マンスリーアーカイブ 8月, 2019

フラットハンドルでサイクリング/ツーリングを行う方法まとめ

日本では、サイクリングやツーリング用の自転車といえばドロップハンドルの自転車を薦められる風潮がある。筆者もかつてはドロップハンドルのシクロクロスバイク(Bianchi Lupo)を購入し、しまなみ海道など、様々な場所を走ったが、走っていくうちにドロップハンドルがサイクリング/ツーリングに良いという風潮に疑問を持つようになった。その後ロードバイク→クロスバイクに移行。今はメインマシンはドロップハンドルとフラットハンドルの2種類を持っている。ここではフラットハンドルの利点と、フラットハンドルで長距離を楽に走れる方法をまとめてみた。 フラットハンドルの利点 フラットハンドルのスポーツサイクルの利点は、ドロップハンドルの自転車よりも価格が安い所だ。ドロップハンドルはロードバイクやグラベルロード等、一部のスポーツサイクルにしか採用されていないため、部品の価格が高価になる傾向にある。一方、フラットハンドルの自転車はマウンテンバイク、クロスバイク、ミニベロ、折りたたみ自転車、一般車など様々な自転車に採用されている。そのため、ドロップハンドルを搭載したロードバイクやグラベルロードよりも低価格で購入可能だ。ロードバイクだと8万円で買えるレベルの物が、クロスバイクなら6万円で同レベルの物が買えることもある。ドロップハンドルの自転車の値段は、同じ部品グレードが使われているフラットハンドルの自転車の値段よりも1.5倍高くなるだろう。 また、フラットハンドルは、扱いやすいのも利点だろう。ブレーキレバーがかけやすく、コーナーも安定して曲がることができるため、初心者でも安心して走行できる。ドロップハンドルだと、ハンドル幅が狭くて抑えにくく、テコの原理の関係でブレーキがかけにくい。特に低速時やオフロード走行、下りのコーナーリングはフラットハンドルのほうが安定して走行できるだろう。 フラットハンドルの欠点 フラットハンドルの欠点は、手首を曲げた状態でハンドルを握らないといけないことだ。自転車に限らず、自動車やオートバイの多くのハンドルは手首に負担がかかりにくい形状で運転できる。それに対し、クロスバイクなどフラットハンドルのスポーツサイクルは、手首に負担がかかる物が多い。フラットハンドルの自転車で長距離サイクリングを行う場合、いかに手首の負担を少なくするかが肝だ。 フラットハンドルの自転車で長距離サイクリングを行うためのカスタム フラットハンドルのクロスバイクで長距離サイクリングを行う時、問題になるのが手首が痛くなること。この問題を解決する場合、バーエンドバーを装着する、ハンドルを交換するのが一般的だ。 バーエンドバーを装着する ハンドル両端に装着するのが一般的なバーエンドバーは、ハンドルに簡単に装着できハンドルを握る位置を簡単に増やすことができる。バーエンドバーは様々なタイプが売られているので簡単に試せるのも特徴だ。 https://www.cyclorider.com/archives/14510 TOGSを装着する https://www.cyclorider.com/archives/16138 ハンドル内側に装着するTOGSは、親指を引っ掛けて使う部品。バーエンドバーよりも小さく目立たないのが特徴だ。また、一般的なフラットハンドルだけでなく、ハンドルが手前に来るプロムナードハンドルやトレッキングハンドルでも使用できる。 フラットバー用ブルホーンハンドルを装着する バーエンドバーとフラットハンドルが一体型となったブルホーンハンドルを使う方法。フラットハンドル+バーエンドバーと比較した場合、バーエンドバーを装着する繋ぎ目が無いため、より快適なサイクリングが楽しめる。 手前に曲がったハンドルを交換する ハンドルが手前に曲がったプロムナードハンドルやトレッキングハンドルを装着する方法。乗車姿勢はややゆったりになる。バーエンドバーやブルホーンハンドルよりも、楽に運転できるのも特徴だ。ハンドル位置が手前になるため、ハンドル購入時は念密に考えて行わないと窮屈で乗りにくいだけの自転車になるため注意。 https://www.cyclorider.com/archives/19603  

