マンスリーアーカイブ 1月, 2019

【自転車漫画】クロスバイクはどんな風にやってくる?クロスバイクな日々 Part1

リアルな自転車ライフをわかりやすく紹介する只野うささんの自転車漫画「クロスバイクな日々」を解説。今回は、クロスバイクが自転車店に届いた話を紹介します。 自転車は分解されてやってきます:クロスバイクな日々01・開梱の儀! 自転車店に来るスポーツ自転車の殆どは、分解されて箱に入って来る。この場合、一旦組み立てしないといけない。 ここで問題なのが一部のインターネット通販で、この状態で一般ユーザーに販売する事例がある。この状態は7部組みと言われる状態で、完成されておらず、ここから組み立てないといけない。自転車の組み立ては、自転車の知識がない人は適切に組み立てられない。また、箱に入った状態で販売された場合、製造時の不良(部品が無い、車輪がゆがんでいる、部品の形状がおかしい)を見抜けないまま、乗ってしまう可能性もある。一部の激安自転車ブランドでは7部組みや9部組み状態で販売する所もあるが、筆者なら買わないだろう。 取扱説明書は重要です:クロスバイクな日々02・活字中毒 自転車を購入すると、自転車本体や部品の取扱説明書が入っている。説明書は製品を正しく事故のないように、設計された性能を発揮させ使うために書かれているので、下手なメディアの記事や口コミよりも重要な書類。なくさないように取っておこう。 組み立ての重要性:クロスバイクな日々03・我慢 スポーツサイクルを中心に扱うショップは組み立てに力を入れている所が多い。そこで気になるのが本当に組み立てで変わるのかと言うことだ。 筆者の例を上げよう。現在メインで所有している2台(GIANT Escape RX4、Specialized Diverge E5)は、MTBレーサーのメンテナンスも行うプロショップで買った物だ。それなりに乗り、自分でメンテナンスを行っているが、ネット通販や量販店で購入した物と比較して、走行距離も割に車輪のフレが少なく、ネジの締めすぎが無くメンテナンスしやすいため、この店で購入して良かったと思っている。組み立ての違いが重要視されないのは、ある程度長く乗っていないとわからないのもあるだろう。 組み立ての違いは自動車でもある。1ドル360円で輸入関税があった時代の輸入車は、低価格の自動車でも高価にならざるを得なかった。そのため、価格に見合う品質を確保するために、日本国内で再組み立てを行っていた時代があったようだ。福野礼一郎「またまた自動車ロン」では、その時代の組み立ての話を紹介している。ボンネット・トランク・ドア・ガラス・モール・バンパー・インテリアまで分解し、内装は補修塗装を行い音止め、外板は徹底的に面合わせ、鈑金、オールペイント、バンパーは再メッキ、レザートップは張替え、エンジン・ブレーキ等を分解、組み直しも行っていたとのこと。福野礼一郎は日本国内とアメリカで同型のアメリカ製高級車(リンカーン・コンチネンタルマーク3-1970年式/コンチネンタルマーク4-1972年式)に乗ったことがあるが、まったく別の車に感じて驚いたと書いてある。 自転車業界の場合、自転車の組み立て品質は、そのショップによって品質が違うのが欠点。この問題を解決したいのなら、輸入車のようにPDIセンターを設立する必要があるだろう。 http://www.jaia-jp.org/attractive/pdi0803/ 自走でいきなり帰らないのも1つ:クロスバイクな日々04・納車その1 いよいよ組み立て完了したクロスバイク。只野うささんは、自走でいきなり帰ることはできないので車で取りに行ったとのこと。これも正しい判断だろう。新しい自転車を買った場合、いきなり全力で運転せず、安全な場所で慣らし運転を行うのを薦める。筆者もスポーツサイクルの知識を持っていて、一通りのメンテナンスができても、新しく買った自転車はゆっくり走り、自転車の感覚を確かめながら走っている。一通り慣れてからサイクリングを楽しもう。 わからない事がいっぱい:クロスバイクな日々05・納車その2 自転車を購入した場合、自転車について口答で解説する良い店がある。ただ、聞いていてもわからない事だらけの事も多いだろう。わからない事があったらスマートフォンなどでボイスメモ等をとっておくのもオススメしたい。 クロスバイクな日々は作者のWebサイトで見れます。 クロポタNOTE:作者のWebサイト 只野うささん|Twitter:作者のTwitter  

