車体設計で見るロードバイクとクロスバイクの違い

スポーツ自転車を購入する時、価格が手頃なクロスバイクか本格的なロードバイクを購入するかで悩んでいる人はけっこういるようだ。殆どの人は、ロードバイクからクロスバイクに乗り換える人が多いらしいが、自分は1日300キロを走る主力車種としてロードバイクからクロスバイクに乗り換えたので、恐らくこういうユーザーは非常に珍しいと思う。そこで、車体設計(フレーム)で見て、ロードバイクとクロスバイクはどんな感じに違うか考えてみた。

比較するのは、今まで乗っていた、比較的競技用フレーム向きのScott Speedster S60(ロードバイク)と、今回購入したGIANT Escape RX4。Escape RX4はクロスバイクの中でもスピードが出しやすいスピードクロスというジャンルのクロスバイクだ。

2014-01-20 11.46.46

まずは運転姿勢から見てみる。基本的に多くのロードバイクは前傾姿勢気味の姿勢を取らす自転車が多い。前傾姿勢は空気抵抗と上半身の力を使うのに有効で、速く走るのならこれで有効だ。欠点としては、視野が狭くなり後ろを向くのが難しいこと、前傾姿勢になれないと体が痛くなることだろう。疋田智の「週刊 自転車ツーキニスト」では、ロードバイクの姿勢で首が痛くなって、1ヶ月自転車に乗れなかった話があるほどだ。

一方で、クロスバイクはサイズが合っていれば、基本的には極端な前傾姿勢を取らないようになっている。このおかげで、見晴らしが良く、比較的簡単に後ろを振り向けたりでき、デイパックを背負って走っても体が痛くなりにくい。欠点としては、高速で走るレースではこういう姿勢は不利だろう。

コーナリング時での俊敏性はロードバイクのが上だ。多くのロードバイクはホイールベースがクロスバイクより短く、コーナーを高速で走るレースならこちらのほうが有効だろう。安定性ならクロスバイクのが上だ。ホイールベースがロードバイクよりも長いクロスバイクは、安定性がロードバイクよりも高く、真っ直ぐな道を走っていても、クロスバイクはロードバイクよりも精神的に楽なのが分かるほどだ。安定性が良いと長距離を走っても精神的ストレスが少なく走れる利点がある。

加速は世の中ではロードバイクがいいと言われている。しかし、今回購入したEscape RX4は、通常のサイクリング的使い方ならロードバイクとあまり変わらない。ただ、Escape RXシリーズはクロスバイクの中でもスポーツ性が高い自転車と言われている。実際、Escape RXよりも軽いEscape Airに試乗すると、あまりの違いに驚いたくらいで、Escape RXが特別なのかもしれない。因みに現在では他社とあまり変わらないスペックのEscape R3とCannondaleのCAAD 9と比較しているサイトでは、坂をロスしないで登れるのはCAAD9という意見がある。

荷台や泥除けをつけるのなら、ロードバイクは非常に不利だ。競技用ロードバイクは荷台や泥除けを取り付ける台座や隙間が殆どない。また、現代の高価なロードバイクの流行になっているエアロシートポストモデルによっては、シートポスト取り付け式の荷台を取り付けることができない。一方で殆どのクロスバイクは荷台や泥除けを取り付けることはできる。Escape RX4も荷台や泥除けは簡単に付けられるようになっている。

タイヤ幅は多くのロードバイクは23ミリを採用している。これはクロスバイクと比べると非常に細い。空気圧の細かいな管理が必要で、装着できるタイヤが少ない。クロスバイクの中でもスピードクロスはタイヤ幅は28ミリとロードバイクより太い。これでも一般ユーザーから見ると細いという人もいると思うが、ロードバイクに慣れると、荒れた道でもライン取りに苦労しなかったり、頑丈なタイヤがつけられる利点がある。

自分なりの結論としては、競技や日頃から飛ばすような高速走行限定なら競技用ロードバイクが良いと思う。逆に公道走行やサイクリングレベルならクロスバイクのような車体設計のほうが良い。実際にロードバイクの世界でも、サイクリングユーザー向けに、28ミリタイヤが装着できたり、安定性重視の車体設計になっているコンフォートロードが登場している。

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