マンスリーアーカイブ 9月, 2016

クロスバイクのGIANT Escape RX3に日東B261AAを装着しエビホーン化を行う

 クロスバイクのフラットハンドルは長距離走行をするのには不向きだ。そのため、多くのクロスバイクのユーザーはハンドルを交換するのが一般的となっている。 GIANT Escape RX4は、GIZAプロムナードハンドルローライズにTOGSを装着し、日本流トレッキングバイクをイメージした。新たなメインサブマシンのEscape RX3は、同じようなハンドルを装着して同じコンセプトで作るのもどうかと思ったので、従来型の自転車の考えで作ってみることにした。   購入したハンドルは日東B261AA 今回購入したハンドルは日東B261AA。ハンドル幅は480ミリと、ロードバイク用のハンドルと比べると広い。通常はフラット部分にブレーキレバーを装着するのが一般的な使い方のハンドルだ。 NITTO(ニットー) B261 AA ハンドルバー シルバー posted with カエレバ Amazonで探す 楽天市場で探す Yahooショッピングで探す 7netで探す 一般的な使い方でも、フラット部は少し手前にベントしていて、バーエンドバーの装着部分になる部分も一体で握りやすい。世界1週した自転車にも装着している事例もあるようだ。 参考:http://someyoung.web.fc2.com/equipments/text_equipments_bicycle_handle.html GIANT Escape RX3では、バーエンド先端部分に装着しエビホーン化を行った。シフトレバーに関しては前はシマノ・A050、後ろはEF51のシフトレバー一体型を採用している。 B261AAにドロップハンドル用シフトレバーのA050を装着するのは、A050の装着径がハンドルの径よりも大きいため、ハンドルの径の関係で通常では装着はできないため注意が必要。 参考:http://chartreuse.at.webry.info/200810/article_14.html KHS F-20TにB261AAを装着した写真。グリップシフトはハンドル中心近くに装着することはできなかったと書いてある。 装着した感想は良評価。エビホーン化を行うことで、常時バーエンドバーを握って走行することができるので手首はつかれない。また、エビホーン化が飽きた場合はフラット部分にブレーキレバーを装着して通常の使用方法にすることもでき、つぶしが効くハンドルとなっている。 欠点はハンドル幅が広いということ。ハンドル幅が480ミリある。通常の人ならやや広めのハンドル幅の広さで、オンロードとオフロードの中間のハンドルだろう。ただ、エビホーン化を行う場合は広すぎて気になる人もいると思う。そのような人は別のハンドルを選択すれば良いだろう。  

アーバン用自転車コンポーネント「シマノ・METREA」を触ってみた・乗ってみた・質問してみた

シマノが新たにストリート系自転車向けコンポーネント「METREA」が発売された。METREAは、街乗り用の内装変速が中心のコンフォートタイプコンポーネント「NEXUS」、トレッキングバイクといった実用的なスポーツ自転車が中心の「DEORE XT/DEORE LX/DEORE/ALIVIO/ACERA/ALTUS Tシリーズ」などといった非競技向け自転車用コンポーネントとは違い、やや前傾姿勢で乗り、ファッショナブルなアーバン用自転車向けのコンポーネントとなっている。型番はU5000番台。 一番注目する部分はSTIレバー。従来のドロップハンドル用レバーではなく、ブルホーンバー専用のSTIレバーとなっている。ブレーキは油圧式ディスクブレーキで変速は機械式となっている。また、METREAのSTIレバーを装着する場合は、専用ハンドルを装着する必要があるとのことだ。 SHIMANO(シマノ) STIレバー(デュアルコントロールレバー) ST-U5060 右レバーのみ 11S METREA(メトレア) ISTU5060RI posted with カエレバ SHIMANO(シマノ) Amazonで探す 楽天市場で探す Yahooショッピングで探す 7netで探す チェーンリングは裾を守るがチェーンガードが標準で装備されている。シマノのロードバイク用クランクでは、現在チェーンガードがついたクランクはTOURNEY A070とCLARISのみで、シマノのハイエンドモデルでは唯一のチェーンガード付きロードバイクタイプのクランクだ。チェーンガードも樹脂製ではなく金属で、クランクの造形に合った形状をしている。 SHIMANO(シマノ) クランクセット FC-U5000-1 42T 170mm 11S BB別売 METREA(メトレア) IFCU5000CXB2C posted with カエレバ SHIMANO(シマノ) Amazonで探す 楽天市場で探す Yahooショッピングで探す 7netで探す METREAを触ってみた感想 シマノ・メトレアを装着した自転車が試乗可能だったので試乗した。試乗した限りではブルホーンバー仕様のデュアルコントロールレバーのシフト操作は扱いやすい。ロードバイク用のデュアルコントロールレバーをブルホーンバーに装着すると、フラット部に近い部分で変速を行わないと行けない。メトレアのデュアルコントロールレバーは、ブルホーンバー専用のデュアルコントロールレバーのため、ブルホーンバー上部を握っても変速ができる。形状もドロップハンドル用のレバーの場合はドロップの下部分を握るように最適化された形状なのに対して、メトレアの場合、ブルホーンバーに装着するのに最適化した形のレバーとなっている。 METREAのコンポーネントで疑問に思ったことを質問してみた シマノ・METREA搭載の自転車を試乗した後、感想を尋ねられたので、感想や疑問に思った事の質問と回答についてまとめてみた。 Q:シマノの部品と言えば汎用性を重視したものが多いのに対して、メトレアは非常に尖ったコンポーネントでシマノらしくないと感じた。 →METREAはシマノにとって、新たな挑戦の意味合いもあるとのこと。アーバンコンセプトを打ち出すためにあえて尖った仕様にしたらしい。 Q:デュアルコントロールレバーの大きさが気になってしまう。 →油圧機構を搭載しているため、現時点ではこのぐらいの大きさになってしまうとのこと。 Q:ワイヤー式ブレーキ仕様や、従来型のブルホーンバーに搭載できる物を作る予定は? →ワイヤー式ブレーキ仕様や、汎用品のブルホーンバーに対応できる物の作成は考えているとのこと。 Q:サンエクシードやVelo Orangeのようなレトロ部品を、シマノはなぜ作らないのか →過去を向いた物を作ると会社が衰退してしまうためとのこと。ただ、社内ではレトロな部品を採用した自転車に乗っている人はいるとのこと。 シマノ・METREAは公道用コンポーネントと言えるか アーバン用コンポーネントのMETREAは、非競技用で制動力、コントロール性が高い油圧式ディスクブレーキ、チェーンガード付きクランク、ブルホーンバー用デュアルコントロールレバーと、公道でも扱いやすい部品を採用していて、公道用コンポーネントとも言えるだろう。しかし、METREAのアーバン用コンセプトを重視しているため、専用ブルホーンバーが必要な部分はハンドル選択が少なくなるのは大きなマイナスだ。  

