デイリーアーカイブ Sep 17, 2025
17年間ベルト交換なしで乗れるベルトドライブ ブリヂストンラクッション編
自転車ではあまり採用されている例が少ないベルト方式。ベルトドライブはスポーツ自転車に使用されている外装変速機を使用することができないので、日本ではベルト駆動は、シティサイクルなどの短距離用途用だとおもうのが普通だ。しかし、ドイツ系のツーリング自転車では、50万円を超えるハイエンドモデルに、ベルトドライブを採用している例がある。
参考:面白自転車から本気のツーリング車までドイツで出会った自転車達 : フィールドテスト | 自転車世界一周
出典:http://www.idworx-bikes.de/product/easy_rohler_evo
外装変速機並みに軽いギアがある内装変速機「Rohloff SpeedHub」を採用すれば、メンテナンスフリーなベルトドライブはツーリング自転車でも使えるのだろう。問題はベルトドライブでは内装変速機が必要になるが、旅ができる内装変速機は非常に高価だということだ。
そこで気になるのは、ベルトドライブはどれだけ耐久性があるのかということ。BS展示会レポ 2014冬 その1: シンワブログでは、小金井の坂にはベルトは向かず、特に男性が乗ると、あっという間に壊れると書いてある。その一方で、ベルトドライブの自転車に17年間乗っていても壊れない例もあるようだ。
http://nomotoyasushi.hatenablog.jp/entry/2016/04/14/151049
上記のブログによると、ブリジストン・ラクッションを17年使用していて、フレームにガタが来てしまい引退したとのこと。しかし、フレーム以外の内装変速機やボトムブラケットにも問題はなく、ホイールの振れもなし。一度もオーバーホールしていないのに持っているとのことだ。
一番驚くことは、ベルトドライブは一度も交換していないことだ。現在も購入当初のままで全く問題なく使えていると書いてある。見たところベルトに特に劣化もなく、まだまだ十分使え、ベルトも伸びていないと書いてあり、ベルトドライブの耐久性を物語っている。これが、チェーンならば、17年間の使用でチェーンは伸びて交換が必要になり、ギアの歯は限界まで減っていたのでは無いかと思う。ベルトドライブの利点でメンテナンスフリーが特徴の1つになっているが、ここまでメンテナンスフリーで平気だと、耐久性の高さも見逃せない要素になる。
小金井の坂で使うと壊れる意見がある一方で、17年間も持つという意見もあるのか。恐らく使用方法による違いだと思う。17年間使用していて持っている人は、平地での利用方法が中心だったため、持ったのでは無いかと思う。個人的に気になるのは小金井の坂ではベルトドライブは持たないという意見で、ベルトドライブのどの部品が持たないのかということだ。
京都のレンタサイクル専門店が考えた自転車 銀輪を評価する
京都には多くのレンタサイクルがあるが、京都の大手レンタサイクルの一つに京都サイクリングツアープロジェクトがある。京都サイクリングツアープロジェクトでは、マウンテンバイクやBD-1がレンタルできるが、一番多くレンタルできるが銀輪というモデルだ。
銀輪は京都サイクリングツアープロジェクトオリジナルの自転車で、レンタサイクルを中心に使用されているが購入も可能だ。京都旅行で銀輪に乗ったことがあるので、銀輪の評価をまとめてみた。今回乗ったモデルは内装8段変速のハイクラスモデルだ。
銀輪の解説
フレームはアルミフレームを採用している。スポーツ自転車として見ると比較的跨ぎやすい形状を採用している。フレームサイズは1種類で身長183CMの自分が乗ると、このぐらいのシートポストを出す状況となる。
ブレーキは前後ともローラーブレーキを採用している。ローラーブレーキは音鳴とロックがしにくいブレーキとして知られていて、一般的にはシティサイクルの後輪ブレーキで採用されていることが多い。前後ともローラーブレーキを採用しているモデルは高価なモデルだ。
変速機は内装8段変速を採用している。車輪の着脱はしにくいが、停車時でも変速できるので街乗り向けだ。従来形の内装3段や内装5段よりも、軽いギアや重いギアがある特徴も持っている。
タイヤは26インチマウンテンバイク規格。推定タイヤ幅は1.5~1.75インチで、ママチャリよりも太いタイヤは安定感が高い。タイヤはシュワルベのマラソンを採用している。頑丈なタイヤとして知られていて、そのへんのホームセンターで売られている自称「パンクしにくいタイヤ」よりも作りが良い。カゴやオートライト、スタンドは装備されている。
銀輪に乗った感想や評価
車体価格が高価(かつては新車価格で8万円クラスで売られていた)な銀輪だが、スポーツ自転車というよりも、高性能シティサイクルの高価版と思えばいい。発進や坂道走行はシティサイクルと比べると楽だが、タイヤが太く、内装変速機の内部摩擦抵抗なのか、高速走行をしようとすると、爽快感が無くモタツク感じがあり、時速20キロ以内で乗るのが良い自転車だろう。
ハンドルはフラットハンドルではなく、やや手前に曲がったハンドル。このようなハンドルは見たことがなく、恐らく銀輪オリジナルだろう。
