スズキは、10月30日から東京ビッグサイトで開幕する「Japan Mobility Show 2025」の出展概要を発表した。「あなたに、ワクワクの、アンサーを。」をメッセージに掲げ、四輪、二輪、電動小型モビリティ、船外機まで、総合モビリティメーカーとしての技術力を結集。2026年度内の量産化を目指す軽乗用BEV(電気自動車)コンセプト「Vision e-Sky」などを展示し、一人ひとりの暮らしに寄り添う未来のモビリティを提案する。
今年の出展テーマは、新中期経営計画で発表したコーポレートスローガン「By Your Side」。来場者が個々の出展物を通じて、スズキが目指す「寄り添う」姿勢を体感できるブースとなる。
四輪車の目玉は、参考出品される軽乗用BEVコンセプトモデル「Vision e-Sky」だ。日々の買い物から休日の遠出まで、生活の足として軽自動車を愛用するユーザーの毎日に寄り添うEVとして、2026年度内の量産化を目指す。航続距離は270km以上を目標とし、実用性とスズキらしい前向きで明るいデザインを両立させる。
また、ダイハツ、トヨタと共同開発中の商用軽バンEV「e EVERY CONCEPT」も展示。軽バンならではの使い勝手はそのままに、災害時などには外部へ電力を供給できる機能を備え、地域社会への貢献も視野に入れる。
二輪車では、1970年代に人気を博したレジャーバイク「VanVan」をモチーフにしたBEVファンバイク「e-VanVan」が注目を集める。独創的なスタイリングにEVならではの先進性を融合させ、新たなバイクの楽しみ方を提案する。
このほか、新型ネオレトロモデル「GSX-8T/GSX-8TT」を市販予定車として国内初展示するほか、排気音を楽しみながら環境にも配慮する「水素エンジンバーグマン」のカットモデルを展示し、カーボンニュートラルに向けた多様なアプローチを発信する。
さらに、前回のショーで話題となった四脚モビリティを進化させた「MOQBA(モクバ)2」や、セニアカー発売40周年、船外機発売60周年を記念した歴史展示も行われる。
ブースでは製品展示にとどまらず、インドで推進する牛ふん由来の燃料「CBG(圧縮バイオメタンガス)」事業や、スタートアップ企業と協業するオンデマンドの新都市交通システム「Glydways」など、社会課題の解決を目指す幅広い取り組みも紹介。総合モビ-リティメーカーとして、スズキが描く持続可能な未来像を提示する。