コロナ禍により通勤、通学でのシェアサイクルの利用が増加 シナネンモビリティPLUSがシェアサイクルサービスの利用実態調査を実施

シナネンモビリティPLUSは3月22日、シェアサイクルサービスの利用実態について調査・分析した結果を発表した。

シナネンモビリティPLUS株式会社は、シナネンホールディングス株式会社100%子会社として、シェアサイクル「ダイチャリ」を運営。「ダイチャリ」は、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の一都三県及び大阪府を中心に展開し、駅やコンビニエンスストア、公共施設、商業施設など、ステーションがあればどこでも貸し出し・返却可能なのを売りにしている。

通勤・通学や普段のお買い物、日常のちょっとした移動など様々なシーンで気軽に自転車をレンタルすることができ、2020年4月の緊急事態宣言以降は3密を回避する移動手段としても注目を集めている。2021年1月末時点で約1,600ステーション、自転車約7,500台を運営している

今回の調査は東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県に居住する18歳から69歳のシェアサイクル利用経験者および未利用者を対象に実施。

シェアサイクル利用経験者735名の利用目的の1位は「近所の買い物や用事」、2位は「通勤・通学」という結果になり、シェアサイクルが手軽に利用しやすい身近な存在へと変わってきていることが伺えた。一方で、シェアサイクルサービスは知っているが利用したことのない205名にその理由を確認すると「自転車を持っているから」(34.6%)、「家の近所にないから」(30.2%)、「自転車を借りたり返したりする拠点が便利な場所にないから」(20.5%)となった。

また。第1回目の緊急事態宣言前の2020年1月とコロナ禍の2020年10月時点の比較で、最も需要が増えた通勤・通学時の移動手段は「シェアサイクル」であることも明らかになった。シェアサイクルの利用率は約1.6倍、2位の自家用車の利用率は約1.1倍と、その他の移動手段と比較しても、利用率が増えていることがわかった。


■シェアサイクルサービスの利用開始時期について

ポイント① 緊急事態宣言が発出された2020年4月以降に新たに利用を始めたユーザーはシェアサイクル利用経験者全体の約17%

利用実態分析ではシェアサイクルサービスを利用したことがある735人を対象に利用開始時期を確認したところ、30%以上の方が2018年以前から使っていたと回答しました。一方で2020年4月以降という回答も16.8%あり、緊急事態宣言以降にシェアサイクルサービスを使い始めるようになった方が一定数いることがわかりました。

■シェアサイクルサービスの利用のきっかけ


ポイント② シェアサイクルの利用理由は、約10%が「コロナで公共交通機関を利用したくなかったため利用」と回答。

シェアサイクルサービスの利用開始理由については「自宅近くにステーションができた」(42.0%)、学校・職場の近くにステーションができた」(25.3%)、「最寄り駅にステーションができた」というように生活圏内にシェアサイクルのレンタル・返却拠点であるステーションができたことがきっかけとなっています。また、「ステーションをたまたま見つけた」(23.8%)も上位に入っており、特に女性では約3割の方が利用開始のきっかけとして選んでいます。
一方で、「コロナで公共交通機関を利用したくなかった」(10.9%)と、コロナ禍で3密を避ける移動手段として新たにシェアサイクルを使い始めたユーザーもいることがわかりました。

■シェアサイクルサービスを使う目的


ポイント③ シェアサイクルの利用目的は、男女とも「近所への買い物・用事」が1位。特に女性が高く40.3%。

シェアサイクルサービスを使う目的では「近所への買い物・用事」(35.9%)が最も多く、次いで「自宅と会社・学校間の移動」(27.6%)、「でかけ(数時間~日帰り)」(22.4%)と続き、シェアサイクルが日常の短距離移動や通勤・通学だけではなく、離れた場所への移動など様々な用途で使われていることがわかりました。

■コロナ禍前(2020年1月)とコロナ禍(2020年10月)の通勤・通学の移動手段について


ポイント④ コロナ禍前と比較して通勤・通学先に変更がなく、コロナ禍で新たに通勤・通学にシェアサイクルを使うようになった人は17.8%で、コロナ禍前と比較して1.6倍に増加。

シェアサイクルサービスを使ったことがある方の内、2020年1月と2020年10月時点で通勤・通学先に変更のなかった667名を対象に通勤・通学時の移動手段について回答してもらった結果、コロナ禍前(2020年1月時点)と比較し、コロナ禍(2020年10月時点)で最も需要が増えた通勤・通学の移動手段は「シェアサイクル」であることが分かりました。コロナ禍前に通勤・通学時に利用していた10.8%から7.0㌽上昇し、17.8%と約2倍となっています。この他、通勤・通学手段として利用が増えたのは「自家用車」(1.0㌽増)、「その他」(0.4㌽増)のみでした。
また、具体的な理由についても「コロナ禍で交通機関を利用したくなかったので、自宅から徒歩10分のところから借りて職場まで移動した」(40代女性)、「会社からの帰りに運動不足解消と気分転換を兼ねて利用していたが、コロナ禍には混雑を避ける意味合いも強くなった」(30代男性)、「仕事の帰り、コロナ禍だがバスが混んでいるので、職場の最寄り駅前の自転車に空きがあったから、乗って自宅近くまで利用した」(40代女性)といったようにコロナ禍での密を避ける通勤・通学手段としてシェアサイクルが利用されている様子がうかがえました。

今回の調査からシェアサイクルは近所への買い物や通勤・通学、ちょっとしたお出かけなどに使われる身近なサービスとなっていることがわかりました。また、コロナ禍における3密を避ける移動手段としても活用されていることもうかがえました。
モビリティPLUSでは、一都三県及び大阪府を中心に、大手コンビニエンスストア3社をはじめとする各種商業施設や自治体と提携し、ステーションの開拓に努めてまいりました。今後もユーザーの皆様の移動を快適にすべく、使い勝手の良い駅チカや、お買い物で使えるスーパー、ホームセンターなど様々な場所でシェアサイクルを展開してまいります。

【調査概要】
●調査主体:シナネンモビリティPLUS株式会社、シナネンホールディングス株式会社
●調査実施機関:株式会社インテージ
●調査実施時期:2020年9月28日~10月12日
●対象者条件:東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県に居住する18-69歳の男女でシェアサイクルの利用
経験者及び未利用者
●サンプル数:77,767サンプル(スクリーニング調査)/940サンプル(本調査)
(スクリーニング調査によりシェアサイクル利用経験者735名、未利用者205名を抽出)

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