マンスリーアーカイブ 11月, 2018

1400kmの大規模自転車道構想「太平洋岸自転車道」が復活か

千葉県銚子市を起点にし、神奈川、静岡、愛知、三重、和歌山県の各太平洋岸沿岸を走り、和歌山県和歌山市に至る自転車道「太平洋岸自転車道」がある。延長約1,400キロメートルと途方もないこの大規模自転車道は、1973年に制定された。千葉県、神奈川県、静岡県、愛知県、三重県、和歌山県に太平洋岸自転車道は存在するが、2018年現在全線開通していない。 そんな状況の太平洋岸自転車道だが、新たな動きが出たようだ。2018年11月28日に、2020年東京オリンピック・パラリンピックまでに太平洋岸自転車道をつなぐ取り組み ~第1回太平洋岸自転車道推進協議会の開催について~が開催されたとのことだ。 2020年東京オリンピック・パラリンピックまでに太平洋岸自転車道をつなぐ取り組み ~第1回太平洋岸自転車道推進協議会の開催について~ 出典:http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000717478.pdf 共同通信によると、案内看板など簡易的な方法で地図を見なくてもサイクリングが行える環境作りを行うようだ。これは近年見られる方法で、多額の費用をかけなくてもサイクリング推奨コースを作ることが可能だ。2020年までに行うため、恐らく大規模な自転車道は作らないと思われる。 「太平洋岸自転車道」の案内整備(共同通信)  

独特なスタイルのミニモト風E-Bike「Coast Cycles Buzzraw Xシリーズ」【海外モデル】

日本では電動アシスト自転車といえば自転車の派生版という見方が一般的だ。しかし、海外ではペダル付き原動機付自転車”モペッド”の派生型という考えの電動アシスト自転車がある。CoastCyclesのBuzzrawが良い例で、レジャーバイク風のスタイルを採用した電動アシスト自転車だ。(モーター/バッテリー無しの自転車版もある。) https://www.youtube.com/watch?v=n9azYPhD3DQ そんなBuzzrawから、新たにフルサスペンションタイプのBuzzraw Xが登場するようだ。 Buzzraw Xには前後80ミリストロークのサスペンションを搭載。ファットタイヤの迫力とミニバイクのメカニカルさと、線が多い自転車のデザインを合わせたクルーザータイプのE-Bikeだろう。重量は電動アシスト無しの自転車タイプのBuzzraw Xは21.4kg。電動アシスト機構が装着されたBuzzraw X250が28kgと重いのが気になる。 ドライブユニットはBafang製でセンターユニットとリアハブモーター仕様の2種類が選べる。電動アシスト自転車バージョンは250W・25km/h仕様のX250と、750W・45km/hのX750の2種類がある。どちらも日本国内ではこのままの状態では電動アシスト自転車としては乗れないだろう。 CoastCycles Buzzraw Xを見て思うのは、かつてはエンジン付きの入門用の乗り物だった原付きが電動アシスト自転車に食われている事だ。実用車は既に食われ、スポーツ用もE-MTB等が登場しブームの気配がある。ファッションやカスタム重視の4ミニタイプもモペッドタイプのE-Bikeに潰されるだろう。CoastCycles Buzzrawは日本市場にやってきていないが、日本に来たらカスタムミニバイクに興味がある層を食いつぶす可能性はある。 出典:https://www.coastcycles.com https://www.cyclorider.com/archives/24896

激安ファットバイクは買うべきか?本物のファットバイクとの違いは?

高価なスポーツサイクルのスタイルだけ真似をした「ルック車」には様々な物がある。かつてはルック車と言えばマウンテンバイクルック車のことを指していたが、スポーツサイクルブームにより、様々なルック車が登場している。その中でも比較的新しいのがファットバイクルック車だ。 雪道やオフロード走行を行うファットバイクは、ファットバイク専用設計の部品を使用するため、一般的なスポーツサイクルよりも高価だ。しかし、そんな中ファットバイクのカッコを真似したファットバイクルック車が2010年代に登場した。有名なのはMongoose Beast。Mongooseは、BMX、MTB系に強い自転車ブランドとして有名だ。日本では自転車専門店向けのスポーツ自転車として知られているが、アメリカでは、Walmart等の量販店向けの安物自転車ブランドとしても知られている。Mongoose Beastは、2013年にはWalmartで199ドルで売られていた。 2013 Mongoose Beast Bicycle from ratrodbikes on Vimeo. ギアは一段のみ。ブレーキは前輪はなく、後輪のコースターブレーキだ。また、フレームは恐らく鉄、ハンドルも鉄、自分が写真で見た限りだと車体の拡張性はないだろう。日本国内では販売されていない。 2018年現在の激安ファットバイクは?本物のファットバイクの違いは? 激安ファットバイクを買うときに注意したいのは、激安ファットバイクは本物のファットバイクの性能を持っていない事だ。 高価な本物のファットバイクはオフロードや雪道のダウンヒルができる性能を持っている。しかし、ファットバイクルック車は頑丈にできておらず、ブレーキの効きも良くないのでオフロード走行やスキー場のダウンヒルはできない。 https://www.cyclorider.com/archives/17743 かつて一世を風靡したトラッカーバイク風として、街中限定で走ろうとしても欠点になるのがタイヤ。タイヤは消耗品でいつかは交換しないといけないが、ファットバイクのタイヤは需要が少ないので高価だ。ファットバイクルック車を街乗りで使う場合は、この辺に注意したほうが良いだろう。 激安ファットバイクで定番な物と言えばBronxだろう。Bronxには24段変速で本格仕様のTRX、26インチで街乗り用のシングルスピードモデルのBronx4.0、Bronx4.0を7段変速仕様にしたBronx4.0DD。24インチで外装7段変速にしたBronx24DD、20インチミニベロ版のBronx20。20インチで外装7段変速がついたBronx20DDがある。 https://www.cyclorider.com/archives/13918 筆者はかつてBronx4.0に試乗したことがある。試乗した限りでは高価なタイヤやコースターブレーキの特性を考え、カッコいいクルーザーだと思えば悪くないと思った。しかし、本格的なオフロード走行や雪道走行は想定していないので注意だ。もし、低価格でも本格的なファットバイクが欲しい人はKHSのATBシリーズを選ぼう。   スポーツサイクルブランドとして有名なKHSレース用ロードバイクやマウンテンバイク、街乗り用クロスバイクやスポーティな折りたたみ自転車を製造している。ファットバイクはATBシリーズという名前で販売しておりカーボンフレーム仕様のATB-5000から、10万円を切るATB-300をラインナップしている。少しでも本格的な事をしたいのならKHSを選んだほうが良いだろう。