軽トラックのような電動アシスト3輪自転車「KAITO」はどんな自動車か

人力にモーターの力で補助する電動アシスト自転車と言えば、一般車(ママチャリ)タイプや、E-Bike(電動アシストスポーツサイクル)を思い出す人が多いだろう。しかし、商用電動アシスト自転車というタイプを思い浮かべる人は少ないだろう。 商用電動アシスト自転車には、一般的な電動アシスト自転車を頑丈にした物から、沢山の荷物を運べる3輪タイプまで様々な物がある。今回、注目した電動アシスト3輪自転車「KAITO」軽トラックのような実用性を重視した商用電動アシスト自転車だ。 出典:https://alumisdendo.jp 公式サイトの制作秘話を見る限りでは、年配者が畑や近所へ出かけるときに使う軽トラックの代わりをイメージして作られた電動アシスト3輪自転車のようだ。 開発秘話によると、軽トラックを使用していた年配者が、年齢とともに諸事情で運転させてもらえなくなる人が多く、乗れる車両がシニアカーのみという状況を見て、「なにかほかに便利な乗り物はないのだろうか」と考えていたようだ。そこで、中国へ海外出張したときに見た三輪車を見て 製品の開発が始まったとのことだ。 日本ではブリヂストンサイクルやヤマハ、パナソニックといった大手電動アシスト自転車会社も電動アシスト3輪自転車を製造しているが、KAITOと何が違うのかと思う人もいるだろう。 KAITOは、これら大手会社の電動アシスト3輪自転車と、KAITOのほうが重い荷物を積める所だ。例えば電動アシスト3輪自転車「ヤマハ・PASワゴン」の積載重量は17kg(リアバスケット)と、軽い荷物しか積めない。一方、KAITOの積載重量は60kgと、大手の電動アシスト3輪自転車よりも重い荷物を運べる。また、シニアカーのように方向指示器やストップランプが装備されており、シニアカーに近い感覚で運用が可能だ。 https://youtu.be/BkrufjKBVGg また、KAITOは、年配者だけでなく広い工場内や学校内で使う所があるとのこと。一般的な電動アシスト3輪自転車では見られない運用ができ、軽トラックのような電動アシスト3輪自転車と言えるだろう。 豊田トライクとSTROKE CARGO TRIKEとの違いは? 3輪商用電動アシスト自転車「KAITO」を見て、豊田トライクとSTROKE CARGO TRIKEとは、どのような違いがあるのか?と思う人もいるだろう。豊田トライクは120kg、STROKE CARGO TRIKEは60kgの荷物の積載を目標としており、KAITO並かそれよりも重い荷物を積める。しかし、豊田トライク、STROKE CARGO TRIKE、KAITOの3車種のコンセプトはまったく異なる。 豊田トライクは自立機能がない代わりに、安楽な乗り心地と2輪車らしいハンドリング+3輪の安定性を求めている。また豊田トライク・カーゴモデルに関しては車体前方に荷物を積む設計となっており、KAITOのように高い荷物を積載するのには適していない。車体中心部に荷物を積めるSTROKE CARGO TRIKEは、重い荷物を搭載しても安定でき自立可能な利点があるが、こちらも車体前方に荷物を積むため、後荷台仕様のKAITOとは違うコンセントだ。 https://www.youtube.com/watch?v=W2FpLA7YkJU KAITOの弱みは恐らく高速走行だ。前1輪・後ろ2輪のトライクタイプは、直進安定性が高い一方、車体自体を傾けることはできず、無理にコーナーを回ると内側の車輪が浮く問題もある。そのため、自転車、オートバイの3輪車では、2輪車のハンドリングと3輪車の安定性を求めるために、倒し込み可能な前2輪に後ろ1輪のリーニングリバーストライクが主流だ。しかし、セニアカーの代用にもなるKAITOの場合、高速走行を捨てて低速走行に振っているため、このあたりは問題ではないだろう。 気になる所はドライブユニットと重量。豊田トライクはヤマハ・PASタイプ、STROKE CARGO TRIKEは現時点は不明(2018年8月時点ではBAFANG)だが、話を聞いた限りでは有名ブランドのドライブユニットを搭載したいニュアンスだった。KAITOに関しては、前輪インホイールモーター仕様で詳しいブランドは不明だ。電動アシスト自転車/E-Bikeでは有名ブランドのドライブユニットでないと、部品供給やサポートで不安がある。 車体重量が重いのも気になる。豊田トライクが基本モデルで30kg。STROKE CARGO TRIKEはベースフレームで35kgの重量なのに対し、KAITOは66kg(KAITO SS)と重い。豊田トライクの30kgですら持ち上げるのに躊躇する現状、車体重量66kgのKAITOを起こすのは大変だろう。 豊田トライクやSTROKE CARGO TRIKEと比べると、細部が荒っぽいKAITO。しかし、軽トラックのような電動アシスト3輪自転車は、よくできたアイデアだ。今後の発展に期待したい。 http://alumisdendo.jp/

自転車で旅する体験型民泊「CYCLESTAY」が大阪・京橋にオープン

世界的に様々な所で話題となっている生活するように宿泊する「民泊」。民泊ブームにより、ただ単に宿泊できる施設だけではなく、体験を提供する「体験型民泊」も登場している。 https://www.youtube.com/watch?v=dFwo8Ec9u_U 今回ピックアップするのは、大阪で誕生したCYCLESTAY。従来の民泊の機能にある「泊まる」だけでなく「体験する」ことができるとのこと。CYCLESTAYでは、民泊利用者専用のクロスバイクを5台用意され、クロスバイクで大阪各地の観光スポットやサイクリングロードを巡ることが可能だ。 「CYCLING × STAY」がコンセプトのCYCLESTAYは、民泊内に本格的クロスバイクや自社オリジナルのロードマップを設置。ロードマップに記載されているQRコードを読み込めば、簡単にスマホへサイクリングロードを登録することが可能で、自由に観光やサイクリングを楽しめる。また施設内で日本での自転車マナーや自転車の使い方も紹介している。自転車だけでなく、内装にも自転車のモチーフを取り込むなど、生活の中で日本の和や自転車を身近に感じてもらえるような施設になっている。 【概要】 名称       :CYCLESTAY 所在地   :大阪市都島区都島中通3丁目1-15 開業日   :2019年2月1日 URL       :http://www.furuel.co.jp/cyclestay/ アクセス:JR 環状線・東西線・学研都市線、京阪電鉄、大阪メトロ 各線「京橋」駅から徒歩8分