アップライト・バイシクル

気軽に楽しく乗れる「アップライト・スポーツバイク」とはどういう自転車?

スポーツ自転車の世界では、前傾姿勢で乗るようなタイプが殆どとなっている。これは多くのクロスバイクも比較的前傾姿勢で乗るようなスタイルを採用している。このようなスポーツ自転車をシティサイクルみたいなアップライトなポジションで乗ろうとすると、後輪に荷重がかかりすぎて後ろ車輪やタイヤに極端にかかってしまう問題がある。

前傾姿勢になれない人にとっては、アップライトに乗ることができるスポーツ自転車は欲しいと思うし、個人的には一番注目しているジャンルだったりする。一部ではアップライトに乗れるスポーツ自転車の提案を行っている所がある。DSCN6453

サイクルモード2015で日東ブースに展示してあったRivendell  Cheviotは、サイクルモードの中でも3本の指に入るぐらい注目した自転車だ。

フレーム形状はミキストフレームとなっているが、SOMA Buenavistaなど、多くのミキストフレームを採用したスポーツ自転車とは違うのが、ホイールベースが長く非常にゆったりとしたスタイリングとなっていること。恐らくアップライトに乗車しても後輪に極端な荷重がかからず、人間を中心に乗れるようにするのと、ハンドルが手前に来るアップハンドルを採用してもOKになるように、ハンドル~サドル間を長くとっているためだと思う。SOMA Buena vistaはドロップハンドルやアップハンドルもできるように、前傾姿勢とアップライトの中間を取ったようなスタイルなのに対して、Rivendell Chevotはアップライトで乗るのを割り切ったようなスタイルとなっている。

ジオメトリ表でもSoma Buena vistaRivendell Cheviotは大きく違い、似たサイズを比べてみるとBuena Vista(サイズ54)はトップチューブ長555mm、チェーンステイ長450mmなのに対し、Cheviotはトップチューブ長595mm、チェーンステイ長500mmと、従来のスポーツ自転車として見てはいけないのが分かると思う。

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紙上で見たレベルのスペックでは、シマノ・Clarisを採用していて普通のマニアは目をむけないが、その辺ではあまり見ない前ギアが非常に小さい2枚のギアに、金属製のチェーンガードやBrooksの幅が広いバネ付サドルなど見るところはたくさんある。

アップライトでも楽に走行できる理由とは

アップライト・スポーツサイクルは従来のスポーツサイクルとは異なった設計を採用している。それは、通常のスポーツサイクルよりもシート角を寝かしており、低回転で長時間トルクを出すのに向いている。また、シート角度を寝かすとサドルの幅が広くとってもペダリング時に干渉しない。そのためおしりの痛みを和らげるために幅広いサドルを装着することも可能だ。そして、リカンベントとの違いは、背もたれを使わないため、一般的な自転車と同じく立ちこぎも可能な所だろう。

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シート角を寝かした自転車の参考例

筆者がアップライトスポーツバイクに注目しているのは、運転のしやすさだということ。アップライトスポーツバイクは、クロスバイクよりも見晴らしがよく、幅広いサドルを装備しているので長時間運転してもお尻が痛くなりにくく、一般的なスポーツ自転車並のサイクリングが行える性能を持っている。スポーツ自転車のデメリットである「前傾姿勢」と「お尻の痛み」を解消してくれているので、新たなユーザーを獲得できると思う。

アップライト・スポーツバイクの例

Benno Bikes(日本未発売)

元Electraの創業者が始めた自転車ブランド。クロスバイクやロードバイクといった一般的なスポーツ自転車はなく、アップライト・スポーツサイクルのみのラインナップだ。2019年4月時点では日本未発売

公式サイト:https://www.bennobikes.com/

Cannondale Tredwellシリーズ

キャノンデールのアップライトスポーツバイク「Tredwell」は、BMXハンドルを装備したスクランブラー風味のアップライトスポーツバイク。スマートフォンアプリと連携し、ライド中のデータが表示される機能もある。

キャノンデールのアップライト・スポーツバイク「Tredwell」シリーズを解説

Electra Townieシリーズ

アメリカのビーチクルーザーブランドで2014年にTREKが買収。クルーザーフレームにリカンベント風のアップライトな乗車姿勢を組み合わせた「Townie」シリーズは、アップライト・スポーツバイクの元祖とも言える。

ビーチクルーザー型E-Bike「Electra Townie GO!」を解説

Specialized Roll(日本未発売)

ロードバイク、クロスバイク、マウンテンバイク、E-Bike等で有名な総合スポーツ自動車ブランド「Specialized」。日本市場はトラディショナルなスポーツ自転車しかないが、海外市場ではアップライト・スポーツバイク「Roll」を販売している。アップライト・スポーツバイクの中ではモダンなデザインを採用し、カスタムプロジェクトも行うなど力を入れている。

Specializedのクルーザー「Roll」のカスタム動画”Roll Your Own: Designer Roll Series”

Rivendell

クラシックスタイルを追求した自転車として知られているアメリカ・Rivendell。アップライト・スポーツバイクもラインナップしている。

MTBタイプのアップライトツーリング自転車「Rivendell Clem Smith Jr」

オンロードとダートロードを両立したアップライトツーリングバイク Rivendell Joe Appaloosa

日本でアップライト・スポーツバイクは成功するか

楽に運転できて乗りやすいアップライトスポーツバイクだが、日本市場ではこのような自転車は殆ど売られていない。一番の理由は「このような自転車が売れる市場が無い」ということだろう。趣味用のスポーツ自転車と短距離用のママチャリしか売れない現状では、アップライトスポーツバイクのような、長時間移動ができて、サイクリングも楽しめる自転車は売れないだろう。本格的に売る場合、新たな客層を作り上げないと失敗する自転車だ。

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