理想主義を貫いた折りたたみ自転車 Birdy Monocoque/Birdy Classic

折りたたみ機構がフレームになく、前後サスペンションを搭載したBD-1は、理想的な折りたたみ自転車の設計だろう。しかし、初期型のBD-1は、90年代のドイツ車を彷彿とさせる理想主義を求めた欠陥車といえる自転車だった。フロントフォークのオフセットがなく、柔らかいサスペンションにより、安定性が低い折りたたみ自転車として知られている。 参考:r&m BD-1はなぜ転倒するか? なぜ、BD-1(Birdy)の走りは不安定なのかまとめてみた – シクロライダー BD-1が登場した90年代後半のドイツブランドの自動車は、理想を追い求めた自動車ほど問題を引き起こしているのがある。DKW Monzaのデザインをオマージュした未来的なスタイルのアウディ・TTは、アウトバーンで横転し死亡事故が発生し改修を行った。登場時は2階建て設計を採用し、コンパクトな車体で高い衝突安全性を売りにした、メルセデスベンツ・Aクラスはヘラジカ回避テスト(エルクテスト)での転倒が問題になった。2人乗りのシティコミューターのMCC・スマートは運転姿勢やATの作りの悪さが指摘されている。 参考:MCC・スマートK アウディ・TT、メルセデス・ベンツAクラス、スマートはその後の改良によって、これらの欠陥は改善した一方、BD-1は初期型のスタンダードフレームからモノコックフレームに変わっても、直進安定性の低さは変わっていないため、多くのBD-1ユーザーが改造を行い、直進安定性の改善を行っていた。 そんなBD-1はBirdyと名前を変えた。今回、ミニベロフェスタでBirdyモノコックとBirdyクラシックの2台に試乗することができた。 安定性が高くなったBIRDYシリーズ 今回のBirdyに乗って驚いたのが安定性が高くなり普通の小径自転車になったということ。従来のBD-1では手放し運転は不可能と言われていたが、Birdyシリーズでは手放し運転ができると言う話もある。他の人の記事を見ても、安定性は高いという評判が多い。 見せてもらおうか、新型birdyの性能とやらを!!:黒薔薇堂随想LOG:So-netブログ Cat Cafe 鮪 新型BIRDYモノコック 試乗してきました 自分が試乗した限りでは、初期型BD-1よりは安定性は桁違いに高い。Tern Link N8と比べると、ほんの若干クイックな感じがするが、Birdyは18インチタイヤを採用している。個人的な感想として、BIRDYモノコックの安定性は20インチ折りたたみ自転車に近い安定性だと感じた。 その後にBIRDYクラシックにも試乗。モノコックよりも若干安定性は劣るが、それでも20インチクラスに近い安定性だと思った。 フロントサスペンションの動作も進化している。初期のBD-1のサスペンションは、フニャフニャとした柔らかいだけのサスペンションとなっていた。 その後登場したセーフティサスペンションは硬く、若干サスペンションが動作するだけで、サスペンションの効果が半減するような作りだった。 BIRDYモノコック、BIRDYクラシックに装着されているフロントサスペンションは、セーフティサスペンションよりも動くが、やや固めのバネが装着されているのか昔のモデルみたいに、フニャフニャとバネが動くわけではなく、自然な動きとなっている。 新しいBIRDYシリーズは人に薦めることができる折りたたみ自転車となった。いままでの異様にふらつくハンドリングは、普通の小径折りたたみ自転車と同レベルになり安心して走ることができ、自然な動作になったフロントサスペンションは、小径車で欠点となる小さな段差を快適に通過することができる。 欠点は車体価格が高いことだろう。クラシックで14万円以上、モノコックで22万円以上する。ここまで高価だと多くのライバルがいるため、BIRDYが非常に有利というわけでもないということだろう。