スズキ「スペーシア ベース」 アウトドアやワーケーションでも使える軽商用車 エブリイとの違いやトランポとしての性能をチェック

スズキは8月26日、軽商用車「スペーシア ベース」を発売した。

出典:https://www.suzuki.co.jp/ 以下同

「スペーシア ベース」は、「遊びに仕事に空間自由自在。新しい使い方を実現する軽商用バン」をコンセプトにした新型軽商用車。軽スーパーハイトワゴンの「スペーシア」をベースにしている。

外観は、軽乗用車の「スペーシアカスタム」をベースにしつつ、クォーターウインドウガラスを塞ぐだけでなく、フロントグリルやドアハンドル、ドアミラー、バックドアガーニッシュなどの加飾や、14インチアルミホイール(ハーフホイールキャップ付)(XF)と14インチスチールホイール(GF)はブラックで統一することで重厚感を強調。

パッケージングは、スーパーハイトワゴンであるスペーシアシリーズをベースにすることで、エブリイシリーズと比較して床が低くなったのに加え、隙間のないフルフラットなフロアと低く抑えた荷室開口による荷物が出し入れしやすい荷室空間、スペーシアと同等の乗り降りしやすいシート高や乗り心地の良いフロントシートを採用し、エブリイシリーズとの差別化を実現した。

また、スペーシアベースの特徴といえるのが、標準装備のマルチボード。荷室には3段階で置くことができ、多種多様な使用方法ができると謳っている。上段に装着し、後席を折りたたんで座椅子替わりに使用すれば、室内で仕事を行うことができるワーケーション仕様になる。また、マルチボードを下段に装着して、後席を折りたたみ、前席をフラットにすれば車中泊を行うことが可能で、目的に合わせて室内空間を自由にアレンジすることができる。

ほかにも、オーバーヘッドシェルフやリヤクォーターポケット、フロアコンソールトレーなど多彩な収納スペースに、ユーティリティーナットやLEDルームランプ、運転席&助手席シートヒーター、助手席シートバックテーブル、防汚タイプラゲッジフロア、USB電源ソケット[Type-A/Type-C]を採用し、利便性が高い室内空間を実現している。

スペーシアベースとエブリイバンの違いは?

スペーシアベースを購入するにあたり、比較されるのが、同じスズキの軽ワンボックスバンのエブリイバンだろう。乗用車であるスペーシアシリーズを商用車にしたスペーシアベースと、最初から商用車として設計されているエブリイバンは全く別のライバル車だろう。エブリイバンは、エンジンを縦置きし荷物を積んでも駆動輪が地面にグリップする後輪駆動を採用。エンジンの搭載位置も前席の下にあり、静粛性よりも荷室スペースを重視している。

荷室スペースに関しては、エブリイバンの場合、荷室床面長(2名時)で1955ミリ、荷室幅が最大1385ミリ、荷室高が1240ミリ。スペーシアベースの場合、荷室床面長(2名時)で1375ミリ、荷室幅が最大で1245ミリ、荷室高が1220ミリ。荷室床面長が大きく異なっている。

積載重量、エブリイバンの場合軽商用車の上限である350キロの一方で、スペーシアベースは200キロとなっている。

ビジネスや本格的な軽キャンピングカーを考えるなど、絶対的な荷室スペースが必要な場合であればエブリイが良いだろう。スペーシアベースを選ぶのは、宅配業などのビジネス利用を行うというよりは、1人、2人で使い、乗り心地などを重視する個人のレジャー向けといったところだろう。

自転車のトランスポーターとしてスペーシアベースを評価すると?

スペーシアベースでカーサイクリングを行う時に利点なのが、乗用車ベースの商用車なため、操縦安定性や静粛性の高さだろう。エブリイシリーズには乗用向けグレードのJOINや、5ナンバーの乗用車仕様のエブリイワゴンがあるが、エンジンが前席下にあると、どうしても車内に入るエンジンノイズが大きく、前輪が足元近くにあるため乗用車に近い感覚で乗れるというわけではない。

一方で、スペーシアベースは、商用車といってもベースが乗用車なため、エンジンはボンネットの中にあるので室内にエンジン音が入りにくい、前席は乗用車であるスペーシアと同じなのでロングドライブでも疲れにくいなど、エブリイよりも優れている点がある。

一方、室内空間に関してはエブリイシリーズよりも狭いため、車輪を外さないで自転車の積載を行うのは1台がベストだと思われる。乗用車仕様の「スペーシア」「スペーシアカスタム」などでは、27インチサイズのシティサイクルを積載している写真を見ることができるが、斜めに置いている事例が多い。スポーツ自転車なら前輪を外すのが良いだろう。

また、スペーシアベースの売りである、マルチボードは分割ができない1枚のボードとして使用するため、マルチボードを利用して自転車の積載と車中泊の両立などは頭を使うことになるだろう。後席も左右分割機能がないため、片方の後席だけを畳んで自転車を載せることもできない。

スペーシアベースは、主に1、2人で、アウトドアやアクティビティを楽しむためのパーソナルな移動手段として使う人にお勧めの軽自動車。自転車のトランスポーターとしての利用に関しては、スペーシアベースの特徴であるマルチボードを有効活用するのが難しいのが、少し残念な所だろう。

関連リンク

スペーシア ベース|スズキ (suzuki.co.jp)

関連記事

新着記事

spot_img