注目のE-ロードバイク「Specialized Turbo Creo SL」を読み解く 他とは何が違うか?【E-Bike】

2019年12月にSpecializedからE-ロードバイク「Turbo Creo SL」シリーズが発表された。

出典:Specialized(以下同)

Turbo Creo SLは、日本のE-Bikeでは見られなかった数々の機能を採用したE-ロードバイク。重量わずか12.2kgと超軽量級E-Bikeを実現した最上級モデルのS-Works Turbo Creo SLの価格は1,485,000円(税込み)と、他のE-Bikeでも見られない100万円オーバーのE-Bikeだ。今回、Turbo Creo SLを読み解く事で、どのようなE-ロードバイクなのか考察する。

フレームはオンロードとグラベルに両方対応

Specialized Turbo CREO SL COMP CARBON(E-ロードバイク)
Specialized Turbo CREO SL COMP CARBON EVO(E-グラベルロード)

Turbo CREO SLは、日本のE-Bike界では数少ないカーボンフレームを採用している(FACT 11r カーボンフレーム)。ステムは衝撃吸収仕様のFuture Shockを車体設計はロードバイクというよりもグラベルロードに近く、タイヤクリアランスは700Cホイールの場合、最大42mmのタイヤが装着でき、フェンダーを装着した場合でも、最大38mmのタイヤに対応している。

また、Turbo CREO SLは650Bホイールに対応しており、最大47mmのタイヤが装着可能。ラインナップも、Specializedモデルに関しては700×28ミリタイヤにカーボンシートポストを装着したE-ロードバイクの「Turbo Creo SL」と、700×38ミリタイヤに、ドロッパーシートポストを搭載した「Turbo Creo SL Evo」の2種類を用意している。(S-WORKSモデルはE-ロードバイクのみ)

デュアルバッテリー化が可能なバッテリー

Turbo Creo SLには、フレーム内蔵型バッテリーに加え、ボトルケージに装着するバッテリー「レンジエクステンダー」も用意されている。航続距離は内蔵バッテリーで130キロメートル。レンジエクステンダーで65キロメートル。両方使用すると195キロメートルとなる。

充電方法は、ボトムブラケット真上にあるシートチューブ上のポートに挿し込む方式を採用。内蔵バッテリーを充電のために取り外すことが不可で、フレームに取り付けたまま充電を行う必要がある。バッテリーを取り外す場合モーターを取り外す必要がある。そのため、Turbo Creo SLで飛行機輪行を行う場合、内蔵バッテリーを取り外す必要がある。(レンジエクステンダーのみを使用してTurbo Creo SLに乗ることも可能)

充電時間は内蔵バッテリーを残量3%から100%に充電する場合、約2時間35分。レンジエクステンダーを残量3%から100%に充電する場合は約3時間20分。内蔵バッテリーとレンジエクステンダー両方充電する場合、Y字型ケーブルを使用すると約3時間20分となる。

レンジエクステンダーはS-Worksモデルに標準装備。他のモデルではオプションで用意されている。装着方法は通常のボトルケージに収まるサイズで、荒れた路面を走る場合はSpecializedのZee Cageと固定力を高めるバンドの併用を推奨している。レンジエクステンダーを使用した場合、レンジエクステンダーと内蔵バッテリーを同時に消費するよう初期設定されており、Mission Control アプリでレンジエクステンダーを最初に消費するよう、設定を変更することもできる。

コンパクトに収まりスマートフォンと連携できるドライブユニット

Turbo Creo SLに搭載されているSpecialized SL 1.1 モーターのスペックは最高出力240W、最大トルク35Nm、重量1.95kg。Bosch Performance Line CX(最高出力250W、最大トルク75Nm、重量2.9kg)等、他のE-Bikeユニットよりも低トルクなのに対し、他のミッドドライブタイプのクランク駆動式ユニットよりも軽量だ。

Sprcializedによれば、アシストはさまざまなケイデンス範囲で一貫したパワフルなアシストを発揮させ、自然なペダリング感覚を得られるようにチューニングを施したとのこと。走行モードはECO、SPORT、TURBOの3種類。アシスト力は、ECOモードでモーター出力の30%、SPORTモードで60%、TURBOモードで100%となる。また、モーターから一切のアシストを受けたくない非アシストモードも搭載されている。

E-Bikeとスマートフォンを連携するMission Control アプリは、3種類のアシストモードの各モードで最大出力およびアシストの持続力の両方をほぼ際限なく調整可能。それだけでなく、走りたい距離や時間を入力するだけで、ライドを完了するのに必要なバッテリー残量の確保できるだけでなく、ライドの内容を記録してサードパーティーのアプリに送信や、各種数値をANT+対応のコンピュータに送信するパワーメーターまでも内蔵している。

リンク

Specialized Turbo Creo SL :https://www.specialized.com/jp/ja/stories/turbo-creo

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