【インタビュー】サイクリストの発着基地の店主が語る青梅の魅力

新宿から電車で約1時間。東京西部に位置する青梅駅のすぐそばに、サイクリストのための発着基地をコンセプトにした施設「サイクルハーバー青梅」がある。ベッドタウンでありながら、豊富な大自然や観光資源、サイクリングコースに恵まれている青梅市。同エリアの魅力や楽しみ方について、オーナーの村野さんに語ってもらった。

青梅市は観光地としてはどのような特徴があるのでしょうか。

ハイカーの聖地として知られている高水三山やバーベキューができる川がありますし、御岳に行くとラフティングできる所もあります。また寺社仏閣もたくさんありますし、水がきれいなので、川魚料理やお蕎麦屋など美味しいお店もあります。実際、インバウンドの人に話を聞いても、観光地として高く評価している人が多いです。一般的にはベッドタウンのイメージが強いですが、観光地としても魅力的なエリアですよ。

サイクリングでおススメするコースはありますか?

初心者向けのお薦めコースは、坂が好きな人と平地重視の人に分かれています。アップダウンに富んだコースが好きな人なら、サイクルハーバー青梅から御岳駅まで青梅線に沿って走る往復20キロのコースがお薦めです。坂が苦手で平地を重視したい人なら七福神めぐりがお薦めのコースです。もちろん坂が好き(峠好き)の人にもおすすめのコースがあります。

そんな青梅で店舗を営むサイクルハーバー青梅のコンセプトとはどういうものですか?

サイクリストのための発着基地です。休憩はもちろん、自転車や荷物の預かり、汗をかいた後にさっぱりするためのシャワーや、気軽にスポーツサイクルを体験できるレンタサイクルを1,500円から貸し出したり、軽食の提供を行なったりしています。またサイクリストだけでなく、トレイルランニングやハイキングを楽しむ人も利用可能なので、気軽に休憩に来ていただければと思います。

レンタサイクルが豊富ですね。どのようなタイプが何台くらいあるのでしょう。

現在、レンタサイクルは29台あり、半分以上はロードバイクです。最初はマウンテンバイクやフルカーボンロード(Specialized S-Works)、ブロンプトンなど、手持ちの自転車9台を持ち込んで始めました。また、店舗設営の時に協力してもらった人に声掛けして、ロードバイクやマウンテンバイク、ママチャリなどを提供していただき、増やしていきました。

サイクルハーバーは、様々な所にスカイブルーを採用していますが、この色を選んだ理由は?

最初は、イエローやピンクなど様々な色を考えていましたが、青梅の空の色をイメージしたスカイブルーを選びました。サイクルハーバーオリジナルの自転車や、ジャージやパンフレットにもこのスカイブルーを採用しています。

なぜ、サイクルハーバーは青梅で開店したのですか?

場所を選ぶ時、武蔵五日市や奥多摩などを検討していました。しかし武蔵五日市には東京裏山ベース、奥多摩にはトレックリングなど競合している店舗があります。青梅にはそういった施設がなかったほか、人口減少のスピードが遅く、インバウンドの方々も多い。そのように複合的に考えて青梅を選びました。また、タイミングよくアキテンポ不動産さんからの引き合いで、理想のお店が作れました。自分自身も自転車が趣味で、高校生の頃からサイクリングをしておりました。奥多摩や名栗(埼玉県)に行く時は必ず青梅を通っていたため、ここに愛着を感じていたのもあります。

開店するとき大変だった事はありますか?

不動産屋を通して店舗を探していましたが、大家さんから「どんな商売をするのか?」とか尋ねられた時が困りました。自転車屋ではなく、サイクリストに休憩やレンタサイクルを提供する場所、と言ってもわかりにくいため、理解を得られない事もありました。

そんな中、地元の電気店が支店として営んでいた建物を紹介されました。建物の修繕は必要でしたが、気持ちよくお借りすることができました。
電気配線や水道などは地元の専門店にお願いしました。壁貼りに関してはベニアの木張りを採用。木々が多い青梅の土地柄を演出しています。サイクルハーバーの仲間となる人たちに手伝ってもらって完成させました。

2階にはロードバイクを中心として、レンタサイクル用の自転車や、お客様から預かっている自転車が置いてある。

1階には、かつてツール・ド・フランスに使われたのと同型のSCOTT CR1や、コルナゴ・マスターなど、一般的なレンタサイクルショップでは見ないのもある。

提供された自転車は、一旦メンテナンスを行う。程度が悪い物は、部品交換を行う。

ベッドタウンのイメージを持っていたのですが、青梅は観光地としてもサイクリングコースとしても魅力的な街なのですね。

そうですね。ただ、周辺に泊まる場所が少ないことがウィークポイントです。青梅駅周辺に、宿泊施設はゲストハウスしかありません。値段が安い一方で、個室でくつろいだり、ゆっくり温泉に入ったりできるような民宿が無いのも欠点だと思います。雰囲気が良いところは御岳山にある宿坊ですが、青梅駅からは離れています。

自転車に関して言うと、青梅周辺にはサイクルスタンドを設置している店舗が少ないのが気になります。スポーツサイクルは一般的にスタンドが付いていないため、簡単に駐輪ことができないので、観光施設通過してしまうのです。サイクルスタンドを常備した店を、サイクリストはリピートしますから。

では、これからさらに環境整備されていくのですね。

青梅・奥多摩に関しては、数年前からサイクリング環境の改善に力を入れています。奥多摩はレンタサイクル店のトレックリングと協力して力を入れており、武蔵五日市の裏山ベースも行政とタイアップしているとのことです。

青梅市に関しては、現市長は自転車に対して理解があります。車道に自転車通行を示すペイントなどを行い走りやすくなっているのは評価すべき所でしょう。

最後にサイクルハーバー青梅として、今後の展望を教えてください。

現在、“青梅街ゼミ”と題して、定期的に初心者向けロードバイク教室を行っています。また、マウンテンバイクのプロ選手と連携し、イベントをするなどして、スポーツサイクルの普及と同時に、ルールやマナーを守れる人たちを増やしていきたいです。さらなる夢として、地方にフランチャイズ展開して、自転車を送り本支店間で受け取れるサービスを展開したいと思っています。

自転車趣味の人だけでなく、ハイキングや青梅の観光を楽しむ人も受け入れているサイクルハーバー青梅。都心から近くて自然もあり、スポーツサイクルも気軽にレンタルできるので、青梅を観光してみてはどうだろうか。

協力:サイクルハーバー青梅

執筆:松本健多朗

 

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