モビリティ 電動アシスト自転車/E-Bike

E-Bike/電動アシスト自転車は原付きやオートバイを殺すか

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大手自転車会社から新興企業まで、様々な所から電動アシスト自転車やE-Bikeが登場している現代。その一方で、50CCの原動機付き自転車は電動アシスト自転車に市場を食われ、風前の灯だ。日本では衰退しつつあるオートバイ業界だが、復活するのだろうか?

10年以内に原付はさらに売れなくなり、電動アシスト自転車がモビリティの中心になる(2015年4月14日の記事)

オートバイ業界では、2020年には日本国内でオートバイを年間100万台市場する目標を立てている。しかし、多くの人はオートバイに興味がないので金を出さない。これは第1次バイクブームの高校生が乗るバイクが今の物価にして新車価格100万円越えの大型オートバイなのを見れば言っている意味がわかるだろう。

80年代バイクブームより遥かに過激な1970年代の第1次バイクブームまとめ

また、オートバイ業界に大きな新しい価値観の提示がない(旧来の価値観は時代に即していないのがほとんど)などの問題で、筆者は、2020年に100万台市場になるのは無理だと思っている。

特に、オートバイ100万台市場に向けた取り組みで一番の障壁は電動アシスト自転車だろう。オートバイのエントリー層の入り口として原動機付自転車(50CC)があるが、電動アシスト自転車は原動機付自転車の市場を喰っているのもある。

原動機付自転車(50CC)と電動アシスト自転車を比較した場合、実用性は人が多い都市部では電動アシスト自転車が有利だ。また、趣味市場でも原動機付自転車は、趣味用の”ギア付”タイプはホンダのみ(エイプ・モンキー)のみとなっている。一方で、電動アシスト自転車では趣味に使えるタイプは、ブリヂストン・ヤマハ・パナソニックから複数登場している。また、ヨーロッパ市場では電動アシスト自転車の覇権争いが発生しており、趣味系の電動アシスト自転車は日本よりも数多く販売されている。例えばKTMの電動アシスト自転車のページを見ると、ファットバイク、マウンテンバイク、トレッキングバイクと数多くの電動アシスト自転車があるのがわかるだろう。

電動アシスト自転車の新しい流れは、ヨーロッパ圏で登場している。ヨーロッパの電動アシストユニットで有名なのはBOSCH。BOSCHは多くのブランドに電動アシスト自転車ユニットを提供しているが、BOSCHはこれに飽き足らず、ハンドルに装着したオンボードコンピュータを「Bosch Nyon」が登場している。


このオンボードコンピュータは、スピードの表示、電動アシストのモード変更は勿論のこと、スマートフォンから受信されたSMSメッセージの表示、フィットネス管理、ナビゲーションが可能となっている。モビリティの世界でスマートフォンの連携を打ち出した乗り物で、電動アシスト自転車はオートバイよりも早いというのが面白い。日本では販売されていないが、電動アシスト自転車は法律面の問題は比較的楽だと思われるので、いずれは、日本でもこのような機能がついた電動アシスト自転車は登場する可能性は高いだろう。

先進国の電動アシスト自転車の進化を見ると、今後のモビリティの中心は電動アシスト自転車になると自分は考えている。今後の社会や都市は、都市構造から法律まで、ある程度人がまとまり、自転車や歩きで住みやすい社会が重視されるのは間違いなく、自転車や電動アシスト自転車は、この流れにのるだろう。これは、賃金の差や就職先の数、地価、店舗のラインナップの差(小規模の店舗の多さや、マニアックな店舗の多さ、また大規模モール系でも差はある)を見れば一目瞭然で、自転車や歩きで住みやすい社会のほうが発展していて賃金が高く、最終的には多くの社会はそちらに追従するだろう。

因みに10年以内に原付は売れなる予想は、10年で世の中は大きく変わるので、10年と書いただけど、現在の状況を見ると、10年後には原付はもっと売れなくなるのは、間違ってはいないだろう。

オートバイの趣味化はオートバイ業界を衰退させる

2019年現在、筆者の予想を以上に50CC原動機付き自転車は衰退している。ヤマハはホンダと提携し、50CCの原付きはOEMを行った。かつては若者が多く乗り、オートバイのエントリーモデルとして機能していたギア付き原付は、国産ブランドから消えて絶滅。

オートバイ業界は、趣味性を打ち出して、この状況を打開したいと考えているようだ。しかし、趣味性を追求した乗り物は、最後は細々と売るしか無い状況に陥るだろう。

一例を上げるとサイドカーだ。かつては実用の乗り物として使われていたサイドカーは、雨に濡れる、運転しにくいなど実用性の問題があった。そのため、実用品に関しては4輪自動車に奪われ、今は趣味の乗り物に変化した。マイナーな趣味の乗り物のため、大手オートバイ会社は製造を行っておらず、市販車を改造した物が大半だ。サイドカーの事例を考えると、オートバイの趣味化はオートバイ業界を衰退させる可能性が高いだろう。

E-Bike/電動アシスト自転車はオートバイを殺すか

躍進し続けるE-Bike/電動アシスト自転車。気になるのは、E-Bike/電動アシスト自転車からオートバイに乗り換えるかどうかだ。日本自動車工業会のアンケートでは、電動アシスト自転車の保有者に対してのアンケートを行っており、電動アシスト自転車購入の時、オートバイはほとんど比較対象となっていない。また、今後のオートバイの乗り換え意向も非常に少ないとのこと。電動アシスト自転車は50CC原付ユーザーを取り込んだだけでなく、原付よりも大きいオートバイに乗るユーザーまで取り上げてしまった。

2015年度二輪車市場動向調査について:http://release.jama.or.jp/sys/news/detail.pl?item_id=1801

筆者として気になるのは、高齢化しているオートバイユーザーが今後もオートバイに乗るのかどうかだ。デザインと走りが良いE-Bikeの登場は、健康面が気になる人や趣味性を失った50CC原付の代替だけでなく、高齢化しているオートバイユーザーも引き寄せる可能性がある。電動アシスト自転車ユーザーがオートバイの乗り換え意向が非常に少ないのを見ると、オートバイユーザーがE-bikeに流れたらオートバイ業界はさらに衰退するだろう。



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