(ハブ) +26×1.15HE アイボリー(タイヤ)

TOKYOBIKE SPORT 9s

出典:https://www.tokyobike.com/product/tokyobike_sport9s.html

tokyobikeシリーズで、走りを重視したのがTOKYOBIKE SPORTS 9s。タイヤ幅はロードバイクと同じで、舗装路の走りの軽さを重視。写真ではタイヤと車体との隙間が小さいため、タイヤを太くすることはできないだろう。また、TOKYOBIKE SPORT 9sは650Cという、あまり使われない車輪径を採用しており、タイヤのラインナップは非常に少ないので注意が必要。スタンド(センタースタンド)はオプション。

・4130フルクロモリフレーム・フロントフォーク
・デュアルピボットキャリパーブレーキ
・前シングル(42T)-後SHIMANO SORA 9速(11-25T)
・クイック式ハブ(ハブ) +650×25c(タイヤ)

TOKYOBIKE SS

TOKYOBIKE SPORTS 9sをシングルスピードにした自転車がTOKYOBIKE SS(実際は細部がTOKYOBIKE SPORTS 9sと比べると違う部分がある)TOKYOBIKE SPORTS 9sと同じく、タイヤとブレーキの隙間が非常に少ないので、タイヤを太くすることはできない。また、現代ではあまり使われない650Cサイズの車輪を採用しており、タイヤのラインナップは非常に少ないので注意。

・4130フルクロモリフレーム・フロントフォーク
・デュアルピボットキャリパーブレーキ
・前シングル(46T)-後シングル(16T)
・ナット式ハブ(ハブ) +650×25c(タイヤ)

TOKYOBIKE 20

出典:https://www.tokyobike.com/product/tokyobike20.html

tokyoBikeシリーズで唯一の小径車がTOKYOBIKE 20。車輪サイズは20インチの中でも少し大きめのWOタイプを採用し、細いタイヤを装備。安定性よりも軽快性を重視したミニベロだ。ブレーキ・フレームとの隙間はあるので、少し太いタイヤは装着できる可能性はある。

・4130フルクロモリフレーム・フロントフォーク
・デュアルピボットキャリパーブレーキ
・前シングル(44T)-後SHIMANO ALTUS 8速(11-30T)
・クイック式ハブ(ハブ) +20×1-1/8(451)(タイヤ)

TOKYOBIKE BISOU 26

TOKYOBIKE26の跨ぎやすい車体形状にしたのがTOKYOBIKE BISOU 26。ギア関連にTokyoBike26よりも低めのギア比を使うことで、スピードよりも楽に上れるようにした構成だ。アップ気味のハンドルを装着し、ゆったりとした運転を重視した。ギアはTOKYOBIKE26よりも1段少ない7段を採用。

・4130フルクロモリフレーム・フロントフォーク
・デュアルピボットキャリパーブレーキ
・前シングル(38T)-後SHIMANO Tourney 7速(14-34T)
・クイック式ハブ(ハブ) +26×1.15HE(タイヤ)

TOKYOBIKE LITE

出典:https://www.tokyobike.com/product/tokyobike_lite.html

大人用tokyoBikeシリーズの中で、一番安いのがTOKYOBIKE LITE。TOKYOBIKE BISOU 26に似た車体が、まったく違う車体だ。TOKYOBIKE LITEはBISOUよりも安価で重いハイテンスチール素材を採用し低価格を実現した。ママチャリよりも軽快に街乗りを行いたい人に向いている。

・ハイテンスチールフレーム・フロントフォーク
・デュアルピボットキャリパーブレーキ/後デュアルピボットキャリパーブレーキ
・前シングル(36T)-後シングル(16T)
・ナット式ハブ(ハブ) +26×1.15HE(タイヤ)

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