デイリーアーカイブ May 16, 2025
「NISEKO GRAVEL」、パナレーサー株式会社と タイトルスポンサー契約を締結
HOKKAIDO EVENTSとパナレーサーは7月28日、HOKKAIDO EVENTSが主催するサイクルイベント「NISEKO GRAVEL」のタイトルスポンサー契約を締結すると発表した。
NISEKO GRAVELは、ニセコエリアで初めてのグラベルファンライドイベントとして2020年に参加者5名にてテスト開催。2021年は同じくテスト開催だったが参加者を100名まで拡大した。
2022年、「ニセコを日本のグラベル文化の発信地に」というコンセプトを軸に、会場でのフェスティバルを伴う形で9月3日~4日の2日間、ニセコアンヌプリ国際スキー場をメイン会場に、本開催される。
HOKKAIDO EVENTSは、スノーリゾートとしての国際的ブランディングを確立した二セコエリアで、夏のフラッグシップコンテンツとしてUCI Gran Fondo World Seriesの一戦「NISEKO CLASSIC」を開催し、エリアの観光産業をより一層盛り上げるため、2015年に設立された。
パナレーサーは兵庫県丹波市に本社工場を構える、創業70年を迎えた自転車用タイヤ・チューブの専業メーカー。昨今盛り上がっているグラベルシーンに向けては、いち早くグラベルロード向けタイヤ「GRAVELKING」を発売していることで知られている。
契約の締結は2022年7月中を予定しており、主な契約内容としては、NISEKO GRAVELへの資金協力や賞品提供となるが、資金はイベントにおけるファンライド、および会場フェスティバルの運営、また、プロモーションに充てられ、日本国内のグラベル文化の発展に貢献していく。
HOKKAIDO EVENTS 代表 今野 一彦はリリースにて「弊社は、国策である「スポーツツーリズムの推進」をいち早く北海道の大自然を活用し、実施してきました。その中でもニセコエリアの観光コンテンツは、世界的に注目されており、世界のリゾート地の仲間入りを目指し、国内外から投資が行われております。
現在、ニセコエリアで開催され、世界にも周知され始めている「ロードバイク事業」に加え、新たなリゾートコンテンツである「グラベル」を取り込む事で、世界の名だたるリゾート地に肩を並べるカテゴリーが追加されます。ロードバイクレース、ヒルクライム、そしてグラベル。
この度のパナレーサー株式会社様とのスポンサー契約は、ニセコエリアに様々アクティビティーに更なるカテゴリーを提供できる環境が整います。
今後も、ニセコエリアのスポーツツーリズムを活用した地域活性化に寄与できるよう、地域の皆様、行政機関、関連するステークホルダの皆様と連携して事業を拡大してまいります」と語っている。
パナレーサー 代表 大和 竜一は以下のように語っている。「この度、弊社はHOKKAIDO EVENTS様が主催される「NISEKO GRAVEL 2022」へのタイトルスポンサー契約を締結させていただく運びとなりました。世界的なサイクル市場の盛り上がりとともに、日本でも主に舗装道路を走行するだけでなく、未舗装道路、砂利道や山間の細道を走行するグラベルライドを楽しまれる方々が急激に増加しております。特に雄大な大自然のなかを自転車で走行できることはグラベルライドの醍醐味でもあり、まさにニセコ地域の環境は最適な地域であります。今後日本でもグラベルライドがますます盛んになってまいりますが、その先駆けとなる「NISEKO GRAVEL 2022」を後援させていただけることを大変ありがたく思います。
弊社は今年創業70周年となりました。それを記念し「ミチと出会おう」を合言葉に、これからも新しい自転車の楽しみ方のご提供、新しい出会いや発見のお手伝いとして様々なご提案をしてまいります」と語っている。
関連リンク
NISEKOGRAVEL https://www.nisekogravel.com
パナレーサー https://panaracer.com
イタリアのオートバイ・E-Bikeブランド「FANTIC」 ロードバイク等で有名なボッテキアを買収
