マンスリーアーカイブ 4月, 2017

ベルトドライブまで選べる多目的に遊べる自転車 SOMA Wolverine

競技用自転車はその競技のために最適化された設計となっている。ブームになっているロードバイクもロードレース競技のために最適化されている自転車なのが基本だ。 趣味の自転車イコール競技用自転車がメインになりつつあるが、一部の会社は競技用ではない自転車やフレームを販売している。 有名なブランドといえば恐らくSURLYだろう。競技用自転車やフレームをラインナップしていないSURLYはヒットし、SURLYの追従者も存在する。 SURLYの自転車の中で汎用性が有り遊べる自転車と言えばクロスチェックだろう。45ミリタイヤを履くことができ、マウンテンバイク用ハブ、ロードバイク用ハブの両方のハブを装着できるなどの汎用性の高さは、色々と遊べる自転車として知られ多くの人に愛用されている。 個人的に汎用性が高く一番遊べる自転車はSURLYのクロスチェックだと思ったが、クロスチェックを越える遊べる自転車を見つけた。 http://www.somafab.com/archives/product/wolverine それはSOMAのウルヴァリン。フレームのパイプはタンゲプレステージという有名なパイプを使用していて、45ミリクラスのタイヤを装着してもOKなクリアランスを採用している。 ウルヴァリンで一番注目する部分は色々なドライブトレインに対応していることだろう。通常の外装変速機、シングルスピード、内装変速機に対応し、一般的なチェーンドライブだけでなくベルトドライブも装着できるとのこと。 ベルトドライブを入れるためには、シートステーの上下にT型のブロックが入り、ブロックを外せばその部分からフレームを曲げることなくベルトを装着できるとのこと。 ベルトドライブも付けられる、シクロクロスタイプのフレームが10万円を切る価格なので、もっと知られても良いと思うが、Soma自体かあまりないのもあると思う。 http://blog.livedoor.jp/simizucycle/archives/51460658.html http://sputnikcycle.jugem.jp/?eid=684

頭の締付けが少なくコンパクトになるヘルメット カレラフォルダブルヘルメット

はままつペダルでYPJ-Cを借りた時ヘルメットも借りたが、ヘルメットを見て驚いた。通常、このようなレンタサイクルで借りることができるヘルメットはエントリーモデル用の6000円クラスの安価なヘルメットだが、はままつペダルで借りたヘルメットはなんとカレラのフォルダブルヘルメットだった。カレラのフォルダブルヘルメットはサイクルモードでよく見ていて興味があったが、長時間使うことができたので評価してみたい。 カレラ・フォルダブルヘルメットの利点は折り畳みと締め付けの少なさ カレラ・フォルダブルヘルメットの利点は折りたたんで小さくなることだろう。フォルダブルヘルメットは折りたたむと3分の2のサイズになる。数字だけを見ると僅か3分の2にしかならないと思うかもしれないが、大きな効果がある。 自転車から離れて自転車用ヘルメットを持つ時、大体自転車用ヘルメットは肩ベルトにかけることが多いが、肩ベルトにかけると歩いた時に意外と邪魔になる。カレラ・フォルダブルヘルメットは折りたためるので肩ベルトにかけても邪魔になりにくく、比較的容易にリュックサックに入れることも出来る。 また、折り畳み可能の設計の副次的効果としてヘルメット特有の締付けが少ないが挙げられる。フォルダブルヘルメットは、バンドタイプの折り畳み機構のため左右に締め付ける感覚が少ない。一般的な自転車用ヘルメットみたいに一体構造ではなく左右に動くのもあるだろう。 カレラ・フォルダブルヘルメットの欠点は、自転車競技で使用するために必要なJCFの認定が無いことだが、フォルダブルヘルメットは街乗り用のヘルメットなのであまり問題にはならないだろう。因みにフォルダブルヘルメットはCE規格を採用していて自転車用ヘルメットの要件に当てはまっているようだ。 カレラ・フォルダブルヘルメットは従来のスポーツサイクル用ヘルメットとも、ストリートスタイルのヘルメットとも取れない独特な形をしていて好き嫌いはあると思うが、コンパクトになるのと左右の締め付けが少ないのは大きな利点だろう。少なくとも言えるのは自分ならカスクを使用するのなら、フォルダブルヘルメットを使うだろう。 https://www.cyclorider.com/archives/13759   CARRERA(カレラ) Foldable Basic (フォルダブルベーシック) E00466 posted with カエレバ 楽天市場で調べる Amazonで調べる Yahooショッピングで調べる

世界最大規模の標準化団体ASTM規格が定義する自転車のジャンル分けをまとめてみた

近年の自転車のジャンルは非常に複雑になっていて、どの自転車を買えばいいかわかりにくい状況となっている。また自転車ブームによりロードバイクでも無理やり砂利道を走ったり、重い荷物を積むなど、設計者の意図から外れた使い方を推奨するメディアも存在する。 https://www.cyclorider.com/archives/9027 自転車のジャンル分けで一番分かりやすいと思ったのが、世界最大規模の標準化団体ASTM規格が定義するUSE CONDITIONSだ。USE CONDITIONSではConditions1~5まで分けていて、使用条件を解説している。これはユーザーに意図する使用条件を超えて使わないようにするためもあるが、その自転車の使用条件やジャンルがわかる副次的効果もある。自分が知る限りではTREKのbike-manual.com、Canyonの取扱説明書、SURLY、All-Cityのフレーム説明書にASTMのUSE CONDITIONSが使用されている。そこで今回はUSE CONDITIONS1~5について解説していきたいと思う。 CONDITION1:舗装路を走るための自転車 Condition1は舗装路を走るために設計され、車輪が常に路面と設置している状態にある。Canyonではロードバイク、タイムトライアルバイク、シクロクロス(個人的にはコンディション2が正しいのではないかと思う)が当てはまるとのこと。TREKでは25ミリ以下のタイヤを装着したロードバイクやトライアスロンバイク、ツーリングバイク、ビーチクルーザーが入るようだ。一般的にCondition1は砂利道やキャリアを装着して走るのは想定されていないモデルが殆どだ。 CONDITION2:舗装路+綺麗な砂利道を走るための自転車 舗装された道路に加え、綺麗な砂利道を走るために設計された自転車はCondition2に分けられるようだ。Condition1では想定されていないジャンプも15cmまでは対応している物が多い。Canyonでは公道用自転車でアーバンバイクやトレッキングバイクが該当するとのこと。TREKはフィットネスバイク、DSシリーズ、低価格のエントリーモデル用マウンテンバイク(820や3000シリーズなどのレクリエーションMTB)シクロクロス車が該当。SURLYでは同じCondition2相当のモデルでも車種によってはジャンプも30cmまでは想定した設計の自転車も存在するため、注釈は見たほうが良いだろう。 CONDITION3:荒れた未舗装路や小さな障害物乗り超えて走るための自転車 Condition3は、1・2に加えて荒れた未舗装路を走る、小さな障害物を乗り超える、散発的なジャンプを行うことができる、いわゆるマウンテンバイク的な使い方を行うためのジャンルだろう。想定されるジャンプは最高60cmが使用想定範囲となっている。CanyonではハードテールMTBやサスペンションストロークが短いフルサスペンションマウンテンバイクが該当し、TREKはクロスカントリーマウンテンバイクが該当するとのことだ。 CONDITION4:非常に荒れた未舗装路を高速走行で走る自転車 Condition4は、Condition3よりも荒れた未舗装路やテクニカルなコースを走り軽いジャンプを頻繁に行っても問題がないジャンルの自転車。クロスカントリーマウンテンバイクよりもハードに走ることが出来るオールマウンテンバイクが該当する。想定されるジャンプは最高120cmが使用想定範囲とのことだが、頻繁にダウンヒルコースなどを走るのは想定されていないとのこと。因みにあまり知られていないがSURLYのシングルスピードマウンテンバイク「1x1」もCondition4に該当する。 CONDITION5:ダウンヒルやジャンプを行うための自転車 Condition5は非常に難易度が高いダウンヒルコースやダートジャンプ等のエクストリームライドを行うための自転車となっている。一番ハードに使われるジャンルの自転車のため、説明書ではフルフェイスヘルメットや特殊プロテクターの装着を推奨している。 今まで見た中で、自転車のジャンル分けが一番分かりやすいと思ったのが、ASTM規格が定義する自転車のジャンル分けだ。日本では知られていないジャンル分けだが日本でも普及するのを期待したい。 (参考サイト) http://ja.surlybikes.com/info_hole/instructions https://www.canyon.com/ja/service/downloads/ http://www.bike-manual.com/brands/trek/om/kids/use_conditions.htm