マンスリーアーカイブ 3月, 2016

レーシングロードバイクとエンデュランスロードバイクの違い Khodaa Bloom Farnaシリーズ編

ロードバイクの世界では様々なジャンルに分かれている。一番わかりにくいのがレーシングロードバイクとエンデュランスロードバイクの2ちで、レーシングロードバイクは競技用のロードバイクなのに対して、エンデュランスロードバイクは、レーシング用ロードバイクよりも長距離を快適に走れるロードバイクとなっている。 この違いがどれだけ違うのか実際に乗らないとわからない。今回、ワイズロード東大和の試乗イベントでレーシングロードバイクとエンデュランスロードバイクの2台を試乗することができたのでまとめてみた。 Khodaa Bloom Farna 700-105の解説 Khodaa-BloomのロードバイクではエントリーモデルのFarna 700シリーズは、低価格ながら装備が充実しているのが特徴。フレームはEAST-L6011アルミ素材を採用し、パイプ内部を三段階に細かく薄くするトリプルバテッド加工を採用し、溶接部分を滑らかにしているスムーズウェルディング加工を行っている。 フレームの設計はロードバイクの中では前傾姿勢になりにくく、直進安定性を重視している設計のエンデュランスロードバイクタイプだ。 部品は殆どの部分でシマノ105を採用し、ホイールはシマノ105よりも一ランク上のアルテグラを採用しているなど、16万円で買えるロードバイクとしては贅沢な部品構成となっている。 フレーム:AL6011 EAST-Lアルミフレーム フロントフォーク:カーボン 1-1/8 ~ 1-1/4 ブレーキ:SHIMANO 105 BR-5800 クランク:SHIMANO FC-5800-L 50/34T スプロケット:SHIMANO CS-5800 11-28T 11速 タイヤ:MAXXIS 700×25C ホイール:SHIMANO WH-6800 ULTEGRA Khodaa-Bloom Farna SL-ULTEGRAの解説 Farna 700よりもレース志向のロードバイクがFarna SL。ジャンルはFarna 700シリーズとは違い、レーシングロードバイクとなっている。 Farna SLのフレームは、素材にEAST SL6011Aトリプルバテッドアルミ素材を採用。Farna700よりも軽量な素材を採用しているようだ。車体設計は前傾姿勢ぎみでリアセンターが短いレーシングロードバイクで、直進安定性よりもクイックな走りを重視しているようだ。 コンポネートはアルテグラ。ホイールとタイヤはFarna700と同じアルテグラホイールとMAXXISタイヤを採用している。 フレーム:AL6011 EAST-SLアルミフレーム フロントフォーク:フルカーボン 1-1/8 ~ 1-1/4 ブレーキ:SHIMANO ULTEGRA BR-6800 クランク:SHIMANO FC-6800 52/36T スプロケット:SHIMANO CS-5800 11-28T 11速 タイヤ:MAXXIS 700×25C ホイール:SHIMANO WH-6800 ULTEGRA 発進や加速はFarna SLのほうが良い Farna700-105とFarna SLは、同じシマノのアルテグラホイールにMaxxisのタイヤを採用しているので、走りの違いはフレームの違いだと分かるレベルになっている。 ギア比はFarna SLのほうが重いはずなのに、同じギア比の場合、Farna SLはFarna700よりも軽く発進する。レースみたいに俊敏性を求める人はFarna SLが良いだろう。 乗車姿勢はFarna700-105の方が前傾姿勢は緩い 前傾姿勢が緩いFarna700は、乗車姿勢がFarna SLより楽で乗りやすい。前傾姿勢での疲労の蓄積は700のほうが少なく、普通の人がロードバイクでサイクリングするのなら700が良いだろう。 直進安定性・乗り心地が良いのはFarna 700 直進安定性が高いのは700。レーシング仕様のSLよりも安定感が高くて、乗りやすく運転に集中できる。また、乗り心地も700が良い。サドルはFarna SLよりもやや厚めだが(それでも薄いほうだ)リア三角部分が乗り心地が良いようにした設計となっている効果があるのか、路面からの突き上げはFarna 700のほうが良い。もっともクロスバイクと比べたらクロスバイクのほうが良い。 レーシングロードバイクとエンデュランスロードバイクの違いは大きい レーシングロードバイクとエンデュランスロードバイクと分かれているロードバイクの世界だが、レーシングロードバイクとエンデュランスロードバイクでは大きな違いがある。レースを行わない人がロードバイクを買うのなら、経験者や乗りこなす楽しみ等の明確な理由がある人を除いて、普通ならレーシング仕様ではなく、エンデュランス仕様のロードバイクを選ぶのが無難だろう。 因みに、自分がFarna SLとFarna 700のどちらかを選べと言われたらFarna700を選ぶだろう。Farna700のほうが乗り心地が比較的良く前傾姿勢も比較的緩く、直進安定性も比較的高いため公道で走るのならFarna700のほうが良いと思うからだ。 【ポイント3倍】コーダーブルーム...

世界を旅するための自転車 GIANT GREAT JOURNEY

GIANTのGREAT JOURNEYと言えば、世界を旅するための旅用自転車として有名だ。かつてのモデルはGIANTのエントリーMTBとフレームを共有化していているが、多くのユーザーから支持され、現行モデルではGREAT JOURNEY専用の車体となっている。 フレームはアルミフレームを採用している。現行モデルではマウンテンバイクの流用から代わり、マウンテンバイクの設計を基本としてトップチューブ長が短い専用設計となっている。フロントフォークはクロモリ製でサスペンションは無い。かつてはサスペンションがついていた。 ハンドルはドロップハンドルを採用。かつてのGREAT JOURNEYはフラットハンドルモデルもあったが今はドロップハンドルモデルのみとなっている。 ブレーキはカンチブレーキを採用している。一般的にカンチブレーキの効きは悪く、世界を旅する人はワイヤー式のディスクブレーキが支持されている。 ギア比は前はクロスバイク用でSHIMANO M361 28/38/48T。スプロケットはSHIMANO HG41 8S 11-32T。MTBに近いくらいは軽いギアが装備されている。 車輪は26インチのマウンテンバイク用を採用。26インチMTBが世界で普及しているため入手しやすく、タイヤも太いため荷物を積んだり荒れた道を走るのに有利で、スピードよりも総合性能を重視する世界を旅する人たちから支持されている。タイヤはMAXXIS OVERDRIVE26×1.75。 標準装備されている部品では前後バニアバッグと荷台が標準装備されている。荷台を見てみると溶接から見てアルミ製のように見える。 GREAT JOURNEYのユーザーの評価 殆どのGREAT JOURNEYのユーザーはコストパフォーマンスの良さが良いと言っている。他の自転車ユーザーと同じく改造も行っている人が殆ど。現行モデルのバニアバッグは防水ではないため、オルトリーブ等の防水タイプに変更が多く、アクセサリーの装着も行っている人が殆どだ。 夫婦自転車世界1週をしている人のブログでは、2009年と2014年のグレードジャーニーを使用している。2014年モデルのグレードジャーニーではハンドルをフラットハンドル化を行い、カンチブレーキをシマノ・DEORE XT Vブレーキに替えて制動力を上げている。2009年モデルのグレードジャーニーでは、ホイール交換、コンパクトVブレーキ化、フロントフォークのリジッドフォーク化を行っている。リジットフォーク化では車体のバランスがおかしくなりいろいろな部分を変更していて、コンパクトVブレーキに変更では、泥除けの装着ができなくなり分割などを行い、泥除けを無理やり装着している。 11万円で日本や世界を旅することが出来るグレードジャーニー。ただ、現行モデルではコントロール性が高いフラットハンドルモデルが無く、クロモリ製フレームの採用やフラットハンドルタイプもあるルイガノのLGS-GMTシリーズのほうが有利な場面もある。ただ、「GIANT・グレードジャーニー」の知名度の高さや今までの実績があるため、まだまだツーリング用自転車として売れていくだろう。 参考 【旅の装備その1】自転車関係 ラッパ吹きながら自転車で日本一周する ゆーじろーの自転車で日本一周?+α?の旅 【出発前_装備品】その①!自転車関連 旅の相棒 -partner-(初期モデルのグレードジャーニー) 自転車・付属品など | 日本一周100名城 自転車日本一周、使用した装備の評価まとめ。|世界一周メッセンジャーぴでゆき 5年前に日本一周をしたバイクが世界一周へ: NRSのブログ(初期モデルのグレードジャーニー) 世界一周のための自転車 : フィールドテスト | 自転車世界一周

八ヶ岳サイクリングでファットバイクに乗り雪道を走ってきた

3月に入り春の流れに入ってきたが、今回(2016年3月5日)は八ヶ岳サイクリングのファットバイクツアーに行き、雪道走行を行ってきました。 ファットバイクツアーは大体こんな感じ 茅野駅で待ち合わせをして車に乗り麦草峠へ。普通ならまだまだ雪がたくさんある季節なのに、今年は全国的に雪が少なく、雪の中を走るのなら相当高いところを行くしか無いとのこと。麦草峠の相当上の方まで行かないと雪は見えなく、自分が来た時はツアーができるかできないかのギリギリの時だったようだ。 レンタサイクルはKONA WO。Webカタログでは従来モデルよりもハードに使用できる設計となっていて車輪は前後スルーアクスル仕様、ファットなタイヤの装着を可能にしたり、フォークはRockShox Blutoにアップグレードできる設計なのを売りにしているとのこと。 初めてファットバイクに乗って最初に驚いたのは、2輪駆動車のノーマルタイヤ車では坂道発進できないような場所ですら、ファットバイクは発進するということ。写真のようにやや上り坂の場所で下がシャーベット状になった場所もファットバイクは普通に走ってしまう。都内で雪が降った時にニュースでよく見るノーマルタイヤで走る無謀な車より、ファットバイクは遥かに安全に走ることができてしまう。 雪の上り坂でもファットバイクは上っていくが、晴れていたので汗が出て目に入りそうになるほど。夏でよく使うHALOのヘッドバンドを持っていけば良かったと思うほどだった。 途中にある見晴らしが良いところで休憩。東京に住んでいると雪が多いと思うが、ガイドの人いわく全然少ないとのこと。雪が多い時だとこの辺りでスキーを行っている人が多いようだ。 ゴールに近づくにつれて、雪が湿っているためか上りにくくなり、途中は押す場面もあったがゴールの麦草峠に到着。本当はさらに先に行くプランもあるとのことだが、走りにくさでヘトヘトのため、下ることにした。 下りは道の違いでグリップの違いを楽しんだり、見えないギャップをいなしたり、前輪が滑っても逆ハンドルで立て直したりして、ファットバイクの走りを堪能した。 昼は一旦下に降りてラーメン店に行き食事をし、その後八ヶ岳サイクリングで美味しいマフィンとコーヒーを頂き、別のルートへ。こちらは今までの道よりも狭くて傾斜がきつく、上り坂では一旦止まると発進できず、押す場面が多かった。 景色は既に雪が少なく、春の季節がやって来る感じだった。この辺りはマウンテンバイクで走れる場所が多くあるとのことで、マウンテンバイクツアーも行っているようだ。 以下は今回のツアーの個人的な感想です。 1人1日1万円のガイドツアーは安い レンタルバイク(最新のファットバイク)と往復の送迎、予約者のみのガイドツアーで1人1日1万円は安い。因みにWebサイト上では半日プランしか無いのに、1日プランがあるのは今年の冬は雪が少なく気温も比較的高いのもあるため、1日プランができたとのこと。因みに半日プランだと、レンタルファットバイクと往復の送迎込みで6,000円。 ツアーはメールでのやり取りになるので、余裕を持ったほうがベスト サイクリングツアーを調べてみると、ネットで買い物を行うように簡単に予約できる所もあるが、八ヶ岳サイクリングの場合は、ツアーはメールでのやり取りで行うので、余裕を持って予約したほうが良いだろう。自分の場合はライディングプランをエクセルで送られてきて、これは良いと思った。 茅野という立地条件の良さ 茅野は特急電車(スーパーあずさ・あずさ)や高速バスが停車しアクセスが良い。マウンテンバイクやロードバイクなどで走ったら面白そうな場所が多く、緩い楽しみ方からストイックに楽しむひとまで様々な人が楽しむことができそうだ。 冬の天候も良く、元冬山登山家の某Y氏いわく、八ヶ岳は谷川などと比べると吹雪が少なくて天気が良い日が多いということで、ファットバイクでの雪道ライドも沢山楽しむことができそうだ。 参考:谷川岳付近の悪天候の例。冬山登山家時代の某Y氏は、東京から谷川岳に来て悪天候で山に登れず撤退を多く行っている。 ファットバイクツアーで行った時の服装は? 今回のファットバイクツアーで行った時の服装は以下のとおりです(気温は0~1度レベル?) 上下インナー:ミズノ・ブレスサーモミドルウエイト(中厚) 上:Saitoimportのウインドブレークジャケット+アウトドア用のダウンジャケット 下:ユニクロ・ウォームイージーパンツ(リップストップ素材タイプ) 雨具:L-Breath(1万円クラス) 靴:モンベルのトレッキングシューズ(ローカット) 手袋:2,000円ぐらいの裏地起毛タイプ この服装だと、晴れた時の上りでは暑くて汗が吹き出てダウンジャケットを脱ぐと少し寒い状態に。下りでは雨具やウィンドブレーカーを使用して風をシャットアウトさせないといけない。靴は雪の冷たさが無く、トレッキングシューズの効果があった。 ガイドツアー以外の事も行っている八ヶ岳サイクリング 八ヶ岳サイクリングでは蓼科、茅野、原村、富士見、北杜あたりまでを自転車と一緒に乗り、遠くへサイクリングしたい人向けのサイクリングシャトル、サイクリングシャトルサービスがついたレンタサイクル、ファットバイクだけでなくMTB、オンロードタイプの自転車によるのガイドツアー、八ヶ岳エリア以外のガイドツアーも行っているとのこと。気になるのはレンタサイクルで、最寄りの駅やバス停への送迎はレンタサイクルでもできるのかということ。こちらのページでは、最寄りの駅やバス停へのお迎えお送り(蓼科、茅野市、原村、富士見町、北杜市)と書いてあるけど、分かりにくいので旅と自転車とレンタサイクルにまとめることができない状況になっている。 早く行けばよかったと後悔するほど楽しい雪上ファットバイクツアー 自分の力で行く冒険的な楽しさと、通常の自転車では走れない場所を走る走破性の楽しさ、ファットタイヤのグリップ力のお陰で雪道をコントロールして走る楽しさがある雪上ファットバイクライド。このような、ファットバイクを雪上で楽しめる場所は、自分の知る限りでは、釧路湿原ファットバイクツアー・小谷ファットバイクセンター・八ヶ岳サイクリングぐらいで、その中で一番東京から近い場所は八ヶ岳サイクリングだろう。今回はシーズン終了直前に体験したが、もっと条件が良い日に行き何回も楽しみたいと思ったほどで、早く行けばよかったと後悔するほど雪上ファットバイクライドは楽しい。ファットバイクに乗ると早く雪が来て欲しいと願ってしまう。 (マツモトケンタロウ)