デイリーアーカイブ 1月 22, 2017

自転車乗り放題サービス「スニークルロングタイムシェア」はお得か考える

近年のソフトやネットサービスでは定額制で使い放題を売りにしたり、利用権を借りて利用した期間に応じて料金を払うサービスが多い。これは、一般的にサブスクリプション方式と呼ばれる方法で、イニシャルコストが不要になる利点がある一方、そのサービスを長期間使用する場合、料金をずっと払わないといけないという欠点がある。サブスクリプション方式ビジネスモデルで成功した事例といえば、Adobe Creative CloudやAmazon プライムビデオ・プライムミュージックが挙げられる。 サブスクリプション方式ビジネスモデルはネットやソフト関連のサービスだけでなく、自転車業界でもこのビジネスモデルを採用したサービスがある。スニークルロングタイムシェアは、月額3,480~5,980円でスポーツサイクルが乗り放題になるサービスで、サービス1台目の自転車は180日、2台目からは90日間乗車することで乗り換えを行うことができるサービスだ。 http://www.sneecle.me/ 似たようなサービスを挙げるとすれば、自動車の乗り放題サービス「NOREL」を思い出す人もいると思う。スニークルロングタイムシェアはNORELの自転車版だと思っていいだろう。 https://norel.jp 月額3,480~5,980円で自転車乗り放題サービス「スニークルロングタイムシェア」はお得なのだろうか?今回はスニークルロングタイムシェアがお得なのか考えてみた。 スニークルロングタイムシェアで借りることができる自転車はどういう物なのか スニークルロングタイムシェアで借りることができる自転車は、2017年11月22日現時点では、ロードバイク、ピストバイク、折りたたみ自転車、マウンテンバイクと様々なスポーツサイクルがレンタルできるようだ。 ここで気になるのがマウンテンバイク。借りることができるマウンテンバイクは下り坂を高速で走るモデルやジャンプ系のモデルがある。レンタル用の自転車でマウンテンバイクコースやダートジャンプコースを走るには高い確率で壊れる可能性があるため、このような自転車を借りても、しかるべき場所で走れるのは難しい。 また、スニークルロングタイムシェアで採用されている自転車のは中古車。納車までに清掃、整備を行い、使用できる状態で渡すとのことだ。 スニークルロングタイムシェアの契約条件 スニークルロングタイムシェアの契約条件は2017年11月22日現在では、以下の通り。 18歳以上。 敷地内に屋根付の駐車場又は室内での保管が可能な方。 顔写真入り身分証明書がある方。(写真がない場合は2つ以上の書類が必要(住民票と保険証、等)) 日本人の方、もしくはビザが2年以上、永住権のある方のみ。 また、賠償責任保険は交通事故時の賠償責任保険がユーザーが独自で加入する必要がある。 解約金はいくらかかるか? スニークルロングタイムシェアの契約期間は2年間(更新は自動更新)。また途中解約の場合は違約金が発生する。解約(更新せず)の連絡は1か月前から可能、原則解約日(契約満了日)当日に自転車を返却することができるとのこと。 http://www.sneecle.me/faq/ スニークルロングタイムシェアは途中解約の場合、違約金として30,000円がかかる問題がある。 スニークルロングタイムシェアは、あくまで乗ることができるだけで所有できない。自転車を趣味にすると自転車は体の一部になるため、スニークルロングタイムシェアを使う場合、所詮試し乗り程度しか扱うことしかできないが、2年間も契約するのは長すぎる。違約金を5,000円~10,000円と安くするか、6ヶ月程度の自動更新がいいところだろう。 スニークルロングタイムシェアは本当にお得か? スニークルロングタイムシェアで欠点となるのが、乗ることしかできないことと違約金が高いことだろう。特に違約金は高く、違約金を我慢して使うにしても3980円の自転車を使うと二年で10万円近く。5980円の自転車だと15万円近くかかる。違約金を5,000円~10,000円と安くするか、6ヶ月程度の自動更新にすれば面白いと思うが、違約金が高すぎるので躊躇してしまうのが本音だ。  