2020年モデルの注目の折りたたみ自転車まとめ

当記事では、シクロライダーが注目している2020年モデルの折りたたみ自転車・電動アシスト折りたたみ自転車を紹介する。 BESV E-Bike(電動アシストスポーツ自転車)ブランドとして有名なBESV。2020年モデルではインチューブバッテリーを採用したE-MTBや、E-ミニベロ「PSシリーズ」の折りたたみ自転車バージョンのPSA1が登場した。 PSF1(E-フォールディングバイク) https://www.cyclorider.com/archives/30782 PSF1はBESV初の折りたたみ自転車。PSF1と名前がついているように、E-ミニベロのPSシリーズの1車種として展開する。PSシリーズ独特の近未来的なフレームデザインを活用しつつ、フロントフォークとリアスイングアームが折りたたむことにより、コンパクトに折り畳めるのを実現した。 サイクルベースあさひ 自転車チェーン店「サイクルベースあさひ」では、プライベートブランドの自転車も展開。折りたたみ自転車ではハンドルステムが折りたためる超小径折りたたみ自転車「アウトランク」に電動アシスト自転車版の「アウトランクe」が登場した。 アウトランクe(E-フォールディングバイク) https://www.cyclorider.com/archives/31476 超小径折りたたみ自転車「アウトランク」の電動アシスト自転車バージョンがアウトランクe。軽量小型バッテリーを採用し、航続距離よりも車体重量を軽くするのにこだわっている。 iruka https://www.cyclorider.com/archives/25166 2018年10月にいち早くシクロライダーが量産サンプル車(殆ど量産車と同じモデル)の記事を公開したことでも知られているiruka。超小径折りたたみ自転車「ルノー・ウルトラライト7」よりも折りたたみ高が低いのが特徴のスポーティコミューターバイクだ。 Tern 折りたたみ自転車だけでなくファッショナブルなシティスポーツバイクや、E-BikeもラインナップしているTern。2020年モデルでは3つ折形折りたたみ自転車の「BYB」や、ハンドルポストが折りたためるE-カーゴバイク「HSD」が登場した。 BYB https://www.cyclorider.com/archives/30594 フレーム3つ折り機構を採用することで、従来の横折れ式折りたたみ自転車よりもコンパクトに折りたためる。折りたたみサイズは33x81x51cm(BYB S11)。一番安いモデルは10万円台前半というのも魅力的だろう。 HSD(E-カーゴバイク) https://www.cyclorider.com/archives/31543 TernのE-カーゴバイク「HSD」はハンドルポストが折りたためるため、こちらに記載した。荷物はたくさん積めるが、一般的なスポーツ自転車よりも扱いにくいカーゴバイクの欠点を解消するため、ハンドルポストを折りたたむことにより、ミニバンやSUV等のクルマに簡単に積めることが可能になった。 ルノー・ライトシリーズ 自動車ブランドの自転車で知られているGicの中で、マニアックなユーザーに注目されているのがルノー・ライトシリーズ。5万円で車体重量7㎏台を実現したウルトラライト7シリーズの成功により、高価格帯のモデルにも力を入れている。 ミラクルライトシリーズ https://www.cyclorider.com/archives/31253 メッキを施した独特のフレームカラーと高級感あるパーツを採用したルノー・ライトシリーズのハイエンドモデルがミラクルライトシリーズ。2020年モデルでは新たに16インチモデルと20インチモデルが加わった。

TernのE-カーゴバイク「HSD P9」を解説【E-Bike】

折りたたみ自転車で有名なTernからE-カーゴバイク「HSD」が登場した。 従来の自転車よりも沢山の荷物が積めるカーゴバイクは日本ではマイナーな存在だ。その理由は様々だが、一番の理由は車体サイズが大きすぎて扱いにくい事だろう。日本では小径車輪を採用し、一般的な自転車と同サイズに収まるミニベロカーゴバイクのほうが扱いやすいだろう。 今回紹介するTern HSDはミニベロタイプの電動アシストカーゴバイク(E-カーゴバイク)。 アルミ製のフレームを採用したHSDはEN Cargo Bike規格に従いフレーム・フロントフォークを170kgまでテストし、重い荷物や子ども乗せを装着することが可能となった。また、HSDは駐輪や車載時の取り扱いのしやすさも重視している。ハンドルポストは折りたたみ式のためステーションワゴンなど屋根が低いクルマにも載せやすい。また、キャリアに工夫を行うことで、縦置きも可能な設計を採用し、カーゴバイクでありながら従来の自転車と同じような扱いやすさを得ている。車体重量は25.7㎏のため重い。 フロントフォークはサンツアー製。重い荷物を搭載するためにTern用にカスタムした、カーゴバイク用サスペンションフォークとのことだ。 ドライブユニットはBosch Active Line Plus。日本ではTREKやCorratec、Electraなど様々な自転車ブランドに搭載されているユニットだ。アシスト作動時の音が小さく、コミューターバイク向けなので、HSDには合っているだろう。 ブレーキはシマノ製油圧ディスクブレーキ。従来の自転車よりもだれでも高速走行できるE-Bikeは油圧ディスクブレーキを搭載する事例が多い。特にHSDのようなE-カーゴバイクは、車体重量も重いだけでなく沢山の荷物も積むため、強力な油圧ブレーキの搭載は必須だ。 HSD P9は、日本国内で発売されているE-カーゴバイクの中では、貴重なE-Bike(電動アシストスポーツ自転車)用ドライブユニットを搭載しているので、スポーティな走りも期待できるだろう。 価格は¥289,000(税抜)。E-Bikeの世界では、20万円台後半のモデルは少なくないが、原付2種クラスのスクーターが購入できるほどの高価格だ。 HSDはライフスタイルの幅を広げることができるピックアップトラックのようなE-Bikeだ。平日は子供の送迎に買い物、休日はサイクリングを楽しめるE-Bikeとして売り込めば、新しい客層を獲得できるかもしれない。 Tern HSDのスペック フレーム:Tern HSD, 6061-AL, patented design, Tern sliding dropouts, EFBE Tri-Test approved: 170 kg フロントフォーク:Suntour custom for Tern, 1.5" tapered Chromoly steerer, 32 mm stanchions, Thru-axle, 70 mm travel, EFBE tested for 170 kg 重量:25.7kg ブレー:シマノ油圧式 ディスクブレーキ ギア(前):52T ギア(後):SHIMANO 11-32T 9段変速 フロントホイール:Tern...