Fantic Motor S.P.A.は2022年7月7日(現地時間)、ロードバイク等で有名なイタリアの自転車ブランド「BOTTECCHIA(ボッテキア)」を買収した。
FANTICはイタリア・ロンバルディア州レッコ県バルザーゴに本社を置くオートバイメーカー・ブランド。現在はイタリアの投資グループ「Ve Network」の一員となっている。2019年にはYamaha Motor Europeとの戦略的産業コラボレーションを公式に発表し、2020年末にはMotori Minarelliの買収を行っている。
ボッテキアは、1924年にレンガ職人だったオッタビオ・ボッテキアから名付けられた自転車ブランド。イタリア人初のツール・ド・フランス優勝者で第1ステージから最終ステージまでイエロージャージを身にまとったことで知られれており、1926年、ボッテッキア・チクリのブランドが誕生した。
ボッテキアは、マウンテンバイクでは、ボッテッキアファクトリーチームMTBを、ロードレースでは、ドローンホッパー・アンドローニ・ジョカットリチームが、ジロ・デ・イタリアの最後の大会で際立った存在となり、過去4年間で3度のイタリアチャンピオンになっている。
買収に関して、世界有数の銀行グループであるドイツ銀行が、イタリアの起業家銀行のビジネスバンキングチームによって構成されたオペレーションを通じて、買収資金の管理でFANTICを支援するために介入した。
また、FANTICは、PWC Companyの弁護士Davide FrauとMatteo Marcianoによってサポートされている創業者Renzo BertoとLaura Famengoとコンサルティング会社「Be Advisor」の貢献を利用した。
https://youtu.be/RhlR-K01KzU
ボッテキア・チクリのセールス・ディレクターであるマルコ・トゥラートは、次のように語っている。「ブランドの歴史、過去20年間のBottecchiaの経営で得た経験と知識は、この会社の貴重な価値であり、そのおかげで我々は国際的なレベルで重要な結果を達成することができたのです。私たちのチーム全体は、近年飛躍的な成長を遂げている市場のリーダーであるFantic Motor S.P.A.グループとの重要なプロジェクトに興奮しています。今日の市場では、より多くのスキル、技術、リソースが必要とされており、それは大規模なグループのみが提供できるものです。このため、FANTIC社による買収は、両ブランドの能力と可能性を拡大し、より大きな目標を共に達成することになるのです」
ボッテキアは、イタリア国内では象徴的な折りたたみ自転車ブランドとして知られている「Graziella」のオーナーでもあり、同じくFANTICグループの管理下に入る。
関連リンク
FANTIC https://www.fantic.com/
BOTTECCHIA https://www.bottecchia.com
サイクリングで E-Bikeに拘る理由とは?人力自転車や電動アシスト自転車にはない利点を解説
E-Bikeを所有すると、従来の人力自転車は殆ど乗らなくなり、E-Bikeしか乗らなくなる傾向にあるが、E-Bikeを所有していない人にとっては、なぜ、人力自転車や電動アシスト自転車ではなく、高価なE-Bikeを選ぶのかが気になるだろう。そこで、今回は、サイクリングで人力自転車や電動アシスト自転車ではなく、E-Bikeを選ぶ理由を解説する。
人力自転車は制約の多さとコース自由度の低さが問題
筆者はE-Bikeを購入する前はロードバイク、クロスバイク、マウンテンバイクなど、さまざまな人力自転車に乗っており、今迄、人力自転車で1日300キロを走行するチャレンジを行っていたこともあった。
ただ、E-Bikeを購入してからは、人力自転車でロングライドを行うことは全く行わなくなった。これは、筆者が普通のサイクリングを重視しており、E-Bikeがその使い方に合っていたのだろう。
所謂、普通のサイクリングというのは、距離は長くても150キロ程度で舗装路や未舗装路を一般的な速度(一番速い速度は精々時速26キロぐらい出せれば良い)で走行でき、途中で気兼ねなく停車したり、上り坂を気軽に走ることができることだ。
このような一般的なサイクリングで重要なのは、一発のスピードではなく、どんな道でも、荷物の積載の有無や体調でも安定してストレスなく走行できること。
一般的な人力スポーツ自転車で、舗装路のスピードを重視すると、前傾姿勢の強要や、パンクに弱い細いタイヤを装着する必要があるため、重い荷物を積むことができない、グラベルを走るのが難しいといった問題がある。
また、上り坂でのスピードは人力自転車は非常に遅いという問題がある。サイクリングでは一瞬の高速走行よりも一定の速度で走行した方が、目的地までのたどり着く時間の計算が容易だ。E-Bikeの場合、ロードバイクと比較すると時速30キロの走行などはできないため遅く感じるかもしれないが、向かい風や坂道での様々な要因によるタイムロスが少ないため、時間計算が簡単なので精神的な安心感が高い。
一方で、人力自転車の場合、高速走行できるロードバイクでも、向かい風や坂道でのタイムロスがあるため、目的地までの時間計算が難しく精神的な安心感は少ない。
サイクリング用自転車は、単一機能を上げるだけでは、非常に不便で、総合的に機能を上げるにはE-Bikeの選択しかないのが実情だ。
電動アシスト自転車はパワーと車体性能が問題になる
サイクリング用自転車を選ぶ際、高価なE-Bikeではなく電動アシスト自転車を選べば良いと思う人もいるだろう。E-Bikeは富裕層が多い欧州市場を念頭に置いて製造されている物が多いため、大手ブランドのモデルは30万円、40万円以上のモデルが最低価格帯になりつつある。一方、日本国内で販売されている通常の電動アシスト自転車は、原付の代替品としての意味合いもあるため、10万円台で購入できるのが多い。
様々なE-Bikeを試乗している筆者も、電動アシスト自転車に乗っているが、サイクリング用で一般的な電動アシスト自転車を選ばなかったのは、あちらはあくまでも短距離走行用だからだ。例えば、スポーツタイプの電動アシスト自転車で人気のTB1eは前輪にモーターを装着しているので、カーブを曲がる際にハンドリングが重くて運転しにくい、一般的な電動アシスト自転車は脚を低回転で回すのを重視しており、高回転で漕ぐような高速域ではモーターのアシストパワーがかかりにくい、E-Bike用のモーターと比較すると、パワフルではなく踏んだ時のレスポンスが悪いアシストが多く、長時間走行での快感性能が低い、車体にコストをかけることが難しいのでE-Bikeと比較すると弱いアシストで航続距離を重視する走行を行うのが難しいため、航続距離を伸ばす技が使えないなどの問題がある。
そのような欠点は、一般ユーザーがDIYで簡単に解決できる物ではなく、どのようなことを行っても、最終的には車体を変更するしかないのが実情だ。
実際、E-Bike購入前に短距離走行用である電動アシスト自転車も少し興味はあったが、このような細かい欠点が積み重なっており、長距離走行だと快感性能が低いので除外した。
E-Bikeでサイクリングを楽しむ際に欠点と言えるのが、車体重量が重いので電池が切れた際の走行感覚が重い、輪行が難しいという問題がある。
しかし、電池が切れた時の走行感覚の重さに関しては、電池容量を増大させて電池切れを抑える、車体重量を軽くするといった方法があり、海外ではすでに様々なモデルが販売されている。また、輪行が難しいという問題に関しては、車体が軽い軽量 E-Bikeを使用する、折りたたみE-Bikeとキャリーカートを組み合わせる、ヤマト便のらくらく家財宅急便を活用する方法がある。
一度、E-Bikeを所有すると、人力自転車はコースどりや荷物積載量などの様々な限界があるため楽しく走る自由度が少ない問題にぶつかり、電動アシスト自転車はE-Bikeよりも低コストで作られているためパワーやレスポンス不足、車体コストがかけられないため快感性能の不足が問題になる。筆者ならE-Bikeが壊れても再度E-Bikeを所有するだろう。
文:松本健多朗