ブレーキは前後ともローラーブレーキを採用している。ローラーブレーキはおもいっきり握っても車輪のロックが殆ど発生しないほどだ。Vブレーキなど容易に車輪がロックする自転車に乗っていると、車輪がロックする一歩手前でブレーキをかけるが、このようなかけ方を銀輪で行うと意外とブレーキの効きが悪く感じる。逆に車輪がロックするような心配をせずに、思いっきりブレーキをかけるとVブレーキ並の制動力を発揮して車輪がロックせず確実に停止する、電車の急ブレーキのような不思議な感覚を体験することができる。
銀輪は現在では購入できないが、かつてはたまに中古車が売られていて比較的安価に購入できた。今後も中古車は販売するのだろうか。
5万円以下の格安ロードバイクよりも5万円クラスのエントリーモデルのクロスバイクのほうが良い理由
ロードバイクブームのお陰で少ないながら、5万円以下で安価に買うことができるロードバイクがある。MomentumのI want R-1、Art Cycle Studio SシリーズやAシリーズが有名だ。この手の使える激安ロードバイクが買える価格で、大手スポーツ自転車ブランドは、エントリーモデルのクロスバイクを販売している。
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そこで気になるのが性能差。エントリーモデルのクロスバイクと激安ロードバイクには、どのくらいの差があるのか?激安ロードバイクのPROGRESSIVE RRX-110からEscape R3にチェンジした某Y氏は、最初はEscape R3はサブマシンとして使う予定だったのが、Escape R3のほうがRRX-110よりも性能が高く、最終的にはRRX-110は分解されている状況となっている。
ブレーキ性能の違い
Escape R3に代表されるクロスバイクは、マウンテンバイクに採用されていたVブレーキを採用している。Vブレーキは制動力が高いのが特徴で、自分たちみたいに大型観光バスが走らないような急な下り坂を下るのには、Vブレーキのような制動力が高いブレーキのほうが、余裕を持って下ることができる。
RRX-110に代表されるロードバイクにはキャリパーブレーキが採用されている。キャリパーブレーキは一般的にはVブレーキよりも制動力が低い。また、安価なロードバイクに採用されているキャリパーブレーキは制動力が低く、ブレーキ本体の価格もVブレーキと比べて高価だ。
フレーム性能の違い
GIANT Escape R3はエントリーモデルのクロスバイクの中でも、フレームは比較的凝っている。旧型のEscape Rのフレーム重量は1.5kg台、現行のEscape R3の場合、1260gと軽量となっている。また、フレーム造形も単純なパイプをつなげたものではなく、立体的なパイプとなっている。外からは見えないが、応力がかからない部分はパイプの厚みを薄くしていると思われる。
参考:Escape Airのフレームよりも軽い、GIANT ESCAPE R3のフレーム重量 – シクロライダー
実際に乗り比べた某Y氏は、「よくわからないが、走りはEscape R3のほうが良い。」と言っている。某Y氏は自転車には必要以上はこだわらないタイプだが、このような人でも走りの違いがわかるということだ。そんな激安ロードバイクは、フレームにコストはかかっていないと思われ、エントリーモデルのクロスバイクよりも重いモデルも存在する。
激安ロードバイクがエントリーモデルのクロスバイクも劣る理由
激安ロードバイクの中でも買うのに値するモデルはART CYCLE A/Sシリーズ、Momentum I Want R-1、サイクルベースあさひ・レユニオンコーレルぐらいしかないが、この手の激安ロードバイクはEscape R3などのクロスバイクと比べると、1ランク落ちるように見える。特にフレームは、Escape R3のように凝っているようには見えない。また部品も後ろのギア、つまりスプロケットが7段の物が多い。
理由は色々あると思うが、大きな理由はロードバイク用の部品が高いということ。クロスバイクに採用されている部品は、マウンテンバイクや小径車、折りたたみ自転車など多くの自転車に採用されている部品規格が多い。しかし、ロードバイクの部品は、ロードバイクとシクロクロスが中心となっている。
ロードバイク用の部品は、採用されている自転車が少ない。競争や低価格化も難しいということになるため、クロスバイクと比べると必然的に部品は高価になる。同じ5万円の自転車でも、5万円のクロスバイクと5万円のロードバイクでは、部品にかかる金額に違いがある。普通に作るのであれば、クロスバイクのほうがフレームにコストをかけることができることが可能という意味でもあるだろう。
激安ロードバイクと大手自転車ブランドのクロスバイクを買うならどちらが良いか
大手自転車ブランドのクロスバイクは、ワイヤーやヘッドパーツ、塗装等の細かい部分や、購入のしやすさ、サイズが豊富、軽いギアが付いているなど、激安ロードバイクよりも利点が多い。また、クロスバイクは初心者にも扱いやすい車体のため、普通に乗るのなら大手有名ブランドのクロスバイクがいいだろう。
性能面を見るのなら、使える激安ロードバイクは自分好みに弄ったり、一種の勉強やマニアのセカンドバイクとして乗る、安くてもロードバイクに乗りたいなど、明確な理由が必要だろう。普通の人が走りが軽い自転車が欲しいのなら大手ブランドのクロスバイクがベストだろう。