フレーム代と塗装・組み立て代で見る先進国と新興国の人件費の違い

サカイサイクルのWebページでは、日本で販売される自転車の10台に1台しか、日本製自転車が生産されていないと書いてある。但しこれにはあるトリックが隠されている。

それは、日本国内で組み立てられている自転車を日本製と言っていること。実際にサカイサイクルのホームページでは、日本国内で組み立てられる自転車は今や全体の約1割、日本で販売される自転車の10台に1台しか、日本製自転車が生産されていないということになります。と書いてある。普通の人なら日本製の自転車と言えば、日本でフレームを制作した自転車を日本製と考えるのが普通だと思う。

この自転車の製造国については、ネットから面白い話を見つけたので、引用してみた。

あなたの自転車がどこで作られたかを知るには、自転車に貼ってあるステッカーを見たり、自転車の入っていた箱の印刷を見ればわかるというほど簡単ではない。それは、 “Made in the USA”や “Made in France”や“Made in Italy”と書かれたラベルがどんなに混乱を招いていることだろう。
さて、ひとことでいえば、とっても。それは、とっても誤解されている。あなたの“made in”の定義と、自転車業界の定義が違うということ。

よくある経験則では原産国表示は最終製品の価値の6割以上とされる。

たとえば、あなたと私が中国からスペインに未塗装の競技用カーボンファイバーフレームを輸入する。最高でも米国での小売価格はシマノコンポーネントつきで4000ドルほどだろう。
フレームとフォークは中国の製造会社のものは200ドルほどしかしない。スペインでは、私たちが塗装して、デカールを貼って、組立して、箱詰めして、アメリカに出荷する。

私たちがかけたコストは、塗装、デカール、組立、箱詰め、〆て300ドルくらいだろう。コンポーネントコストが他に800ドルかかる。

ということで、さて、この自転車は中国製なのかスペイン製なのか。自転車業界の定義に従えば、この自転車はスペイン製ということになる。ステッカーにはスペイン製 “Made in Spain”と表示できる。アメリカへ出荷する際に、6割以上の価値が(つまりコストが)スペインで付加されていればそうできるということだ。

同じフレームで中国の製造会社が塗装、デカール、組立をしてスペインに出荷した場合を考えてみよう。これをわたしたちがアメリカに出荷したなら、ラベルは中国製“Made in China.”と表示しなければならない。

業界の基本:わたしの自転車はどこでつくられたの? あるいは、だれがわたしの自転車をつくったの?から引用。仮に先進国で塗装と組み立てだけをすると、中国で制作したカーボンフレーム代よりも賃金は高くなるとのこと。これを見るだけでも、多くの工業製品が製造国を先進国から新興国に移す理由がわかると思う。

少なくとも言えることは、本当の日本製の自転車が欲しいのなら例えシティサイクルでも、人件費から考えて相当高額な予算が必要になるのでは?と思う。因みに、LEVELのサイトでは街乗り用シティサイクル「CITY LINER C-1」高齢者用シティサイクル「優U」の価格は税抜き価格12万円と高いけど、オーダーメイドや先進国の人件費等を考えるとそのぐらいはすると思う。大企業ではPanasonicの電動アシスト自転車はフレームまで国内生産の日本製とのこと。高額な電動アシスト自転車だから、日本製でも大丈夫なのかもしれない。

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