ドロップハンドルよりも扱いやすいブルホーンハンドルを解説

ロードバイクやクロスバイク、ランドナーの特徴の1つであるドロップハンドル。力が入れやすく競技だけでなくスポーツ走行でも使われているが、欠点もある。それは、構造的にブレーキが効きにくいことだ。

てこの原理では、支点から大きな作用点を生み出すには、支点から力点までの距離をできるだけ長くすればいいと言われている。多くの自転車に使われているフラットハンドル用のブレーキレバーは、支点から力点までの距離が長いため、比較的軽い力でブレーキをかけることが可能だ。

しかし、ドロップハンドルのブレーキレバーは、フラットハンドルタイプみたいに、支点から力点までの距離が長い所を握る場合は下ハンドルを握るしか無い。この部分は一般公道では殆ど使わず、握った場合、前方視界が極端に悪くなり場所によっては危ない。

通常の公道を走る場合は、ブレーキレバーの上を握るブラケット部分を握ることになる。しかし、この部分は支点から力点までの距離が短いので、ブレーキをかける時、通常のフラットハンドル用ブレーキレバーよりもブレーキの効きが悪い。一般的なキャリパーブレーキやカンチブレーキの場合、握力が弱い人はヒヤッとする場合が多いだろう。

2014-06-01 07.57.57

ドロップハンドルは嫌だが、フラットハンドルも手首がねじれるので乗りたくない人にオススメなのがブルホーンハンドル。ブルホーンハンドルはブレーキをかける支点から力点までの距離が、通常のフラットハンドル用のブレーキレバー並に長い。そのため、ブレーキの効きはドロップハンドルのブラケット部分でのブレーキよりも効きが良く、手が小さい人でも握りやすい。またステムの長さが同じなら、ドロップハンドルよりもハンドル位置が手前に来るため、アップライトな姿勢にもなる。ドロップハンドルの下部分を握らないユーザーにとってはお薦めのハンドルだ。

ブルホーンハンドルを採用したスポーツ自転車一覧

公道では扱いやすいブルホーンハンドルだが、完成車に採用されている自転車は少ない。これはロードレースではドロップハンドルの使用が規定されており、クロスバイクや折りたたみ自転車等、一般的な自転車にはフラットハンドルを使用するため、完成車にブルホーンハンドルが使われるのは少ない。

競技用自転車でブルホーンハンドルを採用している自転車と言えば、トライアスロンバイクやタイムトライアルバイクが有名だ。これは、ドロップハンドルのドロップ部がないので前面投影面積を下げる目的があると言われている。

出典:www.khsjapan.com

また、ブルホーンハンドルを採用した自転車ブランドで有名なのがKHS。P-20RAC、P-20RC、P-20R等のスポーツタイプのミニベロから、F-20RC、F-20R、F-20RSといったスポーツタイプの折りたたみ自転車に採用されている。

ブルホーンハンドルの種類

一言で「ブルホーンハンドル」と言っても、様々なブルホーンハンドルが用意されている。

GRK ブルホーンハンドルバー ブラック HS-RA-02-BK

GRK ブルホーンハンドルバー ブラック HS-RA-02-BK

4,298円(10/07 11:45時点)
Amazonの情報を掲載しています

一般的なブルホーンハンドルは、ドロップハンドル用のブレーキレバーやトライアスロンバイク用のエアロブレーキレバーを使うのが一般的だ。ロード用のコンポーネントを組み合わせて使うことが多い。

img_20161203_145829

マウンテンバイクやクロスバイク、フラットバーロードバイク用のブレーキレバーでブルホーン化を行う方法もある。これは所謂「エビホーン」呼ばれる方法。ハンドル径が22.2mmのフラットバー用のブレーキレバーが装着できるブルホーンハンドルを使用するか、一般的なブルホーンハンドルにDropFireを装着して、シフト・ブレーキ一体レバーを装着する方法がある。

DropFire (2個セット)

DropFire (2個セット)

Amazonの情報を掲載しています

利点は、ロードバイク用ブレーキレバーと互換性が無いブレーキ(Vブレーキなど)を装着した自転車でも、簡単にブルホーンハンドルにできる事。欠点はワイヤー類の取り回しに注意する必要がある事だ。

NITTO(日東) B263AA リーチ/112 φ25.4 SILVER 幅420

NITTO(日東) B263AA リーチ/112 φ25.4 SILVER 幅420

3,657円(10/07 11:45時点)
Amazonの情報を掲載しています

それ以外に、フラットバー用のブルホーンハンドルを使う方法もある。ハンドル径が22.2mm日東B263AAなどのショートタイプのブルホーンハンドルを使う方法もある。この場合、ブレーキレバーはフラット部に装着することが多い。

関連記事

編集

Eバイクや電動アシスト自転車、自動車、アクティビティなどを紹介しているWebメディア。「Eバイク事始め 次世代電動アシスト自動車がよくわかる本」が好評発売中。

当サイトはアフィリエイト広告を採用しており、掲載各社のサービスに申し込むとアフィリエイトプログラムによる収益を得る場合があります。

spot_img
spot_imgspot_imgspot_img