破産したハイテクEバイクメーカー「ヴァンムーフ」 複数の企業が買収に名乗りを上げている状況

オランダで破産を宣告されたハイテクEバイクメーカー「ヴァンムーフ」は、複数の企業が買収に名乗りを上げているとのことです。

Vanmoofと言えば、スマートなデザインとハイテクを売りにしたEバイクで知られており、同社は新型コロナウイルス感染症の影響により売上を伸ばし、2021年9月に1億2800万ドル(日本円で約160億円)の資金調達を実施。同社は世界で最も資金調達したEバイク企業であると謳っていました。

しかし、2020年4月に発表したEバイク「S3」と「X3」で、配送中に発生した傷や損傷、故障など様々なトラブルが発生し、保証期間中の修理・交換費用のコストや、低価格で最大3年間の無料メンテナンスと、盗難にあったバイクが2週間以内に回収できなかった場合の代替モデルを用意するプラン「Peace of Mind保証」による多額の損失による影響で、2023年7月17日に破産しました。

ヴァンムーフの管財人として選出された2人は、既に複数の入札があったことを、オランダのメディア「BRIGHT.NL」が報じています。

Meerdere bedrijven bieden op VanMoof: redding nabij? – Bright

入札の期間は金曜日に終了し、多くの企業が入札し、最終的にはステークホルダーとの協議が行われる予定とのことです。現在、名前を公表しているのは、micromobility.com社のみで、同社は非拘束的なオファーを提出したとのことですが、同社が買収を完了するための資金を持っているのかどうかは明確ではありません。他にも複数の企業が、ヴァンムーフの買収に意欲を示したとどの企業が他に興味を示しているのかは現段階では公表されていません。

噂では、世界最大のプライベートエクイティファンドの一つであるKKRが興味を持っていると言われています。同社は昨年、オランダの大手自転車企業であるアクセルグループを買収している。但し、アクセルグループに関しては、2023年7月の報道で、経営危機に陥ったヴァンムーフに対して資本注入を拒否しています。KKRはヴァンムーフの買収に関してのコメントは行っていません。

他にも噂されているのが大手自転車企業である台湾ジャイアントとアメリカのトレックも買収先として名前が挙がっていますが、両企業もコメントしていません。ドイツからの関心に関する噂もありますが、どの企業に関するものかは明らかではありません。

ヴァンムーフを再スタートする場合は、数千万ユーロが必要だと言われていますが、そのような状況でも、複数の企業が買収に名乗りを挙げているのは、ヴァンムーフにブランド力があるという事だと思われます。ヴァンムーフのオーナーは今後の情報に注視する必要があります。

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