デイリーアーカイブ 2月 2, 2017

プロムナードハンドル・トレッキングハンドルのススメ 利点と欠点・お薦めハンドルを紹介

自転車で長距離を走る時重要なのは変速機のグレードよりもハンドルの形状が遥かに重要だ。自分はフラットハンドル・ドロップハンドル・ブルホーンバー・マスタッシュバーなど様々なハンドルを購入し、最終的に長距離を走るメインマシンは、ドロップハンドルでもなくブルホーンハンドルでもなく、フラットハンドルでもなく、ヨーロッパのトレッキングバイクに装着されているプロムナードハンドル・トレッキングハンドルを採用している。 東京→直江津300kmを走行後、能登半島を走っている時の写真。このときはまだポジションに苦心している時期。 ヨーロッパではツーリングハンドルとして紹介されている事例がある。KOGAのセミオーダーブランド「KOGA SIGNATURE」では、絞りが少ないKOGA THE BIRDはスポーティツーリングハンドルバー。絞りが大きいKOGA TOURINGはCLASSIC TOURING BARと書いてある。日本でもBLUE LUGなどが、このようなハンドルを販売している。 プロムナードハンドル・トレッキングハンドルを装着できる自転車、装着できない自転車 プロムナードハンドル・トレッキングハンドルを装着する場合、装着可能な自転車・装着不可の自転車の2種類がある。 装着不可(できるだけやめたほうがいい)の自転車は、ドロップハンドルを装着したロードバイクタイプの自転車・車体サイズが小さい自転車だ。 ドロップハンドルを装着したロードバイクは、ドロップハンドルの関係上、トップチューブ長が短くなる。フラットハンドルのクロスバイクの場合は フレームのトップチューブ長+ステム長 で辻褄が合う設計なのに対し、ロードバイクの場合は フレームのトップチューブ長+ステム長+ハンドルのリーチ長 で辻褄が合う設計となっている。プロムナードハンドル・トレッキングハンドルはハンドルが手前に来るため フレームのトップチューブ長+ステム長-ハンドルのバックスイープ長 となるため、ハンドルのリーチが必要なドロップハンドルのロードバイクフレームでは窮屈すぎて乗りにくくなる問題がある。ツーリングモデル「SALSA MARRAKESH」にはフラットハンドルとドロップハンドルモデルの2種類があるのは、ハンドル設計の違いがあるのだと思う。 車体サイズが身長のわりに小さい場合も同じで、このような場合はプロムナードバーやトレッキングバーを装着するよりも、ブルホーンバーを装着したほうがいいだろう。 写真のTern Link N8は自分にとってはトップチューブが不足ぎみだったので、ブルホーンバーをチョイス。 プロムナードハンドル・トレッキングハンドルの利点と欠点   バックスイープが大きいハンドルは、ハンドルを握る位置が幅広いという大きな利点がある。写真を見ればわかると思うが、ハンドルの握る前後位置がステムから見て0mmから-100mm近くまで無段階にあり、ブレーキを容易に握れる位置で姿勢を可変することができる。また、ハンドルがハの字になっているので、乗車姿勢がアップライトになればなるほど肩が広がる。そのためハンドル幅が広がりハンドルの抑えが効く。この利点を活かして、体が温まっていない発進時は手前を握りアップライトな姿勢にして、徐々に慣れてきたら握る位置を奥にすることが可能だ。また、ハンドルがハの字になっているため手首が自然な位置で握ることができ、長時間の乗車でも非常に疲れにくい。 欠点は前傾姿勢を取ってスピードを追求するハンドルではないことだろう。このようなハンドルでスピードを出したいと思う場合、ハンドルを強く握る(やってみればわかるが、これだけでも脚に力が入る)か、体を少し伏せてドロップハンドルのロードバイクみたいに少し前傾姿勢にする必要があるが、あくまでもツーリングハンドルだ。 乗車姿勢は極端にアップライトな乗車姿勢にしてもパワーが出ないため、少し前傾姿勢の乗車姿勢となる。写真のEscape RX3はハンドルとサドルの落差は無いように見えるが、実際はサドルよりもハンドルが少し低い状態となっている。 スポーツサイクル用プロムナードハンドル・トレッキングハンドルでお薦めのハンドルは? プロムナードハンドル・トレッキングハンドルは様々な物があるが、この手のハンドルはスポーツサイクル用とアップハンドル車(ロードスターやBenno Balloner・Revendell Clem Smith Jr等)専用の物がある。アップハンドル車専用の物は、ハンドルのバックスイープ角度がきつく、ハンドルを握る位置が大きく手前になる物が殆どでスポーツサイクルには不向きだ。 https://www.cyclorider.com/archives/16307 スポーツサイクルにプロムナードハンドル・トレッキングハンドルを取り敢えず試してみたい場合、おすすめするのがGIZA PRODUCTSのプロムナードローライズ(NR-AL217BT)。バックスイープ角が比較的緩く、ハンドルポジションが後ろすぎず、ハンドルの幅が広いためハンドリングがある程度安定し、ネット通販価格では2,000円以下と安い。写真のGIANT Escape RX3に装着しているハンドルで、スポーツサイクル用プロムナードハンドル・トレッキングハンドルの叩き台としてお薦めだ。 GIZA PRODUCTS(ギザプロダクツ)NR-AL217BT プロムナードバー ロ-ライズ シルバー 590x32 HBR13300 posted with カエレバ 楽天市場で調べる Amazonで調べる Yahooショッピングで調べる