ママチャリの元祖は日本のミニサイクルブームだと思う理由

  http://life-b.jp/?p=6635 上記の記事でイギリスのロードスターはママチャリのような物と書いてある。ただ、日本のママチャリは短距離用自転車として認知されているが、日本で見かけることが稀なロードスターはラレーのカタログを見るとツーリング用自転車という扱いになっている。自動車で言うのならジムニーとハスラーは同じ車と書く程度のレベルだ。 http://www.kurtkaminer.com/TH_raleigh_catdata.html 日本のママチャリは、イギリスのロードスターやオランダのダッチバイクに似ているが、比較していくにつれて様々な疑問が浮かびあがる。なぜロードスターやオランダのダッチバイクは、フレームサイズがあるのに対してママチャリはフレームサイズは1種類しかなくホイールサイズで車体サイズを決めているのか。 https://www.gazellebikes.com また、ロードスターやダッチバイクは日本のママチャリのようにシートポストやステムの飛び出しが短い。一方、ママチャリはシートポストやステムの突き出しが長く、シートポストやステムを伸ばして使う自転車にも見える。ママチャリはダッチバイクやロードスターとは違う自転車に見えるため、ママチャリがロードスターと同じには見えない。 ママチャリのフレームサイズが大きくなると車輪が大きくなる特徴については、他の人のブログでも疑問にしている。 http://kazamakase.exblog.jp/19693584/ 自転車店の回答では日本の一般車の流儀とのことだが納得していないようだ。 そんなママチャリの車体サイズの謎を解く鍵は歴史にある。ママチャリの歴史について書いてあるPDFファイルを読むと、昭和50年頃にママチャリの基本形が完成したらしい。写真では左から22インチ、24インチ、26インチの写真があり、メーカーはサイズに関係なくミニサイクルと称している。 https://www.jcca.or.jp/kaishi/257/257_toku2.pdf ママチャリの歴史は、イギリスのロードスターではなくミニサイクルの流れから発展した物だと思えば納得がいく。ステムやシートポストを伸ばして使うような車体設計は、小さい車体で異なる身長の人が乗れる設計にしたミニサイクルの流れで、車体サイズ=車輪サイズもミニサイクルの影響だと思えば納得がいく。 ママチャリがミニサイクルの流れを受け継いて、日本の自転車の流れを決めてしまったのが利用用途。ミニサイクルは短距離用・買い物用自転車として広まってしまい、安物で良いというイメージを植え付けてしまったことだろう。  

自然な感覚で乗れるアップライト・ツーリングバイク Rivendell ClemSmith Jr

話題の非競技向け自転車本「ジャスト・ライド」の著者「グランド・ピーターセン」は自転車ブランド「Rivendell」の創業者としても知られている。 https://www.cyclorider.com/archives/16289 Rivendellには様々な自転車があるが、ClemSmith JrはMTBタイプのアップライトツーリング車だ。 https://www.cyclorider.com/archives/16307 ハンドメイドサイクル展に寄った後、Blue Lug上馬店に寄りClemSmith Jrを試乗したり、部品を購入をした。 Rivendell Clem Smith Jrに試乗した感想 Rivedell Clemsmith Jrはアップハンドルのツーリングバイクという、通常のスポーツ自転車とは違うコンセプトの自転車だ。ハンドル位置がサドルよりも高く、通常のスポーツ自転車よりもアップライトな乗車姿勢で乗ることが出来る。通常のスポーツ自転車と比べて腕の出し方や手首の位置が自然でリラックスした乗車姿勢で乗ることができる。 乗車姿勢がアップライトなため空気抵抗が問題になる30km/h以上のスピードを出すための自転車ではない。もっともアップライトな乗車姿勢による視野の大幅な向上や、フレームやタイヤによる柔らかな乗り心地などの多くの恩恵を受けることができる。 乗車姿勢がアップライトなため通常のスポーツ自転車よりも目線が高く視野が広がるのがわかる。特に上下方向の視野が広がる。これはロードバイクやクロスバイク、マウンテンバイク等のスポーツ自転車では体感できないし、トレッキングハンドルを装着したEscape RX4やVenoメトロポイントハンドルバーを装着したEscape RX3でも体感できない。 乗車姿勢がアップライトだがアップハンドル専用フレームのため、スポーツ自転車を無理やりアップハンドルにした時に起こる極端な後輪荷重は無い。そのため前輪が浮いているような不安感や極端な後輪荷重による抵抗の増大は感じなかった。 ハンドルはNitto B602 Bosco Bar。ハンドル幅が広くこれは好みが分かれる所。個人的には細い路地ではハンドル幅が広すぎて少し使いにくいと思ったが、未舗装路向けにハンドル幅を広くしているのかもしれない。 パット見だとママチャリに見えるが、車体は軽く体感的に長距離を気軽に走れるレベルで、自分なら長距離ツーリング用で買っても良いレベル。少なくとも車体価格約20万円を出す価値はあるだろう。