デイリーアーカイブ 11月 18, 2016

6輪生活 ハイゼットキャディは自転車を積むのに適しているのか

ダイハツの軽商用車「ハイゼット」シリーズに新たなモデルが登場した。ハイゼットキャディは、商用車の世界では珍しい車体前方のボンネットにエンジンがある、タント系統のミニバンタイプだ。車体形状的に見ればわかる通り、ウェイクの商用車版と言えるだろう。 ハイゼットキャディがある意味凄いのは、ボンネット付き商用ワンボックスバンは日本では流行しないジンクスがあるのに登場させたからだ。 出典:http://www.daihatsu.co.jp/lineup/caddie/03_exterior.htm アメリカではダッジ・ラムバン(生産中止)やフォード・Eシリーズ(生産中止)、シボレー・エクスプレス、ヨーロッパではメルセデスベンツ・Vクラス、フォード・トランジット、フォルクスワーゲン・Tシリーズ等の、ボンネット型の商用バンが普及している。 一方、日本ではタウンエース/ライトエースノア時代のタウンエース/ライトエースバン、ハイエースレジアスのレジアスバン、バネットセレナのセレナカーゴ、デリカスペースギアのデリカカーゴ等、安全規制の関係でボンネット付き商用バンが一時期登場したが、殆どが消えていった。これは、狭い街中を走る場合はボンネット付き商用バンは取り回しが悪く、ボンネットが存在するため荷室スペースが減ってしまうのを嫌ったという見方が一般的だ。残ったモデルの殆どはボンネットが無いキャブオーバーバンとなっていった。例外は日産のNV200バネットぐらいだろう。 出典:https://en.wikipedia.org/wiki/Toyota_HiAce 日本では、ハイエースはボンネットが無いキャブオーバーバンとして知られているが、ヨーロッパのハイエースは最終型(1995~2012)ではボンネット付きだった。因みに元は1995年に登場したグランビアとほぼ同じ設計となっている。 ボンネット付き商用ワンボックスバンを、スペースの制約が大きい軽自動車で行ったダイハツ・ハイゼットキャディ。屋根が高いボンネット付き軽商用車を探すのなら類似車種のような物は三菱・ミニカトッポバンやダイハツ・ミラウォークスルーバンぐらいだが、元のコンセプトが全く違うため、このような軽商用車は殆どない。 出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%B3 ハイゼットキャディの一番の特徴は後席が無いことだ。全グレードに後席は装着されていない。これは恐らく意図的に行っているだろう。ハイゼットキャディよりも車体は小さく、縦置きエンジンを搭載し、室内長はハイゼットキャディよりも遥かに短い旧規格スズキ・ジムニーバンや、軽ボンネットバンのミラバン/アルトバンですら後席があるのを考えたら、後席が無いのはハイゼットキャディの乗用車版であるウェイクとの差別化だと考えるのが普通だろう。 乗用車設計を生かしたハイゼットキャディの利点 ハイゼットキャディの利点は、乗り降りのしやすさ、燃費の良さ、衝突安全性能、横滑り防止装置(VSC)の装備、衝突軽減装置のオプションなどは乗用車のウェイクを生かしたからだろう。これらのハイゼットカーゴでは得られない快適性は利点になるだろう。 乗用車設計のため狭い荷室という欠点 出典:http://www.daihatsu.co.jp/lineup/caddie/04_interior.htm 出典:https://www.daihatsu.co.jp/lineup/cargo/04_interior.htm エンジンが前に存在するハイゼットキャディはハイゼットカーゴよりも荷室は狭い。荷室長はハイゼットキャディはハイゼットカーゴよりも500mm短い。ハイゼットキャディで荷室をハイゼットカーゴ並に長くするには、助手席前倒しを行えば、1900mmと長くなるが1名しか乗れない。このため自転車を積むには基本的には前後後輪の着脱をしないといけないだろう。 荷室高に関してはハイゼットキャディは、後席を外した関係で後方アンダートランクをができた。助手席の後ろには床下に大容量の収納スペースが登場し、荷室高とアンダートランク深さを足すと1485mmになり、軽ワンボックスバンでは達成できない荷室高を確保することができる。 ハイゼットキャディはあくまで隙間商品と考えるべき ハイゼットキャディは、一番安いモデルでも車体価格が110万円を超える。軽ワンボックス商用車としては高価に感じるが、安い軽ワンボックス商用車は、シートはビニールレザーで乗用利用をさせる気をなくす貧相な内装で、ABSすら装備されていない。 それに対し、ハイゼットキャディは、シートは乗用車と同じの厚めで上下可動式のヘッドレストを採用し、内装は汚れに強い樹脂製部分を採用しつつ完全フルトリム、安全装備は乗用車並と考えると、110万円ぐらいはするだろう。ハイゼットカーゴの上級モデルは110万円ぐらいするのを思えば、このぐらいの価格は普通だ。 ウェイクよりも安いハイゼットキャディだが、普通の人が買うのならウェイクだろう。後席が無いというのは大きな欠点で、ハイゼットキャディの後方アンダートランクを使用しないのなら、荷室は後席をたたんだウェイクとあまり変わらない。ハイゼットキャディを個人で買う人は非常に割りきった使い方をする人だろう。 参考:ハイゼット キャディー|トップページ【ダイハツ】

ロードバイクのブレーキの効きの悪さはやはり構造的な問題

ロードバイクのブレーキの効きは悪い。特に安いモデルは無名ブランドのブレーキを採用して効きが悪く、ブレーキ交換は普通の認識となっている。それなら、高価なブレーキを装着したロードバイクなら良いのだろうか。 ワイズロード東大和でFarna700-105とFarna SL-ULTEGRAに試乗したことがある。どちらも105やULTEGRAを採用した高価なブレーキを装着している。 ブレーキをかけた感覚としては、確かにブレーキはよく効くが、ブレーキをかけるまでにコンマ秒ほどフラットハンドルのブレーキより遅いという違いがあり、総合的にはフラットハンドル車と比べるとブレーキの効きは悪い。 これは、ドロップハンドルの構造的な問題だったりする。ドロップハンドルでは、通常は上のブラケット部分からブレーキをかけるが、この状態だと、てこの原理的に支点が近すぎ、ブレーキをかけるタイミングが明らかに遅くなる。遅くなる時間は、恐らくコンマ秒クラスだが、このコンマ秒で、リスクが回避できるかできないかの違いがある。 参考:ドロップハンドルよりも公道向けのブルホーンハンドルの利点 – シクロライダー ロードバイクによく採用されているドロップハンドルは、ブレーキがかかりにくい、ブラケット部を握った場合、フラットハンドルよりも手に力が必要、デュアルコントロールレバーは手が小さいと使いにくいなどといった欠点がある。このような欠点を理解してドロップハンドルを扱ったほうが良いだろう。 参考:手が小さいとデュアルコントロールレバーは使いづらい – シクロライダー