スピードクロスは日本独自の自転車のジャンルか?

スピード志向のクロスバイクをスピードクロスと自分は呼んでいる。日本のスピードクロスで有名なのはGIANTのEscape Rシリーズで、実質的に後継機のEscape RXシリーズが登場していても、定番のスピードクロスとして売られている。

そんなスピードクロスは、実は世界的に見るとキワモノスポーツ自転車のジャンルになっている。Escape Rシリーズは、実はアメリカで名前を変えて売られ、アメリカでは2005年からFCRシリーズで売られていた。その時のジャンルはLifestyleではなくて、Fitness Road Bikeのジャンルに入っていた。純粋にスピードクロスとして世界的に販売されたのは、Escape RXで、海外ではEscape RX/Cross City RX等の名前で売られているが、アメリカ圏やヨーロッパ圏のサイトを見ても上級モデルのみになっている。

ヨーロッパ圏では元々スピードクロスは売られていないに等しいほどで、Escape RやUSA・FCRが売られていた時でも、タイヤが太いCRSが売られていて、一度もEscape Rは登場しなかった。また、アメリカでもFCRシリーズが終了した後、スピードクロスタイプはEscape RXの1グレードのみになっている。

世界的に見ると、アメリカ圏で主流なのはMTB用ハブを採用したTREK FX等のクロスバイクで、これらのモデルはタイヤ幅がスピードクロスより太いのが多い。GIANTもTREK FXの対抗馬として日本未発売のEscapeを販売している。

ヨーロッパ圏で、自転車に乗る人が多い国の主流のクロスバイクは荷台や泥除けライトを装着したトレッキングバイクが主流になっている。国に合わせた自転車を販売しているGIANTだが、特にドイツ市場ではトレッキングバイクに力を入れている。自転車に乗る人が多い国では、荷台や泥除けが無いクロスバイク自体がラインナップではマイナーになっている。

日本でスピードクロスが売れた理由を考えると、ママチャリの存在とロードバイクブームがあるだろう。今の日本ではロードバイクのエントリーモデルとしてのスピードクロスの存在があるような物となっている。そんなスピードクロスは日本独自に発展しているが、今後はどうなるだろうか。乗り物の世界では、4輪のハイソカーブーム、RVブームやバイクブームを見ればわかるように、公道で実用的ではない乗り物は最終的には衰退するようになっている。自転車では、少なくとも実用的では無いロードバイクは確実に一部の人だけの本来の自転車になると思うが、スピードクロスは幾分かは実用的な乗り物なので、生き残る可能性はある。恐らくその時はAERO RSのようなライトトレッキングバイクのような自転車になるだろう。

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