キャノンデールらしさを融合したストリートクロスバイク Cannondale Bad Boy

日本では一般的にクロスバイクと言えば、700cのホイールを採用し、舗装路走行を中心に行うように設計された自転車だが、海外ではマウンテンバイクのようにサスペンションを搭載したモデルなど様々なモデルが存在する。 キャノンデールのクロスバイクにはQuickシリーズとBad Boyシリーズの2種類が存在する。Quickシリーズは、700Cホイールを採用した一般的なクロスバイクなのに対し、Bad Biyシリーズは片持ち式フロントフォークを採用し、マウンテンバイク風味を加えたストリートタイプのクロスバイクとなっている。今回、ワイズロード東大和でBad Boy 4に試乗してきた。 Bad boyの特徴はマウンテンバイクとストリートスタイルをかけ合わせたデザインだ。ややアップライトな車体に片持ち式フロントフォークはマウンテンバイクのデザインを意識している。一方、車体を立てかけて置いても傷つけにくいようにするためにフレームの一部(トップチューブ)にラバーが貼ってあったり、ダークなイメージを連想させるカラーリングはストリート系統の自転車だと物語っている。 フロントフォークはレフティのリジッドフォーク。キャノンデールは片持ち式フロントフォーク「Lefty」をブランドのアイデンティティとしており、Bad BoyシリーズにもLeftyを採用している。Bad BoyのLeftyフォークはサスペンション機構が無い。Bad Boyの上級モデルにはLEDライトが埋め込まれたモデルも存在する。 ブレーキはPromax製機械式ディスクブレーキを採用。タイヤはSchwalbe KOJAK 27.5×1.75と、流行の650B(27.5インチを採用している。) マウンテンバイクスタイルで舗装路を速く走れるBad Boy Cannondale Bad Boyは、GIANT Escape RXなど舗装路をスピードを出すクロスバイクとは違い、やや太めのタイヤで街中の段差を気にしないで走るクロスバイクだろう。 車輪径は700Cよりも小さく、26インチよりも大きい27.5インチを採用している。走りの感覚は26インチの細いスリックタイヤを履いたマウンテンバイクに近い。26インチのマウンテンバイクに細いスリックタイヤを履くと発進は軽いが、車輪径が小さくなり700Cと比較して速度が乗らない感覚がある。 Bad Boy 4の27.5×1.75は、感覚的には発進は700Cと比較してやや軽く、高速で走るには700Cよりはスピードは乗る感覚は少ないが、26インチのスリックタイヤよりはスピードが乗る感覚はある。個人的な意見として街乗りでも27.5インチは有効だと思う。ただ、27.5インチのタイヤやチューブを販売している所は少ない欠点がある。 ProMax製ブレーキはあまりいい印象が無かった。ブレーキレバーを握った感覚が少しグニュとしていて、ダイレクトな感覚が少なくブレーキの制動力自体もVブレーキ以下で、シマノ製のVブレーキ本体のほうが制動力は高いのではと思う。 走りの感覚は、オフロード用のマウンテンバイクというよりは、舗装路用のクロスバイクの感覚に近い。安価なマウンテンバイクにスリックタイヤを装着したモデルよりは車体は軽くスピードが出て、マウンテンバイクではなく舗装路用のクロスバイクだと実感する。 Bad Boyシリーズが合っている人は、マウンテンバイクスタイルで舗装路を快適に走りたい人だろう。マウンテンバイクのデザインはオートバイ的な雰囲気を持っていて、マウンテンバイクのスタイルが気に入って舗装路しか走らないがマウンテンバイクに乗りたい人にピッタリだ。

カーボンフレームの小径車 タカイコーポレーション MIRACLE

タカイコーポレーション特殊ネジなどで知られている会社とのこと。そんなタカイコーポレーションはハンドメイドサイクル展ではカーボンフレームの小径車が展示されていた。 小径車でハンドルポストが長いが、車体を見た限りではハンドルポストに折り畳み機能は無いようだった。コンパクトな小径車でハンドルポストの折り畳みができないと、駐輪時にコンパクトになりにくい。このような小径車では折り畳みハンドルポストはほしい。 カーボンフレームは通常の自転車のようなトライアングルタイプではなく、独特な一体型にしたタイプ。写真のような地味なカラーリングではなく、下記のサイトにあるようなシャープなカラーリングなら印象も変わると思う。通常の自転車よりもカラーリングの自由度が高い。 http://100sen-campanies.blogspot.jp/2013/11/1216.html?m=1 調べてみると価格は30万円以上するとのこと。現時点ではスタイリッシュな街乗りミニベロで、30万円だと様々な自転車が買える。また情報が少ないという問題もある。 ハンドメイドサイクル展で話を聞いたところ、新たなモデルも考えているとのこと。個人的には非競技用で頑丈なモデルを期待したい。