神奈川県横浜市金沢区の人気レジャー施設「横浜・八景島シーパラダイス」に、歩行者扱いとなる立ち乗り三輪モビリティが登場した。導入したのは、電動三輪モビリティ「ストリーモ S01JW」を開発する株式会社ストリーモ。同社が提供するこの移動用小型車両は、2025年6月27日より、広大なシーパラダイス島内における車両先導業務の現場で稼働を開始した。
本モビリティは「歩行者扱い」とされ、最大時速6kmで歩道を走行可能。電動車椅子やシニアカーと同様に道路交通法上の運転免許やヘルメットの着用を必要としない。そのため導入のハードルが低く、利用者の年齢や体力に関係なく、快適で安全な移動手段として注目されている。
島内業務の効率化と労働負担の軽減を実現
今回の導入により、横浜・八景島シーパラダイスでは、入場時および退場時に発生する車両誘導作業の際、従業員の移動負担を大幅に軽減することが期待されている。東京ドーム5個分ともいわれる広大な敷地を持つ同施設において、徒歩による移動は時間と体力の浪費につながっていた。
ストリーモ社の「S01JW」は、こうした施設内の「ちょっとした距離」を埋める新たなインフラとして活用されており、今後の他施設での展開も視野に入っている。
“自分のペース”で、誰もが安心して移動できるモビリティ
ストリーモ社が開発する立ち乗り三輪モビリティの最大の特長は、独自の「バランスアシストシステム」(特許取得済)にある。この技術は、人間の自然な体の動きに応じてバランスを補助するもので、停止中も自立し、極低速域(1〜2km/h)から最大速度に至るまで安定した走行を実現する。
また、最大15kgの荷物を載せた状態でもバランスを保持して走行できる点や、石畳、轍(わだち)、傾斜といった不整地でも走行姿勢を崩さずに移動できる高い安定性も魅力だ。さらに、低速走行時でもふらつきが少なく、足をつくことなく静止できるため、歩行者や他の交通手段との共存も可能にしている。