破産したハイテクEバイクメーカー「ヴァンムーフ」 アメリカ・マイクロモビリティ社が買収の動きを見せる 

アメリカ、micromobility.com(以下、マイクロモビリティ)は、2023年7月に破綻したハイテクEバイクメーカー「ヴァンムーフ」の非拘束的な買収提案を出したことを発表しました。

Vanmoofと言えば、スマートなデザインとハイテクを売りにしたEバイクで知られています。同社は新型コロナウイルス感染症の影響により売上を伸ばし、2021年9月に1億2800万ドル(日本円で約160億円)の資金調達を実施。同社は世界で最も資金調達したEバイク企業であると謳っていました。

しかし、2020年4月に発表したEバイク「S3」と「X3」で、配送中に発生した傷や損傷、故障など様々なトラブルが発生し、保証期間中の修理・交換費用のコストや、低価格で最大3年間の無料メンテナンスと、盗難にあったバイクが2週間以内に回収できなかった場合の代替モデルを用意するプラン「Peace of Mind保証」による多額の損失による影響で、2023年7月17日に破産しました。

2015年にサルヴァトーレ・パレラによって設立されたマイクロモビリティは、Helbiz Inc.を通じて共有マイクロモビリティソリューション、Wheels Labs Inc.を通じてレンタカーサービス、そしてmicromobility.comブランドを通じてEコマースと計画的な店舗販売を提供しています。

マイクロモビリティの初期の非拘束的提案は、マイクロモビリティ市場への拡大への強いコミットメントを示すもので、好意的に受け入れられました。現在、同社は拘束力のある提案を準備しています。マイクロモビリティのCEO、サルヴァトーレ・パレラは、この潜在的な買収について次のように述べています。「この潜在的な買収は、マイクロモビリティ市場での私たちのリーダーシップを強化し、ソリューションのポートフォリオを多様化する長期戦略の一部です。VanMoofの強力なブランドの評価、革新的な電動自転車の技術、そして独特な定額制モデルは、都市交通の未来に対する私たちのビジョンと完全に一致しています」

買収が成功すれば、マイクロモビリティはヴァンムーフの技術と定額制モデルを活用して、グループの製品提供を強化する計画です。同社は、今後数年間でこの市場に大きな可能性を見て、電動自転車のセグメントへの投資を続ける予定とのことです。

パレラはさらに、「私たちは現在マイクロモビリティ業界が直面している課題を認識していますが、この業界の変革的な力を確信しています。品質と革新で知られるVanMoofの潜在的な買収は、都市交通のより持続可能で効率的な未来に向けた我々のビジョンに向けた興奮するステップです」と付け加